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森と林業と田舎の本

2020/12/01

庭木としてのスギの剪定

ちょっと寄り道でお休みした生駒の施設。美術会館と名付けているが、ようはアマチュアの発表舞台だろうか。

その庭を少し歩く。一応は和風庭園なのだが。

まず、こんなスギがあった。

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いわずとしれた台杉。スギの幹を伐ることで萌芽を出し、それを上手く育てると、奇妙なデザインになって庭木として重宝されている。このスギは、一般にウラスギと呼ばれる日本海側の品種で、伐採しても芽が出る特性がある。当初は、これで伐採後に植林しなくても次の世代のスギを育てて木材を調達したようだ。これを台杉と呼ぶが、残念ながら萌芽の新たな幹の材質はあまりよくなく、徐々に廃れていく。ところが、その特質を利用して庭木に仕立てるようになったらしい。

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で、その隣にあるスギは……ウラスギでなかったのか、台杉仕立てをしていない。で、この仕立て方はなんだ?
こんな枝先にだけ葉を残すような剪定の仕方は……これもオシャレ?なのだろうか。逆に見すぼらしく見えるのだが。こういうデザインをよしとする風潮というか時代があったのだろうか。

庭木の仕立て方はわからん。

 

2020/11/30

根の伸びる深さの謎

Fores-Tryという、森林研究最前線を記したサイトがあった。

執筆は、ドイツに留学している(た)二人の日本人森林研究者で、まだアップされている量は多くない(現時点で4本)が、混交林についての知見を紹介してくれている。こうした最新研究は今後の森づくりに非常に役に立つだろうから、参考にしたい。とくに日本の単層林ではなく、多くの樹種の混じった混交林づくりをめざす人には欠かせないだろう。

ここで私が内容を紹介するよりも読んだらよいかと思うが、私が おっ!?と思った点を一つだけ。

樹種の相性と根のはたらき」と題した項目で、

世界中の様々な樹種の根の深さを調べた研究によると,樹木は平均で約7mの深さまで根を張ることができるようです。種によってばらつきがあり,なんと最大では地下68mまで達する樹種も確認されています。

とあったのだ。樹根は平均で深さ7mまで伸びる! これはびっくり。だって根というのは基本的に土壌のあるところにしか伸びないはずだから。岩層を割って根が伸びていくということは有り得ない。よく岩をも分かつ……なんて根があったとしても、それはひび割れに伸びただけだろう。あえて岩の間に根を伸ばさねばならない理由はあるだろうか。水や養分のないところに根が伸びても仕方ないから。

では、土壌が7mもの厚さで体積している土地なのか。そんなに土壌が溜まるのは谷底とか川の氾濫原だろうか。でも平均とあるなあ……。日本の土壌の厚さは、おそらく1~2mではないか。山の尾根や斜面ならもっと薄い。その分、谷底に堆積するかもしれないが、それは降雨で流されるから厚く積もるにはよほど地形の条件が必要となるはずだ。
最大地下68mとなると、もう想像できない。巨大な谷が全部土壌で埋まったのか……。氷河地形ならあるのかもなあ。

ヨーロッパの地質は、これぐらい土壌の厚さがあるのが当たり前なのだろうか。でも「世界中の様々な樹種」とあるからなあ。それに根の伸びる深さと樹種は、それほど相関するものだろうか。そもそも「深さ」ではなく、根の「長さ」? 横に伸びてもいいのなら有り得そう。日本でも、結構地表すれすれに伸びた根は見かける。

とまあ、いろいろ疑問が渦巻くのであった(^^;)。

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生駒山の風化した花崗岩層に伸びた樹根。ここは2mぐらいあるか。

2020/11/29

コロナ禍の猿回し

昨日、大阪のミナミに出た。以前告知したロフトプラスワンのトークライブのためであるが……地下からミナミの道頓堀界隈に出ると、なんか緊張感が走る。

なんたって前夜からコロナ禍のステージが上がり、もはや緊急事態宣言一歩前の様相。とくに大阪はひどい。政府も大阪府・市も、出歩くなと言われているのだから。私自身がビクビクして街を歩く(笑)。野外ではつけないマスクもきっちりして、他人とは接触しないよう距離をとってすり抜けるように歩く。

肝心のロフトは、なんというか、キャンセルが相次いだということでがらがらの状態の中で行わねばならなかった。配信で何人聴いてくれたかまだわからない(アーカイブ配信もある。12月12日まで)が、逆津に来てくれた人々に感謝したい。勇気あるなあ(^o^)。

土日ならごった返しているはずの道頓堀から宗右衛門町界隈も人影はかなり少なかった。まあ、生駒に比べれば多いのだけどね。

そんな街を足早に進んでいると、一カ所人だかりのあるところがあった。戎橋前だ。なんだ、密集しているぞ。いいのか? 何があるのか?

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猿回しでした\(^o^)/。このコロナ禍の中で猿回し興行をするか。勇気ある。そして、そこに群がる人たち。

いくら出歩くなと言われても出たい人はいるし、出歩きたいというのは群れたいというのとほぼ同義なのだ。
リスクはあるが、これも都市の機能であり姿なのだろう。獣害に関する話を聞くために集まるリスクは避けるが、賑わいを求めて味わうリスクは気にしない。これって、深く考察すると面白いかも。

私は、こういうリスクは取らない。さっさと場を離れましたけどね。で、何をしたかって? 肩こりがひどくてねえ……。ついマッサージを受けてしまった。そして生駒にかえって焼鳥屋で一杯。それが結構混んでいるのよ。人気の店であるが、今なら空いているかもという私の目論見は外れた。が、美味しかった。……こういうリスクは取る(笑)。

人が求める「猿回し」はそれぞれだ。

 

2020/11/28

「林業の専業化は不可能」論

また林政審議会の話だが、今月開かれた界では、「森林・林業基本計画」の改定がテーマだったようだ。

そこで林野庁側のたたき台として多角経営というか、副業との抱き合わせ例を紹介したようだ。資料にこんなページがあった。

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そこにあるように副業の例として「露地ナス栽培やキウイフルーツ栽培~つまり農業」「タケノコやサカキ収穫」「土日はカフェ」「林政アドバイザー」「アウトドアガイド」「薪や木工品」といった複合経営の事例を紹介した。

すると出席した委員(自治体首長)は「林業と他の仕事を掛け持ちしても成功している人はわずかで、これで所得を上げるというのは邪道。本業がきちんとあることが大事」と発言したそうである。ようするに林業に専念しろ、と。

ああ、こういう発想が今も根強いのだな、と私はまた「絶望」したのである(笑)。

『絶望の林業』の「希望の林業」の章で触れたが、50年100年のスパンでサイクルが回る林業で、「林業専業」にこだわるのは馬鹿げている。もともと歴史的に林業を専業とする林家はほとんどいず、農林複合などが当たり前だった。戦前までの日本がそうだった。そして現在生き残っている林業家もほとんどがそうだろう。今風の6次産業化なんてのも基本は「林業だけじゃダメ」だから考えつかれたのである。そもそも百姓とは農業だけに専念する職業人ではなく100の職の集まりだった。その中には山仕事も含まれていた。
ところが木材景気に沸いた戦後の一時期に「より効率」を求めて分業⇒専業へと突っ走った。林業から農業、畜産……などを切り離した。結果はいずれの産業も衰退してしまった。

