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森と林業の本

2024/11/03

上村淳之画伯の死

日本画家で文化勲章受章者の上村淳之さんが一昨日、死去していたことが報道された91歳。

日本画家の上村淳之さん死去 91歳 文化勲章受章者、花鳥画を追究

 日本画家、上村松篁(しょうこう)の長男として、京都市で生まれた。祖母は女性で初めて文化勲章を受章した上村松園。京都市立美術大(現・京都市立芸術大)日本画科を卒業、同大専攻科を修了した。

 父の松篁同様、一貫して表現の深化に努めてきたのが花鳥画だった。3万3000平方メートル超の広大な敷地を誇る自宅、唳禽(れいきん)荘でさまざまな種類の鳥を飼育し、繁殖に取り組み、鳥をモチーフにした作品を発表した。徹底した写生に基づきながらも精神性を大切にした。

実は、ずいぶん前だが、取材したことがある。お住まいは、奈良市なのだ。ただし、話は絵画のことではなく、野鳥のこと。正確にいえば、自宅を動物園並の施設で多くの鳥を飼育していることについて話を伺いに行った。そしてアトリエにも入れてもらったのである。

当時は、そんなに大層に感じていなかったが、今となっては貴重な体験だ。何羽いるのか、どんな種類がいるのか忘れてしまったが、ある鳥の卵の孵化をなし遂げた自慢話を聞いた。動物園でも成功していなかったのだ。卵は温め続けてはダメで、冷却期間も必要だとか、なかなか生物学的な話題を繰り広げた記憶がある。

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そう言えば平城宮跡の大極殿にも四神十二支の壁画を描いておられる。

絵画に関しては、日本画にはたいして興味がなかったので、「これ1枚描くのに、何日ぐらいかかるんですかあ」というとぼけた質問をした記憶もある。今は、上村さんの画集も持っているし、彼の松柏美術館も幾度か訪れている。その際にお見かけしたこともあった。挨拶しようと思ったが、取り巻きもいたので遠慮したのだが……。

そう言えば、昨年の1月何日か、ふらりと美術館を訪れたときに携帯が鳴り、それが病院から父の容態が悪化したことを告げるものだった。そして翌朝亡くなったのだった。

今年は、取材した方のほか、何かと縁者が亡くなった。3月には森林風致計画研究所の清水祐子さん。5月には森林研究・整備機構監事で建築家の鈴木直子さん。そして8月には川上村の辻谷達雄さん。

辻谷さんのお別れ会は、今月16日に開かれると聞いている。縁者が亡くなっても不義理を繰り返しているので、こちらには出席したい。

 

2024/11/02

木の蓋付きのオシャレな商品の正体

スーパーマーケットで商品棚を眺めていると、ふと足元に奇妙なものが。

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丸いが木の蓋で、わりと高級そう。商品名が読めない。下の札には「フルールドセル」とある。一瞬、チーズかと思ったが、こんな冷蔵でもない棚に置くわけない。

周辺には出汁のもと関係の商品と、「伯方の塩」が並ぶ。

なんなんだ、と手に取った。日本語のないパッケージで、どうやらフランス語らしいが……。

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ようやくわかった。これも塩だった。なんでも塩の花と呼ばれる、塩田で、塩水を時間をかけて蒸発させて結晶化させた大粒の塩とのことだ。つまり天日塩。その上部をかき集めたものとある。成分も塩化ナトリウムだけでなく、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、さまざまなものが混ざる。

ちなみに塩の味とは、成分ではなく結晶の形で決まる。舌触りが変わることで味が「まろやか」だったり「尖って」いたりする。この大粒の結晶は塩味が強いらしい。

ただ……木の蓋といい、オシャレなデザインといい、この価格(870円)にしたのだろうが、売れなかったのだろう。だから「売り尽くし処分」セール(笑)。

とりあえず木箱にすると、中身の価値より高くなる。本当は、この値段よりも高かったのだろう。

 

2024/11/01

ホクトの火事と廃菌床発電

10月30日の記事。

長野 上田 きのこ生産大手ホクトの工場で火災 消火活動続く 

きのこ生産大手「ホクト」工場火災 出火から約43時間で鎮火

上田市塩川にあるきのこ生産大手「ホクト」の上田第一きのこセンターから火が出ました。
消防車両30台あまりが出動し消火活動にあたっていますが鉄骨2階建ての工場1棟が燃えていて、出火からおよそ19時間になる現在も火は消し止められていません。

上田第一きのこセンターは、延べ床面積が2万70平方メートルで、ブナシメジを生産していて1日の出荷量はおよそ10トンにのぼるということです。

K10014623591_2410301152_1030120255_02_04NHKより。

なんで、こんな火事の記事を取り上げるかというと、キノコ栽培場には何時間も燃えるものがあるのだな、と思ったから。そもそも培地は、おが屑を使っているはずだが、その量はとてつもないのだ。1日に10トンのブナシメジを出荷できるということは、どさだけの培地があるだろう。単純にキノコの10倍の重さがあるとしたら100トンだ。それが1日分なのだから、全体では数百トン以上になるのではないか。一つの培地で何回転させるのか知らないが、そう長く使えないから廃棄量と新たな培地生産量は莫大なはずだ。

ホクトの工場の規模は相当なものだ。

実は三重県松阪市にBPTグループ(バイオマスパワーテクノロジーズ)という会社があって、バイオマス発電をしているという。そのうちの3号機が、ホクトの廃菌床(培地)を引き取って燃料にしているらしい。しかも、発電した電力は全部ホクトに売って、FITに頼らない経営をしているというのだ。出力がいくらかは確認していないが、ざっと年間数万トンの木質燃料が必要なはず。

なお、この会社の北角社長には、以前某所でお会いしたことがあるのだが、私はバイオマス発電の危険性や脱炭素に寄与しないのではないか、という質問を投げかけた。だが、小規模分散型の発電施設を展開しているということだ。(1号機、2号機は、いわゆる未利用材など木材を燃やしているそうである。)

なんでも能登半島の地震で出た廃材も引き受けているという。そもそもバイオマス発電所は、能登周辺にもある。ところが、どこも引き受けないそうだ。おそらくだが、燃料を木質ペレットなどに特化した施設にして、廃材を燃やせる構造になっていないのだろう。

バイオマス発電の効用は、東日本大震災の時も廃材処理が謳われた(そして、震災後にFITもできて、バイオマス発電所が各地にできる契機となった)のだが、現状では絵に描いた餅以上にならない。

燃焼効率とか自動運転を追求すると、木質ペレットおよびPKS(ヤシ殻)になるのである。いずれも輸入である。

せっかくだから、木質ペレット供給国ベトナムの状況を記した記事をリンクしておこう。

〈日本の再エネ支えるベトナム林業〉森林回復と両立させる意外な経営手法と、背後に潜む問題点

 

 

 

2024/10/31

「病理としての盗伐」医療系動画に出演

2週間前なので、告知。

11月14日に、医療系動画チャンネルに出演する。医師にして翻訳家の大脇幸志郎さんの「大脇幸志郎のもっと不健康でいこう」( https://shirasu.io/c/unhealthy )である。

