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本の紹介

2019/03/21

アトムか、アトウンか

ココログ異変、ようやく収束したようだが、まだ完全に使いこなせるようになっていない。今も一度書いたものを消してしまった……。
ちなみに2日前に書こうとしていたものは、今は書けない。私のブログは延髄反射で書いているとよく言っているが、思いついたら瞬発力で仕上げるものだ。時間が経つと消える(^^;)。たまに寝かせて書く場合もあるが、それは当初の思いつきとは別のものに仕上がるのである。
ともあれ休日だから、ちと毛色の違ったものを。
  
Img001
毎日新聞奈良県版の私の連載記事「大和森林物語」(19日掲載)。以前の毎日新聞は登録すれば無料で読めたが、最近は有料化してしまったらしい。そこで、たまにはブログで紹介しよう、無料で(^o^)。
これは「森林研究最前線」というシリーズで林業ロボットを取り上げたもの。開発しているのは、奈良市にある株式会社ATOUN。アトウンと読む。あ・うんの呼吸で、人と共生するロボットを作るという理念である。 
  
我々世代がロボットというと、手塚治虫の「アトム」だが、このロボットは、人間よりはるかに強い力と知識を持ち、とくにアトムは人と同じ感情まで持つ。そして人の代わりに働いてくれる、というコンセプトだ。
ところがアトウンのロボットは、人の能力をアシストして高めることをめざしている。物を持ち上げたり、歩行を補助したりするのだ。これは人体に装着するので「パワードウェア」と呼ぶが、それとは別に乗用タイプも開発中。これは人が操縦することでロボットが物を持ち歩く。こちらはパワードスーツ。
    
人か操縦するロボットと言えば、映画「エイリアン2」や「アバター」に登場した工作機械を思い出す。ロボットアニメ的には、永井豪の「マジンガーZ」に始まり、「ガンダム」「エヴェンゲリオン」の系譜だろう。
  
Nio
コードネームNIO
    
   
さて、考えてみた。林業的にはどんなロボットがよいのだろう。
無人で人の代わりにすべての施業をやってくれるようなアトム型ロボットか。
すでにある高性能林業機械のように人が操縦しつつ、伐採から搬出までこなせるロボットか。
それとも、人が重量物を持ったり山登りなど人の行動をアシストして山の作業を助けてくれるロボットか。
   
この選択、実は林業に向き合う根本的な考え方の選択でもあるように思うのだが……。
  
私もパワードウェア「HIMICO」を装着させてもらった。
File117
   
重さ3・5キロ。まだスタスタ登るとまでは行かないが、なかなか快適だったよ。

2019/03/20

ココログ異変

昨日は、ココログ、つまりこのブログの管理システムのリニューアルが行われたのだが、その後混乱。ログインできなくなった。
なんか絵に描いたような展開で、あるある状態であった。
本日朝もログインできず、午後になってようやく正常化した……とのことであるが、ログインしてみて仰天。
全然デザインも何もかも変わってしまった。とくに写真のアップの仕方がよくわからん。
というわけで、本日もお休み。システムの正常化とともに、新管理画面の扱い方を丁寧に教えてくれ。
……この文も、アップできない可能性高し。

2019/03/18

一本の梅の源平咲き

生駒山の応接間、ラッキーガーデンでは梅が満開であった。 

 
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白い花に紅の花……あれ、同じ木から紅白の花が咲いている。全体は白だが、ある枝だけが赤い。
誰か、接ぎ木した? あるいは突然変異? たまに傷がついた枝だけ性質が変わることもあるが……。
 
実はこれ、源平咲きというのだそうだ。本来は紅梅だったのに、突然変異で色素が落ちて白梅になってしまったものの、一部に紅梅が残ったのだろう。
不思議であるが、面白くもある。梅だけでなく桃なとほかの木にもあるそう。
 
 
もっとも、こんな一角もあった。 
 
Dsc01064
 
バナナの中で水仙が咲いていた。バナナは一年草なんで、毎年茎を切り捨て、そこから春になると新芽が出るのだが、今年は先に水仙だったらしい(^o^)。バナナの方も、芯に少し新しい芽が見えていた。
 
ちなみにラッキーガーデンでは、バナナは葉が伸びると、スリランカ料理のお膳になる。

2019/03/17

檄レア!蜂蜜を入手

このところ、国産ハチミツが激減しているらしい。

 
おかげで仕入れも困難さを増しているというが……そんな中、超、超、檄レアなハチミツを入手した。 
 
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わかるだろうか、何のハチミツか。一応、採蜜されたのは北海道中頓別。
 
写真を拡大すれば読み取れるが、なんと「熊笹&あざみ」のハチミツなのだ。
 
養蜂家としては、アザミの蜜を採取するのが通常なのだが、すると何か違う蜜が採れたのだそうだ。
そんなのわかるんですか? と質問したら、一口食べたらわかるという。最初はアザミの匂いがするものの、すぐに別の蜜の味。それがクマザサとわかるの?
 
わかるんだそうである。何でも子供の頃、クマザサを食べていたから(笑)。
 
ともあれ、クマザサの蜜とはどんなものか想像つくかね? いや、その前に蜜が採れるということはクマザサの花が咲かないといけないのだが……。
 
クマザサは、いくつかの種類の大型の笹の総称だが、竹の仲間に近い。竹や笹は、いつ開花する?
 
滅多に花は咲かないのだよ。咲くのは数十年に一度。ときに40年とか60年、100年、120年に一度とさまざまな説および伝承がある。その間隔は何年かはともかく、たまたま昨年はクマザサが開花し、その蜜をミツバチが集めたのである。
 
もう次はいつ開花するかわからない。もしかしたら連鎖的に別の地域のクマザサが開花するかもしれないが、そこに養蜂家がいる確率は極めて少ない。とにかく滅多に手に入らないのは間違いないだろう。
 
そんなハチミツが、生駒にあったのだよ(^o^)。
 
さっそく味わう。
……なんだろ? 私はクマザサの蜜の味なんて知らないが、たしかに通常口にしているハチミツとは違う。なんか草の匂いがする。ちょっと枯れた感じ。ハチミツとしてはあっさり系だが、不思議な癖はある。これ、慣れるとハマるかも。
クマザサの葉は健康食品になっているが、蜜にも効能はあるだろうか。
 
 
ちなみにクマザサとはどんなものか。北海道の森の写真にはしっかり写っていた。
 
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国産ハチミツが採れなくなった理由については、今後調べていきたい。ちなみに養蜂家が扱うのはセイヨウミツバチだが、実はニホンミツバチの方がより危機だという。そして、ミツバチの大量死滅は世界中で起きている現象なので、決して日本だけの特異的な事情ではない。今後は海外からの輸入ハチミツもなかなか手に入らなくなるかもしれないよ。。。
 

2019/03/16

Yahoo!ニュース「サクラの寿命は?……」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「サクラの寿命は? サクラ林業のススメ 」を執筆しました。

 
Yahoo!ニュースの執筆では、冬に薪ストーブ、初春に花粉症、そして春本番にはサクラの話題を書く、というのが定番となっている。私の扱うテーマは時事問題ばかりては限られてしまうので、ある程度、季節の話題を取り込むのである(^o^)。
 
で、そろそろサクラの開花日予想なんぞが語られるようになったので、サクラの話を探したわけだが、最初思いついたのは、サクラの生長は早い、大木だって意外と樹齢は若いよ、という話題だった。
ところが書いているうちに生長が早い? それって早生樹のこと? だったらセンダンとかコウヨウザンと張り合える? ……と連想ゲームのようになり、ならはサクラの木を植える林業があってもいいやん、そういやサクラ材というのはわりと木工用途ては重宝されて価格も高いはず、これは商品化できますぜ、とまで行き着いた。
 
かくしてサクラ林業がテーマとなったのである。木材としては上手く収穫できない事情としては、直材が採れずに使いづらい、量が安定して採れない、傷口から菌が入って腐る、毛虫が大発生する……などを想定したが、調べてみると、そんなに致命的な欠点ではなさそうだ。
 
しかも、仮に木材生産という林業が上手く行かなくても、花が咲けば確実に観光ネタになる。そこで有料花園にすれば林業以上に儲かるのだ。これは副業としてもリスクヘッジとしても大きい。
 
かくして、不思議な記事が出来上がり(^o^)。もし、サクラ林業が厳しい理由をご存じだったら教えてほしい。

2019/03/15

ケボニーコンセプトブック!