林業を専業化して成功しようと思ったら、広大な面積(たとえば1万ヘクタール以上)の山林を所有するか、あるいはアーボリカルチャーとか大径木伐採のような特殊技能を磨いて高付加価値の「オンリーワン」になるしかない。そして仕事を求めて全国を飛び回る覚悟がいる。狭い地域に特殊伐採や大径木伐採の需要はわずかしかないからである。もし自分は林業(の中の一部の作業)しかできないという人がいたら、それは雇われて……下請け化するしかないだろう。自分の意志で林業はできなくなる。

だが全員がそれをめざすのは非現実的だし、そんなにたくさんの技能者がいたら破綻するわけで、大多数はもっとしなやかに平均的な技術を身につけるだけで多様な職種を抱える方が理に適っている。林業家はジェネラリストであるべきだろう。加えて「ウィズコロナ」時代は副業の時代であり、一つの仕事に固執するのは絶滅へ向かいかねない。林業も、多くの職業の中の一つ、副業のアイテムだ。

しかも多様な職を展開することは、リスクマネージメントになる。一つの職が失敗した際に、生きていけなくなる。居酒屋だけやっていたら、コロナ自粛で経営危機になる例を目の前で見ているのだから。

また「林業」ではなく、「山村」の維持の点からも多様なライフスタイルと多角経営が行うことが人口減社会では重要となる。

専業指向は日本の悪しき意識ではないか。違う他者を排除するムラ社会から、多様な人材を受け入れる社会を築くためにもさまざまなスタイルが必要だろう。

 

※この論考、もう少し練りたい。

 

2020/11/27

恐るべきコウモリ

岩手県の洞窟から、新型コロナウイルス類似ウイルスが発見されたそうである。2013年に捕獲したコキクガシラコウモリの糞から見つかったとか。採取は昔なのだ。保管しておいた資料を調べてみたら、ということか。

コウモリからコロナ類似ウイルス、日本固有種でも検出

やっぱり出たか、という気分ですなあ。もともとコウモリが広く持つコロナウイルスが人に感染するように変異したのが、今回の新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)なのだから、日本のコウモリから出てもおかしくない。

コキクガシラコウモリは、私もわりと縁がある。学生時代は洞窟もぐりばかりしていたからよく出くわしたものだ。

洞窟の天井にへばりついている姿は可愛いのだが、飛び立つと恐怖。狭くて暗い洞窟内を乱舞して、身体にもぶつかってくる。当時は「コウモリが狂犬病を感染させる」という報告があって、そちらの心配をしたものだった。

でも、一番恐かったのは、ソロモン諸島のシンボ島にあるパツキオ洞窟を探検したときで、コウモリの糞が醗酵してムンムンとサウナのように暑い中、奥へ進むとコウモリの大群に襲われた。

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パツキオ洞窟は火山の火口洞窟なんで、基本縦穴なんだが、一部の横のポケットに、それこそ数千匹がたむろしていて、我々がそこに入ったら恐慌状態になったコウモリが我々に特攻してきたのだ(´Д`)。

その話を洞窟を出てから村人に伝えると、それは伝説となった。各地(ほかの島々)行くたびに、「日本人たちが洞窟の奥に入ったら、人より大きなコウモリに立ちふさがれた、襲われて一人が大怪我をした」という噂が広がっていたのである。

そのことは、こちらに記した。「伝説になった日本人

我々は巨大コウモリと戦った勇者となった\(^o^)/。

なんだか脱線したが、コウモリはなかなか恐ろしいのである。

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これはニューギニアのオオコウモリ。何匹も叩き落として、みんなで焼いて食った。美味かった。

 

2020/11/26

1年3カ月後の『絶望の林業』書評

「グリーンパワー」12月号の書籍紹介欄に『絶望の林業』が取り上げられた。

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いやあ、忘れられかけた時の紹介、有り難い(^o^)。さすがに一時の勢いはないが、コツコツ売れて、もう一度増刷されることを願っている。

ちなみにこの紹介の中で木材の価格について触れている。現在は木材の量ばかりを追って安きに流れていること、国内の消費者は「国産材は高い」と思い込んでいること、実際には「世界一安い」と言われていること……。
実は、私は今も価格の形成の原理について考えているのだ。何が商品(とくに木材)の価格を決めるのか。

たとえば労働価値説に基づけば、数十年かけて育てる木材の価値はかなり高くなるはずだ。だがほとんど価格に反映されない。それどころか長引いて太くなると、逆に安くなる有様。
では市場原理に基づいて供給と需要のバランスかと言えば、それも怪しい。補助金が狂わせているのは言うまでもないが、それ以上に木材代替マテリアルの席巻で、需要が増えても供給が絞られても価格は上がらない。上がりかけたら代替物に移るからだろう。それにタイムラグもありそうだ。需要に合わせた供給にタイムラグが数か月以上あるので、価格に連動しにくい。必要なときに適切な価格にならない。さらに気候や海外リスクなど不安定要因も数多くて、それを価格にどう取り込むかわからないまま。だから異業界の思惑で動く。林業界内で制御できない。

……という風に考えていくと、結局合理的な木材価格の形成要因がぼやけて見えないのだ。

これを分析して解決方法を編み出さないかぎり、林業は産業として成り立たないのではないか。まさに絶望のまま終わる。

そう、『絶望の林業』の確信は強まるばかりだ。

 

 

2020/11/25

Y!ニュース「焚き火は自然破壊になるか?…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「焚き火は自然破壊になるか? 地面を焼く効用を考える」を書きました。

これ、「プライベートキャンプ場づくりのための山林購入」の記事を書いたりコメントを申し込まれる過程で、ヒロシのソロキャンプやそのほかの人のキャンプ事情を知ろうとユーチューブを結構見たのだが、そこで気づいた「焚き火台」の存在。

なるほど、今はこれがノーマルなのか。と気づき、そりゃアウトドア・ギアとして新しい商品が売れてメーカーは喜んでいるだろうな……と考えた。そしていろいろな焚き火台の記事を読んでいたところ……「直火は自然破壊」的な記述が散見されて、そりゃ違うよなあ、と思ったのが書くきっかけ。いわば「山林購入」の派生記事。スピンオフだ(笑)。

まあ、今月もう一本書いておかないとマズいよね、という思いもあったので、パッと思いついたら 何か記事にしようという心づもりもあったのだが。ちょっとオシャレな今どきキャンパーをからかいたい気分?も入っている。

ただ、この手の記事、つまり薪ストーブや焚き火など「男のロマン」!を謳い上げるアイテムについては、みんな言いたがりが多い。焚き火台を使うのがカッコいい⇒アウトドアの達人⇒環境に配慮している、という意識高い系(ホントか)は絶対何か文句をつけてくるだろうから、それは覚悟しておこう(笑)。もっと笑って読んでくれ。

正直、私の焚き火はどっちでもいい。高ければ、わざわざ購入する気もない。でも焚き火台を使った方が片づけが楽かもと思う。百均ショップで売っていたら買うかもしれない\(^o^)/。

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ちなみに昔やっていた森の中の焚き火。

2020/11/24

シダーボールの利益は?

