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本の紹介

2019/01/18

森林総合監理士PRサイト

森林総合監理士PRサイト  なるものがあった。
 
森林総合管理士の皆さん、知っていた? 資格を持っていても知らない人も多いのではないか。知られざるPRサイト(笑)。
 
どこが作成したのか書いていないが、まず林野庁系だろう。内容も、これまで林野庁サイトで説明していたことを繰り返しているだけである。
 
ただ、ちょっと驚いたのは、森林総合管理士の資格を持っている人の一覧とか活動実績報告書のページにリンクしていた。これは林野庁のサイトなのだけど、これまで気がつかなかった。まだ少し目を通しただけだが、なかなか面白い。
 
 
登録者数は1169人である。北海道は124人。これは面積から理解できるが、岐阜県が87人と異常に多い。こちらには地域森林監理士という資格もあったはずだが……。
せっかくだから奈良県を見てみた。すると31人もいる! 奈良県森林総合監理会に属しているのはこんなにいないはず……。
ようは活動可能地域に奈良県が入っていればよいので、全国とか関西地域としている人が加えられているのだ。必ずしも奈良県(近郊含む)に住んでいるわけではなさそうだ。おそらく林野庁の職員だろう。
 
 
ともあれ、この資格を使って「何ができるのか」ではなく、「何ができたのか」を楽しみに読んでみよう。
 
 

2019/01/17

ヨコジュン死去と改元年の物故者

横田順彌が亡くなったニュースが入ってきた。

 
横田(ヨコジュン)は、SF作家ではあるが、むしろ古典SF研究家、あるいは明治研究家としての方が有名ではないか。あるいは小説家としてはハチャハチャ小説の創始者として知られる。これはユーモアとかお笑いというよりは駄洒落のオンパレードでハチャハチャ……な内容で有名だ。が、同時に明治を舞台とした骨太で痛快な小説やノンフィクションも多い。
 
最近では、NHKの大河ドラマ『韋駄天』の第1回目に「天狗倶楽部」なるものが登場して押川春浪もメンバーにいたところが描かれたが、彼らを発掘し世間に知られるようにしたのもヨコジュンと言ってよいだろう。
私はオリンピックに興味がないのであまり期待せずに漫然とドラマを眺めていたのだが、天狗倶楽部が登場したとたんに見る気になった(笑)。
 
高校生の頃からハチャハチャ小説も愛読していたが、一方で明治の人物研究と古書漁りの方法などで影響を受けた面が強い。
 
私のHPに「知られざる探検家列伝 」というコーナーを設けている(というか、これを書きたくてHPづくりを行った)が、実はヨコジュンの影響が大きいのである。
ヨコジュン著作からの情報もいただいているが、私なりの知られざる人物を発掘したいという思いもあったからだ。
 
中世・近世の日本脱出者から始まり、江戸時代の本草学者、博物学者と追いかけ、幕末・明治初年の海外放浪者、冒険家、探検家……そして、この延長上に土倉庄三郎もいる。明治時代の知られざる巨人として。
 
 
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実は、この探検家列伝コーナー、しばらく休止していたが、再開したいと思っていた。ちょうど読売KODOMO新聞からも問い合わせがあったばかりだ。アフリカに始めて訪れた日本人は……というテーマで、拙HPを見つけたのだという(笑)。
 
 
……それにしても、今年は平成の最後。年号が変わるわけだが、何かと物故者が目立つ。最近では市原悦子梅原猛と続いたが、思えば昭和が終わるときも時代を印象づける人々の訃報が続いたと記憶する。手塚治虫、松下幸之助、美空ひばり……。もちろん昭和天皇も。
 
そして、本日は1・17。阪神淡路大震災から24年である。多くの人が亡くなったのだ。未来の、知られざる?巨人もいただろうに。

2019/01/16

「森林の仕事ガイダンス」はあるけれど……

毎年この頃になると、森林の仕事ガイダンスが大阪、東京で開かれる。

 
大阪は1月19日(土)に大阪市北区の梅田センタービル。
東京は1月26日(土)に千代田区の東京国際フォーラム。
 
たいてい私も毎年、大阪会場に顔を出して全国から集まる森林組合などのブースで、近年の状況伺いをするわけだ。知り合いにも会うこともある。もし面白いゲストが来ていたら儲け物でもある。それで全国の現場感覚を仕入れるつもり。
 
しかし、最近はイマイチ気持ちが乗らない。この聞き込みで新しい情報が得られる気配がないというか、面白みにかける。
いつぞやは、隣の会場でやっていたアグリフォーラム?だったか農業系の雇用募集をやっていて、こちらの方が面白かった記憶がある(^^;)。そして本命のはずの森林の仕事会場を早々に退散してしまった。
 
今年は会場も少し変わるようだし、何か新しいネタが得られるだろうか。いや、もう林業ネタは食傷ぎみか。梅田に出るのなら、別の面白い場所があるかもしれない。
 
さて、どうしようかなあ。もし参加される方がいたら、声をかけてください。具体的にお会いできる人が予想できた方が面白いし。
 
 
……ところで、来年度の林野庁の予算請求を見ていると、「緑の人づくり」総合支援対策という項目があった。この中の「緑の雇用対策」に森林の仕事ガイダンスも含まれるのだろうが、ほかにもある。ちょっと引用する。
 
1.森林・林業新規就業支援対策 5,318(4,810)百万円
① 「緑の雇用」新規就業者育成推進事業 4,869(4,500)百万円
就業ガイダンス及び林業作業士(フォレストワーカー)研修(集合研修とOJTを組み合わせた3年間の体系的な研修)等に必要な経費を支援します。
② 緑の青年就業準備給付金事業 400(272)百万円
林業大学校等において、林業への就業に必要な知識・技術等の習得を促進し、将来的に林業経営をも担い得る有望な人材として期待される青年を支援します。
③ 多様な担い手育成事業 49(38)百万円
高校生等に対する就業体験、就業ガイドラインの整備等による女性の活躍推進、林業グループの育成に対する取組等を支援し、多様な担い手を育成します。
 
林業大学校や女性の就業も重視しだしたか。
加えて、こんなものもあった。
 
2.新たな森林管理システム導入円滑化対策 30(―)百万円
〇 新たな森林管理システムの円滑な運営を図るため必要な技術・指導力を有し、市町村の森林・林業担当職員を支援する人材を養成するとともに、その技術水準の維持・向上を図るための継続教育等を実施します。
 
新たな森林管理システム……森林経営管理法と森林環境税の導入に合わせて市町村の職員を鍛えるのか。まあ、セミナー受講するぐらいだろうけど。
 
そして、全体の政策目標はこうある。
 
○新規就業者の確保(1,200人[平成31年度])
○林業労働災害死傷者数(平成29年比5%以上減少[平成34年まで])
○林業労働災害死亡者数(平成29年比15%以上減少[平成34年まで])
○新たな森林管理システムの支援を行える技術者の育成(1,000人[平成35年度まで])
新規就業者を確保するのと同時に何人が引退・退職していくか。プラス何人を目標としているのだろうな。ともあれ、労働災害はなくしてほしい。
 
