初めてFSC(森林管理協議会の森林認証)が登場した時、「これだ!」と思ったと同時に「他人に認証してもらわないといけないの?」という点が脳裏に引っかかった。
日本の林業が森林の質を下げている、これを何とかする手立てはないものか……と思索を繰り返していた頃である。1990年代か。
FSCの説明会に三重まで行って“勉強”したことを思い出すが、ようするに当事者(林業家とそれを購入する製材業者など)が信用ならないから、第三者が認証するということを理解しつつも、金もかかるしなあ……と思った記憶がある。
今となっては「当事者は信用ならん」という発想に大いに同意する。信用ならない。彼らに任せておいたら森林は破壊される、と意を強くしている。森林認証もいろいろできたが、少なくても日本の林業はよくなっていない。断言する。
さて「第三者が認証しなけれはならない」という考え方は、どんどん広がる一方だ。ありとあらゆる商品に認証制度が登場している。そして、新たに登場したのが、「ネットゼロ・パスウェイ認証」だ。
テーマは脱炭素。国際規格の認証と策定を手掛けるBSI グループジャパンが、 「ネットゼロ( 温室効果ガス排出量実質ゼロ)」に向けた脱炭素戦略の実効性と信頼性を高める第三者認証サービスである。
イギリスで生まれヨーロッパで広がりつつあるが、それを日本に持ち込むようだ。 2050年までのネットゼロに向け、企業に目標を宣言させるだけでなく、 実現可能性の高い移行計画の策定と、その信頼性を客観的に示すことが求められる。とくにカーボンオフセット(排出権取引)を使わないことが大きな特徴だろう。
その説明会を開きます、という案内が、私のところにも届いた(^^;)。

オンラインだから、簡単に参加できますよ、というわけで、30年前と大きく変わった。
もう、勉強はこりごりだが……。
この認証の内容はともかく、私の考える脱炭素でもっとも有効なのは、森林面積を増やすことと、木炭を土壌に混ぜることだ。
前者は当たり前だろう。とくに熱心なのが中国で、とてつもなく森林面積を増やしている。なんとタカラマカン砂漠とゴビ砂漠をつなぐ「緑の長城」が衛星写真でもわかるほどだ。
だが、私は後者にも期待している。木を炭に変えれば再び大気中に放出される可能性は非常に低くなる(その土壌を熱しないかぎり)から。バイオマスエネルギーのように、す固定された木材を燃やして排出してしまう詐欺的な脱炭素とは違うのである。そして木炭を多く含む土壌は概して農作物の生長にプラスとなる。
「4パーミル・イニシアチブ」という脱炭素運動が、すでに行われている。世界の土壌の表層の炭素量を年間0.4%(4パーミル)増加させるというものだ。それだけで人間の経済活動によって発生する大気中の二酸化炭素を実質ゼロにすることができる。
マツタケと4パーミル・イニシアティブ
4パーミルイニシアティブと「地中の森」づくり
日本では山梨県が熱心で、なんと認証制度もつくっている。
やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証制度
ネットゼロ・パスウェイ認証にも、森づくりと木炭づくりを加えてくれないだろうか。
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