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2016/12/02

バイオマス発電の買取区分が変更

FITの調達価格等算定委員会で、中小水力とバイオマス発電に新区分を設けることになったようだ。現行のバイオマス発電は、燃料の種類によって5つの区分がある。
 
バイオマス発電の5区分のうち3種類が木質。林地に残された未利用材、製材端材・農業残渣などの一般木質、そしてリサイクル木材(建築廃材)だ。また未利用木材に対しては、出力2000キロワット未満と以上で買取価格を分けている。
 
ところが認定・導入量を見ると、一般木質の認定量が圧倒的に多い。認定量で比べると、未利用材は44万キロワットなのに対して、一般木質は322万キロワットにもなる。約8倍だ。ちなみに建築廃材は38万キロワット。
 
このところ、一般木質では出力が2万キロワット以上の大規模発電設備の認定量が急速に増えている。おそらく輸入バイオマス(PKS:ヤシ殻等)を当てにした計画だろう。
 
ところが、出力の規模によって発電効率は大きく違ってくるのだ。
現在の買取価格は出力5700キロワットの設備を基準に、発電効率を26%と想定していた。しかし調査によると、大規模なバイオマス発電設備では出力が1万kW以上の発電効率が30%を超え、2万キロワット以上では32%に達していた。
 
2万キロワット以上の発電所が32%で発電できると、26%で計算した場合と比べて、年間で2割以上発電量が増える。一方、買取価格は26%で計算している。当然収益も大きく上がる。儲かるから建設ラッシュなわけだ。 
 
そこで2017年度から一般木質に対しても、出力2万キロワット未満と以上で買取価格を分けようという方針だ。現在の買取価格は24円(税抜き)だが、20円前後まで引き下げるという。
 
事業者は、びっくりというかタマランだろうなあ(笑)。ま、赤字になるほど引き下げないだろうが、儲けが減ると読めば、計画から撤退する事業者も出るに違いない。政府にとっては、それが狙いかもしれないが。
 
ま、あまりに多すぎる計画(一般木質による発電所は現在121件認定、稼働は26件)だから、減った方がよいと思うが。
ちなみに未利用材による発電所も現在78件認定で、稼働しているのは38件。これも多すぎる。これ以上新規につくっても燃料調達の面から行き詰まりかねないだろう。
 
また毎年度ごとに決定していた買取価格を、発電事業者が収益性を判断しやすくするため、2017年度から複数年先の買取価格を決める方針とか。
 
ヘドロから湧くメタンガスみたいなバイオマス発電計画が、これで少しは目覚めて減ることを期待している。
 
 

2016/12/01

森は壜の中にかぎる

このところ、足を傷めたり天候不順が続いたりで、あまり森に行っていない。服装とか道具とか準備が結構めんどくさくもある。

 
もっと手軽に森を! というわけで、こんな壜の中の森をつくってみた。
 
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ちゃんとクマもいるし(^^;)。
 
 
ちなみに以前も、壜の中に森をつくろうとしたが、自然に任せて植生を遷移させようとしたら、最初に植え付けた苔は姿を消し、草ぼうぼうになったりして、あきらめた。イチから出直しである。
今回は、最初から人工的にきわめてツクリモノぽく仕立てることにした。土壌も人工(ハイドロボール)なら、石は小笠原諸島で採取したメノウ石。植えたのはミニチュアヤシとベンケイソウ(カネノナルキ)、ついでにカトリソウ。どちらかというと南洋風か。今後はサボテンなんぞも植え付けてやろうかと思う。
壜の中は温室みたいなものだから、冬も越しやすいだろう。
 
 
こうした箱庭とかジオラマをつくるのは、一種の心理療法にもなるらしい。うつうつとストレス抱えた悩める諸君も試してみたまえ( ̄^ ̄)。
 
 
これをつくってから、本物の森を見に行くことにした。
 
タナカ山林は、今問題を抱えている。その件については、改めて触れることもあるだろうが、今日はとりあえず巡察。
 
いきなり見つけた。
 
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これはクマの糞……じゃなくて、イノシシの糞だろうなあ。
 
やっぱり、森は壜の中にかぎる?

2016/11/30

Yahoo!ニュース「どんな木目が美しい?」を書いた裏側

Yahoo!ニュースに「どんな木目が美しい? 業界と世間のズレを考える 」を執筆しました。

 
この命題、前々から考えていて、どのように書こうかと迷っていたのだが、昨夜、クローズアップ現代+で取り上げられた牛肉問題を見たのをきっかけに、一気に書き上げた(笑)。
 
 
畜産業界も木材業界も、「業界目線」を拭う努力をしないと、じり貧ではないか。……でも、この記事に反応するのは林業界や木材業界に身を置く人がほとんどで、一般の反応は鈍いのだよ。
 
面白いのは、このYahoo!ニュースのサイドバーにアクセスランキングがあるのだけど、そこに「松阪牛は霜降りもいいけど、ホルモンが安くて旨いです」という記事があるんだよね。符合していて笑ってしまう。ちなみに、松阪の焼き肉は、たしかにホルモンです。これを食うとロース肉なんか食わなくなる。私も体験済み。
 
 
それにしても、この記事に添える写真として、柾目と板目、そして節の木材を探したら、部屋の中に転がっていたというのは……助かったと思いつつも、なんで仕事部屋に見本となる木材がいっぱいあるんだ、という憤り?を感じた(笑)。
これ、業界目線の元じゃないか。。。
 
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しかも、全部木目は縦にしてアップしたのに、実際のサイトでは3番目の節だけが木目が横になっているのはなぜだ?
 
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2016/11/29

中日東京新聞書評『森は怪しいワンダーランド』

11月27日の中日新聞と東京新聞に『森は怪しいワンダーランド』の書評が掲載されました。

 
ウェブだと、こちら
 
中日新聞だとカラー(^o^)。東京新聞はモノクロらしい。
 
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ていねいに書いていただいた。後半にスポットを当てたのは、これまであまりなかったかな。
 
 
ちょっと疑問。冒頭に 
 少年にとって探検は心ときめくロマンであり、誰もが森や洞窟に入り、川を遡(さかのぼ)って、親にこっぴどく叱られた経験があるはずだ。
 
皆さん、ありますか?(笑) この筆者はあるのだろう。羨ましい。
 
 
 
なお、ウェブのTOKANAトカナというサイトに、『森は怪しいワンダーランド』に関して著者(つまり私の)インタビュー も載せられた。
 
これは前半だが、今日中に後編もアップされるらしい。
 
 
このトカナというサイトは、面白い。オカルト色満載だ。嘘か真かわからんが、怪しさ満点の私の好物が並んでいる(笑)。

2016/11/28

ウィキペディアの土倉翁

明日の夜、奈良市内の某所で土倉庄三郎の事績に関する講演を依頼された。

 
百回忌後、少々遠ざかっていた土倉翁関係の話だから、張り切って臨みたいと思う。
 
 
だから、というわけではないが、何気なくウィキペディアで土倉庄三郎の項目 を引いてみた。
 
結構、詳しく載っている。参考になる(^^;)\(-_-メ;)。
 
いや、これまでも幾度か見ているのだが、以前はなかったし、登場しても情報量はわずかだった。少しずつ増やされているのを感じる。
それに私も細かな年代を記憶しているわけではないので、今回の講演話の際に、「あの事績は何年のことだったかな」と思った際に、自分の本を手に取るのだか、案外どこに載っているのか迷う。原資料から確認しようとするともっと大変で、全部紙の資料だから検索もできず、七転八倒する。そんな際に整理されて掲載されていると便利だ。
 
 
が、今回読んで驚いたのは、百回忌に関することが記されていたことだ。ちゃんと式典後に書き足したことになる。この筆者は、百回忌と式典に出席していたのだろうか。それとも新聞記事などで補ったのか。。。。
 
