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森と林業と動物の本

2026/09/09

Y!ニュース「…年間5万トン以上の死骸の後始末…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「害獣駆除。年間5万トン以上の死骸の後始末は限界に来ている」を執筆しました。

このところ気に留めている「害獣駆除の後始末」問題。調べれば調べるほど深刻な情況であることがわかってきた。

今後、駆除数は増加の一途をたどりそうなのに、現場が追いついていない。いや問題を認識している自治体もあるにはあるが、何も有効な対策を打てずに手をこまねいている。

もちろん野山に横たわるのは、人が駆除という形で動物を殺して放置する野生動物の死骸だけでなく、病気や怪我や高齢……などで自然死する動物もそこそこの数になる。それらはいうまでもなく、自然界でほかの動物や虫に加えたり、微生物、菌類などに分解されて、自然界にくもどっていく。つまり物質循環だ。それは、さほど目立たない。たまに登山者に白骨状態で発見される程度だ。

しかし……ある程度集約された形で存在してしまう死骸の処置は、目を背けて済ませるわけには行くまい。

なお、これは序章である。今後も追跡すれば何か出てくるか……でも面倒だし、そもそも気持ちよいテーマではないし(´Д`)、私も放置するかもしれない。

世間の反応を見ようかね。

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解体しているシカ肉。きれいな色をしているが、これは食用にならないんだって。ペットフードに回せるか、無理なら廃棄。

2026/09/08

イグ・ノーベル賞の毒蛇の「福祉」

今年のイグ・ノーベル賞が発表された。

「キスの起源」から「パンツ埋め実験」まで――2026年イグノーベル賞、全10部門の受賞研究

いやあ、楽しい。私は本家のノーベル賞より期待している。日本の科学者はこちらの受賞をめざすべきだ。科学って、このワクワク感が大切だと思うのに、最近はノーベル賞の研究分野も細分化されすぎ、わかりにくい研究が増えた。

で、今回の受賞作の中で私が興味を引いたのは、

生物学賞 ―― 毒ヘビ116匹で調べた「咬まれやすい条件」  

である。マムシの仲間、毒蛇ジャララカを防護ブーツで頭、胴の中央、尾を柔らかく踏み分け、毒蛇の反応を調べたというもの。
反撃する……尻尾を踏まれたときの方が身体をくねらせて踏んだ犯人に襲いかかりやすいのでは、と思ったが、実は頭を踏んだときの方か反撃は多いのだそうだ。頭を踏まれると危険を感じやすいからか。しかし、頭を思い切り踏んづけて潰せば咬まれることはないぞ(⌒ー⌒)。

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サイトより借用

1回のテストでは、頭・胴・尾に10回ずつ、計30回の刺激を与えました。
体に触れずに足を近づける条件も試しています。
撤回前の論文は、ヘビが踏まれた場所によって、咬む確率が大きく違ったと報告しました。
頭を踏まれたときに咬む確率は約44%で、胴の約20%、尾の約11%を大きく上回りました。
さらに、生後まもない個体は成体の2.17倍咬みやすく、雌は体温が高いほど咬みやすい傾向がありました。

これはこれで興味深いのだが、もう一点私が興味を引いた点。それは、一度学術誌『Scientific Reports』に掲載された後に、論文を撤回している理由である。

撤回通知が理由に挙げたのは、データの捏造や解析ミスではなく、動物実験の事前承認の問題でした。
動物を使う研究では、どの動物にどんな操作をするかを事前に申請し、委員会の承認を得ておく必要があります。
著者らによると、承認されていたのは、金属のかぎ棒でヘビの体を地面に押さえる方法と、ブーツを履いた足を近づける方法でした。
ところが、かぎ棒はヘビの口を傷つける恐れがあるとわかり、ヘビを守る緩衝材を入れたブーツで柔らかく踏む方法に変えたといいます。
しかし掲載誌は、柔らかく踏む方法と、生後まもないヘビの使用が倫理委員会の承認に含まれていなかったとして、論文を撤回しました。
著者6人は全員、この撤回に反対しています。

踏むことが倫理規定に反したというのだ。それも明確な違反というより、承認を得なかったから。より優しい方法に踏み方を変えたことが承認に含まれていなかった。ようするにアニマルウェルフェア(動物福祉)の一環だろう。

日本人からすると、ヘビのような爬虫類にも実験動物にアニマルウェルフェアは適用されて、倫理委員会に申請しなくてはならないのか……と驚くが、手続きの煩雑さ・細かさも、想定外の規律である。これではクマなど害獣の駆除、いやイヌネコの飼育について議論するどころではない。

ちょっと行き過ぎ感のある動物福祉は、そのうちハレーションを引き起こして、危険な動物を殺して何が悪い、とかいう運動が出てきそうだ。人種差別、ジェンダーやLGBTQなどと同じように。

 

2026/09/07

Wedge ONLINEに「クマが増えたのは日本だけじゃない!…」を書いた裏事情

Wedge ONLINEに『クマが増えたのは日本だけじゃない!人里への出没はアメリカでもヨーロッパでも…各国の対策から見える「駆除ばかり」が手立てではない』を執筆しました。

今年の秋も、多分多くのクマが人里に出てくるだろう。その時にまた「なぜ日本ではクマが増えたのか」とか「昔見こんなことがなかった。今の日本社会、自然がおかしくなってくる」という声が出てくるに違いない。

どうも日本だけの特殊事情だと決めつける人がいて、「日本の自然界は開発が進んでボロボロで野生動物を苦しめている」ことに原因を求めたがるようである。それをひていするのも疲れるので、とりあえず海外事情をば。

さすがに海外のクマの写真を私は持っていないので、編集部にお任せしたら、いい写真を見つけ出してくれた。

なんとクマに餌を与えている写真。これがあるなら、と観光客の餌やり問題も文章に付け加えたほどだ。

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ほかアメリカのフードロッカーの写真もあったとは。

今や野生動物ジャーナリストになった私は、写真を調達しなくてはならないな。

2026/09/06

「動物を守る人」連載への違和感

朝日新聞で「動物を守る人たち」という連載があった。6日が最終回だったよう。

動物を守る人たち:3 広がる活動 

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1、2もあるから、検索してほしい。

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一応、毎回目を通していたのだが、どーにも引っかかる点がある。それは……「しょせん、イヌネコのことだけなんだな」。

詳細に読めば、実験動物などのマウスや、ニワトリ、ブタなど家禽・家畜も登場するのだが、それも「しょせん、愛玩動物、家畜、実験動物……という人が管理している動物」のことだ。

イヌネコの虐待やノラネコなどを保護したい人が多いのはわかるが、野生動物とくに最近話題の害獣~シカ、イノシシ、クマ……ほか、近年急速に人間社会に出没して問題になっている動物たちをどのように捉えているのか……という視点が見つからない。

言っておくが、害獣を守れ、と言っているのではない。私は、駆除が必要だと思っている。それに今やクマを殺せ、駆除しろ、の大合唱だ。シカも南アルプス山中に群れている写真が出たら、駆除する声ばかり。

だが、クマは昨年1万2000頭あまり、シカとイノシシにいたっては合わせて120万頭以上を毎年駆除している。こちらの「動物」に関して、何もコメントしていないのが違和感になる。「たかだか」ノラネコノライヌの駆除数は年間1万匹足らず。それと比べると命を奪うレベルが違いすぎる。

だいたい、120万頭以上の駆除動物をどのように処分しているか考えたことがあるか。

基本は埋めるとされているが、現実はほぼ放置。焼却処分するにも、莫大な手間と金がかかる。なおジビエになるのは、シカとイノシシで頭数的には1割以下だが、肉となるのは重量の3割以下。つまり全体の3%程度しか利用していない。ほかの駆除動物を加えたら1%ぐらいになるだろう。

それに実験動物や家畜の解体後の残渣……膨大な生き物の死骸が処分されている。重量で比べるのもヘンだが、膨大な命を絶って無為に捨てているのに、役に立てている実験動物がかわいそうと言われても、ね。。。。

……とまあ、そんな怒りにも似た気持ちを持ってしまった。

獣害を駆除した、で、その後はどうしてる? ちょっと考えてみたい。

 

