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森と林業と動物の本

2026/08/09

クマ対策グッズビジネス

某ディスカウント店で見かけたグッズ。

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クマよけサイレン」。クマ出没対策のグッズである。ペットボトルを潰した音、爆発音、イヌのこえ、ピストル(の発射音)の4種類の音が立てられるらしい。それにライトもつく。大音響、とあるが、いかなる効果があるか。ペットボトルを潰した音……というのが、どこから出てきたのか気になる。効果的、という実証があるのだろうか。

クマと対峙したとき、まあ、ないよりはマシかなあ、という感じであろう。絶対安全とはいかない。日常的には防犯ブザーとして使えばよいか。

クマの出没が話題になる中で、クマ対策がある種のビジネスチャンスになっている。今年5月には、こんな展示会も開かれている。

クマ対策最前線、電気マットにAIアラート◆身に迫る危険にどう立ち向かう?展示会リポート

これは「地域防災EXPO」の中の「野生動物リスク対策ゾーン」だそう。

通常の獣害用電気柵は、クマにはあまり効かない。それだけに踏ませ型とか、工夫している。熊スプレーは、10メートルとぶとか。一般のスプレーは5メートルぐらいだと聞くから、かなり伸びた。
住居に近寄らせないとか、AIで侵入を探知するとか、自治体や地域でクマの侵入をくい止めるものが多そうだ。効果は試行錯誤中だろう。

なんにでも、ビジネスチャンスになれば機能も切磋琢磨して発展する。クマの出没も折り込み済みの生活圏になりそう。ただ、費用も高くつきそうだから、どこまで普及するか。日本人は、ギリギリまで他人事で済ませるような気もする。

 

2026/08/08

絵画の流通

百貨店の画廊を覗いた。

日本画の名作展が開かれていたからである……まあ、展覧会というほどのものではなく、小さなコーナーであるが。

が、並ぶのは小磯良平など、そうそうたる顔ぶれ。なかでも私の目に止まったのは、上村松園、上村松篁。上村淳之の三代である。

奈良には彼らの作品を基本に展示する松柏美術館もあり、私の何度か訪れている。彼らの作品があるのだ。しかも、なんとなく記憶にあるものが……。

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右より松園、松篁、淳之の作品

なかでも左の作品。

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これ、我が家の画集にもあるなあ。それどころか私は、画集の一枚を取り出して部屋を飾っていたこともある。今は外したけど。

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その手のものが今頃市場に出てくるの? 価格は……198万円だった(^^;)。

そこで画廊の人に話しかけられて、いろいろ聞く。こうした名作も個人が持っているものは物故するなりして、遺族が手放し市場に出てくるのだそうだ。

そうした取引市場の裏話を聞いたり、さらには画家の元に注文した作品を引き取りに行っても、こっそり抜け出して飲みに行って置いてきぼりになるとか、相撲中継に夢中になるとか……鑑定書の付け方まで教えてくれたよ。

でも、骨董店やネットオークションには本物がほとんどない話、骨董市で作品の価値を知らずに出展している店があったら、業者が先に押さえてしまうとか、なかなか面白い。偽物が多いのは北日本、なんて話もある。一目でわかる偽物も。昔は、偽物とわかって買ってくれる好事家もいたのだけど。

一方で実力のある無名画家を見つけたら、先に画廊が囲い込む。だが海外で評価されて取られてしまう傾向……。

私の所有する偽物?本物?の価値やいかに。

アート作品の流通の勉強になった(^-^)/ 。さまざまな思惑で価格も変動するのだ。

これって、銘木の流通とぴったり符合する。勉強せよ。

2026/08/07

ゲルマン民族並み?クマとシカの大移動

熊本地震や酷暑などの話題が増えてクマ出没のニュースは目立たなくなっているが、今夏もクマはよく人里に出没しているようだ。

で、こんな看板を見つけた。

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よくあるクマ出没への注意喚起? なのはわかるのだが、場所は奈良の春日山原始林なのだ。

そう、世界遺産の森にもクマは出没しているのだよ。県庁より数キロ、ハイキングコースにもなっているのだが。

そしてニュースというほどではないが、奈良市内では奈良のシカの市街地出没がよく話題になっている。SNSでも奈良関係者をフォローしていたら、日常的に街の中にシカが歩いているよ、という情報が飛び交っている。

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奈良のシカが平城宮跡に住み付いている噂もある。奈良公園から遠征して、新天地を探している様子。オスメスがいれば繁殖するだろう。

私は生駒山にシカが移り住む可能性を感じている。生駒山は周囲を市街地に囲まれた孤立した緑地でこれまでシカは生息しなかった。もし住み着いたら、山の生態系は変わるだろう。

これ、動物界の大移動が始まっているのだ。世界史のゲルマン民族大移動のような。言うまでもなく、西ローマ帝国の崩壊とフランク王国の成立から、西欧が生まれている。

野生動物の生息地分布が変わることで、生態系への影響が広範囲になる。一つ一つは小さくても、全国的な生態系変異の始まりではないか。

もしかして地球の変容を目の当たりにできる滅多にない時代なのかもしれない。

2026/08/06

今夏のセダムと私の体調

我が家の外壁になっている岩に着いているセダムが枯れかけている。

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別に植えたわけではないのだが、勝手に繁茂していた。どんどん棲息地を広げて、最近は側溝やガレージまで進出していた。これも緑化、とあえて放置していたわけだが……。それが炎天下に枯れかけている。

セダムとは、マンネングサ属の多肉植物で、多種多様ではあるが、みんな乾燥に強い(というか、湿気が苦手)植物である。それが枯れるほど、今夏は暑いのか……。

実は、私も夏ばてしている。これまで経験のない症状。昨日は、ほとんど寝込んだ。最初は二日酔い(前夜、飲み会だった)かと思ったのだが、そもそも二日酔いするほど飲んでいない。それなのに朝から身体がだるく軽く吐き気もする。それが午後も続き、実は今朝もまだある。酒のせいではなく、体調不全なのだと気づいた。

このところPCのブラウザ異変も重なり、悪戦苦闘。ChromからEdge、そしてfirefoxへと渡り歩くのにストレスが過大であった。メールの返答もヘトヘトだ。ああ、原稿どうする……。

エアコン効いた部屋にいても影響がある。健康のためを考えて、日々身体を動かすようにしていたが、今しばらくは安静に。

夏は、動いたら、ダメ。

2026/08/05

林野庁長官人事って

林野庁長官が変わるそうだ。8月6日付けで林野庁長官の小坂善太郎氏が退任し、後任に国有林野部長の長崎屋圭太氏が就く。

正直、この手の官僚人事には全然興味がないのだが、若干感じたのは、小坂氏は、1年前の就任だったこと。官僚人事は2~3年で交代するから早すぎて……と言われるが、最近は1年が当たり前になっているのか。これで何か新しい政策を打ち出すのは不可能であり、退任前の格付け人事なのだろう。あ~あ。

もう一点、若干話題になっているのは、小坂氏も長崎屋氏も、技官であること。つまり理系出身、林学系学部出身なのである。林野庁長官は、事務官(ほとんど法学部出身)と技官が交代で勤めるのが慣例だったのに、このたすき掛け人事を破ったことになる。

