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森と林業の本

2024/07/20

木材輸出は日本の工法で?

ネットの建通新聞にこんな記事。

全国知事会 木材の輸出拡大 国に要請へ

全国知事会は7月17日に開いた国産木材活用プロジェクトチーム会議で、国産木材の需要拡大に向けた2024年度の提言(案)を承認した。重点事項に木材などの輸出拡大を新たに位置付けた他、民間非住宅建築物の木造化・木質化の推進や建築士などの育成を引き続き盛り込んだ。 

全国知事会ではこんなこともやってるのか。

だいたい木材輸出に国が関わるとはどういうことか。何か輸出に関して法令的な規制が関わっているから緩めてくれとかいうのならわかるが、どうもそうではないらしい。

新たに重点事項に位置付けた木材・木材製品の輸出拡大では、ジャパンブランドとして注目される木造軸組工法を海外に普及・促進するよう求める。

木造軸組工法がジャパンブランドというのもなんだかなぁ、なのだが、ようするに日本の家づくりの工法を、海外まで広げろというらしい。

余計なお世話ではないか。各国で自分の国ならではの家づくりの技術があるのに、日本の木材には日本の工法を、というのはいかがなものか。

鹿児島に日本木材住宅輸出協会とかいうのがあって、主に韓国への国産材輸出に取り組んでいたことを思い出す。ところが、どうにも売れない。なぜなら日本家屋と同じ規格の木材を出していたから。ようやく韓国規格に合わせて、少し売れた……という話を取材したことがある。

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鹿児島県の志布志港で輸出を待つ国産材。

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韓国で建てた日本材の家。

今回は、どこの国をめざしているのか知らないが、日本の木は日本の工法が一番、というのは思い上がりではないのか。1軒2軒と、物珍しさから日本的な建築物を建てることはあっても、それが普及するとは思えない。アメリカが日本にツーバイフォー工法を持ち込んで、ものすごい宣伝とごり押しをしてきたが、50年以上かけてツーバイフォー住宅は木造住宅のうちの2割以下ではないか。(アメリカでは9割がツーバイフォーで、これこそ正しい工法だ、と主張している。)
日本では、ツーバイフォーも仕様を変質させているし、国産材のツーバイフォーも増えて、アメリカが木材を売り込む目的はいつしか消えてしまった。

ここで日本も軸組工法を広めて、日本の木材を輸出しよう……としても失敗が目に見えている。仮に軸組工法が気に入られても、多分欧州材か米材で建てることになるんじゃないかな。

それにしても国に要望とは、なんとも情けない。ビジネスは民間でやりたまえ。国の金を使って日本的独善の家を広めようというのは、他人の褌で相撲を取ってズルして勝とうというのと変わるまい。郷に入っては郷に従えだろう。

 

 

 

2024/07/19

林産物貿易の思い込み打破

今月のモクレポより。

モクレポ~林産物に関するマンスリーレポート~ 

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特用林産物の輸出額推移。つい椎茸などキノコ類だと思ったら、実は圧倒的に非キノコ類の方が多かった。
では非キノコの特用林産物とは何か。

ロジン(松脂)が対前年同期比116%、植物性ろうが143%、テルペン油が213%。2024年1~5月の輸出量は994トンで、対前年同期比106%。主要な輸出先では、中国が対前年同期比134%、韓国が78%、米国が157%となっている。

ほとんど意識しない林産物であった。

2023年の生産量で見ると、食用きのこ類の生産量は43万3,035t(対前年比94.3%)。たけのこの生産量は1万6,611t(対前年比76.2%)。木炭の生産量は1万4,214t(対前年比119.6%)となった。木炭以外は、どんどん減っている。

 

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こちらは品目別、木材輸入量。

合板はインドネシア、マレーシア、ベトナムで大半だが、ほか丸太、製材、集成材は、ヨーロッパにカナダ、アメリカが圧倒的。ロシアが今も結構あるのは笑えるが、今や木材資源の輸出国は欧米中心である。合板も過半が国産だから、熱帯産材製は随分縮んだ。

こうして、「なんとなくの思い込み」は破られていく。

 

2024/07/18

法隆寺の古材が国宝……はて?

法隆寺に残された建築廃材が国宝に追加指定されるというニュース。

法隆寺金堂の大量の古材、国宝へ 60年超の調査完結、火災の教訓も

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 ようするに幾度か繰り返された法隆寺の修理の際に交換された建築材や戦後の火災で焼けた部分などが国宝になるのだそう。

詳しくは記事を読んでいただきたいが、廃材もとい古材も、全部調査してどこの何のための部材なのか履歴を調べ尽くした3284点は、国宝・法隆寺に加えるということである。

これを読んで、あれ?はて? と思った人もいるのてはないか。実は、この手の古材は意外と世間に出回っているから。

なにしろYahoo!オークションにもかかって売り出されている。

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もちろん履歴などはあやふやで、偽物の可能性もあるけど。

しかし、もともと修理で交換した材は、世間に流通するものなのだ。寺が放出するのか、手がけた大工が役得として引き取っているのか。私自身も、アチコチで見ている。

知る中で古いのは北海道の探検家・松浦武四郎が晩年の明治時代に建てた「一畳敷」という書斎だろう。これは「木片勧進」と称して、全国の有名古刹から木材を集めて建てたもので、その中には法隆寺ほかの寺社の木材も使われていたはず。

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写真は一畳敷のレプリカだが、現物の木材は、みな「勧進」で得たものだ。当時は手紙で「木片くれ!」と求めたら、意外と応えてくれたようだ。

さらに奈良県の吉野高校(現・奈良南高校)の林業博物館にもあった。

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右が法隆寺。左は正倉院。

ほかにも法隆寺の古材を保管している施設はいくつかあるのだが、暴露は止めておこう(^_^) 。

結局、古材が国宝と言っても、実は木質に価値があるのではなく、履歴がわかるかどうかなのである。木材に価値を付けるのは、産地や成長過程、そして加工者……などのストーリーなのだな。

 

2024/07/17

「生物多様性を高めるための林業経営」とプラチナ構想

林野庁の情報誌「林野」に、「森林の生物多様性を高めるための林業経営の指針」が特集されている。たしかに、春先にそんな発表があったなあ、と思い出したわけであるが……。4月には、「地域における生物の多様性の増進のための活動の促進等に関する法律」も成立している。

情報誌「林野」令和6年7月号

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これも世界的なネイチャー・ポジティブの動きに乗ったものだろうが、本音は「余計なことを」と思っているのではなかろうか。林野庁的には、「林業の成長産業化」に役立たないから。