ダイソー百均ショップでこんなものを見つけた。

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シダーボールとある。材料はスギ。さすがに国産だと思うのだが……。これを消臭剤として売り出しているのだ。本当に消臭効果はあるのだろうか。湿気は多少吸い込むから臭いの元も吸着するか。

百均だから売値は100円。(消費税は上乗せされるが。)

さて、これをつくっている人はどれだけ儲かる仕事になるだろう、と想像してみた。

とりあえず卸値は50%として50円としよう。そこからパッケージ費や原材料費や人件費などの経費を引いて……粗利率はどうかな、60%とすると30円。12個のスギのボールをつくって30円の利益を得られると考える。

もちろん手づくりではなく、木材をボールにする機械を使うだろうが、その減価償却はどれぐらいか。そもそも生産力は?
1日1万個つくれたとして、833個の商品となり、2万5000円ほどか。ちょっと厳しいな。もし粗利がもっと低いと立ち行かなくなる。やっぱり1日に2万、3万個つくらないと。大工場なら、1日100万個だってできるだろうが、売りさばけまい。

シダーボールは百均専用の商品とは限らない。百均がいつまで仕入れてくれるかもわからない。ボールの大きさを変えて、ほかの商品にもすべきだろう。木のボールの砂場は最近人気だし、入浴材としても売っていた。小さな粒にすれば枕にも使えるだろう。なんだかんだと頑張れば、そこそこの売上は確保できるか。
まあ、基礎となる数字が全部推測だから、現実のことはわからない。

結局はアイデア勝負かな。もっとも、デカい丸太を扱うことをよしとする感覚の林業家に、こうしたきめ細かいビジネスができるか。何でも試す心がけがないとヒット商品は生まれないよ。

 

2020/11/23

日本学術会議による「獣害対策」提言

菅内閣発足後、いきなりケチをつけた日本学術会議の6委員任命拒否問題。

別に学術会議の提言に対して政府は従わなくてはならない道理はなく、今までも提言を無視することは山ほどあったはずなのに、あえて気に入らないメンバーを拒否したというのは、菅内閣の偏狭さ……はっきり言って度量の小ささ(ケツの穴の小ささとも言う)を示しただけで何の得にもならなかった。

そんな日本学術会議は、「人口縮小社会における野生動物管理のあり方」という提言も出していた。昨年の8月である。

ようは環境省自然環境局長からの審議依頼に応えたものだ。頻発する獣害に対して、いかにすべきかという科学的な提言。この時期に日本学術会議とはどんなことしてるの? と思った方は目を通してみたらよいかも。

結構な分量なので、私もていねいに読んだわけではないが、概要を読むだけでもだいたいわかる。そのサブタイトルを抜き出してみたが、正直、そんなに目新しいことはない。

(1) 統合管理のための省庁間施策連携と基礎自治体の専門組織力の強化
(2) 地域資源を持続利用するためのルールとしくみの必要
(3) 管理放棄地も含む包括的土地利用計画のための科学と基礎自治体並びに地域コミュニティの役割
(4) 科学的データの集積と運用のための市民に開かれた学術研究のしくみの構築
(5) 地域に根差した野生動物管理を推進する高度専門職人材の教育プログラムの創設

こういっては不遜だが、拙著『獣害列島』の執筆を通して私か学んだことことと大きな差はない。しっかり調査して実態を把握し、専門人材の育成、そして行政官の連携、集落などのコミュニティの対応……など。なおジビエなど資源化も含めて論じている。

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あえて私の感想を付け加えたら、結局は基礎自治体(市町村)や集落ぐるみの対応が大切というのだが……たしかに現場を知っているというか抱えているもっとも小さな自治組織こそ重要なのだが……もう無理じゃない?

山間集落はもちろん、市町村も一部の大規模自治体を除いて、ことごとく疲弊している。これ以上役割を増やしても、人口減の中でとても受け止めきれないだろう。その点は、林業政策を国から都道府県へ、県から市町村へと下ろしてきた結果と似ている。

たしかに林業も、山の現場に近い地域組織がもっとも詳しい。だからと権限まで下ろしても、その組織内で対応する人材がいないで右往左往するばかりだ。それは森林経営管理法の際も言われたこと。市町村に林業の専門職員を設けるのは難しいのと同じく、獣害の専門家をつくるのも難しいだろう。かといって天下り的に国などが専門家を派遣しても、地元に根付けるかどうか。

いっそ野生動物環境税でもつくって全国民から金を集めて獣害で困っている自治体に配れば、それで専門職員を雇用できるかも。

まあ、提言をどのように読むかは人によるだろう。各地の事情や対策方法など結構な情報量を含んでいるから、興味のある方は目を通すことをお勧めする。

2020/11/22

「ガダルカナル島の近現代史」とソロモンの切手

『ガダルカナル島の近現代史』(内藤陽介著 扶桑社刊)を読んだ。

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ガダルカナル島(餓島)は、太平洋戦争において、旧日本軍の海軍も陸軍も墓場となったような激戦地として知られる島だが、私にとっても思い出深い。40年近く前に初めて、その後も学生を連れて探検隊として訪れたからだ。

その旅については「ナンバワン ソロモン」に記したが、こちらはソロモン諸島ではあるが、ガダルカナル島はほぼ登場しない。私の処女作とも言える「不思議の国のメラネシア」には、少し触れているかな。また「森は怪しいワンダーランド」にもソロモンの体験は多く取り上げている。

ともあれ、懐かしの島である。私も訪れるときは、それなりにソロモン諸島の歴史、そして餓島の戦闘などについては勉強したものだが、決して詳しいわけではない。そこでこの本を読んだのだが、いやあ、知らないことばかり。

イギリスのソロモン植民地がいかに苛烈な……というより現地人を人間扱いしていなかったかわかるし、戦争についても一般の戦史とは切り口が違っている。そして独立する成り行きや、その後のソロモン政府まで……。こんなにヘンで怪しい人物がソロモンの首相だったのか、と驚く。
実は私の滞在中にも選挙があったりしたのだが、わりとウェストミンスター流に、投票で議員と首相を決める点は感心していた。しかし、その陰で……。なぜ日本の会社ソロモンタイヨーが撤退したのかも、ようやくわかった。

なお表紙の帯文には「中国の札束外交に……」とあるが、これは最終局面であって、中心の話題ではない。ただ混乱の外交と内政の中で最後につけ込んだのが中国だったわけだ。そしてソロモン諸島は恩のある台湾を捨てて、中国と国交を結ぶ。一部の島を中国に売り渡すという噂もある。

著者の内藤氏は、郵便学者という肩書を使っている。郵便物、とくに切手を通して各国の事情や歴史、政治まで読み解く学問分野を自ら切り開いたそうだ。だから本書にも、多くの切手が紹介されている。

それで思い出した。私もソロモンの切手を持っていたのだ。と言っても、滞在当時に動物が描かれた切手ばかりを選んでお土産のつもりで購入したはず。あまり歴史はわからない(^^;)。

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価値があるかどうかわからんが、なつかしい。

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激戦地ガダルカナル島オースチン山の記念碑で遊んでいた子どもたちと、撃墜された飛行機。おそらく日本軍のものだろう。

2020/11/21

草原生態系の穴場

奈良の若草山の秋は、かつてはススキの名所だった。だが、近年はススキ植生が急に縮んでいる。原因ははっきりしないが、シカが食べすぎたんじゃないのとか、山焼きの仕方が悪いとか、いろいろ言われている。

ススキだけじゃなく、どうも最近は草原の植生がパッとしない……とは主観的だが、日本にあまり豊かな生態系を持つ草原が減っているような気がする。草原は、実は森林より、草原の方が生物多様性が高いとか生物生産量も高いというデータもある。それがすべてに言えるのかどうかは私も確認していないが、たしかに草本の方が樹木より成長はよく、無脊椎動物を含めて種数で言えば多いだろう。

草原、バカにできないのである。かつて草原があると「緑の山を取り戻せ」と植林して回ったそうだが、日本列島で草原が減っているのは、ある意味、列島の生態系の危機。

というわけで、草原の穴場に行ってきた。

 

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ここは平城京……正確には平城宮跡。大極殿が復原されて古代の栄華を示そうとしているのだが、実はその周りか草原。

こうした風景はわりと好きなのだが、平城宮跡はなかなかの草原生態系が広がっていた。

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ススキも非常に背が高く、豊富。今やススキの名所といえるのではないか。

ついでに、セイタカアワダチソウの群落もあった。こちらは……だが、最近はセイタカアワダチソウもあまり見かけない。生えられる荒れ地が減ったのだろう。その意味では、貴重(^^;)。

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牧草の刈り取り……じゃないけど、結構の草の収穫はできそうだ。これらはナラシカの食料になるかな。

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ともあれ、平城宮跡は130ヘクタールは超えるから、その何分の1かは草原に覆われている。なかなか穴場である。

2020/11/20

盗伐カルテルは、成長産業!