なぜ森林ジャーナリストが医療系動画に出るのか、という疑問は私にもあるが(笑)、タイトルはこんな風。

森林ジャーナリスト田中淳夫に聞く 病理としての盗伐:なぜ日本の林業は安心して木を育てられない世界になってしまったのか 

森林=植物=自然=健康的というありがちなイメージは、つねに指摘されるとおり、事実をとらえていません。疑似科学に陥ることなく不健康で多様な生活を確保するためには、より広い視野から「人は森林から何を得ることができ、何を引き換えにするのか」と問うことが必要です。

ゲストの田中淳夫さんは、森林について生態系、産業、近現代史といったさまざまな角度から取材し、多くの著作を書かれています。最新刊の『盗伐 林業現場からの警鐘』は、山を裸にしてしまうほどの大規模かつ組織的な盗伐が近年現れていることに注目し、その背景にある林業の問題を読み解いています。そうして浮かんでくる日本人像こそが、実は医療や健康に関わる多くの問題とも共通した根本的な原因を教えているように思えてなりません。

盗伐を手がかりに林業を、林業を手がかりに人間を考える異色の対談です。

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そう、盗伐の話をするのである。拙著『盗伐 林業現場からの警鐘』を読んでいただき呼んでいただけることになった。

画面にある通り、有料(冒頭無料)である(550円)し、放送期日は11月14日(木)の12:00開始(13:30 終了予定)だから、リアルタイムでは見づらいかもしれないが、2025/05/14 23:59 まで公開するとのこと。半年以上ある。

もともと医療系というから、森林療法みたいな話をするの? と思っていたが、真正面から盗伐の話をしたいということである。私自身は、盗伐をする人らは、一種の病理的心理構造を持っているように感じるし、そこから森林の癒しとか木育の効用というちょっと怪しげな分野まで踏み込めるかどうか、と考えている。

木に触れたから、森を歩いたら、自然を好きになるなんて大嘘だ! という話をしたい(⌒ー⌒)。

 

 

2024/10/30

農家廃業の理由

先日、某所に鳥獣害対策の取材に行ったのだが……。

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これはナシ農家とのことだった。イノシシにシカ、そしてサルが出るというので、その対策の柵を見てきた。写真の背景に写る、上部に青の網が欠けられた柵である。高く、しかも青い部分は支柱がしなる。サルが柵を越えようとしたら、びよ~んと曲がって振り落とされる。完全ではないが、なかなかの仕掛けだ。また下部は針金の網。

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そこには秘策・ヘビがいる。サルはヘビが嫌いだ。多分シカも嫌いだろう。これは恐い……って、もちろん模型なのだが、非常にリアル。

が、先の写真を見て気づくだろうが、肝心のナシの木が伐られている。あれ?

そうなのだ、実際に果樹は全部伐るらしい。なぜだ。

「もう廃業するから」。

え、農家辞めるの? やっぱり獣害がきつくて……。 

違うのだ。問題のシカやサルは、この柵のおかげで随分防げたそうだ。ヘビも効いたのだろう。

ではなぜか。意外な回答であった。

「カメムシが出るのよ。防ぎようがない」。

ここ数年、爆発的にカメムシが発生して、ナシなどの果樹につく。一つの実に3、4匹もつけば、汁を吸ってもう傷だらけである。そうしたら、売り物にならなくなる。消毒、つまり農薬を散布するしかないのだけど、効かない。年間20回以上消毒したが、ダメだったという。

下手すると、収入ゼロになる。

そろそろ歳で、農薬散布も疲れるし、ほかの栽培作業もきつくなった。それなのに収穫できない。今更ほかの作物に転作するのもきつい。それで諦めたそうだ。

なぜ、カメムシが大発生したのか。防除手段はないのか。残念ながら、未解決のままだ。これが農家の現実か。収穫物の価格。肥料等の高騰。高齢化と人手不足。そして獣害。虫害。せっかく築いた柵も使わなくなりそうだ。

2024/10/29

伊賀の「木の館」

三重県の伊賀市に行ってきた。そこで案内されたのが「木の館」である。

今際休館中ということだが、行ったら選挙事務所になっていて、中に入れてもらえた。なかなか贅沢な事務所である。(あの候補は当選したのだろうか……。)

ここは竹森製材建設という会社がショールームのようにするためにつくった施設なのだが、外観は、和風建築だが、特別目につくほどのものではない。ただ、使っている木材が只者ではない。

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いきなり巨木が陳列。これはケヤキだろうか。。。

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喫茶ルームの天井には、巨大な(畳一畳の大きさ)の杉の天井板が36枚も使われていた。もちろん一枚板。

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こちらは第1資料館と名うって丸太が展示されている。滋賀県で伐った巨木「豊寿庵杉」。直径3メートル級だったというが、ここにあるのは梢部分(おそらく3番玉以降かと)ということだった。屋内展示している樹木としては日本最大とのことである。

竹森製材建築というのは社寺建築や数寄屋造り、古民家再生などを手がけるそうだが、このショールームを見て、それで「我が家もこんな家に」と思う人はいないだろう(いても、建てられない)と思うが、まあ、あるところにはあるものである。

某木材問屋が、沖縄の首里城再建に使う巨大サイズの製材を探し回っている時期があったが、ここも訪ねたのかね。当時私が知っていたら、紹介してやったかもしれん(笑)。

 

 

2024/10/28

自家製ミカンジュース

庭のミカンを収穫し始めた。昨年は大豊作だったのだが、その木に今年は実がほとんど成っていない。が、別の木が実っている。

ただ、今年はいつまでも青ミカンのままだったので躊躇していたのだが、少しずつ収穫することにした。

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柿も少し。こちらも昨年の豊作木は少なくて、昨年はほとんど実をつけなかった別の木に少しだけ成っている。

下記は小振りだが、まあまあ甘い。問題はミカンだ。イマイチ甘さが足りない。熟せばいいのかもしれないが、生食では空きそうなのでジュースにすることにした。だいたい5つ絞ると、500ミリリットルペットボトルに一杯になる。

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今回は2本分絞った。実そのものは100ぐらい成っているから、当分、ジュースには不自由しなさそう。

今年はオレンジジュースの価格が高騰している。その理由は、輸入しているブラジルのオレンジが不作であること。天候不順に病害発生が続いているのだ。日本の輸入オレンジの半分以上がブラジル産だったから、一気に果汁価格も上がった。アメリカ産もハリケーンでやられたという。
と言っても、それは2022年から。2年遅れで日本に入ってくるオレンジ価格が高騰し量も激減しているらしい。

というわけで、オレンジジュースは高値になっているが、今後も改善するかどうかは不透明。これも気候変動の影響かもしれない。

ただし、私は温州ミカンのジュースを満喫できそうだ。

 

2024/10/27

顔の裏表

選挙です。候補者から誰に投票するか選ぶわけだが、毎度悩まされる。そもそも候補者の表に出ている顔だけではなく、その裏はいかなるものかわからない。

そこで台湾の嘉義市・森活村にある元営林署事務所の建物で開かれていた木彫展示会の作品を紹介しよう。

作品の多くが人物、それも大きな顔が多いのだが、何気なく後頭部を見てみたくなり裏側に回ると、こちらの面にも彫刻が施されていることに気づいた。これは面白い。人物の内面の別世界を示しているかのよう。

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これ、どこにも説明文がなかったので、気づかなかったら裏に回って見ようとは思わないはず。それはもったいない。裏の方が精巧に見える作品もある。

ともあれ、投票してきた。いかなる結果が出るか。選挙が終わっても、なかなか裏の顔は見せないからね。。。

 

 

2024/10/26

金魚異変

我が家の庭の池に棲む金魚。徐々に数が減っていると以前記したが、新たな事態に気づく。

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真ん中の金魚を見てほしい。あきらかにメタボ……太りすぎ。なんで、こんなに腹が膨れているのだ?