 

2019/01/15

サウンドウッズ設立の頃を思い出す

昨夜から、鼻水が出だした。寝たら直ると酒を食らって寝たが、鼻が詰まって苦しい(^^;)。 

朝からも調子はイマイチ。どうも風邪がぶり返したらしい。せっかく治したつもりだったのに。
 
というわけで、あんまり何もできません。ブログネタを考える頭も働きません。コタツに潜ってぬくぬくして過ごしております。
 
そこに届いたのが、「サウンドウッズ設立10周年フォーラム」の案内チラシであった。うむ。何十枚か届いたぞ。どこで配布すればいいんだ。
 
1   2
 
とりあえず、これを紹介してブログのノルマ?を済ませておこう。
 
ちなみに私がサウンドウッズと関わったのは、そもそもサウンドウッズを取材したことではないかと記憶している。その記事を探したところ、グリーンパワー2010年6月号であった。おそらくその前の「加古川流域森林資源活用検討協議会」の情報を仕入れて取材したら、それがサウンドウッズに模様替えしていたのではなかったか。
興味を持ったのは、立木価格を通常の2倍3倍で購入するシステムである。
 
その当たりのことは記事を読んでほしい。
 
20190115_220836_3
 
つまり、この頃は立木直接販売システムの運営母体としてのサウンドウッズであった。それが記事の中にもあるように、木材コーディネーター養成へと舵を切ったのであった。
 
そして私が直接フォーラムに出演したのは、2011年7月。まさに養成講座立ち上げであったと思うが、3・11のこの年であるだけに、私の講演でも東北各地の視察報告も含めていた。
 
ま、そんな思い出と関わりのあるサウンドウッズである。
 
今年の私の出番は2月15日だそうである。オイオイ……。
興味のある方は、ご参加ください。

2019/01/14

Yahoo!ニュース「花粉症対策の嘘。……」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「花粉症対策の嘘。間伐すればするほど花粉飛散量は増え補助金で潤うカラクリ 」を執筆しました。

 
このネタは、実は結構前から考えていて、その意味では満を持して?書いたわけである。ま、書くのは数時間だったが……。
 
で、もっとも悩んだのは、写真だった。最初はスギの枝から花粉がぱっと散っているような写真を選んでいたのだけど、なんかありきたり。これまでもよくにた写真を使ったことあるし。
 
そこでアフロのライブラリーで探していたのだが、いっそのこと、可愛い女性のマスク姿の方が読者の目を引きつけるかも? と思いついた(笑)。
ちなみに使ったトップの写真は、花粉症なのか風邪なのかわかりません(⌒ー⌒)。
 
今のところ、これでアクセスがとくに増えたようには思えないが、何かとヴィジュアルにも気を回さなくてはいけない昨今なのですよ。
 
 
ちなみに花粉症については、毎年この季節にはYahoo!ニュースに書いているが、元をたどれば20年以上前の著作でも書いていて、その度に読者からクレームが来るという曰く付きのネタであった。スタンスが、「スギが悪いんじゃなくて、花粉症になるアンタの身体が悪い」だからかな?

2019/01/13

古代の筏と箸

先に、平城宮跡記念公園(平城いざない館)の展示されていた木材から、古代の筏流し について紹介した。

 
その際にエツリ穴について記したが、どうもわかりやすい資料がなかったのだが……。
 
発見しましたよ。なんだ、同じ公園の中でも文化庁の施設(いざない館は国交省の施設)である平城宮跡資料館に。
 
Dsc00592
 
こんな図があったのだ。筏をよく見てほしい。箸を縄で結んでいるが、エツリ穴を通している。
気になるのは、舟の方だが、積んでいるのは板だろうか。陸上から引っ張っているところが面白い。
この手の絵にどれほど時代考証をしているのかわからないが、奈良文化財研究所がバックについているのだから、そんなに酷い間違いはないと思う。
 
 
さて、展示でもう一つ気づいたこと。
 
Dsc00593
 
当時の食器の土器(須恵器、土師器)の展示なんだが、なんと箸まで添えられている。
この時代、すでに箸があったのか。見たところ、木の丸箸ぽい。いま、正確には丸くなくて削った痕もあって角張っているとも見える。また1枚の匙や杓文字のようなカトラリーもある。
 
日本の箸の起源は、少なくても飛鳥時代まで遡る。写真の箸は、レプリカとは記されていないから、発掘されたものだろう。(土器類もみんな本物)
 
見たところ、割り箸みたい(^^;)。
うむ。割り箸評論家としての血が久しぶりに騒いだのであった。
 

2019/01/12

樹穴の正体は

生駒山を歩いて目についたスギの木。

 
1
 
うむむ。
 
2
 
中は、わりと深くて広がっているようにも見える。
 
これの正体はなんだろう?
 
キツツキか? こんなに縦に列をつくって5つも開けるだろうか。
しかも位置的には、地表から1,5メートルぐらいで、巣穴としては不適切だろう。
 
まさか人ではあるまいな。 
誰か、この分野に詳しい人はいないだろうか。
 

2019/01/11

苔が覆う森の傷口

森にタンコロ(短く刻んだ丸太)が山ほど転がっていたら、あまり美しくない。

 
だが、こんな風景はどうだろう。
 
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苔が覆うと、不思議な空気が漂い出す。森の傷口を覆い隠すように。
人が機械で切り刻んだ丸太が、自然界に溶け込む。そのうちタンコロは腐って自然に還って行くのだろう。
 
苔の力、恐るべし。
 
by 智頭町

2019/01/10

楽器とイヤホンの違い

オークヴィレッジの人と話す機会があったのだが、そこで紹介された商品がこれ。

 
Img002
 
これは「オークヴィレッジ通信№427号に掲載された商品の紹介記事だが、木製イヤホンだ。
JVCケンウッドと共同開発したというのだが、驚いたのは価格。なんと20万円!
 