少々宣伝ぼくなるが……。

 
本日送られてきたのが、「ケボニーコンセプトブック」。
 
Photo_2  
 
ケボニー化木材のカタログだ。これまでは、ノルウェーのケボニー
社の翻訳版しかなかったが、改めて日本独自のものを作ったもの。一部私も関わっている。
なお、ケボニー材を扱うための会社が立ち上がった。株式会社FOREVER WOOD JAPAN である。
 
これが、なかなかスマートというか美しいのだ。あくまでケボニー化木材という建材を紹介しているはずなのに、実は建築や風景を描いている。建物も千差万別だし、外観・内観さまざま。さらにヨットハーバーや海水浴場、キャンプ場、雪の山岳地帯、そして食器や家具……写真の多くはノルウェーの施工例だが、一部にアメリカ、日本の事例も含む。
なんだか北欧のアウトドアライフを覗いているような趣。
 
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表紙の下に入っている言葉は、
 
FOREVER  SUGI  FOREVER  HINOKI 
 
あくまで国産のスギ、ヒノキを対象にしている。ちなみにブックの紙はFSC MIX。
 
 
なかなか満足のいく出来だ。……と紹介しても、これ、販売しているわけではないからなあ。欲しい人はどうすればよいのか。もちろん、ケボニー化木材を使いたいという方は注文すればよいが。(社名で検索してくれ。)
 
 

2019/03/14

花の品種ははかなくて

大阪の中之島を歩いた。ここには大阪市庁のほか大阪府立図書館中之島分館や中之島中央公会堂……などが建ち並ぶが、さらに東の一角には中之島バラ園がある。 

 
ここには約310種、約4000株のバラが植えられている。大阪で一番、日本でも有数のバラ園だ。しかも無料。
 
とはいえ、この季節は剪定の真っ盛り……らしい。
 
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このとおり短く刈り込まれている。バラは冬の手入れが欠かせない。さもないと5月に花を咲かせられない。
 
ただ、私が気になったのは、この左写真に写っている標識。「サラバンド」というフランス発祥の品種らしいが、誕生したのが1957年とある。 
 
これは相当古い。約60年前だ。ほかの品種の多くが1980年以降、いや2000年以降に誕生した品種が多数なのに。
 
バラは古くから栽培されていたが、現代的な大輪の花の咲く品種が誕生したのは1867年。ラ・フランスである。
ほかにも日本のノイバラを導入することによって多くの品種が生み出された。おかげで多数の品種が毎年開発されている。おそらく総数は数万種、いやもしかしたら累計十数万種に達するかもしれない。
 
もっとも、現在残っているのは、そのうちの1割ぐらいだろうか。2万種もあるかどうか。
なぜなら、新品種が生まれても流行らなかったら消えていくからだ。その遺伝子が残されることはあまりない。
 
これはバラに限らずほかの花も一緒である。
 
私はカーネーションの父・土倉龍治郎がカーネーションの新品種をいくつも生み出したと知って、その花を見られないかと思ったのだが、栽培どころかまったく記録に残っていなかった。大正時代の話である。
 
花は流行に左右され、その品種を求める人がいなくなれば栽培されずに消えていくのだ。その遺伝子を残すための栽培などはされない。せめて、何と何を掛け合わせて、どんな新たな特徴があるのか記録しておいてくれたらよいのだが、民間の品種づくりの現場では、そんな手間のかかることはしないみたい。
近年は遺伝資源に注目が集まっている。とくに野菜などの作物は種子会社や公的機関が保存のための栽培をする。だから種子法改正にも猛反対が起きた。が、果たして花の品種は記録されているだろうか。
 
 
では、樹木はどうだろう。スギは1万種以上の品種があるとされるが、果たしてデータバンクはあるのだろうか。樹木だから、一度植えて育てたら比較的長く保たれるようにも思うが、保存する意識があるかどうかは怪しい。
 
最近はエリートツリー(一昨日の項目参照。笑)づくりが盛んだから、もしかして細胞レベルで保存されているかもしれないが……。
 
 
はかなく消えていった幻の花の数々に、少しばかりのエールを送りたい。
 
2
 
野バラ、ならぬ野良バラ。種子が飛んできて勝手に映えたらしい。新品種?かも。

2019/03/13

生駒の山仕事は複合生業

生駒市には、「生駒ふるさとミュージアム」という小さな資料館がある。元町役場の建物を改造して作られたものだが、そこで「生命育む生駒山」というタイトルの企画展を行っていた。生駒山麓での生業の道具を紹介するという。

 
その中には山仕事の道具もあるというので、まあ見ておこうかなと訪れる。生駒は、今でこそ「都会(笑)」だが、そもそもは農山村なのである。
 
……まあ、想像通りで、さして意外感のない展示でした(^^;)。
 
Dsc01056  Dsc01060
 
山道具……というか製材用の鋸や手斧、ヨキ(斧)などが並べられている。そして丸太をくり抜いて作られた水の導管。
 
説明文も、あまり詳しくないし、得るものはさほどなかった。山仕事の道具と言っても、実際に木を伐りだす仕事はあまり描かれていない。
実際は、結構な木材生産をしていたことは間違いない。私自身が「戦後すぐは山から丸太を橇に積んで牛に引っ張らせて出していた」話を聞いている。それに山には相当な面積の人工林がある。 
 
もう少し突っ込めば面白い展示にできたのに、と思う。
 
また山仕事の中に、生駒石の採掘、養蚕、茶栽培、そして寒氷(天然氷)出荷も行っていたことを示している。もちろん米の生産も大きかった。
 
それらの複合経営が山仕事だったのだろう。
そして、生駒に限らず各地の山村でも、実態としての林業は、おそらく木材生産だけではないはずだ。そういう意味では、戦前の農山村の生業の形がうかがえたかな。
 
どうも現代は、農村、山村と区分けして、その地区の生業は農業、林業、あるいは養蚕といったモノカルチャーを描きがちだが、そうではない産業構造をイメージした方がよいのだろう。
それは生駒山の植生や生態系を考える上でも大きな影響があったはず。
 
そういや、山の中に、いきなり野生化した茶の木を発見したり、生駒石を掘り出した痕跡があったり、ため池だらけだったり……と不思議な遺構を見つけることがある。それらの多くは、さまざまな生業の痕跡かもしれない。
 

2019/03/12

「早生樹・エリートツリー」と年々戦勝論

林野庁は伐る話ばかり、というと、「いや、植林も考えている」という中で、よく話題に出すのが「早生樹とエリートツリー」だ。
 
スギやヒノキなど従来の植林木に比べ、生長が早く植栽から収穫までの期間が短い木を植えようという発想だ。この場合、「早生樹」とは、生長が早い樹種のことであり、とくに推薦されているがコウヨウザンにセンダン、チャンチンモドキ……など。一方で「エリートツリー」とはスギやヒノキ、カラマツなどの品種の中でとくに生長のよいもの。
 