もしかして妊娠して腹に卵を多数抱えているのか? しかし、まったく様子は変わらない。産卵の気配もない。やはり餌の食い過ぎだろうか。数が減っているから一匹あたりの餌の量が増えた? しかし、この一匹だけなのだ。寄生虫が腹に詰まっているとか、いろいろなケースを考えるが、どうも該当するものがない。

そんなときに新たな発見。

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こ右の金魚を見てほしい。あきらかに小さく、小赤に近い。これは、新生児だ。いつ生まれたのだろうか。しかも模様が朝だけでなく黒も混じっている。以前、黒金魚がいたが、いつしか姿を消していた。その忘れ形見なのか。なかなか写真に撮れなかったが、ようやくゲットした。
しかし、卵から孵化したのなら1匹だけということもないはずだけどな。これまで発見できなかった(夏は、池に藻が繁っていた)うちに数が減って、最後の生き残りだろうか。もしかしたら、ほかにもいるかも。

これまでも卵から孵った若金魚はいたが、いつしか姿を消していた。もっとも成長して現在の成魚になった個体もいるかもしれないが……。

池の中でも世代交代が始まったのか。ちなみに原の大きな金魚はそのまま。あいつが産卵したわけではなさそうだ。

2024/10/25

野生動物と薪ストーブは地場産品

広島県の安芸高田に行ってきた。

そこで昼飯に寄ったのが、道の駅のような直売所。地元産品を中心にごった煮的に並べている(^^;)。野菜のほか、さまざまなお茶(クロモジだルバーブだ、となんだかんだ入り交じった飲料)のほかジャムなど、裁縫品やアクセサリー類も多い。
そして、薪ストーブも売っていた。驚いたのは、私が購入した割り箸用ロケットストーブも並んでいた。ここにメーカーがあったのか。

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そしてシシ肉、シカ肉などジビエも並ぶ。今や野生動物は地場産品であった。シカ角の商品もあったが、驚いたのはシカの頭蓋骨も売り物だったこと。

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これで8000円。売れたらよいが……。

ちなみに昼飯にいただいたのは、シシ坦々麺。

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シシ肉のそぼろが入った坦々麺であった。

2024/10/24

屋内のブドウ棚~植物融合建築

先日訪れたカフェ。というか本来はケーキ屋なのだが、カフェコーナーも充実。その室内に鉢植えでなく、地面に直接ブドウが植えられていた。

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そのために床をわざわざくり抜いている。最初から計画的に店をつくったのか。土壌は、いかにも畑のようだ。水やりも、そのままするのだろう。土台の水対策はしているのだろう。

それがどこまで伸びているかと言えば。

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天井いっぱいに広がり、房もつけていた。ときには収穫するのだろうか。そういやお店のケーキはブドウを並べたものもあった。私が頼んだのは栗が乗っていたが。

ちなみに壁一面がガラス戸で、屋根もガラスだからサンルームのよう。10月末なのだが、暑くてたまらん(^^;)。途中で、エアコンをかけてくれた。

なお店の建築は、丸柱に梁と木材を十分に使っている。まさに植物と融合させた建築であった。

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2024/10/23

朝ドラで気づく土倉家の物語

現在の朝ドラ「おむすび」は、「カンナの無駄遣い」というそうだ。何も大工道具の鉋を無駄遣いしているのではなく、橋本環奈の魅力を思い切り殺す役柄だから。なんで彼女をこのキャラに配役したのか不思議なほど。

私は、BSの「カーネーション」に夢中。そしてBS11の「半分、青い」。いやあ、どちらとも面白い。とくに「半分、青い」が描く高校生の姿は、いいなあ。会話が断然いい。「おむすび」は、同じ高校生でも、まったく会話が弾んでいない。

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そして気づくのだ。「カーネーション」は、日本人、とくに女性が着物から洋服へ移り変わる時代を描いているのだなあ、と。だいたい大正から昭和初期の時代だ。(その後に戦後編に移る。)その陰で悪戦苦闘をしている主人公にはワクワクする。実際に、こうした開拓者がいたのだろう。

そう言えば思い出した。土倉庄三郎は、明治9年に川上村の大滝小学校の生徒に制服として洋服をプレゼントしている。生地はちょっとジーンズに似ていて、デザインはブレザータイプ。横浜の店でつくらせたという。「カーネーション」より時代的には60年以上早い。実際、早すぎて根付かなかったわけだが、奈良の山村に洋服を着た子供たちがいたことは特筆すべきだ。なお土倉家は、みんな洋服を着て写された写真がある。当時は、写真館で洋服を貸し出して写真を撮るのが流行ったらしい。まあ、コスプレのような……。

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ちなみにタイトルのカーネーションは、何を意味するのか。ドラマの中では、子供の頃に洋館のパーティで見かけた花として描いている。時代は、やはり大正か。

日本にカーネーションが広がったのは、土倉龍次郎が温室栽培に成功してからだから、大正10年以降。ぴったり符合する。土倉家二代に渡る朝ドラとの縁。こじつけだけど(^-^;

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土倉龍次郎の著した『カーネーションの研究』より。

 

2024/10/22

コンポストの中・温室の中

久しぶりにコンポストの中を出してみた。上部の分解していない部分は、別途穴を掘って埋める。土になった部分を引っくり返すと……。

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ゴロゴロ出て来るわ来るわ。この幼虫はなんだ。

カブトムシなら歓迎なのだけど、ちょっと小さい。カナブンか。この後、まだ成長して大きくなるのだろうか。蛹化・羽化するのはいつ?

昆虫のことは苦手(^^;)。

埋めもどしておいた。コンポストは、少し移動させて庭のレイアウトを変える。新たに残飯なり刈り取った雑草なりを放り込む。なるべく家から有機物は外に出さない主義なので、どんどん庭の土が増えていく。この土で来年は何を育てるか。

ところで、温室の中にキチョウ?モンキチョウ?モンシロチョウの黄変種?が入り込んでいた。出られないで焦ってる。

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実は、温室はもうすぐ分解しようと思っている。もともと温室は家の中にあふれている観葉植物の冬越し用に設置したのだが、結局は効果がなかった。暖冬と言われているが、冬の間に1、2回は雪が降ってかなりの低温になる。すると温室内でも観葉植物は枯れてしまうのだ。

おかげで?数が減ったから、残る植物群は家の中に入れるようにした。すると温室そのものは必要なくなる。まあ、私の引きこもり部屋として使うのも面白かったのだが、夏は超高温で入っていられないし、春秋だけでは無駄が多い。冬は電気ストーブを持ち込んで携帯コンロでお茶を沸かして飲んで過ごしたが、そこまでして引きこもる必要はないか、という結論が出た(^^;)。だいたい緑がないと、籠もっても楽しくない。