この小さな、耳の穴に入ってしまいそうな……いや、入るようにつくられたイヤホンである。大きさとしては1立方センチメートル×2ぐらい?これを1立方メートル材価にしたらいくらになるだろう……と考えて阿呆らしくなった(笑)。
 
使われたのはイタヤカエデで、漆塗り仕上げである。それも本漆の手塗り。ほかに和紙や絹も使っている。何も材料を高級にしようということではなく、もっともよい音質を求めた結果だそうだ。化学塗料より漆の方がよい、それも添加物を入れない方が音が伝わるとか。しかし、木の部分の加工は0,1ミリ単位。木工の立場からすれば、常識外の精度である。
 
もちろんこの価格は、木材や漆、そのほか金属部品の価格というよりは職人仕事と音質を調整する検品などの手間が価格の積み上げになっているのだろう。
 
これが売れているのだ。目標は2年で2000個の予定が半年で2000を売り切ってしまう勢いだという。オーディオファンの底力というか財力を感じてしまった(笑)。
 
 
木材のもっとも高級な使い道は楽器だという。最高級の楽器に使われる木材は最高級と言われる。楽器に採用されたと聞けば、その木材の価値も上がるのだ。
 
奈良県が、吉野杉でバイオリンをつくったことは以前にも紹介した。誰もが無理、という中で試作してみたら、予想外によい音が出たという。そこで現在はヴィオラなどもつくって弦楽カルテットにしようとしているのだが……。
 
2  
 
たしかにバイオリンにも使える吉野杉は、イメージとして価値を上げた。しかし、それで吉野杉バイオリンが発売されて、どんどん作りどんどん売れて山元にも還元される……という話にはならない。
いくら音がよくても、吉野杉バイオリンは一般には売れない。音楽家もまず使わない。際物扱いになってしまう。吉野杉イメージ戦略には成功したが、それが林業振興にはつながらないのだ。
 
そこにイヤホンというのが虚を衝いた(笑)。
なるほど~。楽器は演奏家のものだが、イヤホンはその音楽を聴く人の求めるグッズだ。当然、パイが全然違う。しかもオーディオに凝って音にうるさい人は概して金に糸目をつけない。市場が大きいのだ。
 
 
ならば奈良県にご提案。吉野杉のバイオリンやヴィオラはもういい。それが可能ということを示しただけで、十分に研究成果は出せた。おめでとう。 
これからは、現実に商品として世に出せるものを試作しよう。そして実際のメーカーに持ち込んで商品化してもらおう。購買層の広い聴衆向けオーディオ機器を狙うべきだ。
 
それは何か? イヤホンではないよ。これは職人芸すぎる(^^;)。オークヴィレッジでなければつくれないだろう。たとえば木製スピーカーなどはどうだろう。ほかにアンプ。それらを入れるラック。音響板としての壁材。みんな音に関係するから、こだわりがあるはず。なんなら吉野和紙も使ったらよい。
 
吉野杉の壁板に包まれた部屋で、オーディオ機器を吉野杉ラックに入れて、最高級吉野杉スピーカーで好きな音楽を聴く……売れないかなあ。

2019/01/09

未来の中国は森林大国?

中国の植林事情に関するニュースを読んだ。
 
中国の森林率は、 現在21,5%だそうだ。約40年前は5%前後、1990年で16,4%だったというから、恐るべき伸び率だ。これは計画的な植林事業の結果なのだが、最終的には2050年に中国全土の42,4%となる406万9000平方キロメートルの造林をめざしているという。
 
さすが大陸!と思わせる数字だが、ふと気がついた。
 
戦前日本の森林面積は、約17万平方キロメートルで森林率では約46%だったが、戦後は急速に伸びて現在は約25万平方キロメートル、約67%とされている。森林蓄積(材積)で言えば、4倍から5倍に増えた。
一方で人口は減少期に入って木材消費は伸びなくなった。結果として現在「木余りの時代」を迎えている。だから、もっと木材を使え、(バイオマス発電で)燃やしてしまえ、と叫ばれているわけだ。
 
それと同じことが、遠からず中国でも始まるのではないか?
 
中国が遠からず森林大国、木材大国となるのは間違いない。40年前から広まった植林だということは、そろそろ初期の植林木は使えるようになっているはず。すでに緑化用に植えられた早生樹のアスペン(ポプラ)などは収穫期に入って、集成材やLVL(単板積層板)、合板などに加工されて輸出されている。日本で多く出回る割り箸もアスペンを材料にしているものが多い。
もちろん中国の植林は緑化や防災目的の役割も大きいので、すぐに林業と結びつけられないが、間伐材だけでも莫大な量が出荷されるだろう。
 
森林の面積だけではない。先日、香港の英字紙サウス・チャイナ・モーニングポスト紙が、「中国の人口が減少に転じた」という記事を流した。これは政府の公式発表ではないが、2018年は250万人減だった推測も出ているそうだ。政府系シンクタンク中国社会科学院も、2029年を境に人口は減少に転じると予測している。
木材需要は経済の伸びも関係するものの、人口が減れば自国内の木材消費は徐々に減っていくだろう。もともと中国の建築に木材はあまり使っていなかった。
 
森林は増えて、人口減の進展。日本の後追いだ(笑)。
 
 
日本は、木材輸出を今後の産業と捉えて期待を高めている。 2017年の木材輸出額は前年比37%増の326億円で、主な輸出先はアメリカのほか中国だ。中国へは前年比 61%増の145億円である。今後も、増え続けると予測しているが……中国が再び木材の自給を始めるのはそんなに遠い将来ではないように思える。
 
しかも日本から輸出されているのは、低品質の安い木材が中心。取って代わられる可能性が高い。日本の木材輸出が必ずしも伸び続けるとは思えない。さあ、どうする?
 
木材を輸出することで日本林業は復活する、中国が日本の木材を爆買い……なんて喜んでいる場合じゃない。将来を読んで政策を立ててほしい。
 

2019/01/08

日経ケボニー記事の写真に注目!

年末の12月30日の日経新聞にケボニーの記事が掲載されたようだ。 

 
 
あれ、取材されたとは聞いていないが……と思ったら、どうやら11月の「日経 xTECH/日経ホームビルダー」に掲載された記事の再構成らしい。
 
こちらの記事は、以前にも紹介していた。
http://ikoma.cocolog-nifty.com/moritoinaka/2018/11/post-d802.html
 
ただ、一般人は登録しないと読めないものだったのが、こちらは日経本紙なので比較的読める人が増えるのではなかろうか。
さすがに専門誌の記事だっただけに専門的(^o^)である。興味のある方はどうぞ。
 
ところで、あえて最後の部分を引用。
 
2
 
ここに写っている写真に注目してほしいのだ。これ、鳥取県智頭町のパン屋&カフェ・タルマーリーの庭先にあるデッキである。この店に覚えはないかな? 
 
そう、私がYahoo!ニュースに書いた「カフェが田舎を救う?」 の記事のトップに写真とともに登場していただいた店。実は、こここそ、ケボニー化したスギを使った施工例の第一なのだ。
 
Photo_2 Yahoo!ニュース記事の冒頭写真。
 
合わせて読んでいただくと味わい深い……かも?
 