2026/09/05

大和ハウスは木造住宅か

大和ハウスが、一戸建て住宅の建築を、全国から撤退するのだそうだ。

大和ハウス、新築戸建て住宅の新規販売23道県で撤退…コスト高騰・需要減で都市部に経営資源を集中 

 大和ハウス工業は4日、新築戸建て住宅事業を再編すると発表した。2027年4月に北海道や東北、四国などの23道県で新規販売から撤退し、東京や大阪など都市部の営業を強化する。資材費や人件費が高騰する中、需要が見込みにくい地方の事業を縮小することで、戸建て住宅事業の収益力を高める。
 新築戸建ては現在、山形、沖縄を除く45都道府県で展開している。撤退する23道県では、来年3月末までに新規受注を取りやめる。住宅購入者へのアフターサービスは続ける。

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これを縮小する住宅産業という面から見てもいいし、それで木材需要がどれだけ減るか、と心配する人もいるかもしれないが、ちょっと斜に構えて見てみたい。というのは、大和ハウスは軽量鉄骨を柱とプレハブ住宅がメインで、そもそも木造住宅ではない。
簡単に言えば、柱など構造材は鉄骨で、内装を木質にすることで木造住宅ぽくした家、という感じだ。

創業者の石橋信夫は、奈良県川上村出身。吉野林業の中心地で生まれ育ったが、戦争直後の住宅難で木材が圧倒的に足りない中、「柱は木材じゃなくてもええんちゃう?」と考えて鉄骨柱を考案した。木材の使用量を減らすことが目的だったのだ。

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川上村にある、石橋信夫の生家跡につくられた生誕100周年記念碑。

今のような「木材をもっと使え」という時代ではなかったのだ。私自身は、これぞ炯眼、木造住宅は木材を使わなくても建てられることを証明したわけである。内装、あるいは外装も、人の目が止まるところを木材を使う、あるいは木材ぽく見える素材を使うことで木造住宅みたいになるのである。これぞ、木造住宅の未来図だ。

ちなみに大和ハウスの「みらい価値共創センター・コトクリエ」という施設がある。斬新なデザインが目を引く、木造ぽい建築。

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中も、ふんだんに木質が目立つ構造で、ホールも会議室もある。が、もちろん鉄筋コンクリートづくりだろう。

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こんな木のモニュメント?も並ぶ。

また、石橋さん、吉野高校(現・奈良南高校吉野分校)には、林業博物館も建てた。高校に林業博物館があるのは、全国唯一ではないか。そこには台湾の木材標本がずらりと並ぶかと思えば、正倉院や法隆寺の木材まで並ぶ。どうやって手に入れたんだ? そうそう、大和ハウスを建てる際に出土したと言われる巨大な珪化木の化石もゴロゴロしている。土倉庄三郎の肖像画や、古文書類も数多い。

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そんな目から大和ハウスの今回の経営戦略を考えると……どうかな?

 

2026/09/04

野良薔薇

気がつくと、玄関先の植え込みにバラの花が咲いていた。

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バラを植えた記憶はないので、おそらく父が植えたのだろう。10年近く前ではないか。そして、私はまったく世話をしていない。

バラは、通常育てるのはかなり難しくて、とくに日本では念入りの世話が求められるというが、このバラは放置状態。だから勝手に生えたバラという意味で野良バラ、野良薔薇と呼んでいる。野ばらだと別の意味、種になってしまう。

それが結構立派な赤い花を咲かせたのである。

私がしていたのは、周辺の植木とともに水やりをするだけだ。隣には小さなツバキが植わっているほか、雑草が繁って……(^o^)。今年の夏は、とくに念入りに水やりをした。朝夕2回にしないといけないほど暑かったから。それでも育つのならバラ栽培もカンタン♪ なのだが。

もっと庭のアチコチにバラの苗木を植えてみようか。ちなみに今年は、庭木が次々に枯れる災難に見舞われている。暑さのせい? と思いつつも、バラは育っている。

2026/09/03

簡易製材機から考える林業の将来像

もう林業の話題はうっとうしいからヤメ! と思っていたのだが(笑)、ウッドマイザーが横浜にショールームを開いたというニュースを目にして、日本の林業の将来像に思いを馳せてしまった。

2026年7月25日  ポータブル製材機および木材加工機器の世界トップメーカーであるWood-Mizerは本日、SINKOグループの 株式会社C.M.Jと、日本におけるWood-Mizerブランドの正規ディーラー契約を締結したことを発表しました。この提携に伴い、神奈川県横浜市に新ショールームを開設。

そもそもウッドマイザーという会社は、簡易製材機や乾燥機、鋸刃……などで簡易式というかポータブルというか、自家製材をするための林業機械メーカーだ。そこの商品のショールームがオープンしたなんて、業界の中の小さなニュース。

だが、私は、ここから連想して日本林業の未来図の夢を描いたのだ。

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ウッドマイザーの宣伝をして見返りを期待している(^^;)わけではないのだが、こうした機械こそ、日本の林業界に合っているのではないか、と思う。ウッドマイザーが日本市場に力を入れているのは、そのことに気づいたからか、と深読みしてしまった。

日本の林業は所有が小規模で、地形が複雑で、樹種も木材の質も千差万別で……といった特性がある。それが現代の木材産業⇒建築素材といった流れから見ると不利になり、衰退を招いている一因とされる。

私は、その意見に必ずしも与するものではないが、条件としてはその通りだ。ただし、政府を初めとして林業振興をのたまう人々の唱える「規模の拡大」「高性能機械」、そして「スマート林業」とやらによる振興には異議がある。

反対ではないか。小規模なものを大規模化するのではなく、小規模林地から千差万別の木材を収穫できることを活かしたい。
山と消費地が近く、要望を聞き取りやすいのだから、ユーザーの声に合わせた商品づくりをして、高く売る術を磨くべきではないのか。人口減社会で木材消費量は落ちていくのに、量を指向するのがおかしい。小ロットだけどユーザーの満足度を上げて純益増を図るベクトルをめざした方がよい。

思えば木材の商品化の流れを追うと、無駄の塊だ。山に生えている木のうち、収穫するのは体積で言って3~5割程度。根っこに切り株に枝葉を林地に残す。間伐材も切り捨てている。収穫した原木(幹)も、製材過程で半分以下になる。さらに製材を建築に使う際に、プレカットや現場での調整で、また削って減らす。大規模化すると商品アイテムを増やせないから、販売のチャンスロスも生み出す。
最大の利用率で合板の6割ぐらいか。CLTなどは3割以下という。チップや燃料に回せば、8~9割と利用率は高まるが、今度は価格が下がる。

トータルで、森林に生える木の1~2割しか利用していないのではないか。しかし原木を搬出するためには燃料も大量に使う。

……ということを考えると、もっとも効率的なのは、山の現場で製材してしまうことだ。必要部分だけを持ち出す。運ぶ量を減らせばトラックに積み込む重量も減って燃料費が浮く。当然、環境にも優しい。そして製材(荒材でも)なのだから単価は上がる。乾燥やプレカットなどの加工は町の工場でやってもよいが、山の現場でも可能なものがある。

だから山の現場で最終用途に合わせた製材をすることで林業家の取り分を増やすことができるのだ。そこで簡易製材機が必要となる。ウッドマイザーの出番となる(笑)。

……と、ここまで考えて、林業家とエンドユーザーの情報共有が最重要で、それこそ日本の林業家のもっとも苦手とする分野かもしれない、と気づいた。コミュニケーション能力もそうだが、エンドユーザーに営業かけて、ほしがっている木材の形状を聞き出し、それに合わせてきめ細かな寸法に製材する、その後の乾燥やプレカットの手配もする……あああ、きっと一番苦手だわ。

無理だな。やっぱり日本の林業のことを考えると絶望するわ。うっとうしい。

 

2026/09/02

木製腕時計、更新の悩み

愛用の木製腕時計の針が止まった。

おそらく電池切れだと思うが……その軽さと肌触りが気に入っているものの、使い続けるか悩む。

木製腕時計を愛用し始めて10数年経つのだが、すでに買い替えを繰り返し10代を越えている。最初ころは、木製のバンド部分の破損が多かった。すぐに割れる。接着剤で付けても長持ちしない。またマシンが壊れるケースも度々あった。日本メーカーとしているのに、注文すると中国から届くようなものもあった。

こうした件は、何度かブログにも書いている。古いものを探すと2020年にあった。もっと前にも書いた気がする。

木製腕時計ゲット×2!