ただ、より深掘りすると、そもそも戦前は官僚トップに就くのは全員が事務官だった。法律を学んでなければ出世できなかったのだが、戦争直後に、GHQに林野行政のトップは技術と現場を知っている人にしなさいと勧告を受けて、技官が就任するようになった。

だから戦後は山林局⇒林野庁の長官に技官が就くようになったのだが、いつしか?事務官も就任するようになって、たすき掛けが行われるようになった。

今回、長崎屋氏が技官であるや、56歳と若いこと、そして本庁の次長を経ずに長官になったことなど異例ではあるが、どんな意図なのだろう。

まさか1年後に退任したら、57歳で官僚辞めるの?どこに天下りするの?といった余計な心配?をしてしまう。あるいは長く勤める布石なのかあ。

まあ、私は、技官が必ずしも林務行政に向いているかどうかはわからないと思っているけど。

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2026/08/04

バイオマス白書2026と地元の発電所

昨日、edgeでいきなり入力で漢字変換ができなくなったうえ、即ブラウザがダウンする症状が発生。実は、その前々日にChromでも同じ症状が出たのでedgeに変えたのだが、それが伝染したかのよう。どうもChromもedgeも、同時期に更新されて、それが私の日本語入力「Japanist10」に合わなかったようで不具合が出たらしい。

泣きそうになっていたが、とうとう最後の手段?firefoxを導入。これは初めてなので戸惑うことも多く、また引き継げない情報もあったりと、使えるように構築するのに悩まされる。各種パスワードを見つけるのに苦労するわ。時代とともにパスワードは微妙に変わっているのだ。求めに応じて長くするとか、使い分けるため。

とりあえず、このココログ更新ができるかどうかを試しているところである。

昨日、書きかけたところで止まってしまったネタを。

バイオマス白書2026サイト版が公開された。これはNPO法人バイオマス産業社会ネットワークが作成しているもので、官庁のものではない。だから、政府におもねることなく現状と問題点を記されている。

具体的な内容をここで紹介する元気はもうなくなった(´Д`)のだが、「2025-2026年のFIT/FIP制度の動向」に、新規に稼働し始めたバイオマス発電所の一覧が掲載されている。

そこに我が地元、生駒市に新たにできたバイオマス発電所が載っていた。「BPSいこま」の「北田原発電所」である。

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これは私が潜入調査して撮影したもの(^^;)。ま、正確には迷い込んだのだが。たまたまある道を走っていてミョーなプラントを見かけたので、そちら方面に車を走らせて見つけた。

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特徴は、周辺にメガソーラーやごみ焼却施設もあること。それらは生駒ではなく隣接する大阪の交野市ではなかったか。

このバイオマス発電所は、建築廃材を主燃料としている。FITを使っているかどうかわからない。

いろいろ思うところはあるのだが、もう今日は疲れた……。firefox構築に。。。。

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2026/08/02

農業省が動物福祉省になった国

デンマークの農業関係の省庁である「食品・農業・漁業省」が、新たに「自然・動物福祉省」に再編された。

この国は、農業のほか畜産業が盛んで、年間約3000万頭の豚を生産しているそうだ(豚肉の9割を輸出)が、養豚大国から、農業とか畜産の名称が消えたのだ。

今年の総選挙では、養豚産業を巡る動物福祉や環境政策が争点の一つになって、「豚選挙」と呼ばれたとか。
結果的に新政権は、農業省を再編に取り組んだのだ。「自然・動物福祉省」は、農業分野における温室効果ガスの排出削減の機能(これまでは「グリーン・トライパート省」が担当)も引き継ぐという。

農林水産業と環境は、同じ自然を扱いながらも何かと対立しがちだが、一緒にやっていく方針なのである。

現実に日本の農業・林業・水産業は、生物多様性などに反した構造になっている。農業も林業も単一種を集中的に栽培しがちだし、水産庁なんぞは持続性を無視した魚獲り放題施策を推進する。動物福祉にいたっては、改善する気があるように見えない。オリンピック時でも動物福祉を求めるGAPを無視して、まがい物のJGAPをつくって誤魔かしたからね。

 

そういや、中国の天津肉類協会加盟企業は、森林破壊と無縁であることが認証されたブラジル産牛肉に限って輸入することを確約した。今年は5万トンだそうだ。ブラジルの牛肉輸出業者の今年の対中輸出見込み量の4.5%に相当する。もちろん価格は上がる。
こうした動きは、徐々に世界の食肉市場にも影響を与えるだろう。

世界的に農業政策は、気候変動や生物多様性への影響、動物福祉、水質汚染などを無視できなくなってきた。

日本も、こうした潮流に乗ったらどうか。20世紀末の官庁再編時に、林野庁と環境省を合体させる動きがあったのに、ギリギリのところで潰された記憶がある。今度は農林水産省と環境省を再編・合併して「自然環境産業省」でもつくったらどうかな。

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環境省の方が字が大きい(笑)。

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でも、農水省の看板は石造りだ(^^;)。環境省はひっそりと。

 

2026/08/01

洞窟のコウモリの臭いで思い出す

昔は、夏こそアウトドアだつた。私も、毎年、夏はボルネオに行くぞ、という時期もあったのだが。

今は「外に出たくない……夏は、動かない……」となっている。

が、少し出かけました。奈良の某所で森の中を彷徨した。山頂をめざすのではないけど。

そして行き着いた巨岩の間に入ると、いましたよ。コウモリが。

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が、その前に、もやっとくすぶった鼻を突く臭い。そして足元の泥。おそらくコウモリの糞、いわゆるグアノが溜まって、それが発酵して臭いと熱を発しているのだろう。

それが昔行った、ボルネオの洞窟を思い出させる。洞口の高さだけでも数十メートルもある巨大洞窟なのだが、中に入ると猛烈なアンモニア臭がして、足元がほこほこと軟らかくめり込む感触。グアノを踏んでいる……そこで足元にライトを照らすと、ザザザっと動く虫。それゴキブリだって(泣)。

またソロモンの洞窟に潜った際も、コウモリの大群に襲われた。どばっと飛び交い、身体に体当たり攻撃?衝突するのだ。あの時も猛烈な臭いと暑さでクラクラした。

今回の洞内は、そこまでではなかったが、昔の夏を思い出すきっかけになった。

でも、あの頃は熱帯でも、そんなに暑くなかったよなあ……。

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ボルネオのニア洞窟。洞口の横幅だけで100メートルを超す。奥からはグアノを発掘して背負って運び出す人々がいた。グアノは優秀な肥料となるのだ。ちなみに、ここで4万年前の人類の骨が見つかっている。

2026/07/31

インドネシア人材はフォレスター候補?