結構、筆まめ(~_~;)。執筆したのは誰だろうなあ。私の知っている人かなあ。。。
 

百回忌・記念式典 [編集]

2016年6月19日、川上村に於いて、百回忌法要(龍泉寺)・没後100年記念式典(やまぶきホール)が行われた。式典では、幅広い分野に貢献した庄三郎の遺徳を偲んだ。ジャーナリストで庄三郎研究者である田中淳夫氏の基調講演の後、シンポジウム等を開催。席上、学校法人同志社の大谷実総長は「土倉翁の存在がなかったら、同志社の設立は違ったものになった。同志社にとって忘れがたい恩人」と述べ、又、日本女子大学の佐藤和人理事長・学長は「庄三郎さんは日本発展のため、女性の活躍が重要であることを学生に説いていた」と話し、「共に女子大設立に協力した広岡浅子さんにとって最大の恩人」と強調、それぞれ感謝の意を表した。

 

 

一点だけ、修正。「台湾でも造林事業を行った」とあるが、台湾は次男・龍治郎の事績である。庄三郎もそれなりに援助はしたが、一緒に並べることはできない。

ちなみに、龍治郎の項目 もウョキペディアにはあるんだな。

また、私の「森林ジャーナリストのページ」にリンクが貼られているが、私のHPは移転しております。今のところ移転通知はああるが。

2016/11/27

ノラジュロ

森の中で、シュロを見かけた。

 
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シュロは、ヤシ科の植物だが耐寒性が強いので、日本本土、東北でも生えることのできる植物だ。だいたいワシュロ(日本に自生)とトウジュロ(中国からの帰化)に分けられる。
 
はて、これはどちらかと思って調べたのだが、葉の先が折れていないのでトウジュロだろうと見当ををつける。
しかし、なんで山の中に? もともと庭木としてよく植えられる植物だ。私の子供時代に住んでいた家にも1本あった。その樹皮の繊維が網目的で利用価値があるので、よく植えられたらしいが……。
 
周辺を見回すと、土地が平坦に取り取られている。さては、ここに棚田か住居があったのかもしれない。その一角にシュロを植えた……と考えると、それらしく見える。
 
しかし、写真のとおり、まだ細くて若い木だ。そんな昔から生えているわけではないだろう。
 
でもって、さらに調べると、シュロの種子は鳥がよく食べて運ぶという。そしてばらまくのだ。
なるほど、取りに運ばれて自生し始めたのか……。
 
そして、そういうシュロをノラジュロと呼ぶらしい。野良シュロ!
 
一部では、増えすぎたノラジュロ狩りもされるそうだが……。なかなか可哀相な運命なのである。とくに生態系に悪さするとは思えないが、トウジュロは帰化種、つまり外来種だし、ワジュロも、本来の自生地は九州らしいし。何より山中にシュロは景色として違和感がある(~_~;)。
 
いっそ、引き抜いて自宅の庭に植えたくなりました(笑)。
 
 

2016/11/26

最新バイオマス「推定」動向

某シンクタンクから、バイオマス発電所の最新状況を教えてもらう機会があった。
 
ただし、正式ではないし、推測も混じる。が、今後の動向に参考になるだろう。現実の地名は伏せておこう(笑)。
 
・燃料材が足りなくて、トラックが到着するとそのままボイラーにという発電所もあった。ストックヤードを増設して、確保できるときに溜め込もうという動きが出ている。
 
・宮崎県は材が出ており、バイオマス発電も活況。素材産者の間では人材の取り合いになって、外国人を雇ったり従業員をハワイ旅行に連れて行ったりしている。
 
・某県の発電所は、調達に苦労して、県と約束した県内ではなく、遠方の某県某府から燃料調達している。
 
・北陸地方の某県の某発電所は、補助金がないと全く材が調達できず。県の補助金が打ち切られたら即赤字で停止するか。。。。
 
 
・35年度に木材需要はに現在の3分の2になる予想。それから推定すると、バイオマス発電計画の稼働率は2割程度になるはず
 
 
以上! 論評しません(笑)。

2016/11/25

生駒の七森信仰

奈良県王寺町の谷林業の持ち山で開かれている「チャイムの鳴る森」。

 
このイベントの仕掛け人は、この森(陽楽の森)の近くでカフェ&写真館「ナナツモリ」を開く田村夫妻である。
 
先日、田村の奥さんとお会いした際に「ナナツモリ」という店名の由来を聞いた。私は、ナナツモリとは生駒の七森信仰、モリさん信仰に引っ掛けたのかな、と思って聞いてみた。
 
全然違った(;´д`)。
 
 
でも、生駒にある七つ森の伝説と信仰は、なかなか興味深いのだ。
 
まず、生駒市の広がる生駒谷は、17の集落(村)、郷があった。そして、この17の集落のいずれにも固有の7つのモリさんがあったのである。言い換えると、現・生駒市に119のモリが存在するということだ。(ただし、現在はいくつか消滅して7つ揃わないところもある。もはや消えたところの方が多いかもしれない。)
 
問題は、このモリさんだ。これは何か?
 
 
 
……わからない。
 
ただ集落の中に、7つのモリさんの場所があるのだ。一つ一つはそんなに広くない。神社とかお寺のような宗教施設とは少し違う。ただ十分な伝承がない。文献にもほとんど登場しない。確認できるかぎり、少なくても200年くらい前からあるらしいが。
 
まあ、イメージとしては、なんか木が生えている。それが全部大木だというわけでない。もちろん大木古木もある。1本だけの場合も数本ある場合も。枯れてしまってブッシュになってしまったところもあるらしい。
 
そこに祠を設けて、何か祀ることは多い。地蔵なのか金比羅なのかわからんが。むしろ、後付けで何かを祀ることにしたようだ。
生駒山は、掘ったら石仏や梵字が出土したり、森の中に謎の工作物が見つかることもあるから、そうしたものの変形かもしれない。では、ここに何か由来があるのか。先祖を祀るとか、事件があったとか?
 
……ないらしい。
 
もっと感覚的に、何か怖いところ、精霊といるところ、なんだろう。今風に言えば、怪しい(黒い)パワースポット。
 
しかし、全集落で7つにこだわってつくっているのは、人工的な臭いもする。そこを祀る理由があるというより、7つ設立するために選んだのではないか。。。
 
どうやら爽やかなイメージのカフェ・ナナツモリとは似ても似つかぬ世界だ(⌒ー⌒)。
 
 
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祠の中を覗くと、金比羅神だというが、とくに仏の顔をしているように見えず、単なる石に赤まいかけをしただけに見える。
 
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完全なブッシュの中で発見した祠。(どうやって入ったんだ、と聞かないでください。)
 
 
土着信仰とはそうしたものなのだろう。明確な教義のある宗教の施設ではなく、自らの住む土地の中の異界みたいな感覚でモリさんを指定したのではないか。。。
 
 
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地中から掘り出された地蔵? 道路工事で見つかって、改めて祀ってある。
 
 
 
この七森、モリさんについて研究をしている郷土史家に話を聞いてみたい気もする。森を信仰と結びつけ、恐れと敬いの原初形態、人々と森の関わりの深層部分にふれられるかもしれない。
 

2016/11/24

フォレスター学校?ドキッとする奈良新聞

昨日の奈良新聞の記事。

 
 
なになに、「県フォレスト・アカデミー構想 スイスの養成校と覚書 3県連携の創立前進
 
なんと、奈良県に仮称「県フォレスト・アカデミー(林業大学校)」を設立して、三重、和歌山とともに紀伊半島フォレスターの養成校をつくるとな?
 