日本の山では、相変わらず盗伐がのさばっている。これまでの盗伐告発は宮崎県が中心だったが、最近は鹿児島や熊本など周辺県でも告発が相次ぐようになってきた。さらに広がりそうだ。盗伐は全国で起きているのだから。
盗伐の犯罪性は、単に他人の山の木を勝手に伐ってしまう窃盗というだけでない。数十年育ててきた山主の気力を奪う仕業なのだ。しかも切り方は乱暴極まりなく、土壌も引き剥がすから、再び造林するのも至難の業。そして剥き出しの土は、雨で流れだすだろう。環境破壊であり山崩れなどの災害を誘発する。その点からも重大犯罪だ。にもかかわらず、取り締まりは遅々として進まず、わずかに捕まった犯人も、執行猶予のつく大甘の刑罰。だから頻発する。

Img001_20201120231901宮崎県の盗伐を報じる地元紙

そんな疑問が広がる中、こんな記事を読んだ。主に中南米で激化している盗伐のルポだ。盗伐とは世界レベルのものであることを伝えている。

木材マフィア ラテンアメリカの森を侵食する

ここにはコロンビア、ホンジェラス、メキシコ、ペルーの大規模な盗伐が報告されている。コロンビアの伐採規制を行う当局が、違法木材の供給者になっている事実や、ホンジェラスでは盗伐が産業として成り立ち、マフィアのボスが木材流通チェーンを経営していること、メキシコでは麻薬カルテル(マフィア)が盗伐事業に乗り出していること、ペルーには元警官の盗伐ネットワークがあること……などがルポされている。

もちろん盗伐は中南米だけではない。中国や東南アジア、シベリア、そしてヨーロッパでも盗伐が起きていることを伝えられている。

こうした記事に目を通していると、すでに国家の産業に盗伐が組み込まれていることを感じる。それも巨大産業なのだ。そして、腑に落ちた。なぜ日本の盗伐がなくならないのか。それは世界中で起きている事情と同じだからだろう。

まず不思議というか興味深いのは、世界中の林業関係者が「木材価格が下落して儲からない」というのに、違法伐採すると木材が儲かるということだろう。
何も盗伐業者が、木材を高値でさばけるルートを持っているわけではない。それどころか違法ゆえ価格は安値で扱われているはず。ただ莫大な量を動かすから儲かるのだろう。しかも本来は対価を支払うべき森林所有者への還元を無視して、再造林もしない。仕事は荒っぽく済ませる。また環境破壊に対する防止策も何も取らないことで経費がかからないから利益が上がる。
言い換えると、通常の方法では利益を出せないから、違法性を利益にして儲けるのだ。しかも証拠を消すため、伐採後に森に火を放つらしい。災害が起きても、当然ながら賠償することもない。

そして摘発されないのは、地域社会(ときに国家そのもの)と密に連携しているからだ。盗伐された木材であっても、それを欲しがる業者がいる。違法な木材であっても取引すれば流通業者も利益を得るし、製材業者も、加工業者も、建設業者までビジネスとして動く。輸出もするから貿易業者も儲ける。最後は施主も、違法木材を使った方が安価になるなどの利益を得る。適法では手に入らない貴重な木材を得られるのも魅力だ。その間には警察機構や行政、そうして政治家まで利益を得る構造がつくられている。
ちなみに日本の輸入する木材の約1割は違法性の懸念があるという。盗伐された木材は日本をお得意様にしているのだ。

そして日本の盗伐も、基本的な構造は一緒だ。儲からない林業も、違法にやれば儲かるから参入者が絶えない。そして、それは政治家や行政組織、そして産業構造に食い込んでいるからやたらと取り締まらないし逮捕もされない。盗伐してでも木材を出さないと、木材産業(伐採業者から製材、建築まで。さらに木材輸出やバイオマス発電まで含む)が立ち行かなくなっているのだ。
自治体も、盗伐によって木材生産量が増えたら、地域経済の活性化することを期待する。「林業を成長産業にする」という目標を掲げる国にとっても、盗伐を取り締まることは、自ら目標達成の足を引っ張ることになりかねないから目をつぶる。さらに業界・政界の圧力があるのか、警察機構も摘発に及び腰だ。ただでさえ仕事を増やしたくないのだから。

かくして日本にも盗伐マフィアと盗伐に関わる各業界のカルテルが生まれている。違法であっても、みんなが利益を得られる。損をするのは森林所有者だが、実は彼らも「林業は儲からない」と思って山を放置してきたから、被害意識が希薄になりがちだ。ただ物言わぬ環境だけが破壊されていく。いつか大災害を引き起こすかもしれないが、先のことは考えない。

もはや盗伐の成長産業化をみんなが後押ししている状態だ。今が良ければいい、という空気が蔓延している。将来、森林の破壊がもたらす厄難より、今、自分たちが利益を得ることを優先した結果だ。世界の盗伐事情を見ていると、日本の盗伐の謎部分も透けて見えてくる。

ただ、新たな動きも多少あるそうだ。宮崎県では、警察が被害届の受理をかたくなに拒み、仮に受理してもすぐに不起訴にしていたのが、急に盗伐に関して被害届を受理しだしたのだ。被害届を出していない人にまで提出するよう促しているという。検察のトップが交代したことと関係があるのかもしれない。その本気、続けていただきたい。検察までが盗伐産業に組み込まれることがないように。

 

 

2020/11/19

リアルとリモートの講演あれこれ

ご多分にもれず、最近はオンラインで配信する講演依頼が増えている。というか、コロナ禍で急速に始まった。

私自身は、あんまりオンラインは好きじゃない。そもそも自宅でパソコンの前で一人話す自分の姿を想像してみると、なんか気恥ずかしい。とはいえ、ご時世だ。

そこでリモート講演のメリット・デメリットを考えてみた。あくまで、私の場合である。

まずメリット。

・言うまでもなく会場に足を運ばなくて済む。自宅の一室にこもるだけだ。
・拘束されるのは、ほぼ講演時間だけだから、時間の節約と、場合によっては経費の節約にもなる。
・服装を気にする必要がなくなる。映るのは上半身だけ、いや、上手く調整すれば首の上だけになる。まあ、髪の毛ぐらいは整えよう。髭も剃っておいた方がよいか。
・オンラインゆえの参加者がいる。会場が遠いので行けない、そんなに興味ない(^^;)人も、オンラインなら気軽に参加してくれる(かも)。新しい聴衆をつかめば読者にもなってくれるかもしれない。