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なんだか、しょぼい。今まであった内容をまとめただけのように感じる。しかし、長伐期にするとか複層林化するとか、だいたいの方向は記されている。

一方で、 同時期に、一般社団法人プラチナ構想ネットワークが、森林資源の循環利用のためのロードマップを公表した。この団体、以前も紹介したが、あり得ない構想を掲げて「儲かる林業」「地球環境に寄与」を訴えている団体である。その点は、Yahoo!ニュースにも書いた。

「都市の森」のからくり。木造建築は炭素を固定しない

今回のロードマップでは、建築用木材やチップを製造・加工する大規模施設「ストックヤード」を各県に10カ所程度設ける提案をしている。このストックヤードは、年間10万立方メートル程度の木材を集めるという。そのため30キロ圏内にある1万ヘクタール 程度の人工林の木を伐採する。エリア内の人工林では年間250ヘクタールを伐採する計画だ。事業規模を大きくすれば「もうかる林業」が実現できると考えているらしい。

なお37%にとどまる再造林率を2050年に100%にするともある。(いつのまにか、「再造林率3割程度」が、37%に嵩上げされている。)


なんか約20年前の新生産システムと似たような発想だ。これは民間の提案だが、政策として見ても、相反するテーマを同時に掲げている感がしてならない。両者のアクセルを踏めば、両方にブレーキがかかるだろう。

さて、これで「生物多様性を高める林業」と「もうかる林業」を実現できるかな。

2024/07/16

ローズウッドの箸

海のある奈良県(熊野市)の道の駅で見かけた土産物。

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ローズウッドの箸。なんと。ローズウッド(紫檀)は今や輸入禁止になっているが、それで箸をつくっているのか。

どうやら熊野の工芸作家がつくっているらしい。在庫を抱えているのだろう。ローズウッドは、木工芸品や家具、楽器、フローリングなどに用いるが、ワシントン条約で流通が禁止されている。箸としても最高級品扱いかもしれないが、先日ギターメーカー三木楽器がこっそり輸入して捕まったばかり。

中国では、象牙の箸もあった。韓国では金属の箸が主流だ。日本の塗り箸の場合は、ニューギニアの鉄木などが使われる。硬い素材では、先端を細くできるからつかみやすいというのだろうか。
しかし、硬いことは箸として価値があるのかね。使い心地で言えば、柔らかくてわずかにしなる方が食べる際に食材への当たり方がよいと思う。その点なら、プラスチックの方がマシのような気がする。まあ、スギの割り箸が最高だけどね。

ちなみにスギ1立米から高級割り箸をつくると、立米単価が25万~30万円ぐらいになる。超高付加価値商品だ。

 

 

2024/07/15

世界でもっとも美しい切株……

タイトルを本気にしないでくれ。

不定期に「切株の上の生態系」というシリーズをやっていて、切株の上にさまざまな動植物が育って別のワールドをつくっているのを発見したら紹介している。

今回は、下北山村で見かけた切株。これが美しいと感じたのだ。これまでのシリーズでもっとも美しい生態系がつくられている切株のように思えた。

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木は広葉樹のようだ。サルスベリぽい樹肌をしているが、伐採後も少しは生きて切り口を塞ごうとしたのか、伸びて巻き込んでいる。おかげで真ん中がへこんだのだろう。結果的に切株の中心部が腐って、そこに苔も生えて土壌ができたのか小さな草花が繁っている。さまざまな種類が育っているおかげで森ぽくなっているのがよろしい。

ちなみに、生駒山の森林公園の木道で見かけた杭の上の生態系は、こちら。

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これもお気に入り。生け花のようで美しいではないか。

ちなみに、通常なら丸太は外側から腐るが、この場合は防腐剤を塗っていたか注入されていたかで、むしろ薬剤が届いていない中心部から腐ったのではないか。おかげでへこんで、ほかの植物が育つ余地ができたのかもしれない。

小さくても、水分があって、分解された木質部が土壌となれば、植物や菌類が育ち、すると節足動物も住んで……と生態系ができるのだなあ。

2024/07/14

林業遺跡・幻の軌道と随道

紀伊半島は山深く秘境のイメージから、人の手が入らぬ原生林が多くあるように思われている。

だが、むしろ古くから人が入ってきた土地のようだ。一つは修験道だが、もう一つはやはり林業。それらは実は戦後まで現役だったところが多いのに、今はほとんど忘れられている。

その一つを探して下北山村の某川の上流部に分け入った。

実は、比較的大きな製材所もあったらしい。そこにはトロッコ軌道も敷かれて切り出した木材を製材しては運び出していたらしい。その跡を探したのだが……。

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こんなエメラルド色の淵が続く。ああ、ここに飛び込みたい……と思ったのだが、泣く泣く自重した。しかし、ここで夏の休暇を送りたいものである。(ちなみにキャンプ禁止。ものすごいゴミを捨てて行ったキャンパーがいたらしい。)

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ふと気づくと、山の中に巨大な石積み。この上はトチノキダイラと呼ばれる平坦地で、そこに製材所があったのではないかと睨んでいる。古びた鉄とコンクリートの道がある。腐りかけているので通るのは危険だったが。しかも、これだけでない。

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ついに発見。この上の穴こそ、上流部から丸太を流した随道らしい。川は滝があるので、トンネルを掘ったようである。しかし、丸太を流す、つまり管流し用の随道なんて、すごい林業遺跡ではないか。筏流しだけではないのだ。そしてこの崖を落としたの? 当時は滝壺があったのかもしれない。どういう仕組みだったのか。行きてえ。確認してえ。。。
が、そのためには落差30メートル級の垂直の壁を登らねばならん。トロッコ軌道の道は、途中で崖崩れにあって消えたらしいので遠回りしても行けるかどうかはわからない。今回は泣く泣く。。。しかし、丸太を流すためのトンネルを掘っていたというのは日本の林業史上も特筆すべきではないか。

実は村には、ほかにも管流し用トンネルはあるそうだ。

誰か、これら林業遺跡を探検して、林業遺産に認定されるべく頑張らないか?

 

でも、勝手に行かない方がよいよ。沢登りできる技術と装備があったほうがよいし、何より最近はクマが出るそうだ(> <;)。

2024/07/13

このスギ、根株はどこにある?