そして今の時計について書いたのは、2024年11月だった。

11代目の腕時計は……

実は、その後この時計の電池が切れて交換に行ったら、「木製なので、ネジを外すと再び締められません」と言われた。ネジは金属で、木製部分に食い込むようになるので、ネジがガバガバになるのである。

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裏側はこんな感じ。

それでもお願いして交換してもらったが、やはりネジか緩みがちなので、私はセロハンテープを上から張ってネジが抜け落ちるのを防いでいる。

今回、また電池交換しようと思ったら、完全にネジが締まらなくなりそう。もう接着剤で固めるしかないだろう。

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ネジ穴周辺が欠けている。

さて、そこまでしてこの時計を使い続けるか。だいたい電池がなくなるのが早すぎないか。先の交換から1年ぐらいしか経っていないのだ。

それとも新たに買い直すか。バンドが割れて使えない、マシンが壊れる、といった問題はなくても、電池交換ができないというのは、時計の寿命にとって致命傷だな。

買い直すか。価格は数万円だが……悩むところである。当面、腕時計なしの生活になる。

 

2026/09/01

「税金で買った本」の分類番号

NHK夜ドラで『税金で買った本』というドラマが放映中。舞台は図書館だ。

なんとも無骨なタイトル……ってこれ原作があるのだが、そこで図書館の本の分類番号に関する説明がある。

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詳しいことはドラマ……いや図書館の常識だから各自調べてくれ。でも、スクショした画面にあるように、「植物」の本の分類番号は470だけど、「森林」になると650となる。画面では「林業」となっているが。森林は林業で、「産業」分類されて650番台なのである。

せっかくだから細かな分類を。

651: 林業経済・行政・経営
652: 森林史・林業史・事情
653: 森林立地・造林(植林や育林など)
654: 森林保護(病気や害虫、防災など)
655: 森林施業(伐採や管理計画など)
656: 森林工学(林道や作業機械など)
657: 森林利用・林産物・木材学
658: 林産製造(木材加工など)
659: 狩猟

どうかね。600番台の分類は、基本的に産業分類だ。森林=林業としているのは、分類番号を決めた時代背景も関係あるかもしれない。

ところで自然科学としての森林は、植物学分類470に入る。でも生態学となると468。4は自然科学、46は生物科学。

森林生態学になると、複雑になる。2つに分かれるのだ。

653.17 林学・林業 > 森林立地・造林 > 森林生態学
468.08 自然科学 > 生物科学 > 生態学 > 森林生態学

個別の本を、どちらの分類に入れるかは、図書館員の胸先三寸というか、技量、知恵による。図書館によっても、理学系か農学系によって違う。
ついでに言うと、書店の分類も、また別。森林と林業の本を同じ棚に並べることもあれば、生物棚と農業棚に分けることもある。綿染み、いつも書店に行くと、自分の本がどちらの棚に並べられているか確認する(⌒ー⌒)。

こんなことを面白がる人は少ないかもしれない。

実は、私は図書館に思い入れがある。中学生の時は、図書委員、図書委員長を務め、高校になると図書部(母校は、なぜか図書業務を部活動にしていた)で図書部長を務めていた。中学高校の図書館に君臨していたのである( ̄^ ̄)。
(ちなみに高校時代は、ほかに山岳部、園芸部、演劇部にも席を置いていた。)

だから図書館の仕組みや業務に関しては、そこそこ知っている。各地の図書館や専門図書館にもよく出入りしていた。まあ時代が進んで、現在の電子カルテ時代のことは何もわからないが。

図書館は「謎を調べる」拠点だったのだが、ネット時代になって、さらにAIで済ませる時代へとなりつつある。紙の本も売れなくなる中、紙の本で成り立つ図書館の生き残る術を考えてしまう。

2026/08/31

「南アルプスのシカ大群映像」の裏事情

最初は旧Twitterだった。

南アルプスの一角に鹿の大群が密集している空撮動画が載せられたのだ。それも撮影した会社から。

東邦航空株式会社[公式]

これはスゴイ。Yahoo!ニュースに転載されて、そちらにコメントもつけたが、尋常ならざる数である。奈良公園より密集している。450頭というが、周辺を合わせたら1000頭に達するのではないか。

ただ、気になったのは、山中なのに森林が途切れていること。なぜ樹木がないのだろう。場所が「長野県の南アルプス、伊那市と大鹿村の境にある二児山の北側の斜面」と記載があるのだが、そこを調べてみた。

すると、北面だけでなく、この山々の区域には草原状態の地域が点在している。

シカが増えたから草原になったのではなく、草原になったからシカが集まったのではないか、というのが私の推測。シカは基本的に草原を好む。草は餌だし。では、なぜ草原なのか。

南面にもある草原地帯は、旧黒川牧場とある。もしかして、山腹各地が牧場を開くために森林が伐採されて、牧場を閉鎖後も木が生えないのではないか……と想像した。その点は、コメントには書かなかったけどね。

もう一つ、北面にも南面にも、崩壊地が写っている。砂防工事が行われているようだが、これも草地をつくってシカの餌供給にもなるだろう。

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標高は1200メートルぐらいあるようだ。通常だと、こんな高地までシカは上がって来ないと思うのだが、数が増えると、どんどん生息域を広げているのかもしれない。カモシカの居場所がなくなる。

奈良県の大台ヶ原も、シカの大量発生が起きたことがある。それは台風で倒木が相次ぎ、その跡地に草(笹)が生えてシカの餌となったからだった。環境省がかなり苦労して駆除した。国立公園だから。同じことが、ここでも起きたのかもしれない。

2026/08/30

表の顔と、背後の本音

あまりニュースになっていないが、自衛隊がインドネシアに派遣される。目的はカリマンタン(ボルネオ)島で広がる森林火災の消火活動を支援するため国際緊急援助隊だ。
陸上自衛隊のCH47ヘリ3機を載せた海上自衛隊の輸送艦「くにさき」で現地に急行するそうだ。

山林火災の消火支援でインドネシアに自衛隊派遣へ

世界中で頻発する深刻な森林火災を多少とも鎮火することに貢献できるのなら結構なことだ。とくにインドネシアの火災は煙害となって東南アジアを覆っており、環境破壊が激しい。また自衛隊も消火技術を身につけて、日本で起きる森林火災対策に役立ててほしい。

こうした海外への災害派遣自体は、これまでもやってきたことなので、そんなに違和感はない。ただ、一部では言われるだろう。自衛隊の海外派遣の実績を積むことになる……と。

たしかに国際緊急援助だと言っても、日本の軍備と隊員が海外で活動することに違いない。将来的に海外派兵に結びつかないと言い切れるのか。気をつけないと、痛くもない(痛いかも)腹を探られるだろう。

それで思い出したのは、群馬県のみなかみ町で行われた「赤谷プロジェクト」だ。約1万ヘクタールの国有林「赤谷の森」を、地域住民の組織と日本自然保護協会、そして林野庁関東森林管理局が、生物多様性の復元と持続的な地域づくりを進めるものだ。

具体的には何をしたのかというと、皆伐だ。この地域に済むイヌワシにとって、草原が必要だからである。

スギ林を全伐して草原をつくり、地表が見えるようになると、イヌワシが餌となる小動物を発見しやすくなる……。餌を得られやすくなることでイヌワシの生息を保証する。イヌワシは絶滅危惧種だから、彼らの生息好適地をつくることは重要な意味を持つと言える。

それ自体には意味があり、科学的にも正しいと思えるのだが、その際に林野庁の某官は、「これで皆伐の意義を広めて、全国でも皆伐がしやすくなる」という発言をしている。まさにイヌワシをダシに、皆伐政策に反対する世論を弱めようという裏の意図があったのだ。

実際、その後、みなかみ町では赤谷だけではなく大規模伐採が進んで、そこを取材した新聞記者によると、かなり荒っぽい施業で土砂崩れを引き起こしていたようだ。
赤谷プロジェクトを見本に、全国の皆伐した国有林跡地を見事な草原と多様な森に仕立てたら立派だったのだが、そんな気配は感じられない。

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イヌワシ。以前、泊まった山の中の怪しげな宿では、イヌワシを飼っていたので驚いた。天然記念物を個人が飼育していいのか……。一応、怪我をしているのを助けた、と言っていたが。その後、宿は消えてしまった。イヌワシのほか、いろいろ動物がいたが、どうなったか。

2_20260830163401みなかみ町の山並み

 