外国人就労と言えば、排外主義がはびこりだしているが、現実は増えている。

厚労省の統計によると、外国人労働者数は257万1037人。前年比26万8450人増加し、届出が義務化された平成19年以降、過去最多だ。

「外国人雇用状況」の届出状況まとめ
(令和7年10月末時点)

今や日本の産業を下支えしていると言われるほどだが、実は林業が、外国人からすると狙い目になっているみたいだ。実際に特定技能に林業、木材産業が加えられた。

なにより人手不足。そして外国に林業を学んできた人材が非常に多いこと。日本と大違いである。

なかでも増えることが予想されるのがインドネシア人だ。林業系大学が山ほどあるらしい。

特定技能ビザのインドネシア人「林業」人材の特徴や採用方法を徹底解説

Chatgptimageapr13202502_30_16am同サイトより

彼らにはムスリムが多いが、宗教的な習慣を除けば、東南アジア人として日本的な感性に近い。文化的・価値観などが日本に適応しやすいという。その点が、中近東や南アジア人と違う。

なかには「技・人・国」ビザを取得して日本に入ってきたインドネシア人もいる。主に大卒・大学院卒の高度技術、人文知識、国際業務をこなせる高度人材用の就労ビザである。もしかすると、林業の現場作業で働くのではなくて、森林マネジメントのできるフォレスター候補になるかもしれない。

まあ、インドネシアの熱帯雨林の知識だけでは困るが……。

さて、どうなるか。

2026/07/30

日本製紙と盗伐問題

熊本地震で甚大な被害を受けた日本製紙八代工場だが、もう一つ紹介しておきたいことがあった。

このところ、日本製紙は盗伐問題に力を入れていたのだ。7月16日には、宮崎盗伐被害者の会のメンバーから聞き取りを実施したほか、実際の盗伐に遭った山を3か所も視察している。今後は東京で聞き取りをするそうだ。担当者は、日本製紙株式会社原材料本部グリーン戦略推進部調査役だそうだから、本社レベルだろう。

宮崎県を中心として、盗伐された木材の行き場としては、バイオマス燃料が見込まれている。八代工場も、未利用材100%(ということは、全量国産か?)を使ったバイオマス発電を売り物にしている。

完成は2015年。5000kWの出力があり、年間で約7万tの木質バイオマスチップを燃料に使う。日本製紙グループが木材を調達している地元の木材チップ製造会社や、日本製紙子会社で木材関連の日本製紙木材の集荷網を生かし、九州で発生する間伐材を利用する。……と当時のニュースになっていた。年間7・1万トン消費するというが、集められていたのか?

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日本製紙より。

その燃料材をどこから調達しているか。九州各地からだとしても、日本製紙は宮崎県にも山林を所有しているが、そこからだけでは足りないだろう。市場もしくは相対取引で木材チップを仕入れているとすれば、そこに盗伐材が紛れ込む可能性はかなり高い。

本社のグリーン戦略からすれば、その疑いを潰すために動いていたのではないか。

すぐに盗伐材を止める手立てを打てたわけではないだろうが、バイオマス発電所がある八代工場の操業が止まっているのだから、燃料供給もストップしているだろう。盗伐業者は、持ち込み先を失ったのではないか。
工場の再稼働がいつになるかわからないが、その間に盗伐材をシャットアウトするシステムを作り上げてほしい。

なお製紙にも木材チップが使われるが、燃料チップとは似て非なるもので、非常に質やサイズが細かく決まっていて、転用は難しいと聞いている。燃料にできないのなら製紙用に、とは簡単ではないそうだ。

ただ……もう一つ情報が。

被害者の会に寄せられたメールだという。森林総合研究所OBからの恐るべき内容だ。

私の知る限り、50年も前から宮崎県の盗伐(森林窃盗)は有名だった。未だに解消されていないのは腹立しい限りです。私は1980年から1988年まで熊本勤務、宮崎県、鹿児島県でも森林の調査をしていました。知事絡みとのうわさは聞いていましたが、真偽を確かめようがありませんでした。同時期、他県ではそのような話は聞いていません。民事訴訟が成功することを願っています。

1980年代とは、バブル景気が始まって材価が上がりかけていた頃だ。その頃から盗伐が行われていた?
実は、私も現地で聞いた話がある。森林管理署の所長が変わると、盗伐業者が新所長に金を包んで持っていくというのだ。そしてこっそり国有林を伐らしてもらう……と。
もちろん裏を取れない情報なのだが、そんな噂話が出回っていたのである。

2026/07/29

八代の日本製紙が生産していた紙

またもや熊本地震。

私は最近、奄美諸島での地震が増えていた(スマホで通知される)ので、奄美~鹿児島ラインでの地震の心配をしていたのだが、まさかの熊本再び。この世は常に裏をかく。

イオンモールの爆発も驚いたが、八代の日本製紙工場でも煙突が折れて極めて甚大な被害を出しているようだ。安否不明が7人もいる。

そこでこの工場が生産していた紙の種類を調べてみたところ、主に新聞用紙や印刷・情報用紙(上質紙・コピー用紙など)であった。

これらの紙がしばらく不足するかと思われたが、別の記事で今年1月に、新聞用紙の整備の一部を撤去してトイレットペーパーやキッチンペーパー生産に転換するという一報が掲載されていた。どうやら稼働率は半分以下に落ちていたようだ。

その点からは、新聞用紙が足りなくなる心配はあまりしなくてもよい(他の工場でおぎなえるか)かもしれないが、せっかくの計画がこの地震事故で止まるかもしれない。いや、加速する可能性もある。

思えば、東日本大震災の際も、石巻の日本製紙工場が津波に飲み込まれて壊滅したのだった。

私も訪れたが、この工場では書籍用の紙を生産していて、代替ができない有り様だった。しばらく出版業界は戦慄したのである。それを全力で復活させた記録がある。

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『紙つなげ!彼らが本の紙をつくっている』(佐々涼子著)

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そんなことを思い出しつつ……熊本を見守りたい。

 

2026/07/28

フェノロサと土倉庄三郎

昨夜、NHKBSの『英雄たちの選択』でフェノロサを取り上げていた。

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日本に国宝(古社寺保存法)が誕生する家庭でフェノロサが果たした役割を取り上げている。この番組は、こうしたマニアックなテーマを取り上げてくれる。

私は、土倉庄三郎を追う過程で、廃仏毀釈とフェノロサの日本の古美術保存運動に触れた。そこで庄三郎とフェノロサには接点があったのではないか、と睨んだのだが、確たる証拠は見つけられなかった。ただし条件証拠はある。

まず、庄三郎が主導した奈良の古社寺の保存請願。

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詳しく日本の美術、とくに古美術を取り上げて保護が必要だと訴えているのだが、そこに海外の動向などにも触れている。西洋では、どのように保存しているか、その経費まで説明する。その情報、どこから得たの?と思ってしまうほど緻密だ。

おそらくフェノロサの弟子である岡倉天心に聞いた(ほかに語れる人がいない)のだと思うのだが、いつ、どこで聞いたのか。

そこで浮かび上がるのが、奈良市の浄教寺で行われた講演会だ。

* 奈良の諸君に告ぐ(浄教寺のホームページ)

フェノロサが日本美術の素晴らしさを訴えたのだが、その解消には奈良県知事も含めて数百人が参集したという。その場に庄三郎もいたのではないか……と想像してしまうのだ。

番組では、この浄教寺の講演についてはわずかに触れるだけだったが、この場は大きな転機になったはず。もし、庄三郎が聞いて影響を受けたとすれば、その後の古社寺保存法の制定までの運動にも力になったはずだ。請願を出したのが明治29年、その翌年に国宝を定めた古社寺保存法が誕生している。

……とまあ、想像を膨らませているのだよ。ちなみに浄教寺には、私も縁がある。2週間前に、お参りに訪れたばかりだ。

2026/07/27

択伐収穫試験林~その結果は?