下北山村では、林業遺跡探索もしたのだが、ある川の化河岸で見かけた、世にも不思議なスギ。

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かなりの大木。幹は直径80センチ級か。が、気になったのは、その根元を見たときだ。

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どういう状況かわかるだろうか。根株、つまりこのスギの根の広がりが地上に出ていた……。もちろん、それでは枯れてしまうから、幹はその下にも伸びていて、地中に入っているのだが。

このスギのあるのは河川の岸辺なので、どうやら水位が上がった際にスギの根元の表土がえぐられたらしい。そして根株が剥き出しになったのではないか。それでもスギは枯れずに改めて根っこを下に伸ばして命脈を保った……。そう理解した。

頑張って生きて、太くなったのだなあ。根株の下も太い幹だが、こちらは根が太ったのだろうか。木目はどうなっているのか。

 

 

2024/07/12

「歴史の証人」と川上村の源流学園

下北山村からの帰り道、川上村を通るのだが、そこで目についたのは義務教育学校「かわかみ源流学園」。

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小中学校一貫の新たな教育組織だが、そこに保育園も加えている。ここに樹齢400年生の吉野杉を使ったことを以前記事にしたことがある。人が植えて育てた木としては日本最古級。「歴史の証人」として村のふるさと文化財に指定(ほか、林業遺産、日本遺産などに指定)している村有林だが、そのうちの1本をこの学校建設のために伐ったのだ。詳しくは、昨年の毎日新聞奈良県版を。

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なかなかの勇気である。ただ記事にしたときは、まだ建設中だからどんな様子になるのかわからなかった。そのことを思い出して、車をUターンさせて飛び込みで「見せてくれ」と頼む。アポなしでも融通してくれるのが、有り難い。

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エントランスにあるのが、「歴史の証人」の薄い断面。意外と細いと感じるかもしれないが、むしろ400年でこの細さということが年輪の詰まった吉野杉ならではである。しかも節がほとんど見つからない!

一つ一つを説明するのは無理だが、学校のイメージを覆す造りである。日本旅館みたい(笑)でもある。食堂もあって、全児童生徒は一緒に食事を摂るそうだ。とにかく、これら木質建材のすべてを村内で賄ったのだ。建設費は、折からの資材・人件費の高騰受けて、なんと25億円!!!

詳しくは、以下のサイトを参照のこと。

川上村立かわかみ源流学園 建設物語

建設事業の進捗

これだけの建物なのに、あまり内外に知られていないのは惜しい。教育関係や林業関係者もだが、できれば建設関係者に視察してもらいたい。ただし、何も構造がどうだとかデザインがどう、吉野杉は建材としてどう、と言ったことを聞くのではない。
たとえば公共建設物なのに村産材ばかりを使おうとすると、どんな仕組みが必要か。入札を通すと絶対に無理である。さらに敷地の関係から3階建てにするとどうか。保育園やこどもセンター、学童保育まで併設するにはいかなる法的条件と施設の構造的課題をクリアするべきか……などを聞き取ってほしい。また地域の人々を気軽に招ける仕組み。教師の確保や複式学級にしないための施策も重要になる。

ま、案内してもらいながら、そうした苦労話?愚痴?を聞くのも面白かったのだけどね(笑)。

2024/07/11

流行る田舎のパン屋の秘密

下北山村を去る前に、村内の国道425号線を走っていたら「たもとパン店」に営業中ののぼりが立っていた。

これはチャンス!と集落内の道を約1キロほど入ってたどり着いたパン屋。昼飯し用に買っておこうと思ったのだ。

が、車から下りると「今日は開けてないでえ」の声が。なんとパン屋の主人が店前の畑で農作業をしていた。
「でも、のぼりが立っていましたよ」
「ああ、仕舞うの忘れたんやな」
なんとものんびりした声(^^;)。しかも、店前には「営業中」の看板も立っている。開店は、金土日の3日間らしい。もっとも、これもよく変わるらしいから、要注意だ。

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それでも中へ入れてくれて、味見させてくれた。そして「なら、残り物を半額で売るわ」とのことだった。そして冷蔵庫から出してくれる。

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パンを入れる籠までパン製。

ちなみにここのパンは、天然酵母パンだ。しかも、麦も自家栽培中。麦から栽培してパンを天然酵母で焼くのは、もはや「鉄腕DASH!」ぐらいしかあるまい(笑)。こんなパン屋が山村にあるのだ。

味見すると、なるほど天然酵母らしい、もっちりした生地で素朴な味わいだが、かみしめるうちに麦の味が湧いてくる。営業日は惣菜パンもあるそうだが、今あるのはバゲットだけ。

もともと料理人だったが、故郷に帰って来て、何をするかと考えたときにパンを焼くことにしたが、まったく独学だという。今は一人でやっているので、のんびり商売のようだが、カフェを開くとか、どこかに卸せば流行りそうな気がする。

ちなみに田舎で開くと流行る店というテーゼがある。

まず蕎麦。豆腐。そしてパンなのである。カフェも、アイスクリームとか石窯にすると人気がある。もちろん特色のある、美味い商品があってのことだが、そうした食品には遠くから足を運ぶ客がつきやすい。

もっとも、このパン屋はのんびりしすぎ(笑)。値段も安すぎ。しばし、主人と生駒の歓楽街(笑)について語り合ったのであった。

2024/07/10

“秘境”よりの帰還

「奈良県でもっとも秘境」の村を訪ねて3日間、とうとう帰還した。

成果はこれから整理するのだが、ここでは秘境ならしめている交通困難状況を紹介しておこう。

というのは、この村「下北山村」と奈良県北部を結ぶ国道169号線は、昨年より山崩れにより途絶していた。単に土砂をどかせばいいのではなく、深層崩壊を起こしかけているので、通れないのだ。そこで仮橋をダム湖にかけたのだが、一般は通行できなかった。となると、三重県を迂回するルートを取らねばならない。時間にして2時間ぐらい多くかかる。

というわけで、私はこの村こそ奈良県の秘境と決めつけて取材を敢行したのだが、なんと出発数日前に仮橋の一般車通行が認められた。おかげで、かなり楽ちんになる。

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仮橋との分岐点。左・前を走るのは先導車。勝手に走れないのである。崖の状況を24時間体制でウォッチして待機している。OKのときだけの通行だ。右が崩れた道。

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仮橋道を遠目に見ると、こんな感じ。

たまたま宿で地質調査をしている人と遇ったのだが、「こんな地質のところ、道は通せない。トンネル掘るしかないでしょ」という意見だった。

実際、トンネルを掘ることになったのだが、何年かかるか……。それまで仮橋でしのぐのである。

ただ、日本の山村の多くがこのような交通条件を背負っていることを忘れてはならない。昨日、私の車がパンクしたのも、道の整備の問題はあるだろう。地域内の多くの道に絶えることなく起きる落石を片づけるのは至難の業なのだ。道路事情と距離は、田舎を田舎足らしめている根幹だ。