2026/08/29

クマ・ウォッチング観光

アメリカやヨーロッパでは、クマ・ウォッチングがあると知った。野生のクマを観察するツアーがあるらしい。

どうやって安全を確保しているのか調べてみたが、よくわからない。専門ガイドの案内で行うのだろう。日本ほど、完全な安全を要求せず、しっかり距離をとって、自己責任の元に森の中を歩くようだ。また車の中から見るツアーもある。そういやアフリカにはライオン・ウォッチングのサファリツアーがあるから同じと言えば同じ。

では、日本でやっているところはないかと探すと、北海道で観光船に乗って海から浜に出てくるヒグマを見るツアーがあった。知床などでは浜によくヒグマは出てくるのである。
これなら、とりあえず安全か……と思うが、海辺だけなのは、ちょっと残念。森の中に暮らすクマも見てみたい。

と思ったら、十勝サホロリゾートのベアマウンテンで、バスや施設内、さらに高い位置の遊歩道から森の中のヒグマを眺められるようにしていると。これは、完全に野生のクマを見るツアーというより、サファリパークのように自然状態で飼育しているヒグマを見るようだ。

平成18年北海道の広大な森の中、限りなく野生に近い環境でヒグマたちが生活している様子を体感いただける、今までにない自然観察施設として【ベア・マウンテン】が創設されました。

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写真は、サイトより借用

日本では、これぐらいが限界かもしれない。完全な野生のクマを見られるところにいくのは危険すぎる。ガイドだって養成に苦労しそう。

クジラも、捕鯨批判が高まる中で、ホエール・ウォッチングという観光で地元にお金を通す方法が提案されて、現在では各地で行われている。私も小笠原諸島で参加したことがある。

自然を見るツアーというと、風景中心になりがちだが、動物観察も今後増えるかもしれない。日本の自然は、大陸ほど雄大ではなく比較的地味だから、やはり動く動物の登場は盛り上がる。
我が家にアナグマやアライグマが出たときも、金魚を食べられて腹が立つ一方で、身近に見られたことにワクワクした(^^;)。クマが増えたら即駆除という発想から離れて、観光資源にする方法もないだろうか。

しかし、「完全な安全」を追及したら、野生クマのような猛獣のウォッチングは難しいだろう。

 

2026/08/28

朝ドラの主人公夫の死因

朝ドラ『風、薫る』を見ていたら、主人公の一人・大家直美の夫が日清戦争で亡くなっていた。

私は台湾に出征したと聞いたから「さてはマラリアで死ぬかも」と思っていたが……。

案の定、戦死したのだが、その死因は脚気。

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実は日清戦争で戦死した人の半分以上が病気で、その7割が脚気だったという。こんな統計があった。

日露戦争の陸軍戦死・戦傷死:約5万8000人 〜 6万人
うち病死: 約3万7000人
うち脚気による死者:約2万7800人(病死者の約75%)
脚気患者 25万人 

すごい数字だ。ただし、これは陸軍である。海軍ではほとんど死者を出さなかった。

当時、脚気の病因はわかっていなかったが、脚気はビタミンB1不足で起こる。白米ばかり食べたらかかるのだ。

海軍では原因を食べ物にあると睨んで麦飯を食わせたから発症しなかったが、陸軍は細菌説を取っていた。そして麦飯を嫌って白米を食べさせ続けた。その元凶が、当時の台湾総督府陸軍局軍医部長だった森林太郎である。

まっ、この名前で私は飛びついたのだけどね(^^;)。森林太郎。ご存じだろうか。シンリンタロウではなく、モリ・リンタロウと読む。彼は小説家でもあり、そのペンネームが森鴎外だ。

もちろん、森鴎外にすべての責任を押しつけるのは無理があり、陸軍の医局全体の責任だろう。医学自体が、発展途上だった。ただ海軍は経験則から脚気の直る食べ物を探したのに対して、森林太郎は理論に縛られたのだ。
理論より現場。森林の現象を解きあかす際に、よく言われることなのに。森林では環境も遺伝も、あまりに複雑で理屈で割り切れないことばかり起きる。

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余談。生駒市内を散歩していると、こんな名前の表札に出くわした。

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連名だが、片方は「森林」。これは姓だとしたら、シンリンと読むのか。それともモリリン? いやあ、モリバヤシだろうなあ。

息子の名前を太郎としたら、混乱するかもしれないヾ(- -;)。

2026/08/27

ヴィラン・イノシシが森をつくる?

昨日はNHKの「クローズアップ現代」を思い切り批判したが、その後Eテレの「ヴィランの言い分」という番組を見た。

ヴィラン、つまり悪役とか嫌われ者という意味だが、そんな悪役の言い分を聞くという趣旨の番組。わりと好きだ。

そこで取り上げられたのがイノシシ。

ヴィランの言い分 イノシシ

畑荒らすわ、突進するわで悪者にされてるけど、ちょっと待てい! そもそもオレ、人間が怖くて昼じゃなく夜に動くようになった超ビビりなの!畑に入っちゃうのも、嗅覚抜群・自慢の鼻がおいしそうなニオイをキャッチしちゃうから! でもその鼻で森の土を掘り返せば、フカフカになって生態系の多様性がアップするんだぜ! それに人間たちが大好きなトンカツもハムもソーセージも、もとをたどれば全部オレの親戚!もっと感謝して!

その中で面白い、と思った点。

イノシシは獣害を引き起こすから嫌われているわけだが、その際に地面を掘り起こす癖がある。

だが説明を聞いていると、鼻先で土の中の臭いをかぎ分ける能力があり、食べ物を探しているそうだ。そして見つけると、掘る。そのため鼻に固い骨が入っているのが特徴だ。表土を鼻と牙でほじくり返せるのだ。これはイノシシ、ブタならではの骨構造らしい。

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重要なのは、森の溜まった落葉をひっくり返し、土を掘り起こして攪乱すること。それが土壌を豊かにして、次の世代の植物が芽吹きやすくして森林の更新を図るそうだ。

なるほどね。今や森林だけでなく、すべての生物界は攪乱することが進化と多様性につながると言われている。現状固定は、むしろ環境を劣化させていく。定期的に攪乱することで、微生態系の循環が起きて、環境全体の生態系を維持できる。

ただし大規模攪乱は自然の破壊になるので、中規模攪乱がよいそうだ。恐竜が滅びような大攪乱は、一歩間違うと地球上の生命が消えかねなかった。しかし洪水津波地震に台風……山崩れも中規模攪乱の範囲なのか、中の上くらいの攪乱なのか。その視点で見ると、最近の気象災害はどうだろう。

なかなか考えさせられます。

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ちなみにイノシシ研究家の江口さん、イノシシハットをかぶってご登場でした!

2026/08/26

クローズアップ現代で示す「低材価カルテル」

昨夜のNHK「クローズアップ現代」では林業を取り上げていた。これを見て沸騰した林業家も多いのではないか(笑)。

実は、その前夜のEテレ「サイエンスZERO」でも林業を取り上げていた。

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内容はほぼ同じ(⌒ー⌒)。取り上げるのもCLTなどエンジニアウッドによる木造ビルに、セルロースナノファイバー、改質リグニンによる木質プラスチック。そして林業ルネサンスだ、日本の林業は明るい!と謳い上げる、いや煽る。世間には信じる人もいるのかなあ。

しかし紹介される情報に嘘が多すぎる。そして科学技術と社会実装の谷というか闇というか、断絶が深すぎる。

ツッコミどころ満載なのだが、一つ指摘しておこう。サイエンスZEROは再放送である。昨年7月だったかに放映したものだ。1年前に放送していた内容をクローズアップ現代は最新事情として取り上げたのだね。映像も使い回し?