2019/01/07

国際年「家族農業の10年」を考える

年末年始のテレビドラマ「下町ロケット」では、無人農業機械をテーマにしていた。
後継者難に苦しむ農家を救うため、無人トラクターや無人コンバインをつくる話なのだが、私が気になったのは、その無人機の価格である。おそらく、結構な値段がするだろう。それを導入できる農家はどれほどの農地を持っているのか。
 
その点には、ほとんど触れられなかったが、台風の直撃を受ける新潟の農家を救うため、無人コンバインが投入されるという局面で、「50町歩」の水田を持つ農家が登場していた。そこに4台5台の無人コンバインが出動して、一晩のうちに稲刈りを済ませるという筋立て。しかし、50町歩……約50ヘクタールの水田を持たないと、あまり役に立たないのかもと思わせる。
 
そもそも50ヘクタールの農地を持つ農家は日本では少ないだろう。しかも、緊急事態でなければ一晩でやる必要性もない。結局、組合か農業法人などで農地を集約化しないと出番がないのではないか。そこでは大規模化が指向されるわけだ。
 
 
そんなことを考えたのは、国連総会で2019年から2028年までの10年間を「家族農業の10年」に選ばれたからである。国連の国際年である。
このブログでも、年初に「国際年」を取り上げることが幾度かあった。
2010年の国際生物多様性年や、11年の国際森林年……15年は国際土壌年だったから、私は土壌ジャーナリスト宣言をしたのだった(^o^)。
ただ18年は何の国際年も決められなかった(謎)ので、忘れていたのだが……今年はちゃんとあった。
 
国際先住民言語年、国際節度年、国際元素周期表年
なんかよくわからない。とくに「節度(Moderation)年」ってなんだ?
 
ともあれ、家族農業が10年間の目標とされたのだ。実は2014年が「国際家族農業年」だったのだが、それを再び10年に延長したことになる。
 
「家族農業」とは、農場の運営の大部分を、1戸の家族で営んでいる農業のこと。大規模・企業的な農業とは一線を画した農業経営形態である。
 
現在、世界の食料生産に関わる農業のうち約8割が家族農業によるとされているが、大規模化の指向が強まって全体的には衰退している。まつさに日本も同じ状況だ。
だが国連が取り組む2030年までの「持続可能な開発目標(SDGs)」には、家族農業という農業形態は持続性があるとして注目されているのだ。また貧困や飢餓の撲滅という目標に家族経営の方が向いていると考えられたらしい。
 
このことは、農業だけでなく林業も水産業も、自然を利用した産業には共通しているのではなかろうか。大規模化し、利益の共同体が経営の主体になると、長期的視点を奪い目先の利益に左右されることが多い。その際に自然を相手にした場合、持続的になりにくいと国連も認めたのだ。
 
林業も、そろそろ大規模化に見切りをつけた方がよい。世界中で行き詰まりを見せているのだから。日本が今頃になって時代後れの大規模林業に参入しようとするなんて、馬鹿げている。家族とか自伐という言葉が合っているのかどうかはともかく、小規模・多様な林業の展開を描くべきではないか。
 
現在では100ヘクタールの山林があっても自立できないと言われるが、せいぜい10ヘクタールぐらいの山林で維持できる経営形態を模索すべきだ。少面積ゆえに丁寧な施業ができて、高く売れる木材商品を生産できるという考え方を研究してほしい。
 
日本家族林業年なんてのを設けないかね?
 
 

2019/01/06

古代の筏流しと砥石

正月は平城宮跡記念公園を訪れたのだが、そこの資料館で見かけたもの。

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この中がくり抜かれている大木は、水道管、木樋である。なんとも贅沢な……。が、もっと気になるのは、その端にある穴だ。
 
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これは「エツリ穴」と呼ばれるが、木材を運び出すために筏にして川を流すが、その際に丸太を結びつけるための縄を通すためのもの。後世になると、金属製のカンと呼ばれる金具を取り付けてそこにロープを通すが、奈良時代の筏流しでは、丸太に穴を空けていたのだ。当然、使う際には切り落とすことが多くて、その分木材の寸法が短くなる。
 
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これは京都の大堰川(保津川)で行った筏流しの再現実験の様子だが、丸太が細いし、カンを使っているからエツリ穴は開けられていない。
 
しかし、大木をくり抜いたり貫通した穴を開けるには、どんな刃物を使ったのだろうか。
 
ここで登場するのが、これ。 
 
1
 
砥石なのだ。平城宮跡から砥石が出土しているのには驚いた。見たところ粒子は荒いが、研いだ痕を確認して砥石と鑑定したのだろう。
 
つまりこの時代に金属製の刃物が存在して、砥石で研いでいたことがわかる。
 
が、これで治まらない。実は、この木樋は、奈良時代のものてはないことがわかってきたからだ。つまり、最初から木樋にするために伐られたのではなく、まず柱として使った痕が見つかっている。それは、藤原宮の宮殿だったらしい。
つまり建設時期~伐採時期はさらに数十年遡る。西暦で言えば700年以前だろう。 
 
この時代に、金属刃物で伐採して、筏流しして、加工したのか。しかも砥石もあったのか。。 
 
石器だって刃を尖らすには研いだはずだが、何を使ったのかよくわからない。やはり硬い石だろうか。ただ金属に対して砥石を使うケースはそんなにない。金属には金属で研いだのではなかろうか。実は世界的に見て金属刃物に砥石を使っていた記録は意外と少ない。むしろ日本は例外的に砥石が発達した地域だ。
 
古代遺跡の遺物を見て、そんなことを考えたのであった。

2019/01/05

木の街づくりを支えるもの

久しぶりに大阪駅前に出た。いやあ、最近は大阪の繁華街に行くことはすっかり減ってしまって(^^;)。

 
で、わずかな空き時間に紀伊國屋書店梅田店に寄ったのだが、その並びに見つけた横丁。
 
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ここ、正確には阪急電車のガード下というか駅下であったのだが、全体をリニューアルしたらしい。いつ完成したのかまったく知らなかったのだが、こんな木を全面に出したデザインになっているとは。
入っているのは古書店などが多いが、本より木の新しさがヤケに目立つ(^^;)。
 
よく木をもっと建築に使おうという掛け声は聞こえるが、やはり五月雨式では魅力になりにくく、街づくり全体のデザインが行われないといけない。
 
 
そういえば、こんなグッズも見かけた。
 
20181231_144929 イオンの300円ショップ
 
切株のクッション。これが300円だ500円だかで売り出すようになるとは……。
これと類似のものを見かけたのはスイスのチューリッヒだった。そこで切株模様のクッションを見かけて、こういうのが売れる国なんだ、日本ではなかなかなあ、と思った記憶がある。それがしばらくすると日本でも売られているのに気づいた。それはヴィレッジバンガードのような特種なマニアック店だけかと思ったら、次々と広がってきたわけだ。
 
14 チューリッヒで見かけたクョッション(2012年)。
 
こうした店舗デザインやグッズが各地で見かけるようになったというのは、日本人の意識にも木が根付きだしたのだろうか。

2019/01/04

トレンドは動物漫画?

年末年始は、ウサギと過ごしている。帰省した娘が連れ帰ったものだ。

面倒な面はあるが、やっぱり可愛い(^o^)。
 
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種類はネザーランド。横顔はなかなか端正だ。
 
ところで、本屋でこんなコーナーを見つけた。
 
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漫画本コーナーだが、よく見てほしい。動物漫画ばかりではないか。
それも、「かってにシロクマ」「クマとたぬき」「キツネとタヌキ」、そして「うさぎは正義」
何種類もあって、いずれもかなりの部数がでているのだ。
 
ざっと傾向を調べると、基本、主人公は動物自体。動物を飼う人間ではない。人間に飼われているネコを主人公にしても、あくまで動物視線なのだ。そのうえでキツネとタヌキ、クマとタヌキなど異種が仲良く過ごしている。イヌやネコも多いがペンギンなど珍しい動物もある。
「うさぎは正義」なんかはすごいぜ。強いウサギがオオカミ2頭を従えているのだ。オオカミのボスがウサギ!
 