地域おこしだ、田舎暮らしだ、と言う前に、その立地条件を自分ごととして身に染み込ませなければ、往々にしてきれいごとを述べてしまう。

2024/07/09

山村で海を見た

奈良県には海があったのだ。見ろ。

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熊野灘。なんと長く続く砂浜か。素晴らしい。

え、熊野灘は三重県だって?あれ、そうなの?いやあ、てっきり奈良領だと……(^^;)。

ことの起こりは知られざる林業遺跡を探して渓谷に分け入り、巨大な岩壁を訪ねた帰りである。

パンクした。

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なんとか業者を呼べたのだが、ひと目見るなり「あ、裂けてますね」。

修理は無理、タイヤ交換の必要がある、でも、この村には交換タイヤないから。レッカーで運びましょう。

かくして、もっとも近い熊野市に(いつ県境を越えたかは知らない)。おかげで海を見られたのであった。

ちなみに2時間ぐらいで交換は済んで往復して元の山村にもどったのであった。近い近い。これなら奈良の一部でいいんじゃない? まあ、この村を三重県にしろ、という声もあるのだけど。

2024/07/08

ツチノコの村

今日は、我が家からもっとも遠い奈良県内の自治体、もっとも奈良県内で海に近い自治体、もっとも奈良県内で秘境の自治体、にやってきた。

いやあ、道は崩れて仮橋渡らなければならないわ、喉乾いて干上がりかけるわ、昼食難民になりかけるわ。。。

明日も滞在予定。

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これは村のシンボル。足はないよ。

2024/07/07

輸入すべきは丸太か製材か

日経新聞にこんな記事。

東京・新木場の海に映る木材流通の課題 輸入丸太9割減

木造建築の資材などに使う丸太の輸入が減っている。海外の環境規制や製材品への移行、国内の建設市場の縮小といった要因が絡み合い、最盛期の1970年代に比べ9割減った。丸太流通の縮小と並行して製材所も減少し、国内の木材産業にとって新たな課題になっている。

林野庁の木材需給表によると、2022年の丸太輸入量は21年比6%減の362.8万立方メートル。戦後の復興期に住宅新設や公共施設、電柱敷設などに木材が必要となり、使い尽くされた国内の森林資源の代わりに供給を支えたのが、米国産などの輸入丸太だ。1973年の丸太輸入量は5248万立方メートルに達していた。

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減少したのは、木材生産国が丸太輸出を規制してきたこと。また皮むきや切削などの技術と手間を考えると、海外で加工済みの木材を輸入するほうが効率的。そして国内の木材需要全体の減少。この3つを理由に挙げている。

別に異議はないが、ふと思い出したのが、私が1996年に出版した『「森を守れ」が森を殺す!』の記憶。この執筆のために、東京・新木場だけでなく各地の輸入業者などを回って話を聞いた利のだが、文献を漁ったのだが、ここでわかったのが、歩留りという問題だ。

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とくに南洋材の輸出元(マレーシアなど)の製材や合板製造では、歩留りが40~45%。ところが国内では65%を超えていた。つまり、木材の有効利用をしているのは日本だったという結果が出たのである。ならば、日本が丸太を輸入して、全部製材した方が森林伐採量は減るのではないか?

当時、ボルネオなどでは、伐採した木をそのまま捨てている現場が少なくなかった。伐採したものの、中が空洞だったりして使えないとしたのだ。それに比べて日本では、製材屑もそれなりに利用していた。日本は、合板用の場合、最大82%を達成していた。

単純に考えればそうなる。

果たして、あれから30年近くが経って、現在の状況どうなのか。今も輸出している国々の製材技術は低いのか。もしかしたら進歩を遂げているかもしれない。そもそも輸入するのは欧米が増えた。逆に日本は高いままなのか。記事には製材所も減ったことが記されているが、技術も手間もかけられないと、今や日本の製材では歩留りを落としているかもしれない。

いまさら、ではあるが、木材輸入量・国産材生産量だけでなく歩留りの視点も忘れないようにしよう。

 

2024/07/06

金魚の行方

実は昨夜から体調が悪くて、今日一日おとなしくしているのだが、それでもやらねば、と責任感を背負っているのが金魚の餌やり。

我が家の庭に小さな池があって、そこに金魚を放しているのだが、その餌を与えながら数を数えるのが日課になっている。なにしろ動き回る金魚を数えるのだから、動体視力が鍛えられるぜ、という思いである。ただ、最初は20匹ばかりいたのが、今は13匹。

これまで幾度も放しているが、その度に消えていく。これは鳥だな、と思って池面の植えにテグスを張って、鳥が近づけないようにしたら、なかなかの効果であった。

ただ、それでも徐々に数が減っていく。そのうち遺体を見かけたのは、1、2だけでほとんど見つからない。実は、今朝、新たな遺体が浮いていたのである。これで12匹になったのか。

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なぜ減るのか。鳥なのか、病気などで死ぬのか。でも、その遺体を誰が片づけているのか。謎である。

逆に増えることもあった。急に小赤、つまり小さな金魚が発生したのだ。これは産卵・孵化した? しかし、今年は増えない。何が悪いのか。金魚の行方を探しつつ、金魚の生態を追いかけるのが、私の朝の日課なのであった。

ちなみにカナダ藻が繁りすぎもよくないのかも。この藻は、どこから入ったのかわからない。父の代に入れたのかもしれないが……。とにかく、よく繁る。外来種にありがちだ。これが金魚を隠して鳥に狙われることを少なくする効果も期待しているものの、果たして金魚にはよいのか悪いのかわからない。

2024/07/05

西日本新聞の記事から北海道の盗伐を思う

西日本新聞6月29日号に私のインタビューが載ったとの連絡。ただし、記事は以前に北海道新聞に載ったものと同じ。両紙は北海道と九州のブロック紙として、記事の提携をしているのか。

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それで思い出した。この記事が北海道新聞に掲載されたとき(6月9日)、北海道の林業家から電話が版元に入ったらしい。それによると、北海道でも大規模な盗伐が起きているという告発だった。久しぶりに自分の山を見に行ったら木が全部伐られていたこと、それを警察に届けても相手にされないこと、自治体も動かず、弁護士に相談しても「金にならない」と断られたこと……。見事に宮崎県と同じ状況が起きているのだ。

それも一カ所ではなく、各地から声が聴こえてくると。ただみんな泣き寝入り状態で、公になっていない。なかには森林組合が関わっているともいう。

もちろん、まだ私は現地確認していないのだが、やはりなと思う。必ず全国で起きていると思っていたし、とくに北海道は可能性が高い。ほかにも東北や中国、四国も起きているはずだ。北関東もあるんじゃないかな。ようするに全国である。