次はデメリットでもある。

・遠方での講演で、その地方を見て聞いて味わって……がなくなる。日帰り圏でも、講演帰りに寄り道して、都会をおのぼりさん気分で楽しむことができない。
・講演後に泊まれば開かれる、懇親会という名の飲み会がない。
・講演で苦手意識が出るのは、やはり聴衆を目にできないこと。一部の参加者は私のパソコン画面にも映し出されることもあるが、顔の大写しばかりなので、これまた気恥ずかしい。何か視線を感じて緊張する。
・話す間を取りにくくなり、言葉づかいも乱れるような気がする。全体に早口になりがちで、リズムがつかみにくい。
・聴衆の反応もつかみづらい。会場全体を見回して、ああ、この話題は興味ない人が多いのだなとか、オレの話し方では理解しづらかったかな、と想像しつつ次の話す話題を無意識に工夫することがない。もちろん、ウケた場合はテンション上がる(^o^)のだが、それもない。ちなみに笑いが取れたら一気に満足感が増す。ここんとこ、私はやはり関西人。それがないのは寂しい。
・リアルだと、つい調子に乗って絶対に文章に書かないアブナイ話もするが、それもやりづらい。これはデメリットなのか、メリットなのか。
・講演そのものより、その前後で関係者と知り合い、話すことが大きな収穫である。これがオンラインだと、希薄になる。本当は講演が終わってからの皆さんの声がもっとも本音に近く、私にとっても情報収集と人脈づくりになるのだが。
・不思議と、オンラインで話すと疲れが増すように感じる。時間的には短いのだが……講演終了即終わり、というのは、雑談などしながら徐々にクールダウンして緊張をほぐす行為がなくなるからかもしれない。
・そうそう、ギャラは安くなる(´Д`)。なぜか、そうなのである。オンラインなら楽でしょ、と思われているのかもしれないが、実は講演内容をつくる手間は一緒だ。単に会場に行く時間が浮くだけ。主催者は旅費などの負担が減るはずなのになあ。
・会場で拙著の販売ができない……せっかく特別価格でお届けできるのに。 

……と、だらだら思いつくままメリットデメリットを並べてみたが、やっぱりデメリットの方がたくさん思いつく。
正直、私は講演そのものは得意ではなく自らやりたいとも思っていない。人前で話すことはわりと好きなのだが、自分の本分は文章を紡ぐことと定めている。しゃべるのは趣味……とは言わないが余技。いや拙文の読者を増やすための布教かも(笑)。ともあれ、しばらくご依頼のある間は続けて、そのうち自分はリモート講演に積極的になるか、逃げ出すかを決めようと思う。

ところで、11月28日(土)は、大阪のロフトプラスワンウエストで講演を行う。新著『獣害列島』に関わるテーマだ。これが、実はリアルと配信の両方ある。出かけるのだからリアルではあるが、配信もするから上記のメリットデメリットも感じるだろう。ただコロナ禍が悪化しているだけに、会場の皆さんとむやみな雑談はできるかどうか。さっと行って、さっと帰ることになったら、リモート講演とたいして変わらないことになる。
いや、そもそも足を運んでいただける方がどれだけいるのか。もちろン会場では十分に配慮していただくことになるが、もしかしたらほんの数人とか、まさかゼロ!なんてことになるかもしれない(泣)。

そうなると、ほとんど配信先の人に話しかける感覚になるのだろうか。逆に数少ない人々と、配信で見ている人がいることを忘れて、内輪話で盛り上がるかも。書けなかった話ができるかもね(⌒ー⌒)。

せっかくだから告知しておく。

「獣害列島 増えすぎた日本の野生動物たち」刊行記念
『人間の住処が奪われている!? 〜もう間に合わない?知られざる日本の獣害』

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2020/11/18

焚き火番組

昨夜、たまたまBSで2つの焚き火番組を見つけた。一部時間が重なっているので、リモコンでザッピング?しながら両方を眺めるという無茶技(笑)。

一つは、BSプレミアムの「魂のタキ火」。焚き火を囲んでの対談番組。この日は黒木瞳と山崎ナオノーラと矢部太郎。

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もう一つは、BS-TBSの「ヒロシのぼっちキャンプ」。こちらは「ヒロシ」がソロキャンプしている様子を映す。

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焚き火番組と言っても、主題はまったく違うのだけど、やはり焚き火をアップにするところが売り物なのだろう。

 

ただ「魂のタキ火」は、話の内容がとくに焚き火とはつながらない。まあしみじみと心の内面を語るところが焚き火を囲んでいる風情といえばそうなのだけど、これで馬鹿話をしたらどうなるんだろう……。
一方でヒロシの方は、一人なんだが、意外やよくしゃべる。まあ無口だと番組が成立しないというか、放送事故になるのかも。一人でしゃべると言っても、結局は撮影スタッフ相手なんだけどね。なんだかソロキャンプのハウツウ番組になっている。

ほかにも焚き火番組があったように思う。ただ、残念ながら十分に焚き火の魅力を伝える番組というのはまだお目にかかったことがない。

以前も紹介したかと思うが、ノルウェーには12時間炎のシーンだけを映す番組があったそうだ。それがエラい評判になったという。ただ焚き火だったか暖炉だったか、薪を燃やしている様子を中継するだけ。まあぶっ続けに見る人はいないのかもしれないが、楽しめるだろうな。環境ビデオのように。

日本もBSなら、そんな挑戦をできないのかね。どうしても人が登場しなくてはいけないのなら、無言で薪をくべる人だけを出せばいい。そして炎を見ながら涙ぐむとか(笑)。そんなシーンだけで、いろいろ想像できる。いや、黙ってチーズとパンを焼いているのもいいな。焚き火に当たりつつ寝てしまってもいいんじゃないか。
その方が薪が燃える姿自体の魅力が伝わるだろう。

日本のテレビは、しゃべりすぎ。

2020/11/17

林政審議会の資料をちょい読みする

林政審議会の次年度の委員を募集しているようだ。2名とのことである。まあ、公募と言ってもほとんど出来レースだろうが……私はもう林業系の情報から少しずつ距離を置いていく所存だったのだが、つい現在はどんなテーマで審議会開いているの?とつい興味をもって覗いてみた。いかん。

幸い議事録やら各会の配布資料などは、全部HPに上げられている。

そこで10月分の資料を見てみた。

印象としては、少なくても森林・林業白書より中身が濃い。白書では触れていないことも書いてある。とくに目をつけたのは、皆伐跡地の再造林問題である。で、こんな図やグラフがある。

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ざっと見てもらえばわかるが、伐採面積に比して再造林しているのは、3割ほどであることを認めているね。そして造林未済地(という言葉があるんだ。伐採跡地のうち、造林を計画し2年以内に更新が完了しないもの、天然更新を計画し5年以内に更新が完了しないもの、計画なしに伐採が行われているもの、を指すのだそうだ)が、平成29年度で11万4000ヘクタールあるとしている。これ、今年度まで推測したら20万ヘクタール近くになるんじゃないだろうな。これらも森林面積に加えているんだろうが、実態は伐採後のまま放置だ。

細かく見ていくと、何かにつけ計画どおりに進んでいないことが浮かび上がる。皆さんも、そのつもりでご一読を(笑)。

なお、もう一つ面白いと思ったのは、審議会はペーパーレスを推進していて、これらの資料は印刷して配布しないそうだ。傍聴人だけ?委員もそうだといいな。自らタブレットなどを持ち込んで、ダウンロードしておくよう勧めている。たしかに紙にしたら一人当たり何十枚になることか。紙の使用を減らすというのは製紙業界的にはどうかというのはあるが、進めるべきだろう。

審議会でどんな意見が出ようと、それが政策にどう反映するのか怪しいもんだが、表向きの顔以外を見ることができるかもね。

 

2020/11/16

違和感?ニュータウンの街路樹

今日は生駒の奥地を訪ねたのだが……そこにはニュータウンが広がっていた(^o^)。

もともと別荘地だったようで区画が広いが、車で走っていてふと違和感を感じたのは街路樹。この街路樹、何か不思議な様子……。

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一瞬、ヒノキ? とか思ったが、これはカイヅカイブキだろう。庭木や、垣根によく使われる。針葉樹だが、通常の葉は尖っていない。園芸品種になるのだろうか。