なかなかシュールな設定だが、実は内容はいたっておとなしい。スペクタルもアクションもなく、むしろ日常の中のちょっとした愚痴や笑いを描いている(ものが多い)。
 
これが今のトレンドか……。
 
次はシカを主人公にした漫画は誰か描かないだろうか。獣害としてのシカ、狩猟対象としてのシカではなく。
私は、奈良のシカを主人公にするとよいと思う(^o^)。奈良のシカの視線で、観光客や保護に奮闘する人間たちを描くと面白いと思うよ。その際は、『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』を参考文献に(⌒ー⌒)。なんなら原作を私が書き下ろします!
 
今年は、こんなスタートです。

2018/12/28

「フォレスターズ・シンドローム」を考える

以前も少し紹介したが、「フォレスターズ・シンドローム」という言葉がある。

 
ここでいうフォレスターとは、森林行政官のことだが、そのシンドローム(症候群)とは「樹木を愛し、人々を嫌う」性向だそうだ。主に熱帯諸国の森林関係の役人に向けた言葉で、批判的な意味合いが強い。
フォレスターは、たいてい森林を専門に学んだエリートで、また法律なども詳しく遵守傾向が強いから、「森を守る」(正確には、守らせる)意識を持つ。そのため科学的知見や技術、制度を地域に導入して、森林を守ろうとする。
 
一方で、そのフォレスターが向かい合う森林地域の住民は、科学知が弱く、目先の利益(というか住民の都合)を優先しようとするから、森林を持続的に利用せずに森林を劣化させてしまう……。
 
だから樹木(森林)を愛しているゆえに、地域住民の存在はその森林管理を制約してしまうやっかいな存在と感じて嫌いなのである。
 
ま、こんな理解でいいかな? 『人と森の環境学』(執筆は井上真氏の担当部分)より。
 
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フォレスターは知識を持っているだけでなく、権力も持っているわけで、住民を森林から切り離した方が森林のためになるとする。しかし、実際には住民の方が経験知を持っている場合も多い。それはえてしてフォレスターに対して恨みと不信感を持ってしまうだろう。 しかも経験知は科学知を上回ることもあるわけである。フォレスターのいう通りにしたって上手くいかないと住民は感じるケースもあるだろう。
 
このような点が途上国の森林管理の問題点と指摘されるわけだが……。
 
 
これは日本に当てはまるだろうか? 
 
私は反対のような気がしてならない。日本の森林行政官は、人におもねり、実は森林・樹木の方が嫌いなのかも、と思ってしまう。もっとはっきり言えば、人とは地域住民ではない。おそらく行政組織の同僚や上司、さらに言えば政府の官僚ではないか。
 
当の本人も、どれだけ身近に森を見ているか。机上だけだったら遠くの森が劣化しても痛みを感じないだろう。それより身近な上司の顔の方がよく見える?
さらに言えば行政官だけでなく、民間のフォレスターも、地域の経済、企業の経営優先で動いていないか……。
 
日本のフォレスターを自認している人は、もっと(本来の)フォレスターズ・シンドロームになるべきじゃないかと感じてしまう。少なくても森林を扱うことを自分の仕事として選んだのなら、まずは森を、木を愛することを優先して世界を見る目を持つべきだろう。もちろん住民と対立したり彼らの経験知を軽んじてはいけないが、樹木を愛することが長い目で見て人のためになる。そうした視座を持てないか。
 
そんな気持ちになることが多かった1年であった。
 
 
さて、今年のブログは今日でオシマイにする。
毎日、書きたいことは汲めども尽きないのであるが、年末年始ぐらいは休ませることにしている。さもないと自らブラックな領域に落ち込んでいきそうだから。(……と言いつつ、多分、別のSNSとかHPとか、メールやら原稿やら書き続けるのだろうなあ。。。)
 
※今、昨年末は何を書いたのかと思ってチェックしたが、なんとまあ、今年と似たことを記しているよ。全然進歩していない……。

2018/12/27

「こも巻き」の真実

こも巻き。こも巻きとは、マツなどの幹に「こも」と呼ぶ荒く編んだワラのむしろを巻いているのを見かける。

 
Dsc00511  Dsc00513
 
写真は、岡山県津山市の衆楽園にて。昔の大名庭園だけにマツの大木が多いが、いずれにもこも巻きが施されていた。
 
こも巻きは、害虫対策とされる。冬の間に、害虫の幼虫が温かい藁の中に入って休眠する、それを春になったら剥がして炊きあげることで退治する……というものだ。
 
昔の知恵だなあ、でも、そんなに上手く行くのかなあ、と思っていた。
 
ところが、最近の研究では害虫退治の効果は否定されているそうだ。春になって剥がしたこもを調査したところ、害虫はほとんどいなかったとか。この場合の害虫とは、マツカレハを指すようだ。そして、益虫、つまり害虫を食べてくれるクモやヤニサシガメ(サシガメ科の昆虫)だったとか。それを一網打尽に焼き殺したら、むしろマツカレハの大発生を呼び込みそうである……。マツカレハは、こも(ワラ)自体ではなく、こもに覆われた樹皮の溝に多く入り込んでいたとか。
 
こもに入って越冬した虫が、害虫か益虫か、昔の人はあんまり確認しなかったのだろう。
昔の知恵」というのは、案外いい加減なのである(笑)。
 
伝統とか職人の慣習など昔の人のやってきたことをやたら持ち上げる人がいるが、そんなに信用してはいけない。役に立たないどころかまったく反対の効果であることも少なくない。
 
 
もっとも調査は姫路で行われたらしいので、さらに地域を変えて研究したら別の結果が出るかもしれない。
それに、今やこも巻きは、冬の風物詩、風景として実施する面もある。とくに日本庭園では。そう思って上記の写真を見ると、なんか庭の絵にするために巻いたぽい。本当に害虫のことを意識して巻いたのではないように思えてきた。
 

2018/12/26

イオンの森の3年後

2年半前に、近隣にできたイオンタウンの植林地について記した。

 
当時は植えて1年目
 
全然、お目当ての照葉樹が育っていなかったのだが、そこは今どんな状態か?
 