奈良の春日山原始林の東隣に芳山(ほやま)がある。かつて土倉庄三郎が植林したところだが……その一角に地獄谷と呼ばれるところがある。

地図で見ると、たいして標高もなく、むしろなだらかな山と谷なのだが、中に入ると、かなり険しく急峻な峡谷が入り組んでいる。地獄と名付けられた理由は、昔はここに死体を投げ入れていたからだという。古代~中世の時代、墓を設けられたのは、ある程度身分と財産のある人で、庶民は遺体を埋めることもなく、山に捨てられていたのである。

それはともかく、そこに国有林があり「地獄谷ヒノキ・スギ・アカマツ択伐収穫試験林」の標識があった。

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ここで近畿森林管理局と森林総合研究所が択伐の実験をしていたのか。設定したのは1940年ということは戦前! 恒続林ブームの頃かもしれない。

よく読むと、ヒノキ択伐林誘導区とスギ択伐林誘導区、そして自由施業区に分けていたらしい。

広葉樹を入れようという意図はなかったらしいから針広混交林というよりは複層林施業なのか。でも植樹だけでなく、天然更新もしていたらしい。アカマツも植えていない。

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まわりの景観。ヒノキが目立つが、まあまあ、混交林。広葉樹も多少は生えている。80年以上経つことになる。そのわりには木が細いが……太いのは伐採した?

この試験林、成功したのか失敗したとするのか、評価はどうなっているのだろう。
混交林づくりは、各地で提唱されていて(奈良県も推進中)、でも否定的な意見も多いわけだが、実際に実験した山林は各所にあるわけだから、それらの結果を集計して、どんな条件ならうまく行くか行かないか、詳しく分析していないのか。せっかく実験したのに何十年も経つと放置しているところも多いようだが、改めて役立ててほしい。

 

2026/07/26

3級ウイスキーの味

昼時に朝ドラ再放送の「マッサン」が流れている。

そこで戦後すぐの時期に3級ウイスキーをつくるために苦労する様子が描かれていた。3級ウイスキーとは、原酒率5%未満の、ようするにウイスキーもどきである。が、終戦直後の日本を盛り上げた酒でもあった。

主人公のマッサンは、そんなまがい物をつくることに抵抗しつつも、香りや味を付ける添加物を使わずにウイスキーぽくしよう、というわけだが、どんなものか私も試してみたくなった。

現在は3級ウイスキーという区分自体がなくなったが、ようするに思い切り安いウイスキーを飲んでみようと思ったのである。

一番最初に浮かぶのがサントリーのトリス。これぞ3級ウイスキーの代名詞的存在だが、それでは面白くない。そこで酒屋で見つけたのが、900円程度のこれ。

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ロイヤルオーク。製造は南アルプスワインアンドビバレッジ株式会社。ただしスタンダードとスモーキーがあって、私はスモーキーを選ぶ。スモーキーさがあったら、とりあえずウイスキー気分が味わえるだろうと思ったから。で、原材料にはスピリッツが入っているが、グレーンの方が多い。

ここで用語を調べ直す。
モルトは、ようするに原酒だ。大麦麦芽のみを使って単式蒸留のアルコールを熟成させている。
グレーンは、トウモロコシや小麦など穀物からつくった連続蒸留のアルコールで熟成させている。
スピリッツは、穀物からつくった連続蒸留のアルコールで、熟成させていない。

このロイヤルオークは、並びからすると、モルトが量的に多いみたいで、次にグレーン、そしてスピリッツである。

ま、私の好むジンもスピリッツである。ラムもスピリッツ扱いだが、熟成させたダークラムもあるなあ。

さて、飲んでみる。炭酸で割ってハイボールにする。なるほど、スモーキーさはかなりある。これでも香料は入れていないのか。記載がないだけ? マッサンレベルなのかな。

決してマズくはない。私の舌には。飲めますよ。飲めます。

酒の味なんて、しょせん気分で決まる。ストーリーを感じればオイシクなる。これは3級ウイスキーの歴史を思い浮かべて楽しむ酒だ。味覚より嗅覚で感じる味である。もっと言えば脳裏で味わうこともできる。

こんな酒の感じ方は、木と同じだ。どんな材も感じ方次第で銘木になる。

でも……マズくないと、旨い、は別だけどね。

2026/07/25

隠れシカ~ナラシカトレイン

またナラシカトレインに乗った。近鉄奈良線を走る奈良とシカのラッピングカーだが、最初は珍しく、乗れたらラッキー!だったのが、このところ結構な回数で当たる。台数を増やしたのか?

ともあれ、私はナラシカトレインに乗ったら、どこか、まだ気づかないところにナラシカ(奈良のシカ)が描かれていないか探してしまう。外装・内装にどっぷりナラシカと萌えるカノジョが描かれているし、吊り革や吊り広告にさえナラシカは登場している。そこで、まだあるのではないか……と思ってしまうのだ。

そして……またもや発見してしまった。私がこれまで気づかなかっただけかもしれないが……。

まずは、これ。

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眠りシカ。荷物を積む網棚の奥である。こんわりと大きいのに、これまで気づかなかったなあ。

でも、これだけじゃなかった。こんなのもあった。

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車窓の枠である。「座席はゆずりあっておすわりください」。この一文に、ナラシカの顔が添えてあるではないか。こだわるねえ。

ちなみに背景になっているのは、窓ガラスに描かれた五重塔?のシルエットである。

ナラシカについては、このところ話題になりやすくなったが、生息数の爆増など゛いろいろ問題を抱えている。それについては改めて。今はナラシカトレインを楽しむのだ!

2026/07/24

林業界の外国人の待遇

最近、日本の林業界に外国人を受け入れる相談を受けた。

ここでは具体的な内容は伏せるが、ようするに特定技能制度に林業と木材産業が加わったからだろう。国全体としては、在日外国人の就労を厳しくする動きがあり、さらに排外主義がはびこりかねない情勢であるが、林業界は人手不足が極まって、外国人サマサマなのか。
ちなみに、特定技能以前に、技能実習制度や有償インターンシップで入国して林業へ就職するケースが多い。

調べてみると、多いのはベトナム人で、フィリピン人、中国人、ミャンマー人、モンゴル人もいるそうだ。そして現在注目されているのがインドネシア人なのである。やはり東南アジアが多い。ネパールは意外と少ない。森のある国の人がいいのか(^^;)。
そういや、この話とは別に、林業現場に近いところで外国人によく会う。台湾人にフランス人、アメリカ人もいた。彼らは地域おこし協力隊の制度なども使うが、特定技能でも技能実習生でもないはずだ。

もっとも、円安が進行して現在、日本の給与はさして高くない。出稼ぎ目的だとウマミは減っているだろう。むしろ森が好きだから、日本の森と林業に興味を持って就労するケースが増えているようだ。これって、素晴らしいではないか。

問題は、受け入れ側だろう。日本の林業界、受け入れたいといいつつも、真っ当な雇用環境があるのか心配。日給制ではいけないし、保険などもしっかりしないとマズいだろう。外国語だけにコミュニケーション環境や、宗教などへの理解も必要だ。

が、聞いてみると、今のところ収入はいいのだ。年収で500万~600万円だという。(この額は、その林業事業体の全員が受け取っている。外国人だけではない。)これって一般的な日本人の林業従事者よりよくない? 