たとえばコウヨウザンなら20年~40年とスギの約半分、センダンも20年で直径30センチを超える。エリートツリーでも30~40年で収穫できる。 これなら、植えた人が生きているうちに収穫できる、というわけだ。 とくにコウヨウザンは、収穫(伐採)したら、萌芽が伸びるので、次の植樹をしなくても2世代目が育つから低コスト! とはしゃいでいる。
 
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コウヨウザン。根元からわさわさと映えているのが萌芽。伐採していないのに2世代目が映えている。
 
なんだかなあ、という気分になる。ものすごい大発見したような書き方をしているが、そんな樹種や品種は、大昔から取り上げられてきた。
 
コウヨウザンなんぞ、江戸時代に清国から持ち込まれて植えられている。明治になってからも幾度も導入された。東京の林試の森公園にも植えられているから、山林局(現在の林野庁)も導入したのだろう。
 
でも、根付かなかった。材質が日本人好みでない以外にも理由はあったのだろう。 
 
エリートツリーも、今から20年以上前に「3倍速のスギ苗」が生まれている。
 
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なんと植えて10年で直径30センチ近くなるのだ。
 
だが、広がらなかった……場所によってはそれほどの成長力を発揮できなかったこともあるし、10年を超えると急に生長が衰えたとも言われる。結局、普及しなかったのである。
 
そのほか林地肥培、つまり肥料を与えて早く太らせようとしたり、あの手この手を試しているがことごとく討ち死にしている。
 
今のブームは、そうした過去の失敗を振り返っているのかね。
 
 
そもそも「樹木を生長させるのは時間がかかるから採算に合わない」という言葉も、昔から言われたことだ。
三井物産の初代社長・益田孝もそう言って山林経営を忌避していたが、土倉庄三郎に「木は毎年生長している」と説得された。ここで「年々戦勝論」が出てくる。
 
庄三郎は日清戦争後に「戦争なんて、莫大な戦費を費やして有為な人材を死なしめるだけ。木を植えたら毎年育って、毎年戦争に勝っているも同然」と喝破した。
つまり一本の木の生長を見るから遅い、年数がかかると思うが、山全体を見て順々に木を育て順々に収穫すれば、毎年収益を上げられると唱えたのだ。
 
それを期に山を買いだした三井物産は、今や日本第4の山主である。
 
樹木の生長速度を早めようという姑息な発想をせず、経営システムで補うのが王道なのではないか。
 
 
私自身は、植栽する樹種・品種の多様性を作る点では早生樹もエリートツリーも試してみる価値はあると思っているが、植栽する適地や採算性などわからないことが少なくない。早く生長する分、どこかにしわ寄せが行くように思うが、それが何かつかめない。
 
何より早く育つと言いつつも、20年もかかるんだぜ。これが5年ぐらいならなんとかなるが、20年後の経済状況や社会事情、そして流行り廃りが読めるわけない。木材が気嫌いされているかもしれないし、コウヨウザンの花粉症が登場しているかもしれない(笑)。
 

2019/03/11

「撤退の林業計画」再び

昨日は「森と環境保全活動の10年」というテーマのシンポジウムに顔を出してきた。演者は川北秀人氏。(人と組織と地球のための国際研究所代表)

 
てっきり森林ボランティアとか木育、環境教育などに関わる団体の10年間の変遷を語るのかと思いきや、もっと広い分野から切り込む。それは日本の人口減と年齢構成である。
そう書けば想像できるとおり、今後猛烈な勢いで日本の人口は減少し高齢化が恐怖を感じるスピードで進行する。
……こうした点は、すでに一般の社会でもよく語られる話題なのだが、これまでとこれからの差は大きい。なぜならイマドキの高齢者は元気、といっていられるのは75歳まで(前期高齢者)で、その年をすぎる(後期高齢者)と多くが要介護に陥るからだ。そして今後は前期高齢者さえ減少して後期高齢者が激増する。
 
当然、林業で働く人も減る。現在の担い手(4万5000人)を維持しようとすると、毎年1万2000人以上の新規就労がないと無理だそうだ。これもアマアマの計算だと思うが、現在は3000人程度であるから、絶対不可能。
当然ながら趣味的な森林ボランティアも減少する。むしろ今後は介護ボランティアに模様替えも必要かも。。。
 
 
……そんな話を聞いていて私は思い出した。かつてYahoo!ニュースで「撤退の林業計画 」を論じたことを。(2013年2月)
この時の世間の反応は批判ばかりだったが、再び論じるべきだろう。 
 
簡単に論点を言えば、「日本の林業は、絶対に現状を維持できない」「絶対に活性化できない」を前提にする。
ただし、この場合の維持とか活性化というのは林野庁のお好きな「量の林業」である。数字で測る発想では、林業は絶対に崩壊する。木材生産量は増やせないし、就業者は激減する。
だが質で捉えると、山主は少ない生産で十分な収入を得られるとか、市民の暮らしの場に木材がいっぱい目に入る社会を築くことはできるだろう。
 
まず林業からの撤退、規模の縮小を前提に考える。木材生産林の面積も就業者数も半分以下を目安にしたい。木材生産量は効率化によって3割減ぐらいに留められるかな。一方で、林業を続ける山主の収益を2倍になるようめざす。木材の供給過剰を消し価格を上昇安定させれば不可能ではないはずだ。
またスギ・ヒノキの一辺倒から針広混交林化することで広葉樹材の生産も見込む。
 
 
問題は、まず森林所有者の振り分けと、林業から撤退を決意した所有者の処遇がある。
次に林業をしない人工林の植生をどのように誘導するか。基本的には、手を入れずに防災機能を保てる森になるまでの移行期の管理だろうか。
 
それらを真剣に研究していくべきだ。全国の有意の人々よ、「撤退の林業計画」研究会を立ち上げないか(⌒ー⌒)。
また全国から矢が飛んできそうだな。。。

2019/03/10

フェルメールから動物園へ

大阪に出たついでに、大阪市立美術館で開かれているフェルメール展に行ってきた。

 
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混んでいたら止めようかな。。。と思っていたが、かろうじて並ばずに見られそうなので入る。(オープン時は時間制限があったそう。)
 
なお、知らない人向きに紹介しておくが、フェルメールの絵は6点のみ。後は同時代の周辺画家の作品である。フェルメールに堪能できるわけでみない。それに有名な「真珠の耳飾りの少女」や「牛乳を注ぐ女」など「青」の名画はない。とはいえ、やはり絵の前には人だかり。残念ながら私の好みの絵は少なかった。
それに番人がうるさい。なんだかんだと注意能書きを垂れている。やれ鞄は前で持てだの、近づきすぎるなだの、うるさいわい。何か注意をしないと仕事していないと思われると強迫観念でもあるのか。
 
すっかり気が削がれて、次に入ったのは隣の天王寺動物園(^o^)。
 
いやあ、動物園なんて久しぶりだわ。しかも男一人だもんな。。。。うちの娘は小さいとき、動物園行かない? と誘ったら、かならず断りやがった。私が行きたかったのに。
 
最後に動物園に行ったのはいつだろうか……。と考えて、思い出した。なんだ、数年前に北海道旭川の旭山動物園に行っているし、昨年は帯広動物園に入ったじゃないか(ブログにも記した)。意外と各地で時間があると動物園に行っているのである。それに身近なところでは、生駒山のラッキーガーデンでヤギやヒツジに餌やってるしなあ。
 
天王寺動物園は、改修中が多かったのだが、それでもコアラやレッサーパンダもいる。ライオンにトラにサイもいる。 
 
でも、私が注目したのは、こんなものであった。。。 
 
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いつから植物に意趣替えしたのだろう?
 