いや、荒井知事がスイスを訪れてリース林業教育センター(フォレスター学校)と連携の覚書を結んだことは知っていましたよ。奈良県にも林業大学校設立構想があることは知っていましたよ。そして私も、単なる林業大学校では近畿圏に京都にあり、兵庫にも和歌山にも設立され、三重だって計画している中で、遅れて奈良がつくっても無理だから、いっそ林業大学院をつくったら、と常々口にしていましたよ。
 
しかし、3県連携? これは初耳(笑)。
 
さっそく図書館に行って、該当記事の全文を読んできた。
 
 
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 1面トップ記事だよ(~_~;)。
 
よくよく読めば、奈良県が和歌山、三重両県と連携合意したのは、森林環境管理の分野。また3県連携で学校をつくろうと知事は発言しているが「思いが一層強くなった」とある。
 
つまり思いだけだね(~_~;)。
 
実現すれば、全国初の“広域連合”による林業大学校の誕生となる」と書いたのは、記者。
どうも、奈良新聞が先走ったんじゃないか。知事の暴走か、新聞の暴走か。
 
これ、和歌山県や三重県の知事が読んだらどんな反応するだろうなあ。奈良県内だって関係部署の意見集約できているのかなあ。ま、知事が口にしたのだから県内は、文句出ないだろうけど(笑)。。。
ある意味、書かれちゃったから進めなくちゃならなくなるかも。。。(笑)。
 
たしかに実現したら面白いとは思う。現場の林業ワーカーばかり養成している多くの林業大学校とは一味違った内容になるかもしれない。マネジメントのできる人材養成となり、林業大学校の卒業生、あるいはすでに林業現場で働いている人の学び直しの場にもなる。
もともと吉野林業の山守制度はフォレスターに似ていると言われているし、3県と言わず全国から生徒を集めてほしい。 
 
すでに奈良森林総合監理士会(奈良フォレスター会)も設立されているのは露払いになるかも。
 
 
 
ちなみに図書館を訪れて、もっと嬉しい発見。
 
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市内に3つある図書館のうちの1館に、拙著、『森は怪しいワンダーランド』が入荷していました~! 貸し出し中なので、目にすることはできなかったけど。

2016/11/23

特殊伐採もボランティア?

兵庫県小野市で、大きくなりすぎた庭木や雑木を伐採するボランティア組織「来住伐採隊」が結成されたというニュースがあった。すべて実費程度の低料金で請け負うのだという。
 
 
この伐採方法は、いわゆる特殊伐採だ。町中、あるいは道路沿いなどで高さ10メートルを超えるような木になると、もし枯れたり風倒木になると大惨事になりかねない。そうでなくても日陰をつくったり見通しを悪くする。
とはいうものの、気軽に根元から伐採できないだろう。周辺に人家もあるからだ。上から枝や梢を刻んで、そっと安全に下に下ろす必要がある。
 
たまたま仕事で電柱などに登る作業をしていた人が、定年退職後に自宅周辺の高木を伐っていたら、地域の住民に頼まれて引き受けるようになったという。やがて参加者が増えて、男女7人で活動するようになったとか。
 
なんか、いい話のように聴こえるが……。
 
特殊伐採、アーボリカルチャーなどは高度な技術を要する作業で、単価が落ちる林業界の中では、数少なく残された高額仕事でなかったか。また重機が重宝される現場が増える中で、個人技が光る仕事でもある。
 
このボランティア作業では、高所作業車を使うようで、木登り式の特殊伐採とは違う。しかし、
造園業者に頼むと1本7~8万円かかるところを安上がりになったというから、実費程度とはいくらぐらいの料金なんだろう。
 
たしかに一般個人にとって、まだ倒れたわけでもない大木を予防的に伐るのに何万何十万円と払って始末するのは簡単ではない。だから低料金はありがたいだろう。しかし、プロからすると仕事を奪うというより、ダンピングに誘うような気がする。
 
それに、技量の問題もある。独学的な場合、十分に安全を確保できるのか心配だし、結果的に事故(隊員の危険に加えて、伐り損ねることによる物損)をおこした際の補償問題もクリアにしないといけないだろう。
 
たまに農産物直売所などで、定年退職した人が農業を始めて作物を売り始めた場合、売れてほしいものだからトンデモなダンピングをするケースを聞く。彼らは年金生活で趣味の農業だから、儲けなくてもよいのだ。売れ残るのが悔しいから安売りする。
しかし、地元のプロ農家、つまりそれで生計を立てる農家からするとたまったもんではない。
 
……そんな事象を思い出した。 
 
ま、私もタナカ山林の伐採をプロにボランティアでお願いしたことがあるので、エラソウなことは言えない(~_~;)のだが、どんな分野でもボランティアとプロの仕事が野放図に交わると、よろしくない事態になりかねない。
今回のケースは、まだ狭い地域で行われている事業のようなので、目くじら立てるほどではなさそうだが、どこまで請け負うか、難易度や料金などの線引きは考えておかないと、と思う。

2016/11/22

「吉野林業は世界一」は危険な言葉

先日、奈良森林総合監理士会の主催で、「NEXT奈良の森」というイベントが開かれた。

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その基調講演に、泉英二・愛媛大学副学長が立った。テーマは、「吉野林業の発展過程に学ぶこれからの吉野林業」。
内容は、前降りの世界文明発展理論が半分くらい占めたのだが(^o^)、後半の吉野林業のところで幾度も繰り返されたのは、「吉野林業は世界一」という言葉である。
 
江戸時代という経済社会の停滞期に吉野林業は精緻なシステムを作り上げ、決して街の大資本に飲み込まれることなく、むしろ手玉に取りつつ、山村民が利益を守った、また森林環境も持続的に維持してきた……というのである。少なくても18世紀19世紀の吉野林業は、世界的に見ても類を見ない林業として自慢できるという。
 
私も長年吉野林業に触れてきて、また学んできたことと比べても大きなずれはなく、吉野に生れた世界にも稀で精緻な林業システムの意義は納得している。そして、持続的な林業経営を考えるうえで、かつての吉野システムを探ると大いにヒントになる。
 
 
が、同時に危険な言葉だと感じる。
 
というのは、私が学生時代から何かと「日本の林業は世界一」的な言われ方をしてきて、その源流が吉野林業だった。私もそれを信じていことがあったからである。
が、残念ながら吉野を離れると、まったく別の林業に出会う。そして、その内容は「システムのない林業」である。その場その場の都合で動く林業。吉野以外はほとんど同じだった。
 
吉野は、決して日本林業の代表ではなく、孤立した峰、特異で孤独な林業地ではなかったか。江戸時代から明治、そして昭和まで吉野を見本にしようと多くの視察と研究が行われ、政策的な誘導も行われたが、どこも真似することはできなかった。
個別に育林技術がどうの、搬送技術やルートがどうの、と言えば頑張った地域や人は存在するのだが、地域経済と結びついて十分に機能したシステムにはなれなかった。
 
もっとも吉野自体も、戦後は巨大な社会のパラダイムの転換の中で長年築いたシステムが崩れていき、今はさんさんたる有り様だ。崩れた当初は、逆に木材バブルを生み出して大儲けしたのだが、それが改革気運さえ潰してしまった。
 
現在の日本林業は世界的に見ても遅れている、と言わざるを得ない。
 
それなのに「吉野林業は世界一」が「日本林業は優れている」に転用され、いまだに一人歩きしている。あげくに、日本の木工技術が優れているだの、日本の伝統建築は世界一だの、何の裏付けもなく語られている。なんかこの手の「日本スゴイ」という言葉は、聞いているとミジメさが漂う
 
 
私自身は、もはや林業自体が必要かどうかさえ疑問に感じている。
 
頭をひねって林業を持続的にしようとガラス細工のようなシステムを考えるのではなく、今そこに木があるうちは伐って使い、なくなったら使うのをあきらめて、自然が森を取り戻すまで禁伐にする……という単純でおバカなシステムに頼るのが人間には似合っているのではないか? だいたい森林の歴史を追うと、世界中でずっとそんな繰り返しだったのだから。
 