森林・林業基本計画で「林業従事者の収入を増やそう」という提言も、林業全体の平均は361万円だから全産業平均の458万円にしよう、というものだった。これを軽く超えている。

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加えて、受け入れ努力がすごい。事前研修に加えて日本人側がコミュニケーションを取るための努力をものすごくしているし、配慮もハンパない。それだけの待遇があれば、日本人就業者だって増えるのではないか……。

もしかして、日本の林業事業体(森林組合含む)の2極分化が進んでいるのかもしれない。旧態依然と、新体制を組めたところと。それを計る物差しが外国人就労ができるかどうか……なのではないか。

林業と一括りにするのではなく、やる気のあるところ、ないところ、で見ていけば別の姿が浮かび上がる。

 

※追記・若干、誤解を呼んでいるので、改めて。外国人就労者を高給で雇おうとしているのではなく、その事業体に勤める人は、だいたいこれぐらいの給与をもらっているよ、という話である。日本人と外国人の給与格差をつけるのは法律違反なので、そこに勤めたら外国人だって同じぐらいもらえるわけだ。ただし平均なので、新人からでもない。それは日本人も同じ。

2026/07/23

「買取」が増える理由

今、異常なほど「買取」が跋扈している。毎日の新聞には買取を謳う折り込みチラシが何枚も入り、テレビCM、ときにテレビ番組の中にも買取店のドキュメントまで飽きずに流す。はては電話勧誘まで。気分が悪くなる。

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わざと手書き?のチラシをポスティングされる。

買取という言葉を使うが、ようするにリユース品、はっきり言って中古品を安く引き取り、他人に高く売るビジネスである。

私も両親を亡くした際に、いらないものを処分する感覚でこの手の業者を利用したことがあるが、口先ほどに高く買うことはあり得ない。ま、はっきり言って買いたたきである。こちらはゴミとして出すよりマシと思っているから、安くても文句言いづらいのだが。
そして、「着物買い取ります」「背広買い取ります」「骨董品買います」「カメラ買い取ります」……と言いつつ、やってきた鑑定者は、「貴金属ありませんか」と言い出す。こちらが本音の狙いなのだろう。「背広は値段つきません」といいつつ、それに貴金属をつけると値段を上げると言うのだ。最近はCM流れると、即消す。チャンネルを変える。絶対、チラシやCMの会社は使わないぞと念じる。

なぜ買取業者が「跋扈」するのか。

ようするに、中古品を買う人がいるからだ。需要があるから売れる中古品を買い取ることが商売になる。
なぜ中古品が売れるのか。新品は買えない人が増えた……ようするに物価高が原因だろう。
そして家に眠っている品を処分して「お小遣い」を稼ぎたい人が増えたのは、貧乏になったから。
買い取る人は底値価格で買うから、利幅が大きい。円安だから海外に出しても儲かる。

相対的に日本が貧乏になってきた証明なのだろう。

リユース市場、静脈的な市場をどのように評価するか。資源の有効利用とか、循環型経済と言い換えることもできるかもしれない。

ごく一部に古いと価値が上がる・古くても価値が落ちない物品もある。時間の経過を価値に変えるとか、他人の手を経由したことの物語を価値とする商品だ。(貴金属とか、木製品なんぞは、その一つと思うのだが……。)

私も古本を売って、また古本を漁るか(^^;)。
……でも、古本も新しい本ほど高く、古い本は捨て値か値がつかない。

 

2026/07/22

『造林の歴史』のトピックス

造林の歴史 木を植え森を育てた日本人』松本寛喜著 日本林業調査会発行

という本がある。日本史を通しての日本人と森林の関係を描いており、その網羅性が楽しい。それこそ神話時代から現代の林野庁の政策まで。個別の事象には深くないのだが、全体像をつかむのに重宝だ。狭く深く、の研究論文と真反対である。

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ただ、私は歴史全体の造林事情とは別にトピックスを楽しんでいる。

目をつけたのは、「都市周辺での苗木生産」。

もともとは山野に自生している苗を引き抜いて自分の都合のよい場所に植えることから造林は始まった。それが江戸時代になると各地で苗木の生産が始まったというのだが、実は場所が山村などではなく、都市周辺だったというのだ。というのも、最初の需要は、森づくりではなく、鑑賞用の植木だったから。

なぜ、この点に興味を持ったかというと、日本の苗木生産業者、いわゆるナーセリーの誕生と、鑑賞用の花卉栽培の原点を探していたから。

一般に花ビジネスが広がったのは明治以降と思われていたが、調べているうちに京都では生け花用の花栽培、また江戸の町でも後期になると花を求めて花栽培農家が登場していた。局所的だが、日本の苗農家は世界でもかなり早い時期に誕生していたのだ。

で、ここからコジツケめくが、花ビジネスの黎明期に登場するのが、土倉龍次郎なのである。1910年頃から目黒駅前に温室を建てて花卉栽培を始めているからだ。それはカーネーション栽培へと開花し、日本のカーネーションの父となっていく。

またカーネーションだけでなく、野菜苗やメロンやイチゴの苗を作って販売しており、これも苗農家ナーセリーの嚆矢となる。

ここでも都会で誕生している。

龍次郎の評価を台湾ばかりに求めるのではなく、日本の花卉業界の先駆けとして評価することができるのだ。

『造林の歴史』の中には「台湾における造林」項目もあるが、こちらで龍次郎に触れていないのは残念だ。誰よりも早く造林したのは龍次郎のの山なのだから。

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土倉龍次郎家に残されていた台湾の亀山事務所の写真。植林用の苗を育てていた。

2026/07/21

「森業アワード」で思い出す

林野庁で「森業アワード」とやらをやっているらしい。

森業ポータルサイト

ようするに「森業」となる取組を行う企業・自治体・NPOなどを表彰・発信する顕彰制度だ。事業コンテストと思えばいいか。

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で、肝心の森業とは何か、ということになるのだが。

「地方みらい共創戦略」(令和7年5月28日農林水産省公表)において「森業」の推進が位置づけられました。
文化的サービスを始めとする森林の多様な生態系サービスの提供・活用により、人と森林の関係を深めるとともに、
林業と相まって森林所有者に利益を生み出し、豊かな森林づくりにつなげる取組「森業」を推進しています。