撤去後は、オープンエア空間のお茶室をつくるつもりだ。でも、虫が多すぎると辛いのだなあ。


もう一つ、昆虫ネタ。

排水口掃除しませんか~と回ってきた業者がいた。特価セール中で、しかも点検だけならタダ。

この言葉にひっかかって(笑)、いや怪しい業者でないことを確認して(実際、全国チェーンで作業の始まりに第三者チェックもする念の入れよう)、お願いする。自宅の排水口と雨水桝をチェックするのだが、一つに木の根っこが出ていることがわかったので、掃除をしてもらうことにした。その数や手間を考えると特価は本当だろう。

で、排水口にやたらいたのが、カマドウマ。

どこから入ってくるのだろうね。

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人のサイズではない穴の中に、また別の生活圏があって多くの生物の住み処になっているのだなあ。

2024/10/21

Y!ニュース「森林健康経営~」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「森林健康経営~脱炭素と生物多様性の認証が誕生」を執筆しました。

今月も、この1本だけかなあ。近頃、Yahoo!ニュースの執筆が減っているのは、単に面倒くさいからだ(笑)。
ただモチベーションが落ちていることもある。Yahoo!ニュースはアクセス数に応じたギャランティー方式だが、私が書きたいテーマはえてして世間の興味の薄い事象が多い。環境問題も、森林科学もあんまり考えたくない。いや、のっけから知らないテーマを読む気が湧かないのかも。
かといって、世間で流行りのテーマを見つけて取り上げるのは、私が面白くないからモチベが上がらない。いずれにしてもアクセス数は期待できないから、ギャラも少ない。まあ、最近は流行り記事にコメントを多数付けているし。

というわけで、今回は森林健康経営認証を取り上げた。(何が、というわけ?)
この記事のアクセスも低いだろう……。

この主宰者とは数年前にメールを通して知り合ったのだが、今月たまたま浜松に行った時に始めてお会いした。ちょうど第1号認証を授与したばかりというので、これは取り上げる価値ありと思って記事にした次第。

しかし、この認証。日経新聞などには記事になったのだが、世間では、ほとんど知られていないかもしれない。だから、私には面白いのだが。

もともとは、小規模な森林のCO2吸収量を認証しようという発想だった。Jクレジットが大山主偏重だから。が、小面積ゆえにたいした金額にはならず意味がないかと諦めたところに、ネイチャーポジティブを含む多くの森林価値にも広げて「森林健康」を世間に知らしめることを目標とする認証となったのである。

ちなみに主宰する浅沼氏は、ドラッカーの紹介者でもあるので、マネジメント的に非財務価値の概念を持ち出したのも面白いところ。

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2024/10/20

読めるか?読まずして語るな!『鯨鯢の鰓にかく』

このタイトル、読めるだろうか。意味はわかるだろうか。

けいげいのあぎとをかく。鯨鯢は雄クジラと雌クジラのこと、鰓はあぎとと読み、エラ、アゴのことで、クジラに飲み込まれそうになったが、アゴに引っかかって助かった~そんな絶体絶命な状況を示す。まさに現在の日本の捕鯨業界を指す。

『鯨鯢の鰓にかく 商業捕鯨再起への航跡 山川徹著 小学館』

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同じ物書きとして、こんな難しいタイトルは販売に不利ではなかろうか、と心配してしまう。だが、意味は、ぴったり内容と合う。日本の捕鯨は、厳しい反対世論を受けて、調査捕鯨を経たうえで領海内商業捕鯨を復活させ、ギリギリ踏ん張っている。

著者は、2007年から3度も捕鯨船に乗り(調査捕鯨2回、商業捕鯨1回、のべ百数十日)、200人に迫る捕鯨関係者や研究者に取材をしたという。その密度は濃い。仕事内容はもちろん、プライベート面まで踏み込んで聞き出し、論文を含む文献を渉猟し……多数の人に時間をかけて取材するのは実に大変だ。物理的な意味だけでなく、18年にも及ぶと昔の記憶がおぼろげになり精神的にも揺れ動く。私なら、と自問すると首を横に振りたくなる。ちなみに私が土倉庄三郎関係の取材を始めて19年も経ている(笑)。

単に情報が密なのではない。捕鯨船に乗る人、研究する人、経営する人、反捕鯨を唱える人……とさまざまな立場の姿が見えてくる。その中からは、世間の間違った認識も浮かび上がる。今後、捕鯨を語るには欠かせない書籍となるだろう。

あえて印象的な部分を指摘すると、反捕鯨世論を盛り上げてしまった一因には、水産庁の近視眼的な政策がある。同時に日本の水産業界のどうにもならない乱獲体質と違法操業のオンパレードがある。

ただ、その汚名を拭うために調査捕鯨や復活した商業捕鯨では、極めて厳密で科学的な資源管理が行われている。

そして最後に著者が指摘するのは「敵をつくれ」である。IWC脱退は必然であったようでいて、実は敵を失うことであった。議論の喪失は、不正や隠蔽、そして独善を生み出すとする。クジラのあぎとに引っかかって、かろうじて生き長らえた捕鯨は、独善によって滅ぶかもしれない。いや、むしろ捕鯨は厳しい国際世論のおかげで持続的にせざるを得ないよう拮抗しているが、ほかの魚類の漁業は極めて危うい。


私も、同様の言葉を林業界に投げておこう。違法行為のオンパレードと近視眼的な政策はまったく同じだ。そして、どこからも脱退していないのに「敵がいない」。

国民はなぜか林業界に優しく増税を黙って受け入れ、木材業界も建築業界も、そして官僚も(森林を破壊して)木材消費を増やすことに大手を振って賛成している。何より市民が林業を手放しで応援している姿は、私には気色悪くて仕方ない。多少の不正にも目をつぶり(というより関心がなく)、地球環境のため?と称して林業を推進している。

よほど思考を停止しているのか、単にアホなのかは知らないが、真っ当な頭があれば、この欺瞞に気づくだろうに。林業は基本的に自然破壊なのだ。それを、人間社会の需要にすり合わせて破壊を少なく回復を速やかに進め資源の有効活用を進めるのが林業である。その点は、自然資源を獲る水産業もまったく同じだろう。

タイトルが読めずしても、捕鯨を知りたければ読まずに済ますなかれ。

 

2024/10/19

猿回しは「芸」か

大坂天満宮に行ったら、懐かしい?猿回しをしていた。

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なんでもデビュー2週間とかのサルだが、芸をしているというよりは、トレーナーと息を合わせている共同作業という感じ。やはり両者のコミュニケーションが重要なのだろう。

最近は、こうした動物芸も虐待呼ばわりされて、アニマルウェルフェアに抵触するという声も出ている。実際、欧米ではイルカのショーもなかなか披露されなくなってきた。欧米人は、人と動物を完全に線引きするものだから、人が、動物に、芸を仕込むことは動物に無理強いをしていることと解釈して否定してしまう。

そのくせ、ゲーム、つまり狩猟は認めるのだからご都合主義なのだが……。欧米では、ゲームハンティングこそが伝統芸なのだろうか。

 