2019/03/09

Yahoo!ニュース個人筆者の書籍コーナー

今、書店で「Yahoo!ニュース 個人」書籍フェアが行われている。
 
これはYahoo!ニュース個人に執筆している筆者(オーサー)が出版した本を一同に介するという試み。
 
開いている書店は、東京と大阪だ。
 
▽東京
・丸善丸の内本店 → 2F新刊・話題書付近
・ジュンク堂池袋本店 →5Fビジネス新刊付近
・M&J渋谷店 → レジ前の新刊・話題書付近
▽大阪
・ジュンク堂大阪本店 → 2Fレジ横付近
・M&J梅田店 → エレベーター横、新刊・話題書付近
・ジュンク堂三宮店 → 5Fエスカレーター横付近
※ジュンク堂池袋店、三宮店では一部の書籍
 
 
さっそく覗いてきました。私が訪れたのは、大阪の丸善&ジュンク堂書店である。 
意外とわかりにくい。1階の入口付近なんだけど、導線から少し外れているからか。
 
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さて、このどこに拙著があるか。。。。
意外と?わかりにくい(笑)。映えていないなあ。
 
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アップです。背表紙だけだし、タイトルも地味。もっとも近著なんだが、こーゆーイベント時に合わせて、背表紙の装丁をもっと派手にすることを考えてもよいなあ。
3月1日に始まり3月31日まで各店舗で実施中。ご確認ください。 
 
せっかくだから、ヤフージャパンの大阪事務所からの夜景を紹介しよう。
グランフロント大阪 タワーA 37階である。
 
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日没直前のマジックアワーである。淀川も見えるんだなあ。
 

2019/03/08

「カンブリア宮殿」にワイスワイス

昨夜、テレビ東京系のビジネス番組「カンブリア宮殿 」で、家具会社「ワイス・ワイス」が紹介された。

 
テーマは第3の家具メーカーとして、高級路線でも激安路線でもない、合法木材、国産木材による家具づくりをめざすというもの。
 
ちょうど私がこのところこだわっている「合法性」=違法木材の追放と、「木材は建築材から家具・内装材に」という主張と重なるところがあって興味深かった。
ベトナムの木工、ルーマニアの違法木材。どちらとも重なる。
 
私は佐藤岳利社長を以前より知っており、そのカタログなどに登場したこともあるのだが、最初は「合法木材による家具」づくりだった。それが最近は「国産材による家具」づくりへと進み、番組によると、今や家具だけでなく伝統工芸系のセレクトショップ、それも開発プロデュースまで手がけているよう。
 
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とくに驚いたのは、宮城県の栗駒杉による家具もプロデュースしていたこと。震災で廃業寸前の製材所に話を持ちかけて椅子づくりに乗り出したというのだが、そもそもスギ材で椅子ですか、というハードルに加えて相手が製材所だったことだ。
 
製材所で家具をつくるというのは面白い。下手に広葉樹材で家具づくりをしている工房より既成概念がなくてよいのかもしれない。それに針葉樹材の扱いを知っている。
 
そして、2年間で達成しているのだ。失礼ながら「やればできる」と思ってしまった。
もし早くから全国の製材関係者が、国産材による家具や内装材加工の技術を磨いておけば、日本の林業も今とは違う進む方向があったのに、と思ってしまう。
 
 

2019/03/07

Yahoo!ニュース「ルーマニアの木材…」書いた裏事情

 
これは1月30日に東京で行われたセミナーの内容を受けている。私はセミナーに行けなかったが、何かと気にかけていたのである。……なぜなら、ルーマニア材には以前から注目していたから。
 
その昔もブログの記事にしたはず……と思って探してみると、見つかった。
 
なんと2009年8月の記事だ。長く書いていると、ちょっとした資料庫になっている。
 
 
 
ともあれ、10年経って、こんな記事になるとは。以前は、安い木材が輸入されるかも、という危惧だったのが、違法伐採問題に化けてしまった。
単に違法伐採というだけでなく、森林認証を取得していてもこんな有り様というところが肝だ。いったい何を信じたらよいのやら。
 
なんとなくヨーロッパ(ルーマニアもEUに加盟しているから、EUと一括りにして輸入されたら原産国がわからなくなる。)の木材だから合法じゃないの? と思いがちだが、現場はこんな状態なのだな。シュバイクホファー社もオーストリア最大の木材会社で優良企業ぽいが、他国ではやりたい放題やっている。
 
ドイツだって、皆伐原則禁止と言いつつ、巨大木材会社はルーマニアのほかポーランドやウクライナから輸入していると聞く。そこでどんな伐採しているか把握できない。
 
やはりトレーサビリティをしっかりした上で、現地事情を常に把握しておくことが大切だろう。もっとも、それを保つのは、森林への愛があるかということだが。

2019/03/06

宇治茶の認証制度をつくる前に

宇治茶の認証制度が創設される、というニュースを知った。
 
ようやく、宇治茶の中身をちゃんと審査してまがい物と区別することになったのか、と思った。なぜなら、今の宇治茶は極めて怪しい。その点は、以前にブログに記したが、我が家にあった宇治茶のパッケージをよく見ると、このようになっていたからだ。 
 
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読めるだろうか。原材料名のところを見てほしい。
緑茶のほか、「アミノ酸等」と「重炭酸アンモニウム」が添加されている。
なるほど、宇治茶の玉露の旨味はアミノ酸のおかげだったのか、重炭酸アンモニウムによって緑色をよくしていたのか。宇治茶って、アミノ酸の味だったのね……と私はことあるごとに京都府民に申し上げている(^^;)。
 
なお、こうした添加物は合法的なもので、だからパッケージにも記載しているわけである。私も遠慮なく紹介できる。しかし、県によっては緑茶への添加物を禁止しているところもある。だから京都府も、ようやく規制に乗り出したのかと思ったのだ。
 
ところが認証制度の中身はこうしたものではなかった。 
 
宇治茶の品質の高さを保証する「プレミアム宇治茶認証制度」というのだそうだが、京都府と公益社団法人京都府茶業会議所が創設したもの。商品の袋などに銀色のシンボルマークを付ける。なお手摘みの茶葉を100%使用した「プレミアム手摘み玉露」は金色のシンボルマークになる。 
 
玉露の認証審査会が開かれたのだが、認証要件 は、
◎京都府内産の一番茶葉のみを使用
◎生産履歴の写しの提出
◎棚掛けによる被覆栽培で生産
◎品質審査会で一 定水準以上の評価の獲得
……の4点である。ちなみに認証期間は1年間。
 
なんだ、アミノ酸の添加の有無は問わないのか。我が家の取り寄せ宇治茶が認証を取れたかどうかは知らないけれど。
 
プレミアムなんて付ける前に、まず全宇治茶の底上げというか、もっと基本を守って品質保証をすべきだと思うけどね。 
 
 
先日、静岡でいただいたお茶は、農家が自家用につくったお茶のおすそ分けだった。それが抜群に美味かった。もちろん添加物の表示はなかったけど。
 
 

2019/03/05

ウッド・チェンジって何?