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以前訪れた冬の北海道の林業風景。

これから、各地から噴き出る可能性がある。これは、現地を訪ねる余裕はあるかなあ。

 

2024/07/04

『都市に侵入する獣たち』を論じるジャーナリスト宣言

先日訪れた岡山理科大恐竜学博物館では、恐竜以外の収穫があった。

サテライト展示室の図書館に、処分する雑誌等が置かれて、自由に持ち帰れたのだ。よく見ると、ナショナルジオグラフィック誌が多数ある。

思わず手に取っていただいたのが、これ。

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いやあ、欲しかったのになぜか買い損ねていた。2022年7月号だから、わずか2年で廃棄してしまうのか。私には有り難いが。

タイトルどおり、都会に野生動物が侵入してくる記録なのだ。基本的にはアメリカだが、ニューヨークやシカゴ、カリフォルニアの都市にコヨーテやアメリカクロクマ、アライグマなど多数の種類と数が姿を現していることが、貴重な写真で紹介されている。

実は、この本を読んだ。

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これまたズバリのタイトル。『都市に侵入する獣たち』(ピーター・アラゴナ著・築地書館)。

ここにも熊やシカ、コヨーテ、ピューマ、コウモリと多様な野生動物が、都市部に住みつき、すでに生態系をつくっていることを紹介されている。ちょっと翻訳がこなれず読みづらいのが難点だが、実に興味深い観点を示してくれる。

たとえば「都会ほど住みやすい土地はない」という説明もある。もともと都市が造られた場所は、野生動物に取っても楽園だったこと、都市ができて動物は減ったが家畜が都市に関わったこと、やがて公園緑地を造ったことで野生動物を再び引き寄せ数を増やしたこと……そして人間の被害の実情と、駆除は事実上不可能であるということまで。結局は、共生しなくてはならないのだが、果たして人間にそれは耐えられるか、と考えさせられる。

が、この内容の本を、私はすでに出版しているのだよ。

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獣害列島』(イースト・プレス)。本書は、現在日本の獣害の説明から入るが、最後には「やがて野生動物は都会に向かう」と記している。クマやシカ、イノシシなどが、どんどん都会に出てくるだろう、と。予言の書なのである( ̄^ ̄)。
出版は2020年だから、わずか3、4年で現実化した。昨年からクマを中心に都会に出没することが頻発して、私にも何かと依頼が来る。この本を読め、と言いたくなる。

もっとも、この本の前には『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』(築地書館)を出版している。ここでメインで取り上げたのは、奈良のシカなのだが、これこそ都会の野生動物の代表格。後半にはシカだけでなく多くの動物が都会に出てくるだろうことを予言している。

いよいよ「都会の野生動物ジャーナリスト」を名乗ろうかな。

 

2024/07/03

岡山の恐竜学博物館

昨夜は岡山市で呑んで、泊まったわけだが、そのホテル近くの交差点の地下に広場が設けられていた。その一角にあったのが、小さな多肉植物園。

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おお、恐竜がいるではないか。

というわけで、恐竜博物館を訪れることにした。実は、岡山に恐竜の博物館があるとは知らなかった。偶然、Googlemapで発見するまでは。

具体的には、岡山理科大学恐竜学博物館といって、岡山理科大の中にある。だからか、恐竜ではなく恐竜学の博物館。

実際にたどり着くまでは、カーナビがなければムリ! というほどややこしい道だったが、無事にたどり着く。構内も複雑なのだが、恐竜学博物館の標識が各所にあるところをみると、わりと売り出し中?

どうやら岡山理科大は、モンゴルの恐竜調査を手がけているらしく、その発掘品を中心に展示してある。

もっとも、博物館というよりは研究室という感じかなあ。しかもキャンパス内の各所に分散。研究室にロビーに階段踊り場? それに図書館。

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20240703-102410図書館

私には、図書館の一角にあるサテライト展示室がよかった。写真中央は、ジュラ紀のアロサウルスである。わりと好み。私の恐竜遍歴の最初を飾るのである。これは白亜紀のティラノサウルスの原形ともいえる恐竜だが、全長10メートルというものの、半分が尻尾らしく、見たところ馬かせいぜい象の大きさではないか。

ほかに鳥に近い、知能派のドロマエオサウルスとか、なかなかよし。庭には、恐竜が食べていた?ソテツやシュロなどの木も植えられている。

展示の隣の教室からは講義の声が洩れてくるし、学生の姿もちらほら。大学の雰囲気そのものを味わえる。

なかなかの穴場であった。

 

2024/07/02

エンターテイナーか、IT技術者か

津山ではセミナーが開かれた。見た通り、パワーポイントが使われている。

実は、今夜は岡山市内で大学時代の友人に逢ったのだが、彼は今は中学校の非常勤講師。国語担当である。その授業も、パワーポイントを使うのだそうだ。生徒も全員タブレットを所有し、デジタル化が進行している。

しかし、彼はこの道40年のベテランだ。教壇は舞台、教師はエンターテイナーを信念に教えてきた。

ところが今や、PCをいかに操れるかが教師の能力なのだそう。日本語の文法解説をダイナミックに展開する。

そんなこと言われたら、私のパワーポイント使った講演の自信が失われる(((^_^;)

講演時にヴィジュアルは大切だ。最初はスライドから始まり、さまざまなツールが登場したが、パワーポイントは非常に強力な武器だ。講演者の特権的なイメージがあったが、もはや学校で普通に使われているのだら、中学生にもかなわない。

エンターテイナーになるまえに、ITの腕を磨かないといけないなあ。

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2024/07/01

台湾の公園で、太極拳?樹林気功?

台北の花博公園で見かけた人。

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太極拳のようでもあり、樹林気功のようでもあり。

台湾では、公園で踊っている人が多い。太極拳ではなく、ダンス系が目立つ。何ダンスというのか知らないが、なかにはソーシャルダンスも見かけた。

2024/06/30

生駒市の崩落現場

こんなことで生駒市が全国ニュースになるとは思わなかったのだが……先日の雨で生駒市内に山崩れが発生した。死傷者は出ていないが、住宅6棟の一部損壊のほか、近鉄電車のトンネル入り口に土砂が崩れ落ちたことから運転見合せが続いている。また周辺住民も含めて避難している。

地元民としては、やはり現場を見たい。土質や地形、そして植生などを確認したいと思った。

ちなみに崩れたのは、生駒山ではない。奈良盆地との間にある矢田丘陵である。高さはしれており、そんなに急傾斜でもないのだが……その点でも関心がある。

しかし、周辺は警備員が立っているうえに、通常の道路側からは見えない裏側である。そこで裏山に登ったが、木が繁りすぎ。かろうじて見えたのが、このブルーシートであった。