精緻なシステムは、必ず壊れる。単純なシステムほど強い。人の時間に樹木を合わせようとするのではなく、樹木の時間に人が隷属すればよいのだ。
 
 
かつては木材というマテリアルは最重要だったが、今は代替品がいろいろあるから、消費者はそんなに困らないだろう。
 
 
……とまあ、「持続的開発」を唱える世間に喧嘩を売ってみたくなったのだった(笑)。

2016/11/21

奈良の木製リノベーション

ならファミリーという商業施設が奈良にはある。
誕生したときは、近鉄百貨店とジャスコ(現・イオン)が同居する、つまりデパートメントとスーパーマーケットが一緒になった施設としてちっとは知られたのだが、徐々に古くなり、店も入れ代わりが進むうちにチグハグになっていた。
それが夏前にリノベーションして、一気に模様替えしたのだが……。
 
店の構成は、かなり整理されてスッキリ感ができた。そして目立つのは木質である。
 
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各所に、木を使ったベンチなどがある。それがなかなかデザインに凝っている。
ようやくこの程度にはなったか、という気分。これまでベンチがあっても、いかにも安物?というよりダサイ代物が多かった。
 
そして、メインホールにも、こうした彫刻が。
 
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クスノキの一木彫である。
 
何を現しているか? ……実はラクダなのだ(^o^)。
 
20年以上前に開かれたシルクロード博のシンボル、ラクダ(陶器製)がホールに展示されていたのだが、その後邪魔者扱い?されて屋上に寂しく置かれていた……(下記写真)。
Family
 
が、今度めでたくホールにもどってきた。木製になって(笑)。
 
原木は、樹齢200年、全高4メートル、直径1、4メートルの大木だった。これだけの木を使った彫刻は、最近では簡単につくれまい。作者は大平龍一とある。
 
 
奈良は東京、京都と並んで国宝が多いところだが、なかでも彫刻の数は日本一だそうだ。木彫りアートで奈良を盛り上げることも考えたらいいのではないか。

2016/11/20

Yahoo!ニュース「日本の木のブランディング」を書いた理由

Yahoo!ニュースに「日本の木のブランディング~隅研吾氏の言葉に寄せて~ 」を書きました。

 
最初、隅研吾氏のインタビュー記事を読んだときに、私は素直になれなかった。
そこに記されている言葉が、ちょっと気恥ずかしくなるような木造讃歌だったから(笑)。
 
それは、日本の木の現実はそうじゃねえ、という反発もちょっとあったが、それだけとも違った、悲しくも落胆に近い気持ちかもしれない。
これほど木造、そして日本の木材に応援を寄せてくださっているのに、肝心の日本の林業現場、そして木材を扱う現場は応えているだろうか、という気持ちにもなった。
 
まあ、私がスレてしまったとも言える。あまり日本の木を褒められると、懐疑的になる(~_~;)。
期待の反動が怖くもなる。ほめ言葉が問題点を覆い隠しかねないようにも思う。
 
とはいえ、本文にも書いた通り、日本の木をブランディングをして価格を上げる能力のあるのは、外野の木材加工担当者だ。
期待しているけどなあ。

2016/11/19

ヨミウリに「相次ぐ盗伐、その裏に…」記事を書く

ヨミウリ オンラインに「相次ぐ盗伐 その裏に日本の森の大問題 」を執筆しました。

 
こんな切り口の記事もたまにはいいのではないかと。
 
ただ、この手の記事は、裏を取るのが非常に厳しい。一つ一つの事件の内容より、バイオマス発電やメガソーラーが拡大していく中の副作用にこうした面もあると指摘した記事だと捉えてほしい。
 
ちなみに、リードは新聞記者が書いたのだが、そこに日本林業不振の理由として「安価な輸入材におされて」と書かれてしまった。あわてて前夜に訂正を入れる。今も一般人には、外材は安価というイメージが強く、それこそが林業の敵というとらえ方が拭えないのだね。
 
それを訂正することで、むしろメディア側の間違いを指摘する効果もあったかもしれない。
 
一方で、イメージ写真として伐採風景も使うつもりだったが、イラストに替わる。いくら「イメージです」と記しても、実在の人物写真を使うのは誤解を招くだろう、という新聞社側の配慮であった。
なるほど、それは私も気をつけないといけない。
 
 

2016/11/18

満蒙開拓平和記念館

天皇・皇后両陛下が、長野県阿智村の満蒙開拓平和記念館を訪問されたことがニュースになっていた。

 
 
お二人のお年を考えると、なんと精力的な、と感じてしまうのだが、この「満蒙開拓平和記念館」には、私も訪れたことがある。
 
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そこで見た満州や内蒙古への開拓団の記録は、たしかに胸打つものがあったのだが、ここでは別のことを。
 
正直、田舎の村で、さほど目立った観光地でもない。そして貴重な記録とはいうものの、正直暗いテーマである。ふらりと寄って見学するには向いた施設ではない。建てたものの閑古鳥で、下手すると、維持費に大きな負担となって、村を圧迫するのではないか……。
 
だが、意外なほど訪問者が多かった。平日なのに、人の流れが途切れないほどなのだ。
 
その仕掛けは十分に把握できないものの、この記念館の存在と貴重な記録があることをしっかりと発信していることを感じた。ここには後世に伝えるべき事実があるのだ、という運営側の迫力がある。訪問者も、どうやら団体客が多いようで、学校や各種の団体に広報しているのだろう。
 
そして、この建物も特徴的だ。
 
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柱は、長野県南端にある根羽村の根羽杉を使っているそうである。
 
 
小さな自治体にある、この種の記念館の中では、出色の出来だろう。

2016/11/17

SGECは急拡大しているが

森林認証の一つ、SGEC(緑の循環認証会議)認証が、今年に入って急拡大しているようだ。
 
昨年12月の段階で、SGEC認証を取った森林の総面積は約130万ヘクタール、流通のCOC 認証が約350 件だった。
9月30日の統計では、認証森林が約150万ヘクタール、COC認証が435 件となっている。
今年に入って取得した地域だけを見ても、長野、鳥取、宮崎、秋田、栃木、福井、熊本、滋賀、徳島などがある。さらに東京都農林水産振興財団が管理する多摩地区の約900ヘクタールが認証を受けたという。
 
これは、今年6月にPEFCとの相互承認を取得したからだろうか。やはり世界的な認証とつながることは、魅力的なのだろうか。。。
もちろん、2020年の東京オリンピック・パラリンピック関連の施設や印刷物(紙)に認証品を使用されることへの期待もあるだろう。当の委員会はあんまり守る気持ちがないようだが……。
 
そもそも、認証を取得するための審査は日数的にどれぐらいかかるのか。オリンピックに使われるかも、とかPEFCとの相互承認が決まったから「よし、取得しよう」と思って、すぐに取れるものとは思えない。
FSCの関係者は、「今から審査受けても、オリンピック施設の建設には間に合わないよ~」と言っていたが(笑)。SGECは早いのかもしれない。
 
とりあえず、森林認証が増えること自体はいいことだ。認証基準の細かな点はともかく、経営者の環境意識は、多少とも高まるだろう。そして第三者の目にさらされることで、経営も変わるかもしれない。
 
 
ちなみに、某県の読者から「地元の森林がSGEC認証を取ったが、そこは放射線の数値が高いところ。高い金を払ってこんな認証を取得していいのか」という声が届いている。「放射能汚染状況重点地域」になっているらしい。土壌は1000ベクレル以上だというのだ。
 
 
たしかに放射能の問題はやっかいだ。環境認証ではあるが、放射線数値が審査項目に入っているかどうか。。。ちなみにSGEC認証の審査料は、FSCよりかなり安いです(~_~;)。
 