林野庁の「官民で連携して木材利用の推進方策を検討する懇談会」(通称ウッド・チェンジ・ネットワーク)とやらを立ち上げて、初会合を2月27日に開いたという。
 
合い言葉は「ウッド・チェンジ!」だそうだ。これがどーゆー意味かというと、「燃えやすいという木造のイメージのチェンジ、鉄筋の建物を木造にチェンジ、 持続可能な社会へチェンジ」の三つのチェンジを込めているとか。
 
これは英語ではないが、訳せば「木材に変えよう」になるか? ウッドに持続可能な社会という意味まで込められてしまった。ただし正確に言えば、国産材に変えようであり、外材を使われても困るだろうな。それこそ「外材から国産材から変えよう」なのだけど、「木材を鉄筋コンクリートに変えよう」にならないようにね。
 
ともあれ、このウッド……という言葉は何か聞いたことがあると思い記憶をたどると、まず数年前に「ウッド・ファースト」という言葉があったなあ。次に「ウッド・スタート」も使われた。
それぞれ誰が言い出したのかはっきり覚えていないが、前者はまず木材を使うことを検討しようであり、後者は幼児に木製玩具を与えて木材に触れさせる木育を施そうという運動の合い言葉ではなかったか。
 
そして今度はウッド・チェンジ……。ウッドの後ろをチェンジばかりしている(^^;)。 
 
 
会合には、林野庁の幹部のほか、大林組や住友林業、三菱地所のほか、セブン-イレブン・ジャパンや東京海上日動火災保険などの企業、そしてオブザーバーとして東京都や高知県、国土交通省も参加したらしい。
ようは建築分野に木材(国産材ね)を使ってくれというわけだ。(高知県はどんな経緯があるのだろう。)
 
大林組とか住友林業には木造住宅や木造ビルを作ってもらいたいが、結構大変。セブンイレブンさんよ、コンビニの店舗なら簡単に木造でできるんじゃね? という推し付合いがあったのかも。
 
別に悪いことではないのだけど、なんか大袈裟な懇談会をつくって行う運動かと思ってしまう。あんまり声高に運動されるとウッドうしい……。
 

2019/03/04

木工大国・ベトナム!

昨秋のことだが、女子大生からメールが来た。
 
今、ベトナムの企業にインターンとして滞在しているというのだ。そして森林認証制度をテーマに研究しようとしているとのことだった。そこで私に問いかけがあり私もそれなりの返信をしたのだが、その件は置いておく。もう彼女も帰国したかもしれないが、報告は届いていないので、どうなったのかわからない(^o^)。
 
ただ、ベトナムでは森林認証が進んでいることが印象的だった。
 
と言っても、おそらくCoC認証だろう。木材および木材製品の流通に関わる点で森林認証が重要になっているのだ。なぜなら、ベトナムは木工王国だからである。(正確には、木工人民民主主義共和国?)
 
最近の発表(農業農村開発省)によると、2018年におけるベトナムの木材および林産物輸出額は約1兆円に上っているという。それは農林水産物の輸出額の25%以上を占めるほどだ。
 
ベトナムは現在、世界120か国・地域に林産物を輸出しており、世界で5位、アジアで2位、東南アジアで1位である。ベトナムの林産業は過去10年で800%以上の成長率を記録したそうだ。2019年の林産物輸出額は約1兆2200億円を見込む
とくに家具や木工品の一大産地となっているのだ。国内には4500社の林産加工企業輸出業者は1800社以上。2000万人以上が同分野に従事している。設備も最新式で、中国より立派。そして技術力も非常に高い。
いわゆるアジアン家具ではなく、北欧のデザイナーと提携しているからスマートでスタイリッシュなデザインが売り物だ。
 
輸出先は、以前は日本、台湾、韓国だったが、今はアメリカやヨーロッパ、オーストラリアが増えてきた。イケヤの家具だってベトナム製。
 
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日本でもニトリの家具にゴムノキ製が多いが、おそらくベトナム製だろう。たしかベトナムに工場を建てていたはずだ。
 
その素材となる木材は、需要の80%以上をまかなっている。質も年々向上しているという。もっともベトナム戦争でジャングルはかなり焼かれたので、原生林からの収奪ではなく植林木だ。とくにゴムノキかアカシアだ。昔は紫檀、黒檀、白檀の産地だったはずだが、すっかり変わったのだ。
 
ところが面白いことに、ベトナムの木工産業が昔から盛んであったわけではないらしい。いわゆるドイモイ政策以後に、海外から資金を取り入れ、フランスと中国が持ち込んだ木の家具を作る技術を活かしているのだ。
もちろん、それに対応できる器用さと勤勉さがあり、賃金も安い。これらが合わさって家具産業が勃興したのだろう。
 
市場は海外、とくに欧米だから、木材にも森林認証が必要となっている。ゴムとかアカシア林も取得しているのだろうか。日本からベトナムへの木材輸出は増えているが、認証材はほとんどないだろうから、そのうち頭打ちになるのではないか。加工してまた日本にUターンさせるのならいらないけれど。
 
私は、日本の林業を立て直す肝は家具や内装材にあると10年以上前から唱えてきたが、残念ながらそれを実行・達成してみせたのは日本ではなくベトナムであった。
いまだに建築構造材にしがみついている日本の林業・林産業は先細り感しかない。認証を取っていないから原木輸出さえも期待できない。海外視察に行くのなら、もはや欧米ではなくベトナムに行った方がいいかも。

2019/03/03

林業用トラック開発の現場

昨年、一昨年だったか、林業用2トントラック(ダンプ)の危機がネット上で盛り上がったことがあった。

 
ようは林業に向いた悪路走行ができ、通常道路も走れる2トントラックの製造が中止され、危機に陥っている……という話だ。そして、その問題がネットで広がった結果、日野自動車が動き出したという話。
詳しいことは,、私もYahoo!ニュースに記した。
 
 
 
この開発物語はまだ続いていて、いよいよ最終局面。
 
実は、最近この件について、架装についての意見交換会 がもたれたのだ。そしてその現場に、なぜか私もいた(笑)。
もちろん私は、何か意見をいうわけではなく取材という立場。詳しくは、リンク先のブログへ。
 
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この4月に日野自動車から新型四駆トラックが発表される。それを林業用に改良する話が進んでいる。まだ内容はオープンにできないのだが、開発担当者も来られている中で、トラック開発の実情に触れることができた。 
 
まず、排ガス規制はますます厳しくなっているので、昔と同じような高床・直結型四駆・副変速器付きの高トルクなダンプ車はつくれないという現実がある。加えて高床式の自動車をつくる製造ラインがすでにないという。完全な新車を設計し、ラインから用意するのは採算から考えても不可能だった。
ちなみにヒノノニトンの生産は年間約2万台だそうだが、そのうち林業用というか、悪路走行用の需要はせいぜい数百台しか見込めない。
 
ならば国外需要は。発展途上国ではまだまだ悪路走行用トラックが求められているはず。輸出需要も見込めば、それなりの台数は確保できないのか……と思うのだが、そうなると排ガス規制が緩やかな国々であり、しかも価格も相当下げないと購入は見込めないとか。
 
それに求められるのは、単に悪路に強い馬力・車高ではなかった。たとえば下り坂を極低速で下りられるエンジンブレーキも必要なのだそうだ。
一方で、単に山で丸太を積んで走るだけでなく、通勤用にもできることが条件としている。また積むのは必ず丸太と限らず、土砂を積載することもあるが、これが荷台の条件にいろいろ影響がある。
 
まあ、このように並べると悪条件ばかりで、なかなか開発は難しそうだったが、それをある程度はクリアできる見通しになったのだ。4月以降に新型トラックを吉野の山でモニターを繰り返して、改良と微調整を行い、十分な林業向きのダンプに仕上げる予定とか。
 
とはいえ、よい面もある。現行の問題点が改善されるだけでなく、環境性能はもちろん燃費もよくなるはず。それに低床ならば重心が低くて運転性能も上がるだろうし、乗り心地もよくなるだろう。
新しい2トントラックを購入を考えている林業関係者は、今しばらく見守った方がいいかも。
 