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そこで、いっそのこと対面の生駒山から見てみることにした。ここで望遠レンズが活躍する。

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一般人としては、ここまで。報道の腕章でもすれば近づけるだろうが、そこまではしない。

写真でわかるのは、崩れた場所はトンネルの真上とも言える場所ということ。私の知っている限りだが、こうしたトンネル開口部の真上は盛土であることが多い。トンネル工事後に開口部を成形するからだろう。その土砂が流れ出たと見た。

盛土は弱い、とステロタイプなことはいうつもりはない(盛土の方が強い場合もある)が、要注意箇所である。ちなみに植生は照葉樹の雑木林で、地質は風化した砂礫質の花崗岩。生駒山はもともと崩れやすい地質なのだ。

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生駒市ハザードマップも確認したが、ほぼ白紙で、危険個所とはされなかったのだろう。小さな赤部分はあるが、ここから大きく周辺を崩壊させたのだと思われる。

ようするに、誰も、どこが崩れるかなどわからんのだ。ちなみに我が家のあるところも山の中腹なのだが、地盤は硬い岩盤だし、周辺の地形から崩れても土砂の量はしれていて我が家までは届かないと見ている。もっとも深層崩壊でも起きたらアウトだろう。家ごととうより住宅地そのものが崩れかねない。

昔はよく崩れたのだ。それも裾野部分が。中腹より裾野が危険と感じる。我が家へ登る道が幾度か土砂に埋もれた。そんなときは登山靴を履いて山を下るのである。崩れた個所をかき分けて町に出る。

ちょうど、こんな案内が届いた。

間違いだらけの水害対策

動画はダイジェスト版だけ無料で見られるが、これはダイジェストというよりプロローグだろう。肝心の部分は伏せている。むしろ文字部分に概要が載っているから、一読をお勧めする。

(一部) われわれの水害に対する考え方を根本的に変えなければならないと谷氏は言う。まずは自然を相手にしている以上、水害を完全に根絶することはできないという事実を受け止め、少しでも被害を減らすために何を選択するかを河川管理者だけでなく流域の住民も含めて話し合うことが必要だと谷氏は言う。

2024/06/29

高粱酒にハマる

最近、高粱酒にハマっている。いわゆる中国の白酒の一種だ。

台湾から帰る際、空港で残っていた台湾元の現金でちょうど買えるものは何か探し、この「玉山高粱酒」を発見したのである。

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ただし、これはアルコール度数58度である。さすがに強烈すぎる。それでも恐る恐る、最初は、ストレートで味見してみた。

すると、意外や優しいのど越し。甘く、ちょっと癖のあるフルーティーな香り。これは美味い。

これまで私はジンを好んできたが、ジンもジュニパーベリーの香りが好きだったからだ。ちょっとほろ苦くもさわやかな香り(ただし、最近のクラフトジンは、なんとか特徴づけようとジュニパーベリーを減らして別のボタニカルを増やしたものが多くてちょっと残念)。だが、高粱酒の香りもいい。しかも、ジンのような焼きつき感がなくて、度数の割に、すっと喉を通る。

もちろん58度をストレートで飲み続けては、その後に世間が回り始める(笑)ので、すぐにチェイサー、水を飲む。あるいは最近は炭酸で割り、コウリャンソーダにしてしまっている。

ともあれ、今の私は、しばらくジンより高粱酒のブームが来ている。この酒をチビリチビリと飲んで、玉山の夢を見るのだよ。富士山より高い山に、最初に登ったのは誰か。阿里山の巨木林を超えて見た景色はいかなるものか。

日本人には、ジンや白酒も、その独特の香りを苦手として好まない人が多い。どうも、安物の酒のイメージを持っているのではないか。しかし、どちらも高級なものはシングルモルトのウイスキーやワインより高い。そして背景にストーリーとヒストリーがあり、今後流行るような気がする。

このところ、森林総研が木材から酒を造ったと発表して売り出し中だ。スギ材からはスギらしい、シラカバ材からはシラカバらしい酒ができます、というわけのわからん説明をしているが、木材をセルロースまで分解してブドウ糖にしてから発酵させるらしい。あまりストーリーとしては面白くない。実際、美味いという声を聞いたことがない。酒造メーカーもその製造法を採用するかどうか。

場末の木材研究者が、酒を買う金がないので、目の前のスギからアルコールを作り出そうと密かに研究を始めて、深夜、雷を引きこんで、森から集めたさまざまな木材を継ぎ接ぎした丸太に電気を通して密造酒を生み出した……とかいうストーリーをでっち上げたらフランケンシュタインのモンスターぽくて、ウケたかもしれないのに。

酒は、味よりもストーリーだ。ロマンで飲むものだよ。ヾ(- -;)

 

2024/06/28

雨の日は庭を眺める

最近は、朝起きたら庭を散歩する癖がついた。池の金魚に餌をやり、庭の各所の花を観察する。

ただ、雨の日は出られない。ちょっと日課のサイクルが行えないのが残念だ。

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我が家では、まだまだアジサイがよく咲く。これは1株から生えているのに3色になっていた。アジサイの花は、土壌のアルミニウムの量によって色が変わると言われる。少ないと赤、多いと青。その中間が紫。でも、根っこは同じなのだが。

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ようやく2階の屋根に届いた朝顔。ちょっと遅い。葉の量も少ないように思う。全国的に暑くて成長がよいというが、我が家では反対の傾向がある。キュウリもトマトも成長は遅くあまり伸びていない。何が影響するのかわからない。

こうした日常の観察で自らの自然の触覚を磨く。

おまけ。

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何の花……もちろんアジサイ。蕾の群だけをアップにすると別の世界みたい。

2024/06/27

「気候変動とは言ってはいけない」法律+α

アメリカのフロリダ州で「気候変動と言ってはいけない(Don’t Say ClimateChange)法」が成立したことをご存じだろうか。(通称だけど)

フロリダ州には、2050年までに100%再生可能エネルギーに移行する計画があった。それを削除。海岸から1マイル以内の洋上風力発電禁止も廃止、州が購入する自動車は低燃費車とする義務も廃止。一方で電力会社は政府の承認なしで天然ガスパイプラインを建設(最大100マイル)できる。そのほか気候変動に関する記述はほとんど削除している。

すでに小学校の低中学年ではLGBTQ+教育を禁止する法律「ゲイと言ってはいけない(Don’t Say Gay)法」を通しているし、強硬な移民対策法もある。トランプ大統領の唱える政策を手ぬるいというほどの方針だ。