アップで見ると、わかりやすい。

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あんまり街路樹にするケースはないと思うのだが……。何か街路の光景として違和感がある。丸く刈り込んであるのも、街路樹ぼくない。
まあ、落ち葉の心配が少ないとか、冬でも緑を保つとか、火事に強いとか、それなりに効果はあるかもしれないが……。

もしかして開発業者が、庭木用に用意したのに余ったから街路樹に回した、ということはないだろうな。でも、この木は、剪定をしっかりしないと暴れ木になるよな。まんまるく刈り込んでいるうちはいいが、放置すると逆立った髪の毛のように枝葉がアチコチに飛び出す。そういや左側の街路樹にその気配がないでもない。

ニュータウンの中には、たまに開発業者の個性が出ることがある。いい方向かどうかは別として。ちなみにこの街の家は、やたら薪ストーブ率の高いことがわかった。

2020/11/15

謎の柑橘果樹園

夏の間、10月には台湾で登山だ、と思ってせっせと体力増強用に奈良県各地の山をいくつも登っていた。わざわざザックに水を詰めて荷重かけて……。

9月、渡航は無理となって一気に気が失せて運動量が激減……。仕事以外では買い物(それも店まで車で移動)で家を出るぐらいに堕落。

これではイカンなあ、と11月に入って少しずつ再び山を歩いたり、早足散歩などを始めた。

まあ、そんな一環で生駒山の大阪側を進んでいたのだが、突然山の中で出会ったのがこの果樹園だ。

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なぜか柑橘類ばかりが植えられている。この大きな実は何かな。

まあ、それはいいのだが、解せないのはこの果樹園に行き着く道のりだ。
私が歩いていたのは、ほとんど廃道のような荒れた道。ここまで30分くらいは歩いたか。しかもその道沿いにあるのではなく、少し逸れる。たまたま、そこに明るい土地が見えたので何かあるのかな、と思って一部藪をかき分けて入ったのだ。

しかしこの園地そのものは何も囲いの柵もない。そして何より不思議なのは、道がない。所有者は、どこからここまで到達するのか。車では来れない。私のように結構細くて荒れた道を進んで、さらにそこからかき分けて入るのか。ほかの別のルートがあるのかと探してみたが、見つからない。

とはいえ、草刈りはしているし、わりと世話はしているように見える。柵はないが、幸いイノシシにはやられていないようだ。

隠れ田ならぬ隠れ果樹園である。ここがその人物の土地なのか、本当に山を勝手に開墾して果樹を植えたのかわからないが、持ち主はここに通うまで相当大変だ。

生駒山には、まだまだ謎がある(笑)。

 

2020/11/14

川辺川ダム再び? 思い出す土木研での対話

熊本県を流れる川辺川(球磨川の支流)。かつてダム建設で揺れて、紆余曲折を経て11年前に白紙撤回となった。それが今年7月の熊本豪雨で氾濫した球磨川流域の治水策の中から、熊本県が再び建設容認に転じたと伝えられている。もしダムがあれば、氾濫浸水面積を6割減らせたと説明されている。

さしづめ国土交通省の11年を経ての反撃といったところか。私は、この6割減という数字にうさん臭く感じるものの、そうしたことは、今後検証されていくだろう。ただ県が建設を希望するのは、流水型ダム(穴あきダム)らしいが、はたしてそれも認められるかな。

そこで思い出したのが、かつて私が国交省の土木研究所(の自然共生センター)を取材した時のことだ。約20年前だと思う。取材の本筋は、多自然(近自然)工法の川づくり、とくに人工洪水についてだった。河川の自然の維持には定期的な氾濫が欠かせないという研究があって、世界各地で人工洪水が実施されていたが、日本でもそれを取り入れるべく研究している現場を訪ねたのである。

洪水は自然破壊的な目で見られるが、実は洪水があることで流域環境に攪乱が起きて、自然は一新され守られていく。河底の石や砂利の移動、岸辺の浸水、その他もろもろの事象が定期的に起きないと河川流域の自然は変化してしまうのだ。洪水という形で、常に川辺の環境は維持されていた。それが、ダムや護岸の建設で増水を抑えるため、肝心の自然が劣化するケースが出てきた。
そこで洪水がいかなる役割を果たしているか、という基礎研究から始まり、洪水を人間社会に被害を出ない程度に制御できないかと考えられた。そのための手法の研究と言えるだろうか。

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土木研究所と聞いたら、ゴリゴリの河川工学とか砂防工学をやっているのかと思いきや、意外や現場は生物の専門家がたくさんいて、植物や昆虫などの生態に通じた人がたくさんいて、ちょっと驚いた記憶がある。そして、みんな川にじゃぶじゃぶ入たり、魚をすくったりと、アウトドアぽい光景が見られた。人工河川にダムからの放水を行い流量増加(洪水)の実験をやっているのだが、なんたって広い。そういや、あの現場を回るのに、出始めた電動アシスト自転車を借りて、初めて乗った思い出も(^o^)。

Img001_20201113213501自然共生センターの人工河川

それにしてもデカくて、金をかけている。森林系の研究所なんか束になっても敵わない(笑)。

その後、センターの所長とあって取材した。というか、雑談になり、やがて河川改修のあり方、ダムのあり方の議論になった。

今や断片的にしか覚えていないのだが、「曲がっている川を見ると真っ直ぐ伸ばしたくなるのよ」なんて言葉が出たのを覚えている(笑)。実は、曲がった自然河川を真っ直ぐにする河川改修から、また人工的に曲げる研究もされている。こちらの取材も後に行った。
一応、私も大学時代に河川工学をかじっているので、流量変化と流量速度、水面上昇の問題などを突っこんで話した。

そしてダムの必要性を治水の他、利水、発電、環境などにも話が及んだ。たしかその頃、干ばつが続いて、四国やら中京圏などで渇水が問題になっていたこともあって、ダムがなければどうするのよ、と言われる。しかし、私は、農業用水は余っているのに上水道水が足りないのはおかしい、水利権の調整で十分水は確保できるはず、と逆襲した。

さらに治水用ダムなら、普段は水を溜めないでもいいはずだ、その方が空っぽのダムにゼロから水を溜めるので治水効果が大きいと持論を展開。ダムサイトだけつくっておいて、普段は開放しておくのだ。それなら建設費も安くなる。しかもダムサイトの土地だけの自然破壊で済む、上流域を水没させないから、大部分の自然は保たれるのではないか、また小規模な人工洪水を定期的に起こして自然環境も守れる……と提案した。
すると「もったいないじゃないですか。せっかくダムをつくったら水も利用しないと」と所長は応えた。

……ところが今は、流水型ダム、穴あきダムという名で、私の提案した理屈のダム建設が各地で行われている。私の炯眼を褒めてほしい(笑)。

ちなみに、そうした話は、極めて和やかに行った。激論なんてことはなく、それでもお互いの意見を丁々発止とやり合ったのは面白かった。完全に取材から外れていたが、向こうもそれなりに面白がってくれたと思う。国交省も自然環境の保全と防災の両天秤している姿勢はわかったし、もっと意見をすり合わせていけば、妥協点が見つかるのではないか、と思わせたのが私の感想だ。

さて、今回の川辺川ダムの再計画はどう進むか。せっかく研究した知見を活かしてもらいたいものだが、またぞろ、建設利権で動いている輩が大手を振って「国土強靱化」の掛け声を元に、ガチガチのコンクリートで自然を固める工法を求めるかもしれない。
流水型ダムが実現するのかどうかも怪しいが、今はもっと新しい防災方法が議論されているはずだ。気候変動は20年前より格段に進んでいる。一方で流域人口は減少局面だ。

次の一手を打たねばならない。先日の里海と同じく、自然と人の生活という天秤をいかに維持するのか。

 

 



2020/11/13

『獣害列島』、重版出来!