一方で、FSCは放射線に関してもチェックに入っていたと思う。SGEC、そしてPEFCはどうだったか私も知らない。
 
ところで、FSCの認証面積は増えていないよね。。。

2016/11/16

「槍の柄」はどこにある

NHK大河ドラマ『真田丸』もいよいよ佳境。今年の大坂の陣は、豊臣方が勝つ、とネットでは評判だが(~_~;)オイオイ、 真田幸村の戦う姿と言えば、十文字槍が欠かせない。

戦国時代の合戦の主要武器は、刀ではなく槍なのである。。。。

 
768x400 無断借用ですm(_ _)m。
 
 
ところで槍術と言えば、もっとも知られているのが宝蔵院槍術だろう。
 
宝蔵院流は、奈良の興福寺の僧兵・胤栄が始めたと伝わる武術であるが、特徴は十文字槍(鎌槍)と3メートルを越える長さの素槍だ。
 
この槍が危機にあるという。柄の材料が手に入りにくくなってきたからだ。
槍の柄はたいてい木製だが、素材として使われるのはカシ、クリ、クルミ、ブナ……など。サクラ材もある。とくに宝蔵院流の槍ではカシを使う。
 
しかし、まっすぐなカシの幹が長さ4メートルはないと槍の柄にはならない。節があってもいけない。そんな木が手に入らなくなったという。カシの柄でないとしなり方が違うので、伝承してきた型が正確でなくなるらしい。
 
かつては、農家が防風林としてカシを自宅などの周辺に植えて、それを育てて商品化するというサイクルもあったが、今や植えなくなった。そのため困っている。
 
そこで奈良県の宝蔵院流槍術保存会と森林技術センターとともに植樹を始めることになったそう。
 
柄にする木は細いが、堅くて長く育てるには30年以上かかるというから結構大変だ。しかし、商品としての需要はあるわけだ。こんなニッチの需要を探って生産する林業も必要ではないか……。産業としての林業ではなく、林家の生き残り経営方法としてではあるが。
 
 
よくよく考えれば、工芸作物は意外とバラエティがあって、しかも替えが効かない故に堅い需要が見込める。多様な商品を持つという点からも可能性はあるはずだ。用材のように50年60年かかるほどではない点もよい。
 
たとえばアブラギリ。アブラを取るためかつては盛んに栽培されたのだが、同時にこの木で焼いた木炭は、研ぎ炭として最高級なのだ。しかし、アブラ需要がなくなったために、アブラギリ栽培がされなくなった。すると木炭の原木も足りなくなってきて途絶えようとしている。
 
Photo  アブラギリ
 
漆も、文化財修復用に国産漆が今後大量に必要になるのは確実なのに、肝心のウルシノキがほとんど栽培されていない。漆かき職人も必要だが、植えて10年くらいしてから樹液を取るので今から用意しておかないと間に合わない。
 
1 ウルシノキ
 
アオダモは、バットの素材だ。プロ野球は木製バットしか使わないが、よいアオダモが少なくて輸入品に頼りがちだ。
 
ほかにも和紙原料のコウゾやミツマタとか、漢方薬・生薬に欠かせないキハダやオウバクなど、その原料でなくてはつくれない品は少なくない。そのいくつかは林床や、森の一部を割くだけで栽培地は確保できる。そんなニッチ狙いも意義ある林業になるのではないか。

2016/11/15

ドングリの根から考える

今年、タナカ山林で拾ったドングリ。

 
それを何気なくベランダのプランターやポットに転がしておいた。来春に芽吹けば、また山に移植してもいいな、ぐらいの気持ちで。
 
002
 
 
が、先日ベランダを片づけている時に、並んでいるポットが邪魔になった(~_~;)。
そこで大きめのプランターにひっくり返して整理した。
 
するとびっくり。
 
001
 
こんなに根を伸ばしていた。芽は出ていないから春まで休眠と思っていたが、根はすぐに伸ばすのか。しかも、かなり長いし太い。秋に落ちたドングリ(アベマキだと思う)が、すぐに地面に根付いて春を待つのであったか。
 
あわてて埋めもどす(^-^;。
 
 
 
以前、森林にとってどこがもっとも重要な空間か、と考えたことがあった。
地上を歩いて森を見ても、本当の森林世界は理解できないのではないか、という思いを持ったのだ。地上から見えるのは、地面、そこに映える灌木と草類、そして樹木の幹だ。それも低いところだから、枝もあまり目にできない。葉も手に取りにくい。樹冠は見上げるばかり。
 
結論は、樹上と根系であった。
 
樹上にこそ、葉があり花が咲き、実を付ける。光合成という物質生産も、受粉等の次世代をつくる生殖行為も、樹上にある。多様な生態系が花開いているのは樹上なのだ。
一方で、地中に伸びる根が水分と栄養素を吸収するのであり、土壌こそ森の基盤である。そこには無機質ばかりではなく、菌類の菌糸が縦横無尽に伸び、膨大な微生物が育まれている。森林生態系の原点はここにあるはずだ。
……そう思って、樹上探索に憧れた。そしてボルネオで行われていた樹上研究の場にお邪魔したりして、それなりに感じることができたのだが……地中はまだ手つかずだ。根は重要性は感じつつもなかなか目にできない。
 
最近は、地中レーダーで土壌を掘り起こさずに根系を観る研究も行われているが……。
 
 
ドングリの根からここまで連想したのであるv(^0^)。
 
 

2016/11/14

鎮守の森はヒノキ林とサカキ畑

生駒市の隣、平群町の生駒山口神社に寄ってみた。

 
祭神は素戔鳴命、櫛稲田姫命で、境内には猿田彦神社、八幡神社、稲荷神社、戎神社などの摂社が祀られる。
この神社、「延喜式」に伊古麻山口神社と記載があり、昔は生駒市の生駒大社より多分こっちの方が位が上だったと言われる古社だ。 
 
多くの石造文化財がありったり、オハキツキと呼ばれる神事があったりと、なかなか文化財としても由緒正しいのだが、私の目的は、本殿の裏の鎮守の森を見ること。
 
生駒山の原植生が見られるかも、と思って訪れたのだが……。
 
2
 
 
あら。ヒノキ林だった(^o^)。
 
もっとも、その間にサカキが繁っている。どうも配置を見ると、人為的に植えたもののように思える。考えたら神社にとってサカキは神の木、榊である。神事にもよく使うわけだから栽培しているのだろう。
 
1
 
ちゃんと立て札があって、勝手にサカキを取るな、と書いてある(笑)。
 
ヒノキだって社殿の新築・改修に使う用材として植えたのかもしれない。あるいは地域の集落の収入を得るためかもしれない。今ではほぼ金にならないが、かつては、空き地があったら木を植えておいて非常時の出費に備えたものだから。
 
鎮守の森も、昔は栽培の土地だった。戦後は放置して照葉樹が繁ったため、「鎮守の森には地域の潜在植生が残っている」と勘違いされたのではないか。
この神社は、そうでない証拠を残してくれている(^o^)。
 

2016/11/13

「評価」が動かす経済の時代?