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おや、なかなか育っているではないか。その後、しっかり世話をしたのかな。それとも照葉樹の自力か。
もっとも、よく見ると落葉樹も結構育っている。結局、植えた照葉樹と自然に種子が飛んできたらしい落葉樹が混ざって針広混交林になりつつある。
 
3年間でこの背の高さというのも悪くはないだろう。ただボサボサした生え方で、今後種間競争が起きて敗退する樹も出ると想像するけどね。
それはそれで、自然に近い森ぽくなってよいのかもしれない。
 
ただ幅が街路樹並だなあ。光が透けている。もう少し幅があったら林内に別の環境も生まれて森らしくなったのに……と思うのは贅沢か。
 

2018/12/25

Yahoo!ニュース「カフェが田舎を救う?」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「カフェが田舎を救う?その集客力は地域づくりの力となる 」を執筆しました。

 
これは、先月の智頭町訪問時から考えていたネタだが、そのときは400年生の慶長杉の記事を書いてしまったし、しばらく間を空けようと放置していた。
それが年末も押し迫って、しかもさる事情から早く記事にしてしまおう、と決心してクリスマスの日に書き上げたのでした(^o^)。さる事情とは? そりゃ、さる事情だって!
 
かつて多数行った田舎暮らしの取材を通して田舎におけるカフェ人気に気づいていた。カフェと言っても、必ずしも喫茶店とは限らずレストランやバー、ときには何がしかの商品製造元でありながらイートインを設けているケースも多い。ともかく人の気配が少ない田舎なのに、そこには人だかりができているのだ。
 
そして、それらを経営するのは移住者が多くて、彼らはカフェを通して地元とも上手くつきあっているように見えた。人が集えば、なにかしら生み出す場になるのだろう。
 
もちろん、カフェを開けば成功するわけではなくて、人気を呼べるカフェをつくれる才能がある人が、であるけどね。一部の移住者の多い田舎では、カフェが乱立しすぎているきらいもある。それぞれがそれぞれの人脈で客を外から引っ張ってくるのならよいのだが、観光客などの奪い合いになった困ったもんである(^^;)。
 
ちなみに生駒山にも、カフェが乱立気味。うまく棲み分けたらいいけどねえ。

2018/12/24

学生からの質問

先日、静岡大学で特別講義を行ったことはすでに触れたが、その際に学生が提出したコメントペーパーが届いた。

どんな感想や疑問、意見を持ったのか書いてもらっているのでなかなか面白い。
 
私がどんな講義を行ったのかは、省略(笑)。ただ私は研究者でも教育者でもないので、あくまでジャーナリストとして情報の扱い方について(とくに森林・林業に関わる情報)について取り上げた。ほとんどの人(学生&社会人)は、一般に思われている森林に関する常識をひっくり返されてびっくりしたようだ。
 
だから、ペーパーには「田中さんの発言を聞くうちにあなたは森林を育むことを否定しているのか、と思っていたが」というフレーズもあった(^^;)。
 
そう思っていただいて光栄です\(^o^)/。それは私が森林至上主義者でも、林業の守護神?でもないことの証明だ。ま、その後に、ちゃんと私の言いたかったことを理解していることが付け加えられていたので安心。
 
 
質問もいくつかあったが、全部はとても応えられない。このブログで回答しても、その学生が読んでいる確率も低いだろうが、一つだけ。
 
森林ジャーナリストという肩書き故に自分の意見を見失うことはありませんか。
 
肩書で意見を失う……変えるということはない。そもそも、私は森林や林業を野放図に持ち上げない。上記にもあるように、森林の不都合な真実もバンバン紹介している。もちろん、わざと欠点をあげつらうこともない。
ただ、無理して森林の話につなげようとしてしまうことはあるかな。その典型がこのブログかもしれない。主題は別の話なんだけど、どうしても森林や林業関係の話題につなげようとしてしまうことはあるなあ。それは確信犯的にやっていることだけど。なぜなら、このブログは森と木と村について取り上げると標榜しているし、読者もそれを期待しているだろうから。
 
 
講義の最後に示したフレーズはこれ。 愛だよ、愛。愛がなければいけませぬ。
 
Photo
 
 

2018/12/23

竹のコンサートホール

散歩中に、ふと妙な建築途中の建築物を目にした。

 
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屋根がドーム型の曲線を描いていることもだが、どうも素材がヘン……木材ではなさそう。
 
近づくと、竹で建築していることがわかった。 
 
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おやおや手づくりかな……と思って近づくと、なんと建築している人々がいるではないか。それも女性陣を加えて家族ぽい。
 
そこで声をかけて細部を見せていただいた。床は木で張られて柱や梁も木材だが、それらを竹で包み込み、また間柱に相当する部分や壁、屋根部分などを竹で作っているそうだ。
なんのための小屋かと聞けば、「コンサート開くので」。
 
マリンバやバンジョーなどでコンサート開くなど遊ぶのに使っている(まだ完成していないけど)らしい。つまり、コンサートホールを作っているのであった。
さらにレンガを積んだピザ窯あり、薪のコンロあり、と楽しんでいる模様。農作業用とかではなく、野遊び用というわけか。考えてみれば今日は日曜日だから、休みを利用して建築しているのだろう。家族を含めて仲間でいろいろつくって遊んでいるとのことであった。
 
よろしいですなあ。こういうものは、作っている間が一番楽しい(笑)。
私も森の中のデッキや小屋などをつくったことがあるが、作るまでが楽しくて、完成するとあまりいかなくなるという(^^;)\(-_-メ;)。
 
また来年見に行こう。いつ完成するかわからないけど。

2018/12/22

枯れ木を食ったのは誰だ?

タナカ山林の話なのだが、皆伐した際に倒した太いコナラがある。 

 
それは時とともに朽ちていたのだが、先日見たら、ちょっとヘンな様子。
 
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どうも、自然に朽ちたのではなく、誰かがつつき回した印象。といっても人間ではないと思える。何か道具を使ったようには見えないから。伐ってから4年ぐらい経って初めての現象である。
 
となると……生駒山でそんな動物と言ったら、イノシシぐらいしかいないはずだ。普及した木を荒らす理由はなんだろうか。木そのものを食べるとは思えないので、腐った木質部に美味しい芋虫でも住んでいるのか? 
 
 
もう一つ、面白い造形。
 
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2種類の細い樹木の幹が重なっているところに別の蔓植物が巻きついたらしい。なんか強烈に締め上げて2本を束ねているうえ、蔓自体も幹に食い込んでいる。
 
伐り落としてやろうかと思ったが、なんだかカワイソウになって? そのままにした。でも、そのうち枯れるよなあ。
 

2018/12/21

セルロースナノファイバーの憂鬱

セルロースナノファイバー(CNF)。

 
木の繊維を極限まで分離していけば現れるナノ単位のファイバー。鉄の5倍の強度を誇り、透明にも薄いフィルムにもできるという。自動車のボディをつくる計画があったり、食べ物に混ぜてもよい。一時は未来の木質資源として持て囃されたのだが……。
 
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私は、これが実用化が進んでも林業には何の影響も与えない、と繰り返し触れてきた。なぜならセルロースは植物質なら何でも採れるわけで、わざわざ林業と関わって山から木を伐採して来ることはないからだ。よくて端材や製紙チップ、いやいや農業廃棄物でも十分。
 