とまあ、こんな風に説明されている。どうやら「地方みらい共創戦略」とやらでは、里業(農業系)、海業(水産業系)と並んでいる。
森林がらみではあるけど、既成の木材生産とは違う事業という位置づけみたい。

「森業」とは、森林浴やトレイルライド等の森林空間利用、林業体験や企業研修等のフィールド提供、J-クレジットや未利用資源の活用等、森林のもつ社会経済的価値や環境価値を活かした取組で、関係人口の創出・拡大、ウェルビーイングの向上、森林経営の収入源の多角化などを目的とするものです。

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事例としては、森林浴に森林サービス産業、加えて企業の森やJクレジットまで含めている。
過去の総ざらい的である。木材だけを使う林業はパッとしないし、オルタナティブなネタを探している風でもある。

私自身は、以前より木材しか資源としない林業に物申してきたし、森林療法などは30年前から取り上げてきた。そして、何より20年ぐらい前には「森業・山業創出支援事業」という補助金を取ったこともある。その際のネタは、チェンソーアートである。

思えば当時から森業という言葉は使われていたわけだ。山業は消えたけど。

だから今回の事業も別にいいけれど……と思いつつ、しっくりこない。なんか林野庁のお遊びに付き合わされている気分になる。
補助金バラマキのネタ募集みたいだ。林野庁界隈の内輪で盛り上げているだけ?

私が以前「森業・山業」事業に応募したのは、「補助金を受託するとはどんなものか経験してみよう」という気持ちからだった。そして、補助金は取らずにやるべきだったな、というのが結論だった。事業は身銭切ってやるもんだな。

今回の「アワード」に、仮に選ばれたらどんな特典があるのかわからないが、表彰されて何が嬉しいんだよ、という気分である。

 

2026/07/20

メガソーラー建設地の緑化

平群町メガソーラー建設は控訴審で止められたが、まだ工事は続いているようだ。
上告審は何年かかるか。その間に、多少とも発電収入を稼ごうという魂胆ではないか。何十億円かかけた建設費のうちいくらかでも取り返そうと考えるかもしれない。ただ高裁の執行停止処分が出たら、それも雲散霧消する。

そこで先のダブル台風で崩れたところはどうなっているか見に行ってきた。

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一応、巨大な亀裂は埋めたようだ。先には幅5mぐらいはありそうな亀裂が走り、深さもみたところ2~3mはあったのではないかと思えていた。
どうするのか、盛り土そのものをやり直さないといけないのでは、と思っていたが、単純に埋めて表面をコンクリートで固める工法を取ったのだろう。ちなみに崩壊直後は、こんな感じ。

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しかし、建設地上部から地下にしみこんだ水がこの場所に噴き出していたのだから、穴を埋めても根本的解決にはならない。再び豪雨が発生すれば崩れるだろう。とはいえ、裁判に負けているから金をかけて直す気にもなれない……といったところか。

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ちょっぴた侵り?して真正面から撮影してみた。このコンクリートの滑り台、雨を滝のように流すかもしれない。

むしろ今後の課題は、剥き出しの建設地の緑化だろう。山を削って盛り土を積んだから、なかなか難しそう。表面に外来牧草の種子でも撒いて終わらせられたら、厄介だ。かといって闇雲の植林も危険だし。
近自然工法の緑化の仕方を今から考えておいた方がよい。業者が手抜きの緑化をする前に、どんな方法があるのか、対案を出しておかないと、いい加減な緑化で後々困ることになる。

2026/07/19

NHK「ザ・バックヤード」に森林総研

NHKのEテレ番組の「ザ・バックヤード」で、森林総合研究所が取り上げられた。

ちょうど22日に再放送があるようだし、配信も行っている。

ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪

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「想像を超える最新研究」を紹介するというのだが、具体的には少花粉スギに、木のお酒、そしてCLT。

まあ……いいんだけど、ちょっと物足りない(^^;)。私には、ありきたりというか、最新というよりすでに売り出し中だよね、と思ってしまう。いかにも無難で自慢できそうな成果を選んだ気がする。このラインナップは森林総研側で選んだのか。NHKのプロデューサーのチョイスなのか。

たとえば森林総研の研究成果は、このサイトのプレスリリースでも紹介されている。

私は、もっとマニアックなテーマを選んでほしかった。ゴキブリの研究とか、根っこの全国規模の分布とか。変態的、なんじゃこりゃ、というのが良い(^○^)。

もちろん地球温暖化による桜の開花異常とか、原発事故後のセシウムの移動なんてのも挑発的だ。やらんだろうが。

ま、どれも林業ぽくない。

話は変わるが、今の日本の林業は、政策レベル、研究レベル、そして現場の情報レベルがいずれも断絶している。それをいかに連携させるか、するつもりがあるか、が最大の問題点だ。少花粉杉とか木材からつくる酒なんて、現場に還ることはない。政策で押し込んでも、補助金で釣っても、少花粉杉の苗はたいして期待されないだろうし、CLTも普及しない。

そのことに気づかないとね。

 

 

 

2026/07/18

木材は時代がかった古木に限る?

大阪に出る際に、すき間時間をどう使おうかと考えた。

いつもなら書店でも覗けば時間を稼げるのだが……今回はイマイチ気が乗らなくて、別の見どころはないかと探してみた。

見つけたのが「大阪くらしの今昔館」。天神橋筋6丁目のビルの8階に、昔の大阪の街並みが再現されている。以前行ったのは10年くらい前だろうか。なかなか楽しかったのを覚えている。模様替えしているかもしれないし、1時間ぐらい時間を潰すのにちょうどいいと考えたのである。

8階に昇ってチケットを購入すると、いきなり10階までエスカレーター。

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こんな全景?を見下ろす展望台だった。ここには近世(江戸時代)の大阪の街並みのほか、近代(明治~戦前)の様子が展示されている。

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これは古本屋。というか、昔の書店の再現だ。「べらぼう」な円本、浄瑠璃本などが並べられている。
この通りは、浴衣姿の人が多い。着物を来ている人々が行き交うので江戸時代の情緒が漂うのだが……そのほとんどが外国人なのね。コスプレ流行りなのよ。

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こんな路地まで再現。板塀が並ぶ情景は、なぜかなつかしい。というか、私の子ども時代にもこんな風景は残っていたぞ。家は板塀、それも焼き杉板が多用されていたし、イヌも放し飼いだった。我が家のイヌも鎖でつないだことがない。
ちなみにこの街の板はエイジング加工されて、わざと古いように見せている。

そして、不意に思った。木材の用途は、こんな古材が似合う。まっさらな木材もいいが、古びてこそ魅力が倍加するのではないか。金属やコンクリート、プラスチックは時代とともに薄汚れるが、木質は鈍く光るのである。

たまたま先日のBSテレビで見た映画『侍タイムスリッバー』。

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これは佳作だ。本当によくできた映画で、幕末の会津の侍が現代にタイムスリップするのだが、場所は京都の太秦映画村。江戸時代の町が再現されたセットの街だ。つまり、本物(という設定)の近世の町角と、作り物(映画撮影用セット)の町並が重なるように描かれるのだが、そこでも使われているのが、古材なのだ。生活感のあるセットの家は、見ていて気持ちよい。