『獣害列島』、2刷決まりました。刊行1カ月にして重版出来!

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ありがとうございます、これもひとえに出版に合わせてクマやイノシシが市街地に出てきてくれたおかげです(^^;)\(-_-メ;)。

こんなことを書いたら被害に遇っている方々に怒られるが、たしかにこの秋は驚くほど野生動物がよく出没する。もしかしたら本の中に引用している被害関係の数字を更新しなくてはならないかもしれない。ほかにも誤字探しもしなくては……。

大阪の「ロフトプラスワン ウエスト」で獣害に関するトークライブを開こうと声をかけられた時は、出版直後に開くのは有り難いが、都会ぽいロフトで獣害のことをしてもウケないんじゃない? と懐疑的ですらあった。しかし、これは期待できますかね? 

人間の住処が奪われている!? 〜もう間に合わない?知られざる日本の獣害

もっともコロナ禍第3波が押し寄せている中、大阪に出るのは恐いような……と思う方は、オンライン配信もありますからね(^o^)。


私はもともと森林の中でも動物のライターになりたい希望があったのだが、今頃実現しつつあるのかなあ。せっかくだから、私が若いころ追いかけたオランウータンとオオコウモリの写真を張っておく。

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2020/11/12

Y!ニュース「「里海」を守るため、海を汚せ?…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「「里海を守るため、海を汚せ?悩ましき人と自然の共生策」を書きました。

私は以前、里海についても取材・勉強したことがある。なかなか面白かった。江戸時代に積まれた防波堤の石垣にどんな生態系があるか……。し尿が海辺の栄養をどれだけ高めるか。
ま、そんなことも思い出して書いたわけだが、もう少し裏事情を記すと、通常なら書かなかっただろう。

なぜなら、この種のネタでは、あまりネット民には興味を持たれないから。これは前回の「ノンヒューマン・パーソンズ 」もそうだが、この手のことを論じてもアクセス数は伸びないのだよ(^^;)。書くなら、もっと時事問題に結びつけるか、別のひねり方をしなくてはならない。

ただ私は9月に執筆した「本当に覚悟してる? プライベートキャンプ場のための森林購入」が馬鹿にみたいにヒットして300万アクセスもいったのだよ(⌒ー⌒)。軽いネタのつもりたったのに、不思議なものだねえ……。

まあ、こんなにヒットさせた後なら、ウケないネタもいいか。そう感じたのである。むしろ次はウケないネタを書こうとさえ考えた。

アクセス数が増えると、当たるネタばかりを考えてしまいがちになり、そうか、これが当たるか、では似たテーマはないか…なんて考えてしまう。そこで、まったく違うテーマ、ウケないけど書きたいテーマ、書くべきテーマ、世間に伝えたいテーマを書いておこうと思ったわけ。

まあ、あまりにもアクセスが少ないと、やはり辛いので、またウケ狙いに走るかもしれないけどね。

Yahoo!ニュースの中でも、芸能ネタとか事件ネタを追いかけて、毎回何百万アクセスをすぐ稼ぐ人がいるのだが、私は逆張りする性格なんでねえ。ウケないネタをいかに広めるかに生きがいを感じてしまう。

さて、この里海の話、どれだけのアクセス数になるかなあ。1万超えないかもなあ。

2020/11/11

90年前の国有天然林の調査報告

拙著『森と日本人の1500年』(平凡社新書)で、日本の国有林が恒続林を目指して択伐・天然更新施業に力を入れた時代があったことを紹介した。大正末期から昭和初期である。当時は「恒続林を語らざる者は山官に非ず」と言われたそうだ。現在とは真反対のベクトルだろう。

残念ながら、政権交代などもあって上手く進められないうちに戦時体制に入って木材大増産時代に入り恒続林どころか天然更新も消えていく。

が、意外な置き土産があったようだ。

というのも、森林総合研究所で「昭和初期の国有天然林調査報告書の発見」というニュースが出ているからだ。

森林総合研究所は、長年保管してきた古い資料の中から、昭和初期に国有林内の天然林で行なわれた森林調査の膨大な報告書の原資料(662件)を見つけたので、整理しして目録として印刷・公表したという。どうやら、天然更新などを行う前に、その前提の天然林の状況を全国的に調査したらしい。それも、かなり大規模なものだと推察できる。一部は「国有天然林調査報告書」として公刊されたが、多くは忘れられたらしい。ただ原資料は残されたのだろう。

これらの資料は、昭和初期に青森から九州、屋久島まで一斉に行われた調査結果を取りまとめた貴重な資料です。戦中・戦後の伐採で失われたであろう、多くの天然林の姿を今に伝える植生データ、精密な手描きの森林断面図や平面図、膨大な直径と樹高の調査原簿、現場写真などが含まれています
 今後、わが国の森林に対する温暖化影響や森林管理のあり方を考える上で基礎となる貴重な原資料の分かりやすい詳細な目録です。同じ場所で調査を行うことができれば、90年間の気候や土地利用の変化が天然林に与えた影響を検証できるかもしれません。

ただ戦争に突入し、さらに戦後の人工林至上主義?へと移る中で忘れられていたのか。

資料は、青森営林局75件、秋田営林局11件、東京営林局164件、大阪営林局19件、高知営林局139件、熊本営林局254件。これは、戦後の拡大造林によって消えた約90年前の天然林の姿を記録したものとして貴重だろう。それこそ日本の“潜在自然植生”が描けるかもしれない。現在と比べたら、人為による変化はもちろんだが、ほかにも気候変動による植生の変化なども浮かび上げられるかもしれない。

ところで私が感じたのは、この報告書の内容とは別に、新しい政策を採用する際は、これぐらい慎重に調査したうえで行おうとしたことだ。ほかにも小林班づくりや人材育成なども行った上で、天然更新・恒続林をめざしたようなのだ。それが政権交代で中途半端になってしまったうえに、戦争に突入したことで、雲散霧消してしまうのだが……。やはり政策も長期間持続させないと成就しない。

今の林政は……あああ、暗くなる(^^;)。

Photo_20201111162001森林総研HPより借用



2020/11/10

外国資本による土地取得対策会議……

政府は「外国資本が 自衛隊基地周辺など安全保障上重要な土地の取得・利用が相次いでいることに対する有効な方策を検討する有識者会議」を設置するそうだ。

外資が日本の森を奪う! と大騒ぎ?したのは何年前か。あきらかにガセネタだったが、世間に流布し今も信じている人もいるだろう。
ようやく落ち着いたのかと思えば、今度は森林だけでなく土地全体で、自衛隊基地や原子力発電所の隣接地、水源地や国境離島などに絞ったらしい。それで、有識者は土地の所有者や利用実態を一元管理する仕組みを考えるというのだが……。政府は来年の通常国会に関連法案を提出するつもりのようである。

別に反対はしない。外国資本が日本の土地をどこを・どれぐらい取得して、いかに利用しているのか把握すること自体は別に悪いことじゃない。情報は常に収集しておくものだ。法務省と国土交通省、林野庁、そして自治体などが個別に持っている情報を整理して管理するのも必要だろう。でも、自衛隊基地周辺だけじゃあね。。。全国全土で行えば、日本の土地利用の基礎データになるのだが。