以前、「フリーミアム、そして贈与経済としてのブログ 」を書いた。もう2年も前だったか。

 
その際にも少し触れた評価経済。その言葉を不意に思い出した。
 
この言葉、どうやら発信元は『評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている』を記した岡田斗司夫の造語のようだ。
そこには「貨幣経済社会から評価経済社会へ」という大きなパラダイムの転換があることを主張して、まさに世界が変わってきたことを訴えているようだが、私はそこまで話を拡げるつもりはない。
 
思いついたのは、ようするに自分の本がどのように売れるか、と考えたからだ(笑)。
物の売れ方、商品の売れ方を通して時代の変化を描いてみたい。もちろん、まだ考察中であって決定稿ではない。メモ書き代わりに。
 
 
昔は、欲しいものが世間に圧倒的に少なく、出せば売れた。言い換えると売り手市場だった。
たとえば食べ物がなくては生きていけないから、出せばどこからか買い手は集まる。買い手が必死で探しているのだ。
 
しかし、商品が増えてくると、そんな商品が存在することを売り手が知らせないといけなくなる。ここにあるよ! という信号(広告宣伝)が重要だ。
 
さらに、ほかの商品より優れている点を訴えてライバルを抜いた差異が大切になる。価格か、機能か、安全か。最近は環境というタームも登場してきた。
 
だが多様な商品が質量ともにあふれた社会では、買い手が潜在的に欲しがっているものを探し出すマーケティングも必要となる。ここでは、本当に必要なものかどうかというより、欲しくさせる仕掛けが求められる。
 
しかし、あまりにも多くの商品が出ると、情報を与えるだけでは選べなくなる。また、見た目で違いが示せなくなる。そこで誰かが各商品を解説して示すことで選択基準を与え始める。そこに評価という基準が登場したのではないか。
 
だが、最近は、「評価」も誰がするのか、という問題が出てきた。
そこで専門家が求められる。かつては、評価する人(メディア)自体が少なかったので、それが「権威」となった。新聞とか雑誌、たまにテレビ。専門家・評論家も登場する。論理的にこれが優れている、という評価が買い手を動かした。
しかし評価メディアが数多くなって来ると、各「評価」が相対的になり、ワンオブゼムになってしまった。
 
今や、ネット・口コミの時代である。専門家でない、自分の身の回り(ネット内も含む)の人の評価を基準で決める。SNSの「評価」が重要になってきたらしい。たまにマスコミが絡むのは、タレントの発言だったりする。一方的とはいえ芸能人は身近な人なのだろう。彼らの言葉で自分の選択を決める。
もっともSNSでは、みんな身近ではなく、むしろネットでしか交わっていない人同士が多いのだが、なんとなく親しい関係者の言葉を拠り所にするのだろうか。
 
それが経済を動かしている。
 
 
せっかくだから、書籍を当てはめてみよう。ちょっと怖いが……。
 
まず出版点数が少ないと、活字を読みたい人が争って本を求める。戦争直後みたいに。
 
だんだん本がたくさん出るようになると、広告や営業の努力などでこんな本が出た、ということを知らせることが肝心となる。(それはいまも同じ。ただ、それだけでは無理になってきた。)
 
そこで書評に期待する。まさに「評価」されることによって売れ行きが決まるようになる。
ただし、それも現在では厳しい。かつては新聞の書評欄、とくに朝日新聞に載れば確実に売れると言われたものだが、今ではその神通力はすっかり落ちた。
 
近年は、ネット書店のコメント・レビューやツイッター、フェイスブックだろうか。
しかし、無名の人、専門性のない人の書評、つまり「評価」は信用できるのだろうか。
そもそも、素人は、何を元に評価しているのだろうか。
 
 
……そう考えると、結局行き着くのが「好きか嫌いか」である。
論理的に「優秀か不良か」、「損か得か」、ではなく 「好きか嫌いか」ではなかろうか。
 
では、人間にとっての「好き嫌い」の心の動きは、どんな心理によって決まるのだろうか。。。
 
これ以上突き詰めると哲学的になってしまうのだが、もし生存の本能が決めるのなら「損か得か」であるべきだ。自分にとって得な方を選択すると生き残れる確率が増えるからだ。「好き」だけを基準に自らの選択を選ぶと滅ぶ可能性だって出てくる。
 
しかし、人は往々にしてそんな真似をしてしまうのだ。商品の選択だけではない。政治家の選挙の一票や、争いごとでどちらの味方に着くか……も、好感を持った方を選ぶ。
 
現在の評価経済も、そんな一歩かもしれない。
 

2016/11/12

謎?ながはま森林マッチングセンター

滋賀県と長浜市が、「ながはま森林マッチングセンター」を設置したという情報に接した。

 
なんだ、これは。。。
滋賀県の北部に位置する長浜市は、県内最大の森林面積を有するが、都市住民の山村への移住や定住を促進するのが狙いなんだそうだ。
プレスリリースから引用すると、
 
豊かな 森林資源や多様な地域資源と、都市側のニーズをワンストップでつなぎ、新たな交流 や移住定住、就業機会の促進や産業の創造を支援する」という。
 
……さっぱりわからん。
 
検索してみると、いっぱい出てきた。独自のサイトもあるし、フェイスブックにも開いている。開所の新聞記事もいっぱいあった。……それなのに、わからん。
 
新聞記事を書いた記者も内容が理解できていないと思わせるが、ようするに中身がないのではないか? さらに引用すると
 
【業務内容】
利用可能な森林や空き家、遊休施設などの資産情報及び移住や就業・起業の希望者などの人的情報を一元的に調査収集し、地域内外に発信するとともに活用希望者に対してコーディネーター及び地域アドバイザーによるマッチングを行い、交流や 定住、仕事づくりにつながる支援を行います。
 
誰か、解読してくれ(笑)。結局、何をするんだ。具体例が何もない。
森林が欲しい人が現れたら売りたい森林所有者を斡旋してくれるのか。すると全国各地に設立されたものの、ほとんど機能していない「空き家バンク」と同類のものなのか。(多くの空き家バンクは、登録した空き家のストックがほとんどなく開店休業状態だという。)
 
仮に都市の依頼者個人が「ただで森を借りて遊びたい」ケースでも斡旋してくれるのだろうか。森林ボランティア団体や野外活動団体が、活動に使える森林を探しているケースならいいのかな。
 
【効 果】
ながはま森林マッチングセンターを通じて、山村で働きたい、暮らしたい、起業 したい将来性のある人材を募集・発掘し、活用可能な資源や資産とマッチングさせ、 新たな就業や起業への支援を行うことで地域の担い手や産業の育成が図られます。
 
他人事な書き方だなあ。意欲的に人材を発掘したり、起業してもらおうという熱意が感じられない。プレスリリースなのに、作成した当事者は「俺は知らんが、こんなこと役所が言ってるぜ」的に読めてしまう。いよいよ謎は深まるばかり(*_*)。
 
 
実際のところ、センターは森林組合などが今年6月に設立した協議会が運営するのだそうだ。オープンは、週に3日間。コーディネーターには、元県職員と地元の森林に詳しい住民10人程度が当たるという。
 
 
地域振興につながるマッチングを考えているのなら、
・先に自由に使える森林を用意して、それを利用して起業する人を募集する。
・森林を欲しがっている企業や資産家に、森林を売りつけるビジネス。
・森林による起業計画をコンサルティングし、県や市の許認可を請け負う。
 
こんな事業はどうだ……無理か(笑)。
 
 

2016/11/11

生駒山のバイオマス発電所その後

昨年から随時報告してきた、生駒山に登場したバイオマス発電所(龍間発電所)。

 
 
 
ほぼ一年ぶりに訪れてみると、本格稼働しているようだ。
 
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中で仕事している人もたくさん見かけた。
 
で、問題は、燃料である。年間6万トン、ひと月に5000トンのバイオマス、つまり木材を消費するはずだ。
 
改めて見ると、さすがに大量に積み上げられていた。
 
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これだけの丸太をどこから運んでくるのか。比較的立派なものが多くて、なかには直径50センチ級のものもある。曲がったり傷が付いているようではあるが、いきなり燃料にするにはもったいない代物だ。
 
気になるのは、いくつかに分散して置かれていること。距離にして数百メートルとしても、それを発電用のボイラー(チッパーが見えないのが気になる。)に運び込むには、またトラックに積み込むのだろうか。阪奈道路を横切らないといけないところもあるから、結構大変である。そのコストだって馬鹿にならないはず……。
 
 
まだまだ謎は深いのであった。
 
Googleマップの航空写真。少し古いが、燃料丸太の集積具合がわかる。
地図を見て気づいたが、隣が大阪府の警察訓練所だった。あんまり悪いことはできないだろう(~_~;)。
 