これからは、木材はエイジング加工をした方が魅力を高められるのではないか。古材も、価値を高めて売り出すべきだ。

木材の価値とは何か。その点を突き詰めると時間経過にあり。……と思ったのである。

ついでに再放送中の『八重の桜』は、いよいよ会津戦争だ。そこでも会津の武家屋敷の再現度が楽しめる。いや、「侍タイムスリッパー」の高坂新左衛門の涙とも連動して泣かせられる。

2026/07/17

コンクリート野原の草

たまたま通り掛かった現場。

ここに森があったのだが、伐採してコンクリートが張られた。下方を削って作業用道路をつくる工事が行われているからだ。
ああ、工事が終わっても、もう森は復活しないんだろうな、と思っていたが。

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しっかり草が生えていた。多分、コンクリートの水抜き穴などから発芽したのではないかと思うが、たくましい。何か所もある。もしかしてコンクリートの割れ目などからも伸びているかもしれない。

この調子だと数年経ったら、コンクリートはひび割れが進んで来るのではないか。それを補修しなければ崩れることだってあり得る。この工事、砂防ダムを築くためだと書いてあるが、むしろ工事現場の災害を心配しなくてはならない。

と考えたら、結構問題なのだが、今は植物のたくましさに脱帽。

 

2026/07/16

壁面緑化は思い通りにはいかない?

生駒駅前の近鉄百貨店が入っている「あんとれ」ビルのエントランスには壁面緑化が施されている。

が、ふと見たら、なかなか大変なことになっていた(笑)。

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2面に分かれているが、片方は完全に枯れてしまっている。水の供給がストップでもしたのか。

残る1面は、逆に繁茂している。しすぎだ。壁面どころか天井まで伸びる勢い。

何が両者を分けたのか。わからないが管理の失敗であることは間違いない。今後どうするんだろうねえ。天井に伸びた蔓を剥がすのは大変だろうな。
実は枯れている壁面緑化はわりと見ている。壁に植物を育てる発想はいいんだが、管理は大変なのだ。伸びすぎてもいけないし、植物にだって寿命はあるし。剪定はこれまでやってきたのだろうか。また枯れ始めた当初にすぐ手を打てばよかったのに、完全にかれるまで放置とは、ちょっと手抜きだ。覚悟して世話をしないと、エントランスがこの有り様だと格好悪いよ。

垂直面に植物を育てるには、だいたい植木ポットを差し込む形だから外すのはできると思うが、今後どうするのか。撤退かなあ。

2026/07/15

緑の長城の「今後」

たまたま見つけた衛星写真。

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これ中国大陸の北部、タクラマカン砂漠からゴビ砂漠にかけての地域だが、見事に「緑の長城」ができている。

かつては北方遊牧民族「匈奴」「突厥」「契丹」そして「モンゴル」の侵入を防ぐために気づかれた万里の長城だが、今度は砂漠の拡大を防ぐ森林の帯を築いているのだ。まあ、計画は知っていたが……こうして衛星写真で見せられると、ショックというか、本気でやったんだ……と思わせる。

中国は、森林が増えているのだ。1950年代に比べて面積にして2倍以上、たしか森林率は23%を超えたはずだ。

もちろん森林の質が……という声があるが、少なくても何も木がなかったところに木が増えたのなら、プラスであるのに間違いない。

 途上国の経済発展が農地拡大を抑制?―生物多様性保全と気候変動対策の新たな視点

以前から提唱されている「経済と森林面積のU字仮説」というもので、経済発展は最初こそ森林を減らすが、やがて森林を増やす方向に向かうのである。

ただ……ここで気になるのは、短期間に大量に植えると何が起こるか。問題は、植えた木の寿命だ。日本も戦後に大造林して、その人工林が近年は林齢60年を超えたから伐り時だ、という林野庁の言い分があるが、同じことが中国でも起きるのではないか。ただし「伐り時」ではない。

植えた樹種にもよるが、大半は早生樹だろう。早生樹は生長は早いが長生きしない。60年も経てば、枯れ始めるのではないか。木材にできる樹種なら、伐って木材供給に供すればよい。もはや海外から木材を輸入するのではなく、中国が木材大国、林業大国になるかもしれない。

しかし、そうではない樹種なら……枯れてしまう。その木は農業用、燃料に使われるかもしれないが、果たして跡地はどうなる? 植え替える?それとも自然に別の草木が生えてくる? いや再び砂漠になる……。

やはり樹種も多様に、寿命も多様に植えないと、一気に問題が押し寄せる。

さあ、どうする。

2026/07/14

奈良の街を歩くシカ

奈良市に出る機会があると、いつも奈良公園のシカを観察している。観光客とシカの関係、その戯れ方を見学するのが好み♡

ただ、今回は公園ではなく、そこから多少は離れた街の中にいるシカを探してみた。
というのはクマの市街地出没が話題になっているからである。クマはなぜ市街地に出るのか、という繰り返される疑問を解く鍵を、奈良のシカの観察から考えてみようと思ったからだ。

さっそく見つけた。ならまち界隈である。

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奈良のシカも、今では頻繁に市街に出てくるようになった。まあ奈良のシカだから(^^;)怖くもないし、それなりに街に馴染んでいるようにも見える。浴衣に日傘の女性とのツーショットは似合っている。でも地元民は誰も気にしない。観光客は騒いでいるけどね。あ、私も撮影していたから観光客なみか。

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商店街でシャッターを開くのを待っているシカもいた。その店が開くのは明日だって。

やはり市街地への進出はかなり頻繁になった気がする。とくにコロナ禍の最中から奈良公園を脱出するシカが増えてきた。
今年の3月だったか、とうとう生駒山を超えて大阪まで足を伸ばしたシカもいたことを記憶にあるだろう。目撃は6頭だったのに、大阪都心で捕まえられたのは1頭だけ。残りの5頭は消えている。奈良公園に帰ったという目撃はないので、生駒山に居ついた可能性もある。オスとメスがいたら繁殖してしまう。要注意である。

私は、シカとクマの市街地進出には何か共通点があると思っている。具体的には言いづらいが、生息数の増加とともに街に何かを求めているはずだ。単純に餌と言ってもよいのかどうか。ほかにも何か理由があるのではないか、と。「人は怖くない」と学習したのかもしれない。

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庭木食っちゃダメだって。

2026/07/13

意外と早い?森に還るまで

生駒山にある森林公園。一時期、ナラ枯れがひどかったのだが、枯れた木を全部切り倒して片づけた。

実は、私はその頃からこの場所を定点観測している。どう遷移していくのか記録しようという試みだ

その現場に行くと、こんな標識が立っていた。

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これによると、ナラ枯れで皆伐したらササなどの藪になってしまったから、そこにカエデなどを植樹しつつ、時間をかけて元の森に戻す計画を立てたらしい。まあ、何本か高木を残しているから傘伐かな。
そして50年後に元の森にもどす計画である。この活動を始めたのが2018年と記されているが、私の写真を探すと、2013年に皆伐したらしい。