それでも、少しは勉強しているのだよ。それなりに。新情報をキャッチするのが仕事だから。
 
そして……だんだん憂鬱になってきた(^^;)。
 
だって、わざわざ木を小さく分離していくのだぜ。これまではチップからせいぜいパルプまでだったが、さらに小さく小さく。もはや木じゃないところまで分離して、それからどうするのかと言えば、また合わせてくっつけ大きな単位にしていく (゚o゚;) 。
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考えてみれば、ナノ単位で「鉄より強い」と言っても使い道がないわけで、通常のものの大きさまでナノファイバーを束ねていかねば使えない。
そして束ねるために使われるのが、合成樹脂。つまりプラスチックだ。
 
最近のニュースで、廃プラスチック由来の再生プラスチックペレットと、セルロースナノファイバーを複合化して、強度などを上げた再生材を製造することに成功したというものがあったが、使われたのが使用済みパレットから作られたポリプロピレンと、おむつから作られたポリエチレン。これまで中国に送って処理してもらっていた廃プラスチックを利用する計画なのであった。
 
なんだ、プラスチック~石油由来のものと植物由来のものをくっつけた新素材か、セルロースナノファイバーって。全部植物由来なら、また自然界で分解できるが、これではリサイクルできない。近い将来、廃セルロースナノファイバー問題が発生するのではないか。
 
そのうえ親水性のあるセルロースと疎水性の高い合成樹脂を混ぜて合体するというのは、口で言うほど簡単ではない。きっと、どこかに無理が出る。たとえば曲げ強度が鉄より硬いと自慢しても、衝撃で簡単に割れるかもしれない。
 
大きな植物体(樹木)を小さく小さく刻んで、それからまた大きく大きく束ねて行くというのもエネルギーの無駄遣いぽいし、なあ。
 
結局、用途は限られてしまうのではないか。特種な用途だけでは量が出ないし価格も高くなる。それでいて、期待ほど環境にも優しくないとなったら。。。
 
セルロースナノファイバーにあまり未来を感じなくなくなった。

2018/12/20

Wedge1月号にケボニー化木材の記事

本日は、奈良県森林技術センターで開かれた「研究成果発表会」に。

 
ここでケボニー化木材に関する講演があるとのことで、聞きに行ったのでした。実は、ケボニー化スギの性能テストの一部をこのセンターでやってもらっているのだ。
 
そして、家を出る直前に届いたのが、Wedge1月号。
 
Wedge
 
実は、この号に私がケボニー化木材の記事を書いている。グッドタイミングであった。
内容は、これまでのオサライでもあるのだが、いよいよケボニー化技術を使って日本の林業を動かすという夢に向かって動き出していることに触れた。トップの写真は、ノルウェーの木造ビル群だ。
 
Img001
 
Wedgeは、大きな書店ならあるが、通常は新幹線の中(とくに東海道新幹線)かキオスクで販売している雑誌なので、もし年末年始に新幹線に乗るという人は、ぜひ手にとってほしい。ちなみにグリーン車の座席には備えつけられているので、そっと空席から抜いてもよし(笑)。
 
 
ちなみに、この記事に、痛恨の誤字があることがわかった(´_`)。ああ、これからごめんなさいの手紙書こうかな。。。

2018/12/19

シンボルツリーよ!

我がタナカ山林の半分を皆伐したのは、2014年の1月から3月にかけて。

 
ブッシュ状態だった山林だが、その中低木を伐採する際に、真ん中に幾本かの大木を残した。のっぺりした草原にしてしまうのではなく、シンボルツリー的な大木があれば見栄えもいいから、というつもりだった。もちろん、そこから種子(ドングリ)が落ちたら更新にも役立つかもしれないし。
 
樹種は、コナラとアベマキだと思う。
 
そのうちのアベマキにカシノナガキクイムシのものと思われるフラス(木屑)が出だしたのは翌年か。しかし葉はまだ生い茂っていたし、頑張って生き長らえたかな、とホッとした。
 
1512_4  15年12月。
 
1612_6  16年12月。
 
181_4  18年1月。
 
あれれ、急速に枯れてきた……。そして。
 
182  18年12月。
 
今年の台風で枝がみんな折れて落ちてしまったよ……。
ま、枯れているのだから仕方ないけどね。ただ、落ちた枝もかなり太いのが周りをなぎ倒している。とくにせっせと植えたアジサイを。
 
それを除く作業に従事する。ただチェンソーを使わなくなったので、手鋸で頑張る。太さ10センチ級の枝を短く切断して、移動させないといけない。枯れ木だから伐りやすくはあるのだが、やはり疲れますわ。
 
でも、冬の間に笹などを切り取り、伸びてきた若木のうち残す木と除く木の選別をしようと思う。……とそう考えている時に思いついた。なんで林業の下刈りは、熱い盛りの6月~8月にするんだろうね。冬の間にしたら楽なのに(笑)。
 
 
 

2018/12/18

Yahoo!ニュース「水道に漁業に国有林……」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「水道に漁業に国有林……経営の民間払い下げが広がる裏事情と危うさ 」を執筆しました。

 
タイトルに「裏事情」を入れてしまったので、こちらは裏事情の裏事情になってしまった (゚o゚;) 。よって表事情か? 
 
昨夜、眠れぬまま布団の中で、いよいよ来年の国会は国有林野経営管理法改正案だねえ と考えていたら、このアイデアが浮かんだのでした。もともと「未来投資会議」およびその未来投資戦略2018のレポートを読んでいたので、そのうさん臭さが脳裏に残っていたのだろうね。それを脳の表に出した(笑)。
 
どんな改正案かまだわからないが、これには林野庁が国有林野事業における木材の販売に関わる提案を募集(マーケティングサウンディングというそうだ。)している。それに対して関係業者が出している提案も目を通すと面白い。
 
 
皆さんもどうぞ(^^;)。
 
ただ、本音のところで林野官僚は相当嫌がっていると思うよ(⌒ー⌒)。

2018/12/17

高取城址を歩く

先日、高取を訪ねた帰りに、高取城址に登ってきた。

 
高取城は、日本3大山城の一つとか天空の城、日本最強の城など、いろいろな言われ方をする。今や゛高取町の町中には、どこにも「日本最強の城」の幟が並んでいるよ。
 
1
なにしろ標高540メートル以上の急峻な山の上に家臣の屋敷まで含めて建設された広大な縄張りの城なのだ。城下町から随分離れているのも特徴。近年の山城ブームで見直され、荒れていた城跡と石垣を整備して、人気スポットになりつつある。
 
この城が築かれたのは、南北朝時代の1300年代前半とされるが、近代城郭になったのは安土桃山時代の1600年前後とされる。なぜ、戦国時代も終わろうとした時代に、こんな巨大な山城を築いたのか不思議。
巨大石垣と急崖の上に立つ天空の都市城郭であることは、インカのマチュピチュと比肩される。ちなみにがマチュピチュが建設されたのは1500年前後とされるから約100年遅いものの、東洋のマチュピチュと呼んでもいいかなv(^0^)。
 