そして林業にルネサンスといった言葉を付けたものも、10年以上前から幾度も使われている。民主党政権時代から。ちなみに「木のルネサンス」(熊崎実著)や「森林のルネサンス」という書名の本(2018年発行)もある。

かろうじて、木材価格が安いために木材の増産が難しい点に触れていたが、これで私は、低賃金カルテルならぬ「低材価カルテル」という言葉が浮かんだ。木材業界上げて、木材の価格を上げないよう無意識?に全力でカルテルを組んでいるのだ。

だいたいCLTもCNFもリグニンも、その材料は安い木材であり、A材価格の木材を使わない。こうした新素材が増えれば増えるほど買取価格は下がる。最初から材価を下げる構造ができているのだ。

番組内で「製材価格は上がったのに原木価格は上がっていない」ことに触れていたではないか。サラリと流したが、その理由を説明してみろ。
まあ、私も理屈(言い訳)は聞いたことはあるが、そんなもの即粉砕できる。本音では安く買いたたきたい意図が透けて見える。

問題は、なぜこの時期に、こんな番組がつくられたか、である。

内容的には林野庁提供なんだが、林野庁はNHKに「つくれ」「宣伝してくれ」と言えるほど力は強くないだろう。むしろ、私はNHK内に林業シンパがいると睨んでいる。ひたすら林業の未来を明るく描きたい、と思っているプロデューサーかディレクターがいるのだろう。
これは、私の経験から言えるのだ。一時期、私のところにその手の番組づくりで取材の申し込みや出演依頼が続いたことがある。が、私が林業の真相を説明すると話は消える……(代わりに林業礼賛御用学者が出演する)。逆にCLTやCNF、リグニンの研究者から、その裏側を告発する情報が寄せられる。

そして全国に芥子粒のようにこぼれている成功例を探して大きく、ひたすら取り上げる。そんな人物が林野庁のぶら下げた情報に飛びついたのだろう。

この手の林業シンパとか林業応援団は、メディアだけでない。林業関係者はもちろん、研究者にも建築家にもいる。環境問題運動家にもいる。林業林政のジャーナリストを名乗りつつ、実は林野庁の広報マンもいる。
私が林業の闇を話すとそっぽを向く。そんな暗い話は聞きたくないという。盗伐の実態も、知りたくないそうだ。求めているのは明るい情報だけ。ようするに自分が気持ちよくなれる情報だけを発信したい。それは林業の応援ではない。

本当に林業を応援したいのなら低材価カルテルのカラクリを解き、改善を求めるべきだろう。労基法破りの労働実態を暴け。愚弄な補助金を追及せよ。

なおカルテルに対抗するには、ゼネストだと思うよ。一斉に国産材の出荷を止めるのだ。全国の林業家よ団結せよ……ま、絶対にやらない・できないだろうけどね。

 

 

2026/08/25

プナン族の思い出~サル肉?

昨日、ボルネオ熱帯雨林の危機を訴える記者会見のことを紹介した(そして今晩、一般向きセミナーも開かれる)が、そこで私が訪れたバラム川の村の話をしよう。夏は、こうした思い出話が似合う(^^;)。

私が訪れたのはバラム川上流部と言っても、今回問題になっている源流地域ではなく、別の支流なのだが、訪れたのがロング・セリダンという村。ケラビット族の村である。でも、プナン族も周辺のジャングルに住んでいて、ときに村に訪れて交易をしていた。だから出会うことができたのだ。彼らは、村に滞在する際の小屋がある。

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彼らの交易品は、主に沈香だった。ジンチョウゲ科の樹木の樹液だ。日本の正倉院に納められていて、織田信長が切り取ったことで有名な「蘭奢侍」なるものも、おそらく沈香である。チョー高価なので「森の宝石」と呼ばれる。私が会ったときも一塊持っていた。

栽培できる木ではないので、原生林がなくなれば消えていくだろう。

でも、当時の私は、あまり興味がなく、むしろ興味津々だったのはこちら。

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サル。サルを解体して肉を食べるのである。ちょっと味見したかったなあ。

私が滞在していたロングハウスに来てもらった。兄妹である。言葉は、現地の人にプナン語をマレー語に通訳してもらい、そのマレー語を同行のマレー語の達人に日本語へと通訳してもらう…という手間をかけたのだった。

腕に腕時計をしていたのが、驚き。時間を知るためではなくブレスレッドのような飾りだろう。誰にもらったのか。

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2026/08/24

ボルネオの熱帯雨林再び危機

本日、オンラインで参加した記者会見。なつかしのボルネオ熱帯雨林の伐採問題だ。

マレーシアのサラワク州は、30~40年前は、熱帯木材の産地として、そして森林破壊の象徴的な地域としてよく取り上げられた。少数民族がバリケードを築くなどして反対運動を展開して、世界的に有名になった。日本も伐採事業に参画していると、結構突き上げられたものだ。

しかしバラム川上流部(最後の原生林地区)を保護区にしてバラム平和公園の建設が決まり、また日本も南洋材の原木輸入が止まるなとして、もう過去のものと思っていた。

それが、なんとまた伐採され始めた。それも、保護区の建設プロジェクトが突然撤回されて、伐採会社に伐採権を売り渡されたのである。日本もそこそこ金を出していた(今も出している)のに、それはどこへ雲隠れ? 伐られた木は原木ではなく合板などに化けて、6割が日本に輸出されているそうな。

ということで、現地からの告発で来日した人々の記者会見である。

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現地はこんな状況だそうだ。

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この状況を日本の外務省と林野庁に伝えたら、「これは森林破壊ではない。持続的な森林利用だ」とのたまわったそうな。林野庁も、森を見る目が落ちたねえ。日本の山でも同じこと言うかな。もう言っているか。いや見ているのは、森ではなくて外務省かな。

明日夜に、一般人向けのセミナーが開かれるそうだ。興味がある方は、(オンラインでも)覗いてみるとよい。

【森林・生物多様性セミナー】権力によって破壊された先住民族の森「バラム平和公園」~サラワク最後の原生林が消失する前に私たちにできることは?~

私は、かつてボルネオに通っていて、このバラム川流域も訪れている。ロング・セリダンという村にしばらく滞在したこともある。夏は、そんななつかしい話をしたいところだが。。

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当時森の中を遊動する少数民族として幻の民族扱いされ、会えたら奇跡とされ言われていたプナン族とも会えた。

今回来日した一人は、そんなプナン族の若者である。

2026/08/23

種まき?それともおすそ分け?

今夏は、暑い。珍しく夏ばてしている。

で、仕事はできるだけしないようにしていたら、本当に仕事は激減した(笑)。まあ、最低限の連載ものとか、ルーティンだけをこなしている。
自営業としては、先行き不安なのだが、それを考えるのも夏ばて中は先送りだ。

その代わりと言ってはナンだが、面会者が増えた。7月から8月にかけて、面会希望者がやたら多い。それぞれ別の分野・目的なんだろうが、仕事しないのだからと、彼らに積極的に会っている。

なかには自身のIT企業を売却して、結構な財産が有るので林業に参入したいとか、ゴルフ場の危険についてとか、林業界へ外国人労働者を派遣したいとか、野外教育施設を建設・運営したいとか、獣害問題についての意見交換とか……。さらに某神社の由来に関することでもお呼びがかかる。

我ながら、幅広い分野。いろいろあって、求められればアドバイスや感じるところを話すが、別に仕事ではない。情報提供にはなるが、なんら利益を得ることもなく、下手すると持ち出しだ。

これを将来の仕事への種まきと考えるか、これまで積み重ねてきた私の著述業の成果のおすそ分けと見るか。

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それなりに私も改めて考えるきっかけになったし、将来何かに活かせるかもしれん。

残暑をだらだら過ごしつつ、未来を考えよう。

 

2026/08/22

お米の値段は感情で決まる

訪れたスーパーでお米の安売りをしていた。

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もう5キロ3000円を切るのが当たり前になってきた。まだまだ下がるだろう。

私の予測は、昨秋の時点で米価は下がると思っていたのに外れた。次に今春から下がるだったのに、下がらない。とうとう夏前に下がると予測。これが的中(笑)。当たり前だ。

ちょっと数字を。

農水省の出す米の需要予測(7月から1年間)は、昨年9月時点で697万~711万トン(玄米ベース)。
今年3月に691万~704万トンに下方修正。
今月出た結果は、683万トン(速報値)。
25年産米の生産量は747万トン。先月末の民間在庫量は過去最大の243万トン。
これから収穫される26年産米生産量は、732万トンの見通し。

24年からの米不足と米価高騰に対応して、小泉農相が備蓄米を「米の流通量をジャブジャブにする」と発言して放出した。そして価格を下げる、と。ところが安くなったのは備蓄米だけで、民間で流通している銘柄米価格は下がらない。

なぜって、「高く買いつけたんだから安く売りたくない」と流通業者の感情が強かったからだろう。このままでは米の消費が減るとか、年を越せば米価が暴落するとか言われたが、他人はいざ知らず「自分の買いつけた米は高く売りたい・損したくない」からである。

結果的に年を越して、米が相当余っていると言われても業者は米価を下げずにきたが、今になって投げ売りし始めたわけだ。でも、そんなに売れ行きが伸びているわけじゃないらしい。今頃「米はジャブジャブ」になったのだが、安くても買わない。

消費者は、米を食べなくても困らない、どうせ米を食べるならもうすぐ出る新米を、と思っているのかもしれない。米は主食とされてきたが、食べない習慣がつけば、なくても平気。麺類、粉もの、パン……で十分。実は、米より高いパンだってあるのだが、そちらを選ぶ。

経済は感情で動いているのだ、と改めて感じる。需要と供給のバランス……なんて嘘だ、とこの数字から思う。動かすのは感情である。そして1億の国民の感情の動く方向を読み取るのは至難の業なのだ。

こりゃ、絶対に計画経済なんて不可能だわ。

格差拡大、環境問題などの解決法として「民主的な計画経済を」という主張があるが、絶対無理。と私は米の値段で感じたのである。

 

2026/08/21

「森と生きる都市」とは?