しかし、マニアックな話題と思った林業用ダンプの問題が、これほど世間の関心を呼び、それが会社を動かしたことは今更ながら驚く。
 
ちなみに日野自動車としては、「奈良案件」だそうです(笑)。 

2019/03/02

ナラ枯れの空

生駒山を歩くと、以前と空が広がった気がする。

 
明るいのだ。そして頭上を覆っていた大木が消えている。
 
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これまでコナラの大木が増えて林内が暗くなり、生態的には多様性が減ってきたのではないかと言われていた。これが単に照葉樹林への遷移ならよいのだが、実は照葉樹もあまり育っていない。大木の下に小さくなっている……だから、いわゆる里山の雑木林を元に戻すには、伐採を進めないといけないという。 それも皆伐なみに伐らないと落葉樹林の里山にならないというのだ。
 
私は納得しながらも、イマイチ人為がないと生態系が健全にならないというのもおかしいね、と思っていた。
 
そこへナラ枯れが大発生。コナラの大木が次々と枯れる。これぞ、自然の摂理。大木を除いてくれるのか、と思ったのだが、実はナラ枯れで大木が枯れても間伐ぐらいの効果しかなくて、十分に林床に光が入らない。だから次の木が育ってこない。中低木のソヨゴやヒサカキばかりになってしまう、という。 
 
ところが、昨秋の台風で一変した。ナラ枯れ木がボキボキ折れて倒れたほか、多くの中低木もなぎ倒し、すっかり明るくなった。
 
これこそ、自然の摂理かな? と思う。ナラ枯れプラス台風によって遷移は大きくもどって落葉樹の生える里山になるかもしれない。
 
 
おまけ。倒れて、葉も全部むしられたツバキが、花だけ咲かせていた。
 
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2019/03/01

サバイバル植物!復活編

以前、ど根性植物とかスキマ植物とか虐待される植物、戦う植物……と名前はその度に変わっていたが、各地で見つけた頑張っている植物シリーズを続けていたことを、一昨日の「倒れてもタダでは起きない樹木たち」で思い出した。

 
そこで、復活アゲイン! 今回はサバイバル植物と名付けた(^o^)。
 
ということで、本日の紹介は、こちら。
 
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生駒山には、昨秋の台風で倒れた木がたくさんある。多くは根こそぎ倒れているから枯れていくんだろうけど、なかには頑張ってサバイバルしている木もあるよ。 
 
これはソヨゴだろうが、写真の左上に根っこごと倒れたことが写っている。が、しっかり、その後は上向きに伸びだした枝が葉をつけている。
 
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これが新たに若葉を芽吹かせたアップ。冬なのに、結構な若葉が出ていたのは、倒れたり折れたりしたために活性化したのか、あるいは暖冬のおかげか。
 
 
ちなみに、「切株の上の生態系」シリーズというのもあったなあ。
 
そこでサービスショット?
 
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切株の上にヒノキの実が落ちたようだが、芽吹くだろうか?
 

2019/02/28

木目のある風景

ふと寄ったホームセンター。

 
その入口で、丸太の山積みに出くわした。
 
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なんだ、薪かシイタケ原木か……と一瞬焦ったが、もちろん、すぐ正体はわかる。
 
トイレットペーパーであった(^^;)。
 
なぜかパッケージが木目なのである。何か意味があるのだろうか。単にペーパーは木からできていますよ、というアピールか。 
 
さらに売り場を回っているうちに、こうした商品も目に留まる。
 
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フライパンの把手部分が木の木目。
もちろん、印刷であろう。が……。
 
このような商品が最近は増えたような気がする。
意味もなく、と言っては語弊もあるが、とにかく木目調が全体に増えた。
 
まあ、これは良いことなのだろう。それだけ木目、つまり木の模様に価値を求める人が増えたということになる。実は、わりと最近まで(と言っても前世紀かもしれん)、木の素材を隠すようなデザインが多かった。むしろ合成樹脂の方が人気があったように思う。その方がカラフルだし、防水だし、何かと機能面でよかった。
それに比べて今は人々は木に親近感を抱いている。残念ながら、それを木目模様の印刷で補われているのだが。
 
もっと、本物の木の木目を売り物にできないものか。

2019/02/27

倒れてもタダでは起きない樹木たち

裏山で、こんな木を見かけた。

 
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これ、どんな生長の仕方をしているかわかるだろうか。どうやら右上が根のようである。が、抜けかけている。そして左下の幹は、枯れている。そして真ん中から左上に延びる枝が元気に葉を繁らせている。
 
ちなみに右の根は、コンクリートブロックの上に降り積もった土に根を伸ばしていたらしい。それが倒れる際にはがれたのだろう。ただ、わずかに根は生きている。ブロックの間に延びた根から水や養分を吸っていると見える。
そして倒れて梢部分は折れたのか枯れたが、地面に接した幹の部分から細根が出ている……。おかげで枝の部分は葉を伸ばして光合成もできたのか。 
 
こういうのもドコンジョウ樹木の一つだろうか。スキマ植物、虐待される植物かもしれない。いや、以前は「戦う植物」と名づけたっけ。悪環境と戦って生きるサバイバル植物だ。 
 
 
以前、川上村の源流館の成瀬さんより提供された写真も紹介しよう。
 
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これって、典型的な伏状更新? 倒れた樹木(スギっぽい)が、地面に付いた幹から根付いて、枝をまっすぐ天に向かって生長させて幹になった……という状況か。まだ倒れた幹は生きているから古くはなさそうだが、かつての枝が立派な幹となった様子がわかる。
 
樹木は倒れてもタダでは起きない(^o^)。これも植物なりのサバイバル戦術だろうか。
 

2019/02/26

野生のイノシシにワクチン投与の不思議

豚コレラが猛威を奮っているのはご存じだろうか。
 
岐阜から始まったようだが、今や愛知、長野、滋賀、大阪と5府県の養豚場で豚コレラの感染が確認されているのだ。これはやっかいな病気で、いったん感染および感染の疑いがあれば、問答無用でブタおよび豚肉を出荷停止し処分しなければならない。すでに数 万頭が処分対象となった。ちなみに、豚コレラは人間には感染しないし、その肉を食べても問題ないとされる。
 
が、問題は感染源だ。どうやら野生のイノシシが関わっているらしい。すでに岐阜と愛知では豚コレラに感染したイノシシが180頭も確認されているからだ。
 
驚いたのは、その対策。なんとイノシシに対して経口ワクチンを投与することになったのだ。そんなワクチンがあったのか!
農水省では、ワクチンは12万個をドイツから輸入するという。このワクチンは縦横4センチの形状で、トウモロコシ粉やミルクパウダーなどで作ったエサの中に液状ワクチンが入っている。これをイノシシが通る獣道などの地中10~15センチに埋めるのだそうだ。イノシシが鼻で掘り起こす習性を利用し、このエサ=ワクチンを食べさせようというわけだ。
段取りでは、春、夏、冬のシーズンごとに2回散布し、散布から一週間後にイノシシがワクチンを食べたか調べる。このワクチン投与は数年間継続するらしい。
 
……これ、どう考える?
 
こんな手でイノシシにワクチンは行き渡るのだろうか。確率的に、ワクチンを食べるイノシシは生息数の何%になりそうか。
そもそもワクチン入りの餌を食べさせてイノシシを豚コレラから守るぐらいなら、それに毒を仕込んでイノシシ退治をした方がよくね?。。。だってイノシシは増えすぎて農作物に何十億円も被害を与える害獣だ。駆除も一生懸命にやっている。奨励金だけで何億も支出している。イノシシ以外の動物が食べたらどうするとか、毒を野に撒けないという意見もあるだろうが、毒の種類によっては比較的短期間に分解して無毒化するものもあるはず。
 
むしろイノシシの生息数を落とすチャンスと捉えて、積極的に駆除を強めた方が建設的なのではないか。毒ではなくワナや銃による駆除を強めるべきだろう。ただ駆除した感染個体からハンターに病原菌が付着して感染を広めないよう気をつけないといけない。
もちろん、各府県ではそうした対策も進めているようだが、効果が読めないワクチン投与をなぜ行うのか。「やってる」感を出すため?
 