さて、登るために狭い山道を走るが、折しも雨模様でガスがかってきた。これまた雰囲気あるではないか。  
ようやく車を降りてからも、登るのに結構険しい(道が荒れているからでもあるのだが)。
 
 
4
 
ようやく二の丸に着く。山城とは思えないほど広く、また石垣が高い。
 
4_2
 
こちらが本丸。晴れていたら、奈良盆地南部が見渡せる。
 
4_3
 
本丸の石垣と巨大な杉。根回り5メートル以上じゃないか。直径で1,5~2メートル級だ。
 
おお、天守閣もあった。。(笑)。
 
5_2
 
チェンソーアート作品。切株にそのま彫るスタンプカービングというんだったかな。
誰が彫ったのかはだいたいわかっているけどねv(^0^)。
 
この後、急速に晴れて青空が覗きだした。それを待てば、また別の城址風景が見られたかもしれないが、高取城には霧の中にあった方が似合うと思うよ。
 
 
ちなみに、この険しさのゆえ江戸時代の城主・植村氏も太平の世に城を捨てて里に下りてしまった(^^;)。だから廃城に近かったが、幕末に一度活躍している。維新の先駆けと言われる天誅組が、この城を攻めたのだ。城兵は200人しかいなかったが、あっさり天誅組を撃退というか打ち破り撤退に追い込んだことで名を挙げている。
 
やりようによっては、まだまだ歴史ファンのみならず多くの人を集めるネタを作れそうだが、観光バスを入れて土産物店を開くわけにも行くまい。風情を守りつつ活かしてほしい。

2018/12/16

二条通りの木の格子

京都二条通りを歩くと、古い町家が点在している。点在、というところが今風なのだが……。

 
そこで私の目に止まったのが、木製の格子だ。多くの家の通りに面した窓や戸に格子が入っている。つまり細い木材を檻のように並べて作られた仕切りの意匠である。
 
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なかでも気になったのが、これ。 
 
2
 
なぜか、って? アップするとわかる。
 
1
 
どうだ。この格子の材料は丸太なのである。ほかのはみんな角材だったが、これはと直径1~2センチの丸いまま。皮を剥いて磨いたものだ。
これこそ、銭丸太か。以前は、奈良の今井町で見かけたが、京都にもあったか。
 
吉野なら、植林後5~7年生で採取される間伐材だ。もちろん切り捨てずに商品化してわりと高い価格で売れたはず。今は、この太さで出荷される木は少ないだろうけど、江戸時代から明治・大正当たりはよい商品だった。もう少し太くなると、垂木などの海布丸太として化粧材になる。
 
私は、この銭丸太を今また流行りの素材にできないかと思っている。丸太のままだから加工は手間がかからないし、廃棄物も樹皮しか出ない。製材しないゆえ強度も保てる。だから丸さを活かしたデザインを考えてくれないかと。ある程度、大量生産も可能であることも条件。
 
これを売れるようにしたら、初期の間伐材を切り捨てにせずに収入源に変えられると睨んでいるのだけどな。
 
 

2018/12/15

京の町家という田舎移住

京都に移り住みました、という連絡をもらった人の家を訪ねた。場所は二条通りの町家。

 
再会するのは10数年ぶりか。
彼は、東京の大手出版社に勤務していて、私の本を手がけてくれたこともあるのだが、その後いくつか会社を渡った上に自らの出版社を立ち上げた(正確には買い取ったらしい)。
東京で社員を何人も抱えて経営していたのだが、60歳を迎えるに当たって考えるところがあって会社を縮小したうえで地方移住を決意した。その際に縁があった京都を選んだのだそうだ。市長さんの紹介とか。
 
場所は二条城の近隣だから、“京都カースト”的にはかなりの上位である。よそ者でも、こうした位置は有利かもしれない。
 
3
 
で、私と今後のビジネス戦略を話し込んだ……ということはほとんどなく、話題はお互いの老親と自らの老後の生活のことばかり(^o^)。さらに古い町家の改修苦心談。田舎社会(ちなみに京都の中心街である町家なんて、完全な田舎社会である。)に住む大変さ。仕事のことと言えば、いかに出版界のパイが縮んで本が売れなくなったかという嘆き(^^;)。
 
ただ、ある程度の歳になると、残りの人生を考えるのは同じだ。ガツガツ生きるのもよいが、身軽になって心機一転するのもいいなあ。私も、次の本を出版したら、生活を変えたい思いはある。たとえば林業界とはおさらばしようか、と……。
 
彼の計画は、町家でブックカフェ&コミュニティ・スペースを開くこと。
 
こんなクラウドファンディング を立ち上げている。
 
こんな記事にもなったそう。
 
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これも楽しいかもしれない。私が感じたのは、むしろ都心の田舎移住のこと。
これまで田舎暮らしに憧れる人は、それこそ限界集落ぽい農山村の田舎をめざすケースがよく紹介されていたが、日本全体の人口が激減していく中で、正直そんな移住は現実的ではない。むしろ地方都市こそ狙い目ではないか、ということだ。
 
地方の中核都市に人口を集中しろ、というと、以前の増田レポートみたいだが、意図は逆だ。あちらは地方の周辺集落の人々を中核都市に集めて地方を維持させるべきという論調だったが、反対に東京などの大都市圏の人間を、仕事ごと地方都市に移り住まわせるのだ。地方都市を元気にすることで、周辺の田舎を支える体力を身につけさせる発想である。京都だってインパウンドが増えたのはともかく、住民の暮らしの内実はヤバイからね。
 
私も老後の設計をしっかりしないとなあ。。。

2018/12/14

静大の広葉樹林化研究

静大演習林の研究第2弾。

 
スギやヒノキの人工林を広葉樹林化、あるいは混交林化実験もやっていた。
 
まずどんなギャップを作れば広葉樹が入ってくるか。一辺5メートル、10メートル、20メートル、30メートルの4種類のギャップをつくって実験している。
 
その条件はいろいろあるのだが、一足飛びに結果を言えば30メードルがもっとも広葉樹が繁ったようだ。
 
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やっぱり広い方が光がよく林床に入るから……とそんなに単純化してはいけないのだが、現実的にも、これぐらい広い方がいいな、という印象である。ただ広葉樹の種子は、鳥が運んでいるらしい。そこでは外来種のソウシチョウが大活躍したという。
 
 
ちなみに演習林に隣接して、管理を任されている森に、「江戸時代のスギ造林不成績地」というのがあった。約150年前にスギを造林されたのは間違いないのだが、土質が向いていずにあまり成長がよくないため、広葉樹が入ってきた……というもの。
 
2
 
つまり混交林化したわけだ。混交林づくりとしては成功?
なかには150年生のスギが混じっている。人為的に何かしたのではなく、混交林化するのも見本になるのではないか。
 
4 
 
森林の生態については、決めつけご用心。長大な時間とともに自然も結果をとりもどし、いまこの時代で行われている事件を笑ってスルーしそうだ。

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森と林業と田舎