たまたま見つけた、このサイト。

「森と生きる都市」という連載を始めていた。

新連載|森と生きる都市(第1回・全5回予定) 

ヨーロッパの3つの森林都市と、そこにある3つの制度を紹介している。ようするに森林率ではなく、森と結びついた住民の生活やビジネスを主題としているようだ。

取り上げるのはオーストリアとイタリアとスウェーデンの都市。内容はリンクしているサイトを読んでいただければと思うが、そもそも、この記事は「Maintainable news」というサイトの連載だ。

サステナブル(持続可能)、サーキュラーエコノミー(循環経済)、リジェネレーション(再生可能)、メンテナンス(保守)、ライフスタイル(暮らし)の5ジャンルで、地球をメンテナンスする企業や研究機関などのニュースを領域横断でお届けします。

とある。運営会社はフェイバリッド株式会社。何の会社?と思って検索したら、滋賀県の恐竜のフィギアをつくる会社が出てきて、???だったが、同名の間違い(笑)。東京の企業コンテンツづくりや脱炭素化ビジネスなどを行っている企業だった。社長はコピーライター出身だそうである。設立は1990年と古い。

私が興味を持ったのは、森林都市とは何だろう、と以前より考えていたから。ただ、上記で紹介されているヨーロッパのような都市ではなく、人口が集積されている都市と、自然の象徴的存在である森林が、近しい関係を築く地域はあり得るか、たとえば事例としてはどんな都市?と思考実験的に考えていたからだ。

もちろん、そこに文化とか、森の資源を活かした産業とかあれば申し分ないだろうが、それは高望みすぎる(笑)。少なくても日本では無理ではないか。

せっかくだから、一例として奈良市を見てみよう。

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これはGoogle earthによるものだ。34万人以上の人口を抱える県庁所在地だが、都心から徒歩圏内に春日山原始林がある。

こんな事例から、成立要素と維持の必要条件を考えることができればなあ、と思っている。

2026/08/20

モクレポ~円安で木材輸出は伸びたか

高市政権になってからとてつもない円安が進行している。おそらく今後も続くだろう。

でも政権側は「円安でホクホク」な業界があると開き直っているが、暴落と言われる水準まで行けば何が起こるか……。
さて、ホクホクの業界の一つに木材輸出があるのではないか。そう考えて調べてみた。日本の木材輸出に関するデータは意外と少ない。幸い、林野庁のモクレポ8月号が出ている。

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たしかに上半期伸びている。でも、特別目立つほどではないか。中国が圧倒的だが、フィリピン、アメリカも伸びている。

私の知るところによると、九州では木材を輸出するために国内製材業者分も回すほどで、狂騒状態だというのだが。
輸出先は中国が圧倒的だが、中国も不景気で木材輸入は減らしている。日本からしても輸出は丸太中心。これでは利益薄いなあ。

日本は南洋材はもちろん、欧米からの木材輸入でも丸太はどんどん減っているというのに中国には丸太で輸出する。低開発国と同じだ。なお輸出増のフィリピンからは製材輸入量も多いから、結局は木材加工を向こうでしてバックしているのだろう。日本の木材輸入は各国とも製材など加工品が大半だ。日本の木材加工業は縮小していることになる。

そこで輸出額の統計を見る。

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相変わらず、木製家具が伸びている。これも円安の効用か。家具に使用する木材は、輸入している広葉樹材の可能性が高い。
そこでもう一つ気にしている広葉樹材の貿易はどうなっている。

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日本はアメリカから大量の広葉樹材を輸入している。こちらも製材が多い。使い道は、ツキ板などもあるだろうが、やはり家具材か。木質ペレットなどには広葉樹材を原料にするものも多いが、別物だ。

ちなみに木材貿易図を見つけた。これは針葉樹丸太なので、3分の1を占めるチップや木質ペレットは入っていない。

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日本は輸入しか示されていない。ただ中国の輸入元を見ると、日本は136万立方メートル。増えたといっても、ニュージーランドが圧倒的でEUにも負ける。日本材は1割以下ではないか。中国からすると、日本の木材は、そんなに重要視されていないのだろう。

……とまあ、とりとめもなく、こんなことを感じているのであった。

2026/08/19

マーベルウッドって、何?

最近、私のネットで頻繁に登場する「マーベルウッド」なるもの。

環境に負荷をかけない国産防腐処理木材「マーベルウッド®

フランウッドに少々関わっているものとしては興味ある。どちらも耐腐朽性の処理をしていることが売り物だからだ。よく似たエンジニアウッドなのかなあ、と。

ただ、読んでもよく分からない。HPに書いてあるのはこんなこと。

マーベルウッドは、SDGsの達成に貢献します。

木材は、わが国をはじめ、世界中で古来より利用され、様々な優れた特性を持つ再生可能な天然資源です。
しかし、天然資源であるが故に、微生物や昆虫によって「腐る」「食われる」などの劣化を受けてしまいます。
マーベルウッドは、木材の欠点である低耐久性を克服し、「環境保全への貢献」・「地域経済の活性化」・「美観性の向上」をコンセプトとして持つ、高耐久性の外構用部材として開発されました。

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まあ、性能はわかった。無色なのも特徴か。しかし、どんな処理をして防腐しているのかわからない。防腐木材はいくらでもあるからなあ。防腐用の薬剤にも多くの種類がある。何を注入しているの?

そこで資料をダウンロードしたり、ほかの説明しているサイトを探して必死に読む。

ようやくDMPAPという単語を発見。Proceedings: 2-Dimethylamino-4-(methyl-phenylamino)-phenol、N,N-ジデシル-N-メチル ポリオキシエチル アンモニウムプロピオネートのことらしい。ヤシ油が原料だというので、天然素材成分ではある。DMPAPを主成分とした4種類の有機化合物という言葉も見つけた。ほかに何を含んでいるのか。

ただ、この薬剤成分による防腐木材は、ほかの会社にもある。そことの違いは何か。いや同じなのか。

全体にわかりにくい。どういう原理で防腐しているのか。DMPAPはどんな作用をしているのか。またヤングや伸縮、磨耗ほかの強度、耐火などの性能に触れていないので、木材全体の性能がわからない。

 せっかく「開発した」というのなら、もう少していねいに説明してほしい。それに新商品でもなさそうだ。すでに商品例がいくつも掲載されている。いつから製造をしているのだろう。

なぜ、今頃になって私の元に情報が流れてきたのか。台湾に輸出するという話題があるからかもしれない。

まあ、加工木材にいろいろあることは結構なことだと思う。切磋琢磨になる。それゆえ、もう少し説明を詳しくしてほしいなあ。

2026/08/18

改めて「義烈く空挺隊と藤波健彰」は明日!