2024/10/18

モクレポに見る木材産業の労働災害

林野庁モクレポの第2弾。

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木材産業の労働災害について紹介されていた。なるほど、これまで林業界がいかに労働災害が多いのか、と問題視してきたが、木材産業はちょっと目こぼししていた。統計の数字では全産業平均より高いなあ、と思っていたが、詳しく見ることをしなかった。

が、これによると「林業よりも低いものの」製造業の4.4倍にも達し、年間約1000件の死傷者が出る事故が起きているのだね。

木材産業という言い方をすると曖昧だが、ほとんどが製材業、製材工場での事故だろう。実際、上げられているのは「挟まれ、巻き込まれ」「切れ・こすれ」が多い。さらに転落転倒とか、飛来、落下かあ。

自動化が進んでいるようで進んでいないのか、安全教育が足りないのか。

その内容は、機械製造業とか建設業に近いところもあるが、製造現場や建築現場の事故率よりも高い。つまり、製材業界の事故防止努力が足りないのではないか、と思わせる。

さあ、どうする。改善できるか。何も製材業が林業界を真似なくてもよいと思うのだが。

 

 

2024/10/17

国産材供給が下がって木材自給率が上がるわけ

林野庁のモクレポ10月号に、2023年の木材需給が出ている。

それによると、2023年の総需要量は、7985.3万㎥(前年比マイナス521.6万㎥、93.9%)。
総供給量のうち、国内生産量は3425.9万㎥(前年比マイナス33.4万㎥、99.0%)。
輸入量は4559.4万㎥(対前年比マイナス488.3万㎥、90.3%)。
結果として、木材自給率は、前年から2.2ポイント上昇して42.9%。

これ、ニュースになると木材自給率がまた上昇して42.9%になった……となるのだろうな。。。目標の50%まであとわずかだ。
そんな見出しだけを読めば、日本の林業、頑張っている! となる。

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私には、自給率という割合以上に総需要量がマイナスになっていることに注目してしまう。 そして国内生産量もマイナス。

これまで建材などの国産木材の生産量は減少一方だった。人口が減少局面で木造住宅の着工件数も減っているからだが、そこに燃料木材、つまりバイオマス発電用の木材を加えて、プラスに見せかけている面があった。国産材の生産量も伸びていますよ、と説明するには都合がよかったからだ。ひいては林業は活性化していると言えるから、製作担当者は自らの業績にできたのだろう。

だが、ついにどちらもマイナス。しかも、需要量の中に輸入燃料という項目が入ってきた。グラフの紫の部分に注目してほしい。

バイオマス発電が増えればバイオマス燃料も多くいる。そしてそれは国産では間に合わない。どんどん輸入量が増える。結果として自給率を引き下げる……。

そんな動きがあったのだが、総需要そのものが減少しているものの供給量の落ち方がそれよりは多少マシだったから、自給率が上がるという数字のマジックが起きてしまった。

いよいよ、どうあがいても木材消費は減っていくことがはっきりした。木材を使おう!ウッドチェンジ(身のまわりの素材を木材に置き換える運動)だ! とバカの一つ覚えのような政策は曲がり角だろう。
このモクレポには、第7回ウッドチェンジ協議会が開かれたことも取り上げているけれど。

 

2024/10/16

切り株の神様

奈良市内を走っていると、目についた祠。

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状況、わかるかな。わりと交通量の多い交差点に面した一角なのだが、そこに建つマンションのような建物。

その隅の一つに切り込みがあり、そこに切り株が祀られていた。かなり太い。

由来書などは見つからなかったので詳しいことはわからないが、おそらくここには太い木が生えていたのだろう。しかし、その土地にマンション建築でもする際に、伐られたのだろう。ここまではよくある話。

伐ったものの、その跡地を整地してマンションの敷地にするのではなく、残った切り株に屋根をかけて祭ってのだ。神様になったのである。祟りがないように願ったか。

これは奈良ならでは?

奈良の各地には、道のど真ん中に大木が立っていて、それを避けるような道があったり、屋根をくり抜いて樹木を生かしている家もある。

記憶をたどると、木曽の山から伊勢神宮の遷宮に使う木曽檜を切り倒した跡の切り株が祀られていたのを見たことがある。これは神様になったのではなく、再びの成長を願う願掛けのように思っていたが、伊勢神宮の木ならではの特別扱いだ。ほかにも切り株を祀るケースはあるだろうか。

 

2024/10/15

切り株の上の生態系……から樹木は生える?

切り株の上に新たな植物が生えて生態系を築く……というシリーズ。

ただ、今回は狭い切り株というより杭なのだが、その断面に育つのは通常草本だ。種子が飛んできて断面に落ちる確率が高いのだろう。しかし、こんな状態を見つけた。

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ここに生えている芽は、どうもナラ類、コナラのように思えるのだが、ようするに樹木の稚樹だ。こんな狭い杭の上に樹木が育つかもしれない。

ちなみに通常なら杭となった丸太は外側から腐ると思うのだが、これは防腐剤でも塗ったのか。中心部から腐って、そこに苔も生えて土壌代わりになるものができたのだろう。そこにドングリが落ちた?

いつまで育つかわからないが、このまま育ち続けたら、杭より太くなるかもしれない。まあ、人間が邪魔しなければ、だが。

杭を覆うようになったら面白いな。

 

2024/10/14

モリノラネコ

日台比較第2弾。 阿里山で見かけたネコ。

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飼い主がいるのかいないのかわからないけど、遊歩道口に居ついていた。人に慣れているから、いつも餌をもらっているのだろう。

一方で生駒山にも、森の中にノラネコが増えている。

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こちらも人には慣れている様子だが、一定距離まで近づくと離れていく個体が多い。群れを成して藪の中に住んでいる。

こいつらをなんと呼んだらよいだろうか。

野山に住みつくネコ。私は便宜上、モリネコと呼んでいる。野山に住むならヤマネコと呼びたくなるが、ヤマネコは生物界では別種として存在する。しかし野外で生まれ生活を送る野生化したネコは、公式にはノネコと呼ぶ。

命名が複雑になってきた。野生動物としてはヤマネコがいて、それを家畜化したのがイエネコとなる。でもイエネコが野生化したらノネコで、人とつかず離れずのネコはノラネコ。飼い主はいなくても人間社会で暮らす。

写真のネコは野山に住んでいるが、人から餌をもらっている(やっているジイサンを見かけた)から、モリノラネコかもしれない。

厄介なのは、ヤマネコとイエネコの遺伝子の差が小さいということ。現在、世界中に分布しているイエネコの祖先はリビアヤマネコとされるが、実は両者の遺伝子的な違いは小さい。家畜化したのに遺伝子があまり変わらないのである。その点は、ほかの家畜と大きな違いだ。イヌとオオカミなどは遺伝子的にはかなり違いが見られるのに。ウシやウマも、みんな人が品種改良して遺伝子も変わってきた。

人になつくという習性は、遺伝子では決まらないのかもしれない。

 

2024/10/13

日台ベンチ比較からベンチ学を

台湾の阿里山に登った際、巨木散策コースを歩いた。

コースは整備されているのだが、各所にベンチも設えてある。

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このようにカップルが座っていた。何も羨ましいと思ったわけではない(繰り返す、羨ましいわけではない!)が目に止まり写真を撮ってしまった。カップルの様子を盗撮したのではなく(盗撮ではない!)、ベンチを撮影したのである。