 
面白い(と言っては語弊がある)のは、養豚場のブタにはワクチンを投与しないことだ。なぜなら、ワクチンの成分が肉に残る心配があり、それが知られるとワクチンを打ったブタ肉の消費に響くからだそう。豚コレラ菌は人間に害はないし、ワクチンも問題あるように思えないから怖いのは風評被害だろう。だから1頭でも豚コレラが確認されたら、その周辺の養豚場のブタは全部処分されてしまう。
 
ちなみに専門家による「拡大豚コレラ疫学調査チーム」が岐阜からの感染ルートを調べたところ、ウイルスを含んだ泥や糞を付けた車両や人を介して岐阜県から愛知県内に入った可能性が高いという。岐阜県内の感染にイノシシは無罪と言えないが、他府県への拡大に関しては、ちょっと濡れ衣の可能性も出てきた。
 
農水省、よく考えてね。 

2019/02/25

砥石の年輪

昨日は、Yahoo!ニュースに刀剣女子の記事……ではなく、砥石の記事を書いた。

 
せっかくだから、こんな砥石をお見せする。
 
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最高級の砥石だが、なんと年輪が見えるのです。正確には1筋が1年とは限らないから年輪ではないかもしれないけど。 
 
砥石の元になる細かな泥の粒子が積み重なった痕でしょうか。
 
木は生き物だから一本一本、木目が違っているというが、砥石……というか岩石だって一つ一つが違っている。
 
だから人との相性が問題となる。高価な砥石を使えばよく切れるようになるわけではなく、刃物の性質や形状、そして研ぐ人の力や癖なども影響する。その人にとっての最良の砥石というのがあるのだよ。
 
木の年輪。砥石の年輪。そして人の年輪をよ~く見つめよう。

2019/02/24

Yahoo!ニュース「刀剣女子を縁の下で支え…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「刀剣女子を縁の下で支え、日本を木工王国にしたのは世界でも稀なる砥石だった 」を書きました。

 
長いタイトルシリーズ、なかなか延びております(^o^)。写真と内容のミスマッチも狙ったものです。そして長タイトルは、日刊ゲンダイ仕込みという……これも裏事情(⌒ー⌒)。
 
さてさて、この記事は、昨日訪れた天然砥石館のことを記したのだが、もともと取材のつもりだった。ただ刀剣女子は……あまりと言えばあまりなので、こういう形にしたわけです(笑)。
 
正直、ちょっと頭の中に描いていた刀剣女子の姿とずれておりましたわ。。。こーゆーのか。。。それとも、刀ガールと刀剣女子は別?
歴女なんぞは、いっぱしの歴史知識を披露するもんですけどね。
鉄オタだって、好きな鉄道のネタを話すでしょう。
 
でも、まあ、最後の最後で狙っていた刀を振りかざした写真が撮れたので、よしとする。
ちなみに会場では、刀鍛冶体験をするコーナーもあったのだよ。
 
 
そして、舞台は刀ガールだけではなかった。 
 
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武田流法螺貝の実演もありました。
 
なぜ、砥石館に? いや、まあ、その。。。砥石は刀。刀は武器。武器と言えば戦国時代。戦国時代の合戦につきものなのが法螺貝の音色。。。
そんな話です(笑)。実は亀岡市は、明智光秀の根拠地。来年の大河ドラマ「麒麟が行く」では明智光秀が主人公だから、盛り上がっているのでした。

2019/02/23

林内薪ストーブから囲炉裏計画

久しぶりにタナカ山林で時計型薪ストーブに点火した。

 
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ちょっと憂さ晴らしのつもりだったが、これは薪ストーブとしての使い方ではないような……。
ようするに焚き火だな。
 
自宅では薪ストーブを使えない(煙を出せない)ので山林に置いているわけだが、山林内でも煙がモコモコと上げると、怒鳴り込んでくる人がいる時代である(-_-;)。
 
それを気にしたら楽しさも半減。
 
そんなときに「囲炉裏」をテーマにしたテレビ番組を見た。これだ。薪ではなく、木炭にしたら煙はほとんど上がらない。焚き火から囲炉裏に転換したら自宅でもできる(^o^)。
庭に小屋を建設して、そこで囲炉裏を設けようか。
 
これを考えだしたら止まらなくなった。今、囲炉裏小屋建設の夢想を繰り返している。
果たして実現するのはいつになるやら。。。 

2019/02/22

WEBRONZAで「林業界の人手不足と外国人…」を書いた裏事情

WEBRONZAに「林業界の人手不足と外国人労働者問題 」を執筆しました。

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Yahoo!ニュースでも林業界で外国人労働者を受け入れる動き について少し書いたが、こちらは視点を反対にしたものである。
 
 
そう、現在の人手不足に伴う外国人の受け入れ推進は、一昔前の林業界とよく似ているのだ。言い換えると林業界は、この問題の先進業界ということになる。 
 
1990年代にこの問題に取り組んだ林業界は、「緑の雇用事業」を始め、それは過疎に苦しむ田舎社会ともタッグを組んで進められた。
そして、新田舎人と呼ばれる移住者の数は年々増え、そのうち山村に住んだ多くが林業職に就いている。その点からすると、林業界の“移民政策”は成功したのだ。
 
ということを、WEBRONZAに書いた。前半は、ね。そこまでは無料で読める(⌒ー⌒)。
珍しく日本の林業界を褒めていると思わないか? 
 
後半は有料だが、さて、それですんなり筆先を収めると思うかね?
 
 
ところで、先に紹介した日刊ゲンダイの連載 だが、これもネットに転載されるらしい。数日遅れで無料で読める! 
 
これでも連載だから、今後の展開と話題のバランスを考えているから、単発で読むより常連さん向きである(……もっとも、毎週連載はきついことを、いまさらながら気づく。締め切りはすぐに来るし、常にアイデアを探さないといけないのだった。。。)。
 
 
 

2019/02/21

盗伐問題その後と対策

Yahoo!ニュースに執筆した「盗伐しても不起訴。…… 」の記事の続報。
 
私が紹介した、宮崎市の盗伐事件の告発が不起訴にされたことに対する検察審査会への申し立ては受理されたが、今度は延岡市の盗伐が不起訴にされた分が検察審査会に申し立てられ、受理された。こちらは伐採業者7人である。盗伐されたのは約1300本というから、かなりの面積だろう。ただ地籍調査はされていなかった。もっとも放棄していたわけではなく、ちゃんと管理されていた山林で、行政も業者を処分している。それなのに検察は不起訴にしていたのである。
 
ともあれ、告発が続けば今後はマスコミも動き出すだろうし、私の記事も含めて盗伐という犯罪行為がもう少し世間の耳目を集めることを期待する。そして盗伐が横行する背景の林政に目が向けばよいのだが。
 
伐採業者はもちろん宮崎県も、ええ加減にこの問題に真正面から向き合わないと、恥さらしになるだけだ。
 
 
と、そんなところにニュース。今回の問題がきっかけかどうかはわからないが、宮崎県は盗伐取り締まりの手段として、新年度からQRコードで木材のトレーサビリティを一元管理する実証実験に取り組むという。予算案に関連費1000万円を盛り込んだ。
 