 
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2016/11/10

『幻の大統領』と『オトナ帝国の逆襲』

久しぶりに奈良市の書店を覗いたら、まず目立ったのが「トランプ本」。

出入り口近くにコーナーが設けられ、結構な数のトランプ次期アメリカ大統領関連の本が平積みされている。
当選が決まって一日だから、大馬力で書店子も棚をつくったんだね。。。。(~_~;)。
 
それを眺めつつ、私ならどんな本を置くか考えた。というか、トランプ本人の本ばかりじゃ面白くない。もっと意外な本、一見関係ないが、根底でつながっているかに思える本もチョイスできないか。
 
そこでイの一番に思いついたのが、『幻の大統領~ヒューイ・ロングの生涯』(土田宏著 彩流社)だ。もう30年以上前の出版と思うが……。
 
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私が、アメリカ大統領選挙の序盤でトランプが台頭してきた際に、まず想起したのは、ヒューイ・ロングとの相似性だった。
ロングは、1920~30年代に、ルイジアナ州知事や上院議員を務めつつ、フランクリン・ルーズヴェルトの2期目のライバルとして立ちふさがった政治家で、もしかしたら大統領になったかもしれない男である。
 
これがまあ、富の再配分など大衆ウケのする政策ばかりを口にして、またそれを推進した。過激な言葉をまき散らしつつ、州知事時代は大企業に重税を課し、庶民向けの政策にバラマキを行った。だから絶大な人気を誇ったのだが、財政を大幅な赤字にしてしまった。同時に裏社会と通じて金と暴力で政界や司法を牛耳り、独裁色も強かった。また外向には興味を持たず、国内だけに眼を向けていた。
もし大統領になったら、ナチスと結んだかもしれないと言われ、そうなると日本も含めて第2次世界大戦に参戦しなかったかもしれない。
 
下品で、ポピュリストで、国外より国内指向で、一見貧者の味方に見せかけつつ金に汚くて、……誰かと似ていないか? トランプの先駆者と思わせるし、思想や大衆煽動などの世相を知るには読む価値はあるだろう。
 
 
さらに『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲』も置きたい。
これ、本じゃなかったか? まあDVDでもいいや。 
 
Otona0501 こちらは、ネットで拾った画像。
 
どこがトランプと通じるか。「アメリカを再び偉大な国に!」というキャッチフレーズは、未来よりも過去の栄光を懐かしみ頼るタイプに思えるからだ。
だから、このアニメの“20世紀の高度経済成長時代を懐かしむオトナを操ろうとする秘密結社「イエスタディ ワンスモア」の陰謀”……というところが、トランプさんに近い気がする(笑)。
 
ほかにもいくつか作品を思いつくが……すぐに「首を刎ねろ!」というセリフを連発するハートの女王やジャックなどトランプが登場する『不思議の国のアリス』とか……(^^;)\(-_-メ;)。
 
書店も、こんな意外感?おバカ感?を漂わせた選書をすることで、幅広い作品を売っていく戦術もありだと思うのだが。
 
 
ちなみにトランプ現象を私なりの見立てをすると、複雑系から単純化、というタームを思いついた。
 
世の中複雑になりすぎた。それを一部の人しか、いや誰も全体を見渡せなくなり社会のオペレーティングが上手くできなくなった現在、、面倒で複雑な思考は停止させて単純化させる方向に向かおうとしているのではないか、という仮説だ。
 
複雑な社会をなんとか解きほぐして理解しようとするのではなく、理解できる範囲に単純化する。それが事実かどうかは関係ない。複雑な問題も、力でぶった切ればいいんだ、そうしたら解決するという願望かもしれない。
そして単純化してわかった気にさせてくれ、解決をを示す人にすがる。それは「世の中は複雑なんだよ」としたり顔でいう(そして、私は理解できると自慢する)人々に対する当てつけであり、復讐でさえある。複雑な社会をつくった輩、複雑な社会で利益を得ている奴をぶった切ってやるのだ。
 
だが復讐の結果は、しばらくすると自らにもふりかかるだろう。 
 
 
ちなみに重要なことを忘れていた。この書店には、拙著『森は怪しいワンダーランド 』が置かれていたのだ! なんと、奈良の書店で見つけるのは、これが最初である(泣)。。。
 
ちなみに『森は怪しいワンダーランド』は、私が過去に訪ね歩いた森の話だ。そこで遭遇した不思議な出来事や仰天した事件、切ない出会いと別れ……などを描いた。多様で複雑な森林の世界を、理屈で理解するのではなく、笑い飛ばそうという意図で書いた。ある種、「昔は楽しかった」と過去を懐かしんでいるのだから、トランプ関連本に入らないか? そんなアホな。。。(笑)
 
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2016/11/09

書店の棚に思う

今日は、アメリカにトランプ大統領が誕生したことで世界中がひっくり返って騒いでいるのではないかと思うのだが……私も、それを理由にブログの更新をオヤスミしようかと思ったぐらいだ(笑)。

 
 
ま、こんなときだから私がひっくり返った書店の書棚の話を。
 
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写真を撮ったのは、ほんの一部なのだが、小説のコーナーの、ミステリーのコーナーが、こんなに細かく分類されていた。
 
「ミステリーの系譜」「名探偵」「新刊ミステリー」「ドンデン返し」に「青春ミステリー」「女性のためのミステリー」「幻想ミステリー」。。。ほかにもキッズのためとか、コメディとか。第3世界(欧米と日本以外の意味らしい)のミステリーとか。
 
こんなにミステリーは多くの本が出ているのか?
こうした棚をつくるのに書店子は全部読んだのか?
こんな分類してしまって、読んでから「違う」と苦情が来ないか?
ここまで力を入れて売れるのか? ……いや、売るためにしたのだろうけど。
 
書店も努力しているのだなあ。本が売れない時代とはいうものの、必死に戦っている書店子の姿を想像して、思わず涙ぐんだのだよ(;´д`)。。。
 
 
森の本をこんな風に分類したらどうなるだろう。
森林生態系とか里山とか林業とかじゃあ面白くない。森林哲学とか森林ハウツウ読本とか森林絵本。もっとぶっ飛んで、森林ミステリーとかお笑い森の本、オカルト森の本、怪しい森の本とか(笑)。それぞれの棚に1冊か2冊しか並ばないだろうけど。
 
 
 
ちなみに件の書店は、新刊書店ながら戦前の名著と言えるような古書も陳列・販売していた。
 
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さまざまな試みにチャレンジしているようだ。
 
もっと、もっと、本の書き方も、本の売り方も従来のパラダイムをひっくり返して、新しい試みに努力しないといけないなあ……と思った次第であります。

2016/11/08

Yahoo!ニュース「国際熱帯木材機関…」の記事を書いた理由

Yahoo!ニュースに「国際熱帯木材機関、不透明な投資失敗で巨額損失 」を執筆しました。

 
これ、情報がもたらされたのが昨日。
 
結構なスキャンダルなんだけど、あまり報道されにくい内容だな、と思った。まず国際熱帯木材機関(ITTO)なんて、あんまり知られていない。肝心の事件を引き起こしたトップは日本人ではないし、投資失敗というのもわかりにくい。ケイマン諸島のファンド、というのはいかにも怪しげだけど。
 
何より事件自体が複雑で、まだ十分に解明されていないわけで、今の時点で私が妙な論評を書くのは控えたい。
 
とはいえ、7日から理事会が開かれて、この問題も議題に上がっているのだ。時間をかけてもタイムリーさを失うだけ。
 
ならば、第一報というか、まずは事件の概要を知らせるだけでもいいのではないか。さもないと、マスコミが記事にする可能性は低いから国民のほとんどが知られずに終わってしまうだろう。19億円という巨額損失(勝手に投資した事務局長らや、それを斡旋した投資顧問業者も、相当怪しくて計画倒産の臭いもプンプンするが…。)が隠されてしまう。
 