実は、このベンチに私も座っていた。そして座り心地がよかったのだ。2枚の板を張っただけの簡単なベンチだが、わずかに内側に傾けてある。それがお尻をすっぽりと包むように座れて気持ちよかった。

各堕すると、こんな感じ。

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1枚板だと、お尻の一点に体重が集中して痛くなる。それがわずかな傾きが緩めてくれる。

日本のベンチはどうだろうか。あまり2枚板のベンチを見た記憶がない。

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デザインを意識して、こんな色違いの板を使ったものもあるが、平面である。座り心地を考えたわけではない。

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これは平城宮跡公園のいざない館という施設の脇にあったベンチ。手前は丸太の半割りを使っているが、なぜか白くペンキを塗って木であることを隠しているかのよう。奥のベンチは、角材を並べただけのもの。

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こは杉コレ受賞作ということで、真ん中がへこんでいるから、一応はお尻を受け止める工夫をしたのだろう。

しかし、日本では全体に座り心地を考えていない。むしろ公園に増えているのは、「意地悪ベンチ」と呼ばれるもの。長居をできないようにアーチ状に真ん中。か盛り上がっていたり、敷居を入れて寝転がれないようにしている。

私は、以前、町にベンチを設置することで町おこしにつなげる案を提案したことがあるのだが、

ベンチをつくろう!

「座る」まちおこし

上記リンク先でも、さまざまなベンチを紹介している。

日台を比較するだけでなく、もっと広くベンチのあり方を論じられないか。題してベンチ学

 

2024/10/12

庭にひっそり咲く花

庭の一角で見つけた花。

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何の花か、すぐわかったらエラい。林床の薄暗い地面に咲く。茎も枝もなく、いきなり地面から蕾が伸びて、しばらくすると花が開く。

なかなかカワイイので、採らずに残しておいたものなのだが……。答は、こちら。

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そう、ミョウガだ。秋になってからミョウガが豊作で、あまり採っても食べきれないし、来年のことも考えて残している。すると花が咲きだした。可憐だ。初めは白かったが、徐々に黄色くなってきた気がする。

この花は食べられるか。酢漬けにするとか聞くが、どうだろう。食べるというより、「つまもの」として使えそうだ。花みょうがという商品もあるし。でも、主役の食材がない……。


2024/10/11

食べて供養……君は食べられたいか?

今、鳥獣害対策のための駆除事業について取材している。

そこで駆除した個体(主にシカ)をそのまま捨てる(焼却処分や埋没処分)するのはもったいないので、ジビエにする……という話がよく出る。

その目的は「処理するのは金がかかる。それを少しでも軽減するためにシカ肉利用を進める」ということだ。

まあ、当初はジビエとして人間が食べる話だったのだが、今はペットフードにするのが主流となり、そのためだぶついて赤字になる、という顛末が多いのだが、それでは逆に費用が増してしまう。

そこでたまに出るのが「もったいない」だ。とくに現場にいない人の言葉として出る。動物の命を奪うのだから、無駄にしてはダメ。もったいないから食べるなり利活用することが供養になる……という理論。

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シカの解体現場。ものの30分で毛皮を剥き、内臓を外し、肉片とする。
その後、熟成を経てジビエとなる。

う~ん。私は昔から疑問なのだ。

食べて供養というのは仏教思想なのだろうか。たしかに仏教説話には我が身を飢えた人に食べさせる話があるが……宗教的価値観はともかく、食べることがもったいないの解消になるのだろうか。

シカの気持ちになってくれ。撃たれて死んだが、その遺体を食べてくれ、と思うだろうか。

人間でも、ジャングル奥深く探検に入って、そこで人食い人種に捕らわれて殺される際に「食べられるんだから、少しはマシだ。彼らの血となり肉となり、供養となる」と考えられるだろうか。

私は子供の頃から人食い人種に出会った際のことを妄想していたのだが、決して食われたくはなかった。殺されても、我が肉には毒が含まれ、殺した人を呪い殺したい、と思っていた。

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自分の身体が解体されて、肉片になってバーベキューにされるかイヌに食われるか想像してほしい。同じ死ぬなら、その方がいい?

やっぱりイヤだ~。

「もったいない」からジビエではなく、儲かるからジビエ、儲からないのなら捨てるのが一番ではないだろうか。

 

2024/10/10

落葉から紙でウクライナ支援?

ちょっと驚き、考えてみれば当たり前?と思わせる。

それが落葉からの紙づくりだ。紙が木からつくるのなら、木部でなく葉でもできるはず。どうせなら落葉で。そして、この落葉から紙をつくる企業を誕生させた国が、ウクライナだという点にも驚かされる。

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リリーフ・ペーパー社の製品は、すでにヨーロッパに出回っているというから、実用化しているということだ。ただし生産は、さすがに戦火の母国では難しいからフランスのようだが。

落ち葉で紙を作る 23歳ウクライナ発スタートアップの創業者

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思えば、和紙も原料は木材ではなく草の葉や茎の繊維である。そう思えば十分可能だろう。しかも記事によると落葉は都市で集めたとある。山野から集めたら本来は土に返って地力となる有機物を奪うことになるが、都市の街路樹などの落葉なら焼却処分することが多いから、有効利用と言えるかもしれない。

ただ大量生産するほど集めるのは大変だろう。

この紙を購入すること、あるいはロイヤリティを払って各国でつくることも、ウクライナ支援になるかもね。

 

2024/10/09

「吉野百年黒杉」の可能性

先日のイオン大和郡山で「吉野百年黒杉」のポスターを見た。

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興味を持ったので調べてみると、吉野杉の中でも黒芯材を売り出そうという試みらしい。

奈良・吉野から新たなブランド材を。独特の美しさを持つ『吉野百年黒杉』が生まれたストーリー

吉野杉と言えば赤身が自慢だったため、黒芯は値が下がってしまう、あるいは売れないという問題は以前から聞いていた。吉野杉に限らず全国的な問題だろう。しかし、黒い材質も渋くて喜ぶ人がいるのではないかなあ…と思っていた。

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この看板も黒杉らしい。でも、写真だと赤さを感じるかな。

驚いたのは、なぜ黒い材質になるのか科学的にはまだわかっていないらしいこと。一般には土の水分量などを言われるが、厳密ではないらしい。ただ黒い部分は油分が多いのだから水に強いだろうし、用途はむしろ広いのではないか。問題の見た目も、人の意識はいい加減だからどうにでもなるんじゃない?(笑)。

黒がいい、と言い続ければ気に入る人が増えて高値になるかもしれない。黒柿は超高嶺なんだから。

だいたい、業者のいう「よい」は、かなりいい加減。世間の人の好みはもっと柔軟である。だから売れない黒杉を売るのではなく、黒杉はカッコいいことを強調した広報戦略をぶち上げてほしい。黒い筋を活かした商品開発もすべきだろう。さらに希少性があるとか、水に強いとかの機能性も自慢できる。

私は床柱の中でも出節が気に入っている。

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一般に節のある木は嫌われるが、その節を意匠にしてしまえば、高く売れる。