具体的には、伐採業者が市町村に提出する伐採届に、市町村がQRコードを発行し出荷される木材に添えられるようにする。
QRコードには、伐採から原木市場、製材工場、工務店までの流通履歴に加えて、業者名と伐採場所、面積、樹種、切り出した量、在庫量などがインプットされる。届け出た伐採の面積や出荷された木材の量が、伐採面積に対して多くなると、盗伐の疑いが浮かび上がる仕組みだ。
自治体や林業関係者らが協議会を設立し、モデル地区を設けて実験し、自治体や宮崎大農学部などが効果を検証する予定だ。
都道府県の木材トレーサビリティーの制度は全国初という。
 
ようやく木材にトレーサビリティを付けようとしたのはよい。流通の無駄を省くのにも役立つはずだ。しかし、だよ。。。。 
 
なんで新しいシステムや制度をつくるのだろう。試験を終えて普及するのに何年かかることか。
それより森林認証制度を使えば、自動的にトレーサビリティが確認できるのに。まあ、宮崎県の山林で森林認証を取得できるところは何パーセントか怪しいが。
 
だいたい、この仕組みを動かしても、抜け道だらけのように思える。そもそも所有者は、伐られたことに気づかないとQRコードの情報を調べないだろう。業界関係者が調べて、おかしかったら告発するか? 県職員はどうか。またバレても「誤伐だ」と言い逃れる業者を追い詰められるか。どれぐらい有効なのかはなはだ怪しい。
 
本気で盗伐を防ぐためには、何より「伐採届」を厳密にチェックすることだろう。許可前と事業終了後に必ず現地調査をすれば、業者へのプレッシャーになるはずだ。
市町村の担当者の手に余るだろうが、環境税をつかって林政アドバイザーを雇えばよい。それとも「伐採届」チェッカーという資格をつくるか? やり方次第だなあ。

2019/02/20

林業大学校を3年制に

長野県林業大学校は、現在2年制の林業専門の学校だ。これを3年制の「専門職短期大学」に移行させる計画が進んでいる。
 
長野県の林業大学校が開校したのは1979年度だというから、今も残る林業系の大学校の中でもっとも古い部類だろう。林業専門課程を設けたのは2000年度で、学校教育法に基づいた専修学校となっている。(現在全国各地に開設されている林業スクールの中には、専修学校でないものも多い。)
 
老朽化が進み、またライバル校も増えたので造り替えを模索していたようだが、そこで立ち上げられたのが、長野県林業大学校グレードアップ推進会議。この名前には笑ってしまったが、真面目に識者が今後の大学校のあり方を議論したわけである。
 
結論として異業種連携や国際基準のカリキュラム、林業従事者のキャリア開発、地域の森林整備を担う人材……を育てる大学校に、というコンセプトを立てたらしい。林業スクールの多くは、林業現場で即戦力になる労働者(ワーカー)を送り出そうとするところが多い中、長野はよりグレードの高い林業従事者育成をめざすのだろう。
 
もともと長野県林業大学校では、卒業生が県や市町村の公務員になる率が高く、その点で他校と違いはあったが、今後は3年制にすることでより教育程度を上げようと提言を出したわけである。
まだ議会などでも揉むだろうから、この改組を確実な決定とは言えないものの、そんなに大きく変えられることはないのではないか。
 
しかし、3年制が本当によいことか。生徒は集まるのだろうか。現在の志願倍率は最近10年平均で1,8倍あるそうだが、3年間も学生続けるぐらいなら4年制大学と同じ卒業資格が欲しくなりそうな気もする。
また就職口も、今より広がるものか。現場系の森林組合や林業会社では求められるかどうかわからないうえに、林業系公務員の求人が多いわけではない。4大の森林科学系学科出身者の多くが、林野庁や各自治体の林業職に就くことを思うと、就職口の奪い合いになりかねない。信州大学にも森林・環境共生学コースがあるのに、卒業後の進路を住み分けできるのか。
 
 
しかし、こうした専門職短大が企画されること自体、4大が人材育成をさぼってきたからかもしれない。森林・林業系の学科や研究室は近年減少が続いている。農学系の学科と合体させたり、環境関係の学科に改組が進められてきた。
 
ちょっと興味深いのは、農学系学部を新設する大学は増えていることだ。国立大学では山梨大学の生命環境学部、徳島大学の生物資源産業学部、福島大学の食農学類がここ10年以内に設けられた。さらに私立大学では吉備国際大学龍谷大学に農学部、立命館大学には食マネージメント学部が設置されている。今年4月には私立の新潟食料農業大学がオープンするし、来年には泉南大学にも農学部が増設される予定だ。
 
農学系の学部学科は増えて環境系、バイオ系や食品系の人気は高まってきたのに、森林系・林業系のコースは減っている理由は何だろうか。やはり学生に人気がない、就職口が限られている……などだろう。
その間隙をつくように?実業的な林業大学校が増えているというのは面白い現象だ。
 
ちなみに近畿大学農学部には森林資源学の研究室が設けられるそうだ。近大農学部と言えばマグロ養殖の水産学科が有名だが、そのキャンパスは奈良市にあって90ヘクタールもの敷地を誇る。その大半が山林。ここを利用して森林学でも名を挙げてほしい。
 
国公立大学の森林・林業系が減少している中、あえて増設されるというのは、もしかして世相を先取りしているのかもしれない。農学系に期待の風が吹く今、その風は森林学系にまで届くだろうか。
 
Dsc00893 広大な近大農学部のキャンパス

2019/02/19

「日刊ゲンダイ」に新連載開始!

通常はやらないのだが、まだ発表していない拙文記事の予告をしておこう。 

 
明日発行の日刊ゲンダイに新連載を始める。 
 
森は癒しに溢れている!
森林ジャーナリストが伝授
森の歩き方楽しみ方
 
という記事だ。森林散策のススメであり、ハウツウである。
 
なぜ、まだ掲載されていないのに紹介するかと言えば、日刊現代が日刊紙だからである。
つまり、私の記事が載った号は、明日しか発行されない。明日のブログで「~載っているよ」と告知しても買えない(^_^) 。
 
だから前日に公表しておく。ただし、この連載は水曜日掲載であるから今後は毎水曜日に記事が掲載されることは決まっている。いつまで続くかはわからないが、数カ月は連載されるだろう。
 
20190219_161406  
 
これはゲラ刷り。全体の半分以下。
 
 
なお「日刊ゲンダイ」を知らない人に紹介しておくと、タブロイド版の夕刊紙であり、主に駅売りが中心だ。ただし、発行しているのは、東京圏、関西圏、中部圏、そして札幌と福岡だ。エリアの広がりはどこまでかはっきりわからない。たとえば関西では京阪神は確実だが、兵庫の北部とか和歌山はどの駅まで置かれているのか……。滋賀はあるかな。また「日刊現代DIGITAL」がネットで流されている。
 
大雑把に言えば、サラリーマンの友。徹底的な政権批判と、金と色とギャンブルの記事。加えてグルメに健康などが定番。もっとも当初はニューズウィークをめざしていたとか。
今はスマホなどに圧されているが、かつては帰宅する通勤電車の中でみんな競うように読んだのであった。
 
 
そして個人的に重要なのは、私は若いころ、「日刊現代大阪」に勤めていたことがあること。つまり、古巣に記事を書くことになったのである。
当時、私は大阪版に週にして3、4ページを担当していて、フリーライターに書かせる立場だったのだが、今度は私が書かせていただく立場になったのだ。感慨深いv(^0^)。 
 
ともあれ、私もまだ完成版はまだ手にしていない。東京から送ってもらうと時間がかかるから、駅まで買いに行こうか。
 
 
 

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森と林業と田舎