しかし、失われたうちの12億円分くらいは日本の税金なのだ。
 
というわけで、大急ぎでまとめて理事会2日目にアップしたわけである。
 
 
しかし、1980年~90年代に熱帯雨林問題に入れ込んだ人間にとって、ITTOは結構注目された機関なんだけどな。今は、ほとんど知られていないんじゃないか。
 
 
元資料が英文なんで、苦労した……というか泣きそうだったよ(;_;)。もっとスラスラ読める人が解説してくれないかな。
 
ITTOのサイトの中に理事会の論議のハイライトが記載されているし、過去の文書もあるから。
 
それにエマニュエル・ゼメカ氏の正体も知りたいものだ。調べてもカメルーン人であり、在日カメルーン人社会では面倒みのよい人であった、ぐらいの情報しかない。
悔しいので、見つけた彼の写真を公開してやろう。
 
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2016/11/07

FSC認証の産物

FSC森林認証を持つ宮城県南三陸町岩手県岩泉町、住田町の3つの町の森林所有者グループが、FSC材を使う家具の商品化を模索しているという。
そこで試作したのが、コナラを使った家具。12月にFSC認証を取得予定の宮城県登米市から出したコナラ材を使ったという。製作したのは「ウッディ アベ工芸」だそうだ。
 
 
国産認証材の家具とはちょっと珍しいかな、とは思ったが、ヒノキやスギで家具をつくることも増えてきたのだろう……。ところが、その記事をよく読むとコナラ材だという。広葉樹の森が森林認証を取得したのか。
 
これはちょっと面白いかもしれない。
 
考えてみれば、森林認証制度が対象とするのは、一定の森林地域であり、その施業を行う所有者である。だから認証を取れると、その地域からの産物は人工林の木材に限らず認証を付けることが可能なのだ。
 
おそらく3町の認証森林は主に人工林なのだろうが、一部にコナラ林も混ざっていて、それを伐出するのではないか。
 
その調子で産物を増やしていくのはどうか。
 
たとえば今回のように広葉樹もありだろうし、ほかにも、この森の木で栽培したシイタケとか、ミネラルウォーターも可能なはずだ。認証付きのとか山菜だって有り得る。土や砂は? イノシシやシカといったジビエ肉は……どうだろう?さすがに無理か。
 
 
森林認証を取得しても、全然売上にはつながらない、という嘆きはよく聞くが、建材にこだわらずに商品化を考えられないものか。水とか薪などは、ムードを買う面が多分にあるから、ブランド化に使えないだろうか。
そのうち、広葉樹林・雑木林や湧き水のある森が森林認証を取ることも行われると幅が広がる気がする。
 
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写真は、FSC材ではないが、コナラ材でつくった家具。

2016/11/06

刈り取らない稲穂

11月に入り、近畿圏では稲刈りをしていない田んぼはもうないだろう。

 
米の栽培も近年は早稲流行りで、9月に入ると稲刈りは始まり、10月も半ばでほとんど終わる。生駒近郊では、高低差もあり棚田も多いから余計に早いように思える。
 
が、たまたま見かけた田んぼ。
 
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あれ、まったく刈り取っていない。稔っているのに……。
もしやひこばえ、つまり9月の早い時期に刈り取りが終わった田んぼで、切株から再び育った稲穂か? 意外やよく稔る(実は、こちらの方が過度な肥料が抜けて美味い、とも)という。
 
が、稲の根元を観察すると、切り口はなかった。そして肝心の稲穂も背は低く、籾はついているが、全然膨らんでいない。スカスカであった。
 
Inaho_2
 
とすると、刈り取らずに放置か……。
 
もしかしたら、税金対策とか農地を守る目的で耕して作付けはしたものの、肥料もおざなりで収穫するつもりはなく、放置された田んぼかもしれない。
 
この稲穂、どうするんだろうな。。。今更収穫しても量はわずかだし、美味い米にはならんと思うのだが。やはり刻んで農地に漉き込むのが関の山か。
 
 
ふと、せっせと植林したものの、下刈り、間伐などもせず、収穫するつもりもなく放棄して線香林となり、枯れて腐っていくところを、まあバイオマス燃料にはなるか、と十把一絡げで伐られていくどこぞの山林を連想したのであった。。。
 
 
日本の農業も林業も、どこかおかしい景色が広がっておるよ。

2016/11/05

Yahoo!ニュース「木育は誰に対して…」書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「木育は、誰に対して行うのか~木育・森育楽会で感じたこと~」を執筆しました。

 
ま、せっかく朝から晩まで1日費やした楽会なのだから、何か記さないとなあ……と思っていた。そして印象に残ったセリフなどを総ざらいしていると、あら不思議、みんな共通点があるではありませんか♪(笑)。
 
 
ちなみに記事の読み方として、中に挿入した写真にも注目していただきたい。
 
たとえば1枚目の画面に映し出されている文章は、以下のようなもの。実は、私が半年ぐらい前にYahoo!ニュースに書いた記事であった。引用されたのは、日本グッド・トイ委員会の馬場清委員長。
 
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2枚目の製材所の視察風景は、吉野中央木材である。文中に登場する専務も写っている。
ちなみに10年くらい前になるだろうか。。。だから若いです(笑)。
 
 
そんな隙間ネタも楽しんでください(^o^)。
 

2016/11/04

パレットハウスの空間

昨日の木育・森育楽会は、盛り沢山だった。いくつもの会場で切れ目なくイベントが続くのだもの。その内容を知りたい人もいるだろうが、きっと、参加者の中にはブログなどで発信する人がたくさんいるから、検索してみるといいよ(^o^)。

 
会場とした大阪南港のATCでは、ほかにも多くのイベントが行われていた。森のママまつりや屋内遊園地、めんたいパーク(なんだ、こりゃ)、、さまざまな企業もアンテナショップ的な展示も行われている。たとえば大塚家具も入っているし、チーク専門の家具店とか、木工グッズ、さらに環境関連の企業展示も多い。
 
 
その中で私のアンテナに引っかかった一つがこれ。
 
Inatc_1
 
パレットハウス。見た通り、古材の家具・内装を扱う会社。家具屋というより空間プロデュース施工業というべきか。
たしか「ミスタードーナッツ」の店舗約1000店で、このパレットハウスの壁材として採用したという(順次改装していくのだろう)。 実は、ATCでも2階のカフェレストランでも使われていた。
 
Inatc_4
 
この素材となる古材、単なる建築廃材ではなく、文字通りパレット。あの流通に欠かせない、フォークリフトで持ち上げる木製の台だ。これを利用して家具や内装を行うらしい。
だいたい木製パレットは、A材ではなくB材、間伐材や建材としては弱い・曲がったり反りやすい間伐材などを使ってつくる。あんまり寸法安定性にこだわらない用途だからだろう。何より安くしなければならない。まさに廃材のB材(笑)。
 
私は、前々から気になっていたのだが、廃材家具となると林業にも森林にも関係ないしなあ、と扱いに困っていた。
 
肝心の木育からしても、本来は林業振興の目的から始まっているわけで、廃材で木育されたら木づかい運動から少しズレて内心困る人もいるのではないか。
 
でも、そのデザインの魅力は圧倒的だ\(^o^)/。
 
機会を見つけて取材してみたいと思っている。林業とは、木を植えるところから始まり、収穫、加工、そして消費者の元で使われて、木材が産業廃棄物になるまで含んで大林業となるのだ、とか名目付けて(笑)。
 

2016/11/03

木育・森育楽会壇上撮り!

今日は、丸1日木育・森育楽会。

 
私の出番は午後遅くなんだが、朝からみっちりのスケジュールに引きずられて、結構ヘトヘトになった。
 
でも忘れなかったよ。そう、禁断の壇上撮り(^o^)。
 
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これはコメンテーターとして参加したパネルディスカッションですだ。
 

«虐待される植物~側溝編

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森と林業と田舎