それと同じく黒さを売り出そうという発想、頑張ってほしい。ただ、逆に黒い杉材を集めるのが大変だ。どの木が黒いか、黒い部分も一部だけに偏る場合もあるし、それをデザイン的に美しく見せるのは工夫かいる。デザイン感覚が問われるだろう。

2024/10/08

庭の収穫期

今夏は家庭菜園が全滅レベルで、十分に収穫できた野菜類はほぼない。せいぜい伏見唐がらしぐらいか。キュウリもトマトもゴーヤも稔りが悪い。原因はわからん。酷暑かもしれない。

ところが、秋口から急にミョウガが採れだした。そしてミカンも、昨年大豊作だった木はほとんど実をつけないものの、別の木がかなり稔った。まだ青いままで実も硬いからと放置していたが、試し採り。

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昨年のミカンは甘かったが、この木はどうかな……と思いつつ、切ってみた。

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思っていたよりジューシーなのだが、味わうと甘味は足りないなあ。時間とともに甘味は出るのか、それともこのままか。そこで絞って果汁をジンで割ってみる。

これは……よろしい(^o^)。酒の割り材にもってこいのミカンであった。ほかにカキもほどほどに実っている。

そういや、金魚が元気になった。夏は暑すぎたのか、随分数を減らしたように見えるが,今は逆に太りすぎ金魚がみ見つかる。地球温暖化と季節の移ろいと食欲の秋を庭で感じるのであった。

2024/10/07

『図説日本の森林』のテーマ

『図説 日本の森林 ~森・人・生き物の多様なかかわり』(日本森林学会編 朝倉書店刊)を手にした。どんな本なのか、私なりに紹介したい。

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意外と大きい。B5版並製本。ちょっとムックのようにも見える。私は、図説とあるから森林図鑑、言い換えると日本の(観光的な)森林ガイドなのかと思っていた。実際に目次には、日本各地の森林がずらりと並ぶ。ナンバリングでは70あり、136景とある。そこだけ引用すると。

第1部 森林を読み解く136景
 1 知床の森〔森章〕 [北海道]
 2 パイロットフォレスト〔渋谷正人〕 [北海道]
 3 ヤチダモ湿生林〔冨士田裕子〕 [北海道]
 4 阿寒のアカエゾマツ林 〔吉田俊也〕 [北海道]
 5 十勝平野の河畔林〔中村太士〕 [北海道]
 6 水辺林〔崎尾均〕 [全国]
 7 大雪山の針広混交林〔久保田康裕〕 [北海道]
 8 富良野の東京大学北海道演習林〔鈴木智之・尾張敏章〕 [北海道]
 ・解説1 研究のための森林 〔石原正恵〕
 9 北海道のカシワ海岸林〔永光輝義・清水一〕 [北海道]
 10 野幌の森〔渋谷正人〕 [北海道]
 11 北限のブナ林 〔松井哲哉〕 [北海道]
 12 ガルトネル・ブナ林〔並川寛司〕 [北海道]
 13 青森ヒバの森 〔櫃間岳〕 [東北]
 14 野辺地防雪原林〔正木隆・増井洋介〕 [東北]
 15 本州中部以北のブナ林〔小山泰弘〕 [東日本]
 16 秋田スギの天然林〔星崎和彦〕 [東北]
 17 スギの天然林〔津村義彦〕 [全国]
 18 本州多雪地帯の亜高山帯針葉樹林〔杉田久志〕 [東日本]
 19 北上山地の多様な二次林 〔大住克博〕 [東北]
 20 南部赤松の林〔正木隆〕 [東北]
 21 遺存する針葉樹林〔木佐貫博光〕 [全国]
 ・解説2 気候変動と森林 〔津山幾太郎・中尾勝洋〕
 22 冷温帯性落葉広葉樹の里山二次林〔伊東宏樹・斉藤正一〕 [東日本]
 23 青葉山の森 〔永松大〕 [東北]
 24 只見生物圏保存地域〔中野陽介〕 [東北]
 25 ブナの天然更新試験地〔正木隆〕 [東日本]
 26 足尾荒廃地の森林再生〔大久保達弘〕 [関東]
 27 高原山のイヌブナ自然林〔大久保達弘〕 [関東]
 28 小川試験地〔柴田銃江〕 [関東]
 29 関東周辺の太平洋型ブナ林〔島野光司〕 [関東]
 30 明治神宮の森〔濱野周泰〕 [関東]
 31 真鶴半島のお林〔正木隆〕 [関東]
 32 東京大学千葉演習林〔當山啓介・久本洋子〕 [関東]
 33 遷移がみえる三宅島の森林〔上條隆志〕 [関東]
 ・解説3 攪乱と植生遷移〔吉川正人〕
 34 御蔵島のスダジイ林〔上條隆志〕 [関東]
 35 小笠原の低木林〔安部哲人〕 [関東]
 36 佐渡島の森〔崎尾均〕 [中部]
 37 埋没林〔志知幸治〕 [全国]
 38 上高地のケショウヤナギ林〔新山馨〕 [中部]
 39 中部地方の氷期的針葉樹林〔勝木俊雄〕 [中部]
 40 木曽のヒノキ林〔岡野哲郎〕 [中部]
 41 東京都水道水源林 〔泉桂子〕 [中部]
 42 富士山をとりまく森林〔長池卓男〕 [中部]
 43 函南原生林〔澤田佳美〕 [中部]
 ・解説4 気候帯と森林帯〔相場慎一郎〕
 44 能登半島のアテ林 〔小谷二郎〕 [中部]
 45 海岸クロマツ林〔坂本知己・小倉晃・大谷達也・萩野裕章〕 [全国]
 46 熱田神宮社叢〔橋本啓史〕 [中部]
 47 海上の森〔中川弥智子〕 [中部]
 48 台場クヌギ〔深町加津枝〕 [近畿]
 49 六甲山の再生林〔石井弘明〕 [近畿]
 50 万博記念公園の森〔森本幸裕〕 [近畿]
 51 春日山原始林〔名波哲〕 [近畿]
 52 スギ人工林・ヒノキ人工林〔横井秀一・上野満・高橋絵里奈・伊藤哲・太田敬之・島田博匡〕 [全国]
 53 大台ヶ原の森林〔明石信廣〕 [近畿]
 ・解説5 保護林 〔笹岡達男〕
 54 伊勢神宮宮域林〔島田博匡〕 [近畿]
 55 隠岐・島後のスギ林〔湯本貴和〕 [中国]
 56 西日本のブナ林〔永松大・比嘉基紀・金谷整一・作田耕太郎〕 [西日本]
 57 指月山の萩城城内林 〔永松大〕 [中国]
 58 弥山原始林 〔坪田博美〕 [中国]
 59 小豆島のアベマキ林 〔大住克博〕 [四国]
 60 択伐が行われるスギ・ヒノキ人工林〔宮本和樹〕 [四国]
 61 石鎚山の森林〔比嘉基紀〕 [四国]
 62 樵木林業を支えたウバメガシ林〔佐藤保〕 [四国]
 ・解説6 暖温帯の里山〔佐藤保〕
 63 上勝町高丸山千年の森 〔鎌田磨人〕 [四国]
 64 龍良山の照葉樹林〔真鍋徹〕 [九州・沖縄]
 65 虹の松原〔作田耕太郎〕 [九州・沖縄]
 66 九州の照葉樹林 〔川西基博〕 [九州・沖縄]
 67 綾生物圏保存地域 〔山川博美〕 [九州・沖縄]
 68 霧島山周辺の森林 〔伊藤哲〕 [九州・沖縄]
 69 屋久島の森〔相場慎一郎〕 [九州・沖縄]
 70 奄美・琉球の森林〔高嶋敦史・川西基博・渡辺信〕 [九州・沖縄]
 ・解説7 残念な姿のスギやヒノキの人工林〔横井秀一〕