12日に告知したnewszeroの特集で「義烈特攻隊」を取り上げ、そこに撮影した藤波健彰氏に触れられる、という予定。千葉の大雨特別警報で流れてしまったが、明日の夜に放映されることが決まった。詳しくは、こちら。

newsZERO「義烈特攻隊と藤波健彰」

※正確には「義烈空挺隊」だった。

もし、もし、またもや特別警報が出るような災害や、トンデモな事件、ニュースが発生した際は、翌20日になる。

とまあ、これまでこれだけだと前回と同じことしか書けないので、余談を。

これまで私の終戦特集?みたいに日本軍の特務工作について紹介してきたが、もう一つニアミスしたことを触れておこう。

藤原機関というのをご存じF機関とも呼ぶが、藤原岩一中佐がつくったインド独立を支援する特務工作機関である。チャンドラ・ボースと結び、インド人が多くいるマレー半島(マライ、タイ)でインド国民軍の編成に動いた。中野学校の教官もしているから、日本のスパイの養成もしているし、戦後は自衛隊に属したから、別班立ち上げにも関わっているんじゃないか (゚o゚;) 。

その部下に、中宮悟郎という人物がいて、彼がタイで実質的な組織作りをしていたそうである。「藤原は単にいうだけ」だという(笑)。

で、彼は戦後、マレーシア連邦サバ州(ボルネオ)でビジネスをしていた。そして私がサバ州のサンダカンに行った際に会う予定だったのだ。これは当時の大学の教官の紹介。ところが、中宮の使いが私達の宿舎に現れたとき、私はいなかった。そして応対した者が、知らん、と言ってしまったらしい。私は帰ってから悔やんだが、住所も何も教えてもらっていないから連絡が取れずに会えなかったのである。

私と戦時中の特務工作員とはすれ違いで逃してしまったのであった。

せっかくだから調べてみると、Wikipediaに次のように記されている。

サバ州に森林伐採のトーア・キギョーを設立。ラハダト地区に2000ヘクタールの土地をサバ州政府から貸与を受け、森林伐採と同時に跡地にバナナ栽培事業を手掛ける。これはマレーシア初のバナナ栽培となった。マングローブに着目し、レーヨンパルプ材として利用する技術を開発。この頃中宮は常に「おれはジャパニーズマレーシアだよ」と語っていた[25]。1964年、中宮は亜細亜大学の学生8人を事前研修に呼び寄せ、現地に動物園設立を計画。目的はプランテーションを保護するとともに、その地域に生息する象、ワニ、オランウータンなどを保護することにあると中宮はロイター通信に語った。

1979年だったと思う。惜しかったなあ。ただ、ボルネオ遠征に絡んで、藤波氏と中宮氏に接点があったとは奇遇である。

写真は、サンダカンの日本人墓地。「サンダカン8番娼館」読んで、訪ねたなあ。

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2026/08/17

庭の池の獣害対策

朝方に目が覚めてトイレに行った。時計を見て4時50分ぐらいだと確認している。

そして寝直そうとしたところ、庭からガタ!と音がする。最初はネコか何かだろうと思いかけたのだが……はっと気づいて庭の見える窓に飛びついた。すると、薄闇……いや薄明かりの中に、池の周りでうごめくものがいる。それも複数!

思わず声を上げた。コイツラ、ゴソゴソ逃げ出したが、池に飛び込みジャバジャバしている。

実は、このところ幾度も池が荒らされているのだ。最盛期で30匹以上いた金魚はどんどん減って、今のところ2匹しか確認できない。

しかも、対策として池の上空にはテグス糸を張っていたのだが、効果がない。どうやら犯人は鳥ではない。そこで池の周囲にいくつもバリヤを築いた。尖った棒を林立させて柵にしたり、ヨシズを丸めて敷きつめたり。それで危険を察知して池に近づけないようになれば……。

だが、肝心のヨシズが池の中に落とされていたりする。まったくバリヤを気にすることなく池に飛び込んで金魚を襲っているらしい。

襲撃者として、ヘビからヒキガエル、ネコなども疑ったが、痕跡から正体を絞り込んでいく。

残るはイタチとアライグマ、アナグマ、タヌキとなった。ハクビシンはいないだろう。ツキノワクマだっていないよ……。

私はイタチが一番怪しいと思っていた。だが、この早朝の池で見かけたのは、結構デカい身体だ。この大きさではイタチと違う。タヌキやアナグマ、アライグマ、ハクビシンが候補に上がる。

アライグマは庭で目撃したことがある。ハクビシンは奈良県にはいないはず。タヌキは多いが、池に潜って魚はとらない。アナグマも、あまり水中を好まない。

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庭に出てきたアナグマ

薄明かりの中なので、明確にはわからないが、その姿のシルエットから、アライグマだと確信した。特徴的な縞模様の尻尾は見えなかったが、丸い背で3匹ほどがもゾロゾロと逃げて行った。

逃げるヤツラは高さ1・5メートルくらいの兵の上によじ登った。タヌキもアナグマも、木登りは得意じゃないのに対して、アライグマは大得意。しかも金魚への執着が強いとAIは応える。岸から狙うだけでなく、飛び込んですき間まで腕を入れて探すそうだ。

しかも翌朝、庭に出ると軒下に置いていた金魚の餌袋が散乱していた。なんと、金魚の餌まで食われた!
それに池を荒らされてスイレンまでが台無しに。

これは対策を練り直さねばならない。

池の上を網で覆うのは無理そうだ。キャツら、網を破るそうである。それに庭の風景としても無様だ。

そこで金属製のワイヤーメッシュを池に沈めることにした。早速、ホームセンターを回る。どんな大きさがいいか。メッシュの口径は。土台には何が使えるか。金魚の逃げ場、隠れ家も作りたい。いろいろ考え、百均も周りながら、小道具を揃えていく。いきなり全部完成させなくてもよい。いろいろ試す。十分に仕掛けてから、また金魚を入れよう。

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まずは第1弾。これから池全体に敷きつめよう。もしアライグマが不用意に池に飛び込んだら足をとられて動けなくなるだろう。その際は容赦なく水没溺死させるぜ( ̄ー ̄)ニヤ。

これから我が家の獣害対策が始まるv(^0^)

 

2026/08/16

庇の上のゴーヤ

今年は、庭に異変続きで、いくつか収穫を期待して植えた農作物も不作……というか、よく育たない。栽培法が悪いのか気候気象のせいなのか、ほかに理由があるのか……。

その中で、よく育つのはゴーヤだ。今年も、庭から2階へとよく蔓を伸ばしている。収穫も順調だ。正直食べきれない。

そしてベランダから覗くと、1階の庇、つまり屋根の部分に実をつけていた。葉に隠れているが、すでに黄変している。

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もし食べられない……というか、収穫もできない位置にある。

さらにベランダそのものでも収穫できた。黄色くなって……。

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それも2つも。

そのうち、黄色い実がはじけて、真っ赤な種子が現れるんだろう。それもドロドロに溶けるような状態で。

その姿も、終戦の夏に想像をかきたてるかもしれない。

 

 

2026/08/15

戦争博物館

私が旅した南洋の島々には、戦争博物館がよくあった。太平洋戦争時の軍装、武器、戦車、軍用機……などを展示しているのだ。

ソロモン諸島ガダルカナル島にパプア・ニューギニアのラバウル、ナウル島にもあった。なかには海に沈んだ飛行機をカヌーで見るところもあった。上陸用舟艇を隠している地下壕もあったし、戦車か自走砲の砲塔が転がっている場所もあった。

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ガダルカナル島の戦争博物館

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ガダルカナル島レッドビーチ

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ラバウル
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ラバウル

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ラバウルの地下壕

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ナウル島の海岸トーチカ
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小笠原諸島兄島の海岸

展示しているのではなく、野ざらしのものも多い。

不思議なもので、その兵器群を見ていると、心は時空をさまよう。兵器そのものが戦争の博物館と化している。それだけで価値があるのかもしれない。

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ガダルカナル島オースチン山の記念碑前

 

2026/08/14

陸軍中野学校で何を学んだのか

昨日に触れた小野田寛郎は、いわゆるスパイ養成機関の陸軍中野学校出身で、特務工作を学んだ人物とされている。

アナザーストーリーズでも、その点に触れていた。

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私も中野学校および旧日本軍の特務工作について調べたことがある。

そこからすると、番組は若干説明不足である。まず中野学校といっても2種類あること。いわゆる東京の中野に陸軍中野学校。そして静岡県の二俣に設立された二俣分校。小野田氏は後者だ。

中野では、諜報や防諜など情報、そして破壊や後方攪乱の工作を行う、まさにスパイ養成を目的とした。一方で二俣分校は、ゲリラ戦要員の養成を行っていた。両者、ちょっと違うのだ。そして最大の違いは養成期間。中野学校は1年間で、二俣分校は3か月であったはず。

私は何人かの中野学校出身者に取材をしたが、「3か月じゃ何も覚えられないよ」と苦笑していた。いや、1年でも多岐にわたる分野を身につけることは不可能なのだ。

ドラマ「VIVANT」のようなレベルの技術を身につけるのは無理(> <;)。

では、何を学ぶか。知識や技術としては幅広く学んだが、結局は心構えだという。絶対の愛国心、でも捕虜となっても生き抜け、そして裏工作で出し抜け、絶対に秘密はばらすな、といったものである。私が取材した時は晩年で、「もういいだろうと思うから、話す」と言ってくれた。時期がよかったのだ。