この法案に署名したのはロン・デサンティス知事。共和党の大統領候補にもなっていた男だ。

世界中の選挙で、環境保全政党は後退している。そしてナショナリズムや反環境を前面に出す右翼が進捗する。それぞれの国・地方に個別の事情はあるのだろうが、立派な理念(ポリコレ)より目先の自身の損得と感情を優先したい民意なのだろうか。

日本でも、同じ傾向はある。政治的に正しい理念(まさにポリコレ)を強く掲げたら、より強い反作用で本音が出てくる。

環境より便利快適。
平等社会より階層社会。
公正より上から目線。
持続性より目先の利益。
善行善意よりシャーデンフロイデ(妬み・悪の快感)。
ダイエットより甘いケーキ。

もうダイエット止めようっと。

閑話休題。

日刊ゲンダイに『盗伐 林業現場からの警鐘』の書評が出た。感謝。

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私は、本書ではっきりとは明治神宮外苑問題に触れていないが、読み取ってくれている。同じ趣旨の書評は信濃毎日新聞に書いてくださった武田砂鉄さんであった。目先の外苑、見なかったことにする盗伐。
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2024/06/26

Y!ニュース「クマ出没に備えるガバメントハンター…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「クマ出没に備えるガバメントハンターについて考える」を執筆しました。

もうクマ出没関連の記事は書きつくしたかな、コメント付けもあるし。

そう思っていたのだが、相変わらず出没は続く。実はこの記事は数日前から手がけていたのだが、本日の朝には奈良県の吉野町でクマが駆除された。それもイノシシやシカの駆除に出動したハンターがクマに出くわしたのである。クマは近づいてきて接近したので発砲したという。おそらく持っていたのは散弾銃かハーフライフルで、本来はクマ用ではないものの、近距離だから命中したし、威力を発揮できたのだろう。

実は、奈良県では今もクマは駆除対象外である。かつて紀伊半島のツキノワグマは絶滅寸前と報告されたこともあり、今も駆除しないのだ。しかし、現実は増えているのは間違いない。

ここで驚いたのは、町の「鳥獣被害対策実施隊」のメンバーで、その中には吉野町職員もいたそうで、ようするにガバメントハンターだったのである。

すでにガバメントハンターは現場レベルで広がっているのだろう。

もっとも、調べていけば行くほど、公務員が業務としてハンターになるのは大変。個人でやる気があっても、役場全体の支援がなければ出動できないのだ。だから、この記事は、ガバメントハンターをつくれ、という提言ではなく、つくるにはこんなに大変、首長は覚悟を持って当たれ、という訴えなのである。

 

 

2024/06/25

ギター用木材の密輸

夕方、何気なく見ていたニュースにいきなり流れた木材密輸のニュース。

「三木楽器」の取締役を逮捕 ワシントン条約で規制されている木材をパラグアイから密輸しようとした疑い「20回から30回ほど輸入し、ギターとして販売していた」(2024年6月25日)

あわてて撮影。

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ギター用の木材で絶滅危惧種……なっだっけ。うっすら覚えのある名前。ツルサイカチ。

調べてみると、ローズウッドらしい。パラグアイなら、ブラジリアン・ローズウッド。楽器の素材としては神材とまで呼ばれるほどの人気らしい。しかし、なあ。それを無理して輸入して、なんと名をつけて売るのか。

硬い材質とは聞くが、それが楽器にどれほどの音色として反映されるのか。違反してもよい音を出したいというマニアックなメーカーの犯罪なのかもしれない。

木材輸入で捕まるギターメーカーといえば、アメリカのギブソンだろう。12年前、マダガスカルの伐採禁止の黒檀や紫檀を輸入したことがバレて改正レイシー法違反で摘発された。この法律、なかなか厳しいもので35万ドルの罰金だったそうだ。

日本には、そんな厳しい違法木材禁止法はないのだが、と思ったが、ワシントン条約違反で捕まえたか。結構、結構。

ギブソンは、その後倒産して、再建された現在の会社は、高級ギターではなく、一般の安いギターを製造しているそうである。

 

 

 

2024/06/24

木造ビルは本当に木造か?

こんなサイトを見た。

TOKYO BEST OFFICE 木造オフィスビル特集

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ようするに東京の計画中・建築中、そして竣工済みの木造ビルを紹介しているのだが、よく内容を読むと、これ木造? と思ってしまう。

まず林野庁推しのCLTを使ったビルは少ない。CLTは木造ビルを建てられる!という点を売りにしていたはずなのに。使っているところも床に使うと書いてあって、全面使用ではなさそうだ。むしろ従来建材を利用して、10階建てビルに仕立てたところも多い。

そして構造材は鉄骨やコンクリートを使う。木材は一部だけ。階層でも、10階建て20階建てとあるが、すべてが木造ということはなく、一部の階だけだ。全部木造だというのは、皮肉にも番外である横浜の Port Plusビルだけではないか。 

別に文句をつけているわけではない。私が見てきた木造ビルもほとんどがそうだった。5階建て木造ビルと謳っていたのに、実は鉄骨構造で、CLTを床と壁だけに使っていたビル。

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私が訪ねた東京国分寺市のフレーバーライフビルも、実は下部3階までは鉄筋コンクリートで、上部3階が木造という構造。見た目が逆転しているのは笑えるが、すべて木造と張り切ったわけではなかった。

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改めていうが、文句つけているわけではない。これでいいと思っている。木造ビルを木材だけでつくると張り切る方が危なっかしい。それは、せいぜい2,3階建てまでにしておいて、より強くより機能的で、さらに経済的、デザイン的にも満足させるにはさまざまな建材を利用すればよい。無理することはない。木材なんて、ビルの内側と外側の見える所だけに張り付けておけば、もう全部木造に見える(笑)。

 

2024/06/23

謎のハイブリッドグマ

先日、某地方紙の記者が生駒まで取材に来た。特集記事の中で林業の実情を取り上げるから話を聞きたいとのことだった。

大型企画の担当で、わざわざ奈良まで足を運ぶ(最近は、経費の面からなかなか長距離泊まり掛け出張が許されなくなってきている。とくに地方紙は……)というのだから、ベテラン記者かな、と思っていたのだが、生駒駅の改札口で待ち合わせて出会ったのは、意外や若い女性記者であった。

さあ、取材に入る前の雑談に何をするか。車で移動する最中、若干悩む。お互い?探るように世間話をする。

入社4年目なの? 記者稼業はどう? 楽しい?とかなんとかオジサン的な質問をしているうちに、人生相談ぽく(ここでオヤジ化する)なるが、聞いてみると農学部卒。なんだ、私と一緒か。専門は? と聞けば、なんと森林科学系なのであった。私と同じや、それなら林業もそこそこ知っているでしょう。卒論何やったの? とまたオジサン的質問。