この中に私が訪れたことのある森林も多い。そこで、知っている森の項目に目を通す。関西圏はほぼ全部知っているから。知っている森と記載を比べる。

そこで気づいた。これは個別の森の内容を伝えようとしていなかった。いわゆるガイド的な要素は少なく、むしろ学問的な解説だ。それぞれの森の魅力を紹介しているのでもなく、森の歴史も含めた生態系を紹介している。人工林も多いから、林業の歴史や過去に人が手を入れた過程も記されている。

一方で森林別に取り上げるなら当然入るであろう世界遺産の白神山地が登場しない。かろうじて本州中部以北のブナ林」に組み込まれている。ほかにも溶岩台地の上に成立した珍しい森・青木ヶ原は「富士山をとりまく森林」に含まれる。かといって同じ様な森をまとめているのではなく、地域別だったり、生態系別に取り上げた、なかなか独特な構成なのであった。

また万博公園の森や明治神宮の森のような、ほぼゼロから人間がつくった森も登場する。台場クヌギのような炭焼きによって誕生した森も分けている。面積としては1ヘクタール以下の極小の森もある。

ここで気づくのだ。これは日本の森の一覧解説ではなく、日本の森林生態系の一覧なのだと。土地・地域と結びついた森林紹介というよりは、日本にある森林生態系を整理して紹介しているのだと。森を形作るさまざまな要素、地質に気候に動物に菌類、人の関与まで長い歳月の末に成立している森林を切り分けたのか。

そう考えると、特異な本、図説となる。樹木図鑑や木材図鑑、最近は葉っぱ図鑑や木の実図鑑まであり、森林図鑑もかろうじてある。が、森林生態系図鑑なるものを、私はこれまで見たことがない。専門書ならば生態系別に解説しているケースはないではないが、辞書・図鑑的な取り上げ方をしていない。

そういや、第2部は「生き物たちの森林」で哺乳類から鳥類、菌類まで、つまり植物以外の生き物を取り上げ、第3部は「森林と人」として人為を紹介する。

これは分ける必要はあったのかな。第1部が樹木を中心とした植物の生態系ということなのだろうが、いっそここに動物も菌類も人類も、全部組み込めなかったのか。まさに菌類や人類も関わって生態系をつくっているのだから。そして日本にある森林生態系を機能別一覧にできなかっただろうか……私ならこの切り口で編集するな、と考えるのは、昔取った杵柄の編集者としての感覚が消えていないからかもしれない。

あ、もう一つ気づいた。これ、「図説」とあるのだが、意外や図は少ないよ。写真も数はそこそこあるが、小さめ。文章中心だ。普通の本でも添えてある程度の図説写真である。タイトルに偽りあり(笑)。

 

2024/10/06

台湾の農作物と枯れる竹

台湾旅行中に車窓から見えた作物。まずは新幹線の窓から。

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これ、サトウキビ? そうか、台湾は糖業だった。もはや過去のものになりつつあるが、かつて砂糖生産で潤ったのだ。ちなみにサトウキビ栽培を提案したのは、土倉龍次郎説がある。実行しなかったけど。

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スピードが早いので画面が流れているけど、バナナ畑が見えた。台湾と言えばバナナ! これまた懐かしの産業ぽいが、今でも台湾バナナはフィリピンバナナより高く高品質とされる。

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阿里山にバスで登る途中(まだふもと)当たりに、檳榔ヤシの農園がいくつも目に入った。ビンロウの実は、タバコのような嗜好品として東南アジアではよく見かけたが、台湾でも原住民が好むのかもしれない。

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いよいよ高山地帯に入ると、茶畑が広がり始めてそれを干している現場も見られた。阿里山のお茶はお土産にもなる高級品だ。
でも、なんだか日本の静岡当たりの風景とダブる(笑)。
紅茶にするのなら暑い土地がよいはずだが、標高1000~2000メートル級の冷涼帯が合っているのは、烏龍茶系統なのだろうか。

そして、この上になるとスギが増えてくる。ただし、気になるのは竹林。

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タケが増えてくるのだが、やたら枯れているのだ。今年はタケの花が咲いたのか。
それも全山と行ってよい規模。バスからの撮影なので、じっくり観察できないが、何か不気味。

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2024/10/05

奈良で木育、大はやり?

昨晩、自宅に帰った。4日は浜松の油臭い自衛隊の戦闘機(と、うなぎパイ)と戯れたわけだから、今日は山に行って自然に触れるか、と思って朝から服は汚れてもよい山向きにする。

が、庭に出ると昨日までの雨の滴が広がっていて、かなり濡れている。これで山に入ったら濡れるだけでなくドロドロだな……と気づいてあっさり方向転換。そうだ、賑やかなイオンモールに行こう! 

でも、服を町向きに着替える気はさらさらなく、そのまま出かけた。なに、山登りの帰りの雰囲気を漂わせておこう。(誰も見ていない。)

訪れたのはイオンモール大和郡山。

すると、各階で木育イベントをやっていた。

小学生の木の作品展示会や、木の遊具コーナー。そして木工コーナー。

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そこそこ賑わっている。あるのは滑り台など一般の公演遊具と変わらないように見えるが、実は公園からこの手の遊具は消えつつある。危険だとか、管理を誰がやるか……など責任問題などが絡む。その点、イオンがやってくれるのは歓迎だろう。室内だから雨でも平気。汚れることもない。怪我したらすぐに面倒見てくれる。

やっぱりイオンこそ、木育にもっとも適した場所だ(笑)。

最近、何やら奈良では木育ばやり。これは県が主催だが、来春には県内の某町におもちゃ美術館がオープンするそうだ。移転した大学跡地を利用するとか。反対はしないのだけどね。乱立気味だから、監修を受ける東京おもちゃ美術館の言われるままにするのではなく、独自のアイデアを出してほしい。そもそも誰が指導するのだろう。それに、人を呼ぶのは大変だよ。オープン期の賑わいをずっと保つには、相当な力量がいる。

木のおもちゃに触る「だけ」では芸がないから、もう一つ頭をひねってくれ。「木に触れば心が豊かになる!」なんて大人の描く勝手な妄想だから。子供の琴線に触れるのは何か。今風に電子ゲームも加えたどうだろう。

と思っていたら、こうした電子版を加えた遊び場もあった。画面を指で触ると、いろいろ変化するそうだ。木よりこちらの方が興味深い(笑)。

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さらに、あるコーナーで某林業会社の人に遇った(^o^)。やはり奈良は狭い\(^o^)/。

そして奈良県の林業女子を紹介してもらった。探していたのだよ。奈良県の林業女子を。やはり、こうした会場はネタの宝庫だな。

 

 

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