だから、小野田少尉はゲリラ戦をしていたわけで、諜報工作が任務だったわけではない。

なお海軍にも特務機関はあった。ただし、養成機関を持っていなかったから、民間人をスカウトしていたらしい。

鳳(おおとり)機関というのがあって、戦前からポルトガル領ティモールに南洋興発などの会社員として潜入していたらしい。私が聞いたのは、どこだったかで映画館を経営していたそうである。またオートらラリアにも多数潜入していて、戦時中も情報を日本側に情報を送っていたらしいが、詳細不明である。

ただ、評判はそんなによくない(^^;)。憲兵もどきの真似もしていたようだ。陸軍との軋轢もあった。

日本のスパイも千差万別だが、私の印象としては、それほど特殊な技術によるものではなく、コツコツと軍隊の裏仕事をしていたイメージだ。

まあ、こんな戦中の話の発掘も、今となっては手遅れかな。

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東ティモールの少数民族の少年たち

2026/08/13

小野田寛郎はいつ終戦を知ったのか

一昨日は、チモールの日本軍は終戦を8月8日、そして12日に知っていた……と記した。すると、その晩にNHKで小野田少尉を取り上げた。

アナザーストーリーズ 運命の分岐点 小野田少尉 帰還〜戦後29年ジャングルの中で

いわずとしれた、フィリピン・ルバング島に潜伏していた日本兵小野田寛郎の物語である。そこで、面白い矛盾を指摘していた。

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記者会見では「終戦を知らなかった」というが、厚生省の聞き取りでは「ラジオを手に入れて、日本の情報を知っていた」というのである。

ほかの資料では、「日本は中国と戦争をしながら貿易をしていた」から、今も同じような状態ではないかと想像していたという証言もしている。もともと小野田氏は商社マンとして中国と貿易していたのだから、考えられなくもないが、どうかな。

私は、太平洋戦争の最前線の日本兵はいつ終戦=敗戦を知ったのか、という点に興味を持っている。小野田氏の前にグアム島の横井庄一氏が戦後27年目に発見された。小野田氏は29年目、インドネシアのモロタイ島で中村輝夫氏(台湾アミ族出身)も29年目に投降した。中村氏は終戦を知っていたが残留したという。

実は、この3人以外にも、終戦後何年も経ってから投稿した日本兵はたくさんいる。そして投降せずに、ジャングルで朽ちていった人も……。

ソロモン諸島には、長く終戦を知らずにジャングルに潜伏していた将兵は数多くいた。ベララベラ島には、40年以上後まで日本兵がいるという噂が尽きなかった。私は、その噂を追ってベララベラ島の森に分け入ったこともある。

この点は、『不思議の国のメラネシア』に記している。正直、ソロモンの森は、グアムやルバングとは桁違いの難関だ。マラリアもあるし、毒ヘビもいる。雨期は土砂降り続き。

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ベララベラ島の少女たち

そういや、昨年見た映画「木の上の軍隊」や「ペリュリュー楽園のゲルニカ」でも、投降するのは終戦後数年経ってからだ。彼らも、どちらかというと終戦は知っていたが、なかなか投降できなかったといった方がよい。

さらに樺太や千島列島などではポツダム宣言受諾後にソ連軍に攻め込まれているから、物理的に終戦は9月に入ってからだ。

もっと突っこんで彼らが「終戦を知った時期」を取材したい気持ちはあった。日本兵にとっての終戦はいつだったのか……。

今となってはきびしいが、終戦記念日は1945年8月15日と決めつけない方がよいのかもしれない。

2026/08/12

newsZERO「義烈特攻隊と藤波健彰」

日本テレビ系の午後11時からのニュース番組、news zero

13日の終戦特集で沖縄で米軍に奪われた飛行場に強行着陸して米軍機を破壊して玉砕した『義烈空挺隊』を取り上げるそう。ここで貴重な映像を撮影したのが、藤波健彰というニュースカメラマンだ。戦前戦後の第一線で16ミリフィルムを回し続けた人である。とくに終戦直前には、特攻隊の飛行機を追いかけて飛び、特攻シーンを撮ろうとした(さすがに無理)そうである。実は原爆映画(被災直後の広島に入って惨禍を記録を撮影している)も撮っている。東京裁判も記録した。映像ジャーナリストの先駆けのような人。

そして、実は私が取材協力した。藤波氏が生きている頃にお会いしたことがあるという点で。もっとも私がお会いしたのは、私が学生時代にボルネオのキナバル山に登ることに関連して、戦前戦中のボルネオの映像を見せてもらったのだ。もう40数年前の話である。その映画は、戦闘シーンのない戦争映画として貴重だろう。

これが貴重な映像で、一時は空襲で焼けてなくなったと言われたフィルムが見つかったのである。

そんなことを20年以上前に拙HPに記していた。これを読んで日本テレビの報道の人から連絡をくれたのだから、何がリンクするかわからない。義烈特攻隊の訓練や出撃シーンの映像もあるらしい。再放映とか配信はない(著作権の関係でできない)そうである。

戦争中の探検カメラマン・藤波健彰

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放送は、明日13日午後11時以降。現在のユーチューバーも、見た方がよいと思うよ。これほどの覚悟を持って動画撮ってる?

 

2026/08/11

VIVANTよりスゴイ!「チモール逆無電」の終戦

TBSドラマ「VIVANT」~自衛隊の非合法組織・別班を取り上げたことからか、諜報とか特務工作に注目が集まっている。もしかしてスパイ防止法制定にも絡んでいるのかもしれない。

が、ここで取り上げたいのは、戦時中に行われた『チモール逆無電』作戦である。同名の書籍も出ている。ただし、これはフィクションじみた作品。

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戦時中、オーストラリア北方に位置するチモール(現ティモール)島は、当時蘭領インドネシアとポルトガル領だった。ポルトガルは中立国なのに、日本軍が占領したのである。約4年間支配していたが、そこにオーストラリア軍は特殊工作部隊を送り込んだ。リーダーはポルトガル軍人だ。以前のチモール人の部下を使って、日本軍の動向をスパイしようとしたのである。

だが、日本軍はその部隊の存在を察知してメンバーを拿捕する。ただ捕虜にするだけでなく、その部隊をそのまま残して日本軍が隊員に化けて運営した。つまり、オーストラリアの本部と無線でやり取りを続けたのである。そして連合国側の情勢・情報を得ていたのだ。

もちろん、偽情報を流す。実際は武器も食料も尽きて飢餓が発生するほど追い詰められていたのに、どんどん陣地を構築して兵力も増しているように報告していた。チモールへの反攻を起こされないようにしたのである。

世界戦史上でもまれに見る諜報工作として知られている。私はそれを取材したのだった。

『チモール知られざる最前線』

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出版後、オーストラリアからも反響があって、その時に拿捕されていたオーストラリア軍兵士の関係者(遺族かどうかわからない)とも連絡を取れたこともある。日本側とオーストラリア側の言い分には齟齬があって、それが面白くもある。

その話は、ここでは置いておく。ただ終戦記念が近づく中で気になったのが、オーストラリアからチモールに打電された情報だ。それは
「8月8日、日本は降伏した」というものだった。

え? だろう。だって8月8日……ポツダム宣言を受諾したのは8月14日である。

そりゃ記憶違いだろうと片付けていたが、後にそうでもない可能性が浮かび上がった。なぜなら日本政府は、8月8日にポツダム宣言受諾の打診を連合国にしているのだ。国体維持などの条件を認められるか……といった交渉段階だが、連合国側は日本が降伏!と解釈してもおかしくない。
ならば、連合国の一角であるオーストラリアにも伝えられていたかもしれない。

実際は、10日に受諾を伝えて、12日に連合国は日本降伏を世界に発信した。

その12日の放送をチモールの通信部隊が受信した。チモールの日本軍は12日に終戦を知っていたのである。

ちなみに日本軍は、チモール島からオーストラリアに小船で特務工作員を送り込んでいる。実際にダーウィン近郊の海岸から上陸して内陸部を偵察したという。これは松機関の「松工作」である。そこで拾った石が、戦後に重要資源のありかを示す可能性が出てくるのだが……。フローライトではない(^^;)。

どうだい?VIVANTより、迫真的諜報、特務工作だろ。

«Wedge ONLINEに「キツイ・危ない下刈り…」を書いた裏事情

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