すると、クマの生態を追いかけていたというのだ。森林とクマの専門家(見習い)ではないか。ただ、クマの記事はまだ書いたことがないというのだが……。

えっ、私も卒論は動物追いかけていたんだよ、扱ったのはカモシカとかアカネズミだったけど、クマの冬眠穴調査もやったんだぜ、と、若い女性記者との共通点をせっせと探すのは、やはりオヤジ化したのかも。

ここでクマの話で盛り上がる。その際に話題になったのが、ハイブリッドグマの話題だ。

クマの出没が毎日のようにあるが、その中でいきなり飛び出したハイブリッドグマの噂。ようするに東北地方では、通常のツキノワグマの2倍ぐらいある巨大クマの目撃例が増えているという。しかも凶暴。これはツキノワグマとヒグマのあいのこ、つまりハイブリッドではないのか?と言い出した人たちがいる。これにマスコミは飛びついた。

「ヒグマとツキノワグマの悪魔合体が起きている」…!いま秋田の猟師たちが恐れる「最凶のハイブリッド熊」の正体

「何年も前から、一般的なツキノワグマの倍ほどもある大型の個体を見たと、山の仲間たちは話していました。私たちは、ヒグマとツキノワグマが交配して誕生したであろう彼らを『ハイブリッド個体』と呼んでいます。ヒグマの体格と獰猛な性格を受け継いだ個体が、秋田の山の中をウロウロしていると思うと、恐ろしくてたまりません」

何のことはない、秋田県で聞いた噂をそのまま垂れ流しているだけだ。

真面目に考えれば、津軽海峡があるかぎり両種の出会いもないし、野生状態のツキノワグマとヒグマが交配するとは考えられない。出会えばヒグマがツキノワグマを食い殺す可能性だってある。遺伝子的には、クマ同士ならかろうじて一代雑種はつくれるかもしれないが、それが巨大になるとか凶暴になるかどうかもわからない。病弱になる可能性だって高い。

では、正体は何か。ツキノワグマとは世界的にはクロクマの仲間である。だからアジアクロクマとも呼ぶ。アメリカ大陸にはアメリカクロクマがいるが、それがデカいのだ。立ち上がると2メートルを超す個体もいる。アメリカのヒグマ、グリズリーと比べると小さいのだが……。

ツキノワグマも餌が豊富になって、また長生きをすることで巨大な体格を手に入れた個体もいるのではないか。私の見解としては、餌の量が増えると、クマの数が増えるだけでなく、巨大化したツキノワグマが出現するのかもしれないよ。

とまあ、こんな話をしている時が、もっとも楽しい(^^;)。若い記者に説教を垂れるのが趣味ではないのである。

もちろん、取材には前向きに応えましたよ。絶望の林業の話を(-_-;)。彼女、『絶望の林業』と『虚構の森』を持参していた。有り難い。ただ図書館からの貸し出し本であった。『盗伐 林業現場からの警鐘』は買ってね、とお願いしておいた。「はい、Amazonでボチります」との返事にゴキゲンになったのであった。

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みどりのシロクマ?????これもハイブリッドだろうか。価格はなんと9割引!

2024/06/22

[絵葉書]管流しと台湾の巨木

かつて川を使って原木を運び出す場合、筏流しが行われたことはよく知られているが、その前に管流しがあった。

ようするに丸太をそのまま1本ずつ川に流す方法だ。そして下流で拾い上げる。ときに堰を築いて、貯めた水で一気に流すことも行われたらしい。筏を流すには河川の幅と水量が必要だし、途中でぶつからないように岩などを除く河川整備も必要となる。その点、管流しは簡単な方法なのだが、意外と画像では見たことがなかった。筏流しは画像・動画が残されているのに。

そこに友人のカメラマンが昔の絵葉書を発見。画像をいただいた。

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山形県温海川の管流し風景らしい。なんと、バラバラで打ち上げられている。そうか、これを拾い集めるのも大変だろう。途中で折れたり丸太の表面も傷つくことも少なくないはずだ。

実は管流しの最中に、丸太を盗まれることもよくあったようだ。こうして予定外のところに打ち上げられたら勝手に盗む輩もいるだろう。どちらにしても、岸辺から運び出すのが大変だろうが。

もう一点。

こちらは台湾の阿里山の巨木。

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ざっと直径5~6m。凄まじい巨木だ。土倉龍次郎が明治時代の阿里山で撮影した巨木林の写真でも、ここまで太いのはあまりない。
写っているのは伐採する人だろうか。とてつもなく長いノコギリを使っている。こういうのをドンドン伐ったのだろうな。

台湾の巨木林も見たいと思っているのだが、阿里山は伐り尽くしたらしい。検索してみると、巨木と言えるもので保護されているのは3,40本ぐらいしか残っていない。それも、写真ほど太いかどうか。

それにしても、戦前は今ほど写真機が普及していないだけに、一般人や現場で働く人自身が撮影するのは至難だ。それを記録するきっかけというか手段としては、絵葉書作成が担っていたのだと思わせる。

 

 

2024/06/21

Y!ニュース「バイオマス発電が原生林を破壊する」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「バイオマス発電が原生林を破壊する」を書きました。

5月末にスザンヌ・シマード氏とレイチェル・ホルト氏の記者会見に参加して、記事にしなくてはいけないなあ、と思っていたのだが、実はその直後に台湾に行ったのである。

帰国後も、それなりにたまっている仕事を片づけたり、疲れを癒したり(^^;)していたのだが、その間に次々と二人の記事が出る。新聞もネットニュースにもいろいろ出ていく。記者会見なのだから、メディア関係者が参加していたわけで、そりゃみんな記事にするだろう。

しかし、私はそのタイミングを外したわけで、記者会見の内容をそのまま記事にしたら二番煎じ三番煎じになってしまう。だいたい私は、取材した内容そのものを記すストレート記事は苦手なのである。

そこで何を書くか、結構悩んでまた時間がすぎていく。ああでもない、こうでもない。結果的に、原点にもどるようにバイオマス発電の燃料という観点から調べ直すことにした。記者会見の情報は貴重なのだが、それだけでは三番煎じなので、日本の輸入元第1位のベトナム事情に注目した。

結果的にベトナムが原生林を伐っているという証拠はないのだが、伐らなくてはこれだけ大量の木質ペレットを生産できないでしょ、しかも森林面積の推移から類推しても怪しいよ、という条件証拠から類推した。まあ、飛ばし記事かもしれない(^^;)。

ともあれ、わりと難産であった。

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