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この6年間で、あまり変わっていない。まだ植樹した苗は小さい。

ところが、今は7年目。

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もはや標識の周りは高木で囲まれている。現在は、全域に高木がいっぱいの森にもどっている。もちろん樹種が早生樹、パイオニア種だと言えるが、意外と早い。最初の6年間はササに覆われて樹木は育たなかったのか。しかし、藪を刈り取ってカエデを植えたらいきなり森になるわけではなかろう。
現在生えているカエデは、まだ大きくない。さまざまな樹種が育っている。いわば雌伏しつつ地中で芽生えを備えていたのか、それとも別の要因か。

急にコナラやシイなどが高さ5~10メートルまで生長している。樹種はともかく、とりあえず森に還るという点では、7年で完成したことになる。

そういや明治神宮の内苑の森も、本多静六が150年かけて森にすると言って植えたそうだが、実際は100年経たずして極相に近い森になった。
またスギ林やカラマツ林から針広混交林化に挑んで成功した事例をいくつか見ているが、かかったのは30年ぐらいだった。樹木の生長という点からは、森づくりは意外と早いのかも。

 

2026/07/12

今度はネットゼロパスウェイ認証

初めてFSC(森林管理協議会の森林認証)が登場した時、「これだ!」と思ったと同時に「他人に認証してもらわないといけないの?」という点が脳裏に引っかかった。

日本の林業が森林の質を下げている、これを何とかする手立てはないものか……と思索を繰り返していた頃である。1990年代か。

FSCの説明会に三重まで行って“勉強”したことを思い出すが、ようするに当事者(林業家とそれを購入する製材業者など)が信用ならないから、第三者が認証するということを理解しつつも、金もかかるしなあ……と思った記憶がある。

今となっては「当事者は信用ならん」という発想に大いに同意する。信用ならない。彼らに任せておいたら森林は破壊される、と意を強くしている。森林認証もいろいろできたが、少なくても日本の林業はよくなっていない。断言する。

さて「第三者が認証しなけれはならない」という考え方は、どんどん広がる一方だ。ありとあらゆる商品に認証制度が登場している。そして、新たに登場したのが、「ネットゼロ・パスウェイ認証」だ。

テーマは脱炭素。国際規格の認証と策定を手掛けるBSI グループジャパンが、 「ネットゼロ( 温室効果ガス排出量実質ゼロ)」に向けた脱炭素戦略の実効性と信頼性を高める第三者認証サービスである。

イギリスで生まれヨーロッパで広がりつつあるが、それを日本に持ち込むようだ。 2050年までのネットゼロに向け、企業に目標を宣言させるだけでなく、 実現可能性の高い移行計画の策定と、その信頼性を客観的に示すことが求められる。とくにカーボンオフセット(排出権取引)を使わないことが大きな特徴だろう。

その説明会を開きます、という案内が、私のところにも届いた(^^;)。

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オンラインだから、簡単に参加できますよ、というわけで、30年前と大きく変わった。

もう、勉強はこりごりだが……。

この認証の内容はともかく、私の考える脱炭素でもっとも有効なのは、森林面積を増やすことと、木炭を土壌に混ぜることだ。

前者は当たり前だろう。とくに熱心なのが中国で、とてつもなく森林面積を増やしている。なんとタカラマカン砂漠とゴビ砂漠をつなぐ「緑の長城」が衛星写真でもわかるほどだ。

だが、私は後者にも期待している。木を炭に変えれば再び大気中に放出される可能性は非常に低くなる(その土壌を熱しないかぎり)から。バイオマスエネルギーのように、す固定された木材を燃やして排出してしまう詐欺的な脱炭素とは違うのである。そして木炭を多く含む土壌は概して農作物の生長にプラスとなる。

4パーミル・イニシアチブ」という脱炭素運動が、すでに行われている。世界の土壌の表層の炭素量を年間0.4%(4パーミル)増加させるというものだ。それだけで人間の経済活動によって発生する大気中の二酸化炭素を実質ゼロにすることができる。

マツタケと4パーミル・イニシアティブ 

4パーミルイニシアティブと「地中の森」づくり

日本では山梨県が熱心で、なんと認証制度もつくっている。
やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証制度

ネットゼロ・パスウェイ認証にも、森づくりと木炭づくりを加えてくれないだろうか。

2026/07/11

捻じれないネジバナ

庭で見かけた可憐な花。

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ネジバナだな……と思って見ていて、気づいた。

ネジれてない。通常、ネジバナの花列は、らせん状に捻じれてぐるりと巻いているものなのに、直列している。

ネジバナの巻き方が右巻きか、左巻きかと議論になることはあるが、巻かずに直列されては困る。バランス崩れて倒れるかもしれない(^^;)。ちなみに巻きは、左右どちらもあるそうだ。

でも、調べてみると、直列しているのもあって、変異体だそうだ。珍しいそうである。そんな個体が庭にあることを面白がるか。

 

2026/07/10

巨木だけでない多様な森

東京大学大学院の研究。

森の木々の熾烈な競争と共存の謎を解く
―なぜ巨木が独占せず、多様な木々と共存できるのか?―

わりと昔からある命題なのだが、植生が遷移していけば、最後に残る木は何か、というのがある。進化論でも、なぜ弱肉強食なら強い者だけが生き残らないのか、と考えがちだ。

動物の場合は食物連鎖の発想で、ライオンばかりになったら餌がなくなってしまうじゃないか、と説明すれば、とりあえず納得されるのだが、植物で成り立つ森林の場合は困る。

巨木が光も水も栄養も全部独占しないのはなぜなのか。

背の高い木が常に勝ち続けるのであれば、成熟した森には一部の巨木しか残らないはずですが、実際の森では大小様々な木が共存しています

だが、わかったのは、高い木は樹冠を広げて光を邪魔されずに多く獲得するが、肝心の利用効率は低い、強い日光が当たると十分に光合成できないという、わりと単純な構造であることだった。

森の年齢(遷移段階)にかかわらず、背の高い木は背の低い木に比べて、「光獲得効率」が高い一方で、「光利用効率」は常に低いという明確なトレードオフが確認されました。背の高い木は、強すぎる光による光合成の飽和や、水分を吸い上げる水力学的ストレス、さらには大きくなると体を支える幹や根への投資割合が増加するため、獲得した光を成長に変換する効率が悪くなるのです。

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そういや、夏の真昼は光合成をしないというなあ。木漏れ日の方が、光合成に向いた光の質なのだろう。土壌養分だって樹種によって必要とする差があるし、共生する菌根菌も違ってくる。菌によって吸収する成分や能力に差が出るらしいから、そこでも棲み分けができる。

もっと踏み込むと、異種同士の方か水や養分の交換をして両者共存・共栄できるのかもしれない。だから混交林の方が樹木の生長がよいとも聞く。

それが生物多様性を生み出す仕掛けなのか。

逆に見ると、スギやヒノキだけの単相林は、棲み分けができない偏った森ということになる。

森林林業を考える際に、この共生を可能とする理論は忘れないようにすべきだろう。

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