ただ、その後どうするのか?「外資の森林収奪」と騒いだときも、外資を理由に締め出すことはできずに、届け出制度をつくっただけで終わった。今回も、情報を把握したとして、それをどうする? 公安調査庁か公安警察にでも見張らせるのか? 土地取得に国籍条項を設けるのはハードルが高すぎる。そもそも、何らかの意図を持って基地や原発などの周辺に土地を所有するのなら、あからさまな外資を表に出さないだろう。ましてや水源地など所有しても何の意味もない。

 

このところの「キャンプのための森林購入」ブームの件で森林売買を扱う業者に伺うと、外資が森を奪うと騒がれた一時期に「マスコミが外国人(中国人と同義)が森を買いに来ていないかとうるさく取材に来て、そんなことはまったくないと何度も言っているのに、記事になったら買いに来たことになってるんだよ」と言っておりました(笑)。
でも、「中国人に買われたら困るから買っておこう」という奇特な日本人もいて、役に立たない山林でも買ってくれたからビジネス的には有り難かったそうである。

きっと今回も、法律ができたら基地や原発周辺にある外国籍所有の土地を探し出して、「ほれ、こんな例があった!」と、こじつけて騒ぐだろうなあ。でも、購入した外国人の利用目的が「キャンプしたいから」だったら、どうするんだろう。プライベートキャンプ場禁止法でもつくるのかねえ。。。

 

 

2020/11/09

北日本新聞に『獣害列島』

北日本新聞(富山県紙)の読書欄に『獣害列島』が紹介された。10月24日紙面である。

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新書欄だから、コンパクトだが、新聞としては異様に早い。だって、発売が10月10日である。2週間で載せてくれるのは珍しいのではないだろうか。あ、先の夕刊フジも一緒だが、あちらはデイリーマガジンという位置づけだからね。

もし3かして、記事は共同か時事の通信社配信かもしれないが、早めに載せておこうと思ったのかもしれない。

なぜなら、富山県の隣の石川県小松市は、クマ出没のメッカ……と言ってはナンだが、駅前のショッピングセンターまでクマが侵入するほどの状態。加えて米どころだし、獣害には敏感だろう。

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これ、小松市のクマ出没のマッピング。改めて見ると、すごいね。これをクマの営業マンさんが頑張っている……と茶化してはいけない(-_-;)コラコラ

ともあれ、獣害はすでに農作物被害は及ばず、身被害へと重心を広げているのかもしれない。

2020/11/08

大阪のロフトで『獣害列島』トークライブ開催!

11月28日(土)14時より、大阪のロフトプラスワン ウエストで講演することになりました。

「獣害列島 増えすぎた日本の野生動物たち」刊行記念
人間の住処が奪われている!? 〜もう間に合わない?知られざる日本の獣害

『獣害列島』をテーマとして行うのはこれが初めて。いや10月発行で11月に行うのだから、極めて早い。また今回は会場だけでなく、オンライン配信で参加できる。しかもアーカイブも12月12日まで視聴可能だそう。こういう形も初めてだ。

これまでの講演テーマは、やはり林業や森林環境問題が多く、たまに地域起こしやら樹木葬やらもあるが、動物関係は初めて。そう考えると不思議でもある。私の最初の著作は「幻の怪獣探し」だったし(笑)、動物系の本や記事はチョロチョロと書いているのだから。切り口を獣害とすると、人間世界に近づくのかもしれない。

2_20201108222101  罠にかかったシカ。

単に獣による被害が酷いですよ、という話に終わらさず、なぜ増えたのか、なぜ人里に出てくるのか、そしてなぜ動物はカワイイのか……まで触れられたらよいと思っている。ま、これから内容を組み立てるので、まだ正確なことは言えないが(^^;)。

ちなみにロフトのイベントは、トークライブという言い方をする。ちと通常の講演とは違っているが、どう違うか正直よくわからん(笑)。演者と参加者の距離が近いのかしらん。ただほとんど毎日のように何かしらをテーマにトークライブを仕掛けている。出演すると自慢のネタになるらしい(^o^)。私としては、初めてのものはとりあえず何でもやってみる主義なのでお受けした。

なお会場では、拙著の販売も行う予定。『獣害列島』はもちろん、ほかの本も幾種類か持って行けたらよいな、と思っている。多分、割引価格 にする\(^o^)/。

ぜひお近くの方は会場へ。(コロナ対策は万全に。)遠くの方は、オンライン配信申し込みを。

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2020/11/07

ストーンペーパーは環境に優しいか?

土曜日の朝日新聞には、「be」という別刷版がついてくるが、その1面・3面を使って「フロントランナー」という人物インタビューが載る。そこで11月8日版で取り上げられているのが、TBM社長の山﨑敦義さん。この会社では「ライメックス」というストーンペーパー商品を作っている。石灰岩から作る紙だ。

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それをSDGsにつながる、循環型経済にして、世界の水資源と森林資源を守る、と謳っている。

? ストーンペーパーは否定しないけど、環境に優しいというのはなぜ? 石灰岩は豊富にあるとか、水を使わずに作れる、木質を使わないから森林を守る……。

う~ん、この論法は、割り箸を樹脂箸に切り換える際に言われた言葉に似ている。木材でつくる割り箸は森林破壊につながり、1回で捨てるから森林資源を破壊するといった発想だ。あまりに表面的な思いつきで、非科学的だった。それも(木材の)塗り箸にするというならまだしも、樹脂箸、つまりプラスチック箸にして何が環境に優しいんだ、と思ったのと同じ気分になった。

ライメックスは、石灰石の微粉末を石油由来の樹脂や添加剤と混ぜてつくるという。最近は植物性樹脂も使いだしたとあるが……。石灰岩の採掘には自然破壊がつきものだし(秩父の武甲山を見よ)、採掘した石灰岩が再び生成されるけでもない。ストーンペーパーは時間とともに腐って微生物に分解され自然界にもどることもないだろう。もしかしたら樹脂が溶けて、石灰の粉になるのか。とはいっても燃やせばCO2も出すし、何より通常の紙と混ざると古紙回収システムが破壊されかねない。
この点は、Yahoo!ニュース「石でつくられた紙はエコか。リサイクルできない紙が増えている

何も私は難癖をつけようというのではない。ただ記事の中でその点をついた質問に

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地球を持続させなくてはと頑張っている企業、人の足を引っ張らないでほしい。」という回答はいかがなものか。批判は受け付けないと言わんばかりの姿勢だ。(疑うなとは言わない、と付け足しているが。)地球を持続させる方法の前提を問うているのだから、真っ当な理屈で回答すべきだろう。それとも応えたがインタビュアーが記事から削っただけなのか。

CO2の問題についてはリサイクルシステムを作らないといけないとしているが、はて、リサイクルしたら、CO2が出なくなるというのはどんな理論だ? この石紙を回収して石灰岩をリサイクルしてもCO2排出・吸収には関係ないはずだ。むしろ回収にエネルギーを消費する。(ちなみに通常の紙は、回収-再生紙のシステムだけでなく、伐採した森林の再生まで含めてカーボンニュートラルを唱えている。)
こうした疑問に一つ一つていねいに応えないと「環境に優しい」という言葉が薄っぺらになる。むしろ善意で環境破壊、というケースになりかねない。

ストーンペーパーは、べつにあってもいい。腐らない紙としての需要もあるだろう。だが、通常の木質(あるいは草の繊維)の紙と区別のつく印を入れておくべきだろう。最近はプラスチックと紙が似ていて区別しづらいのでマークがつけられている。

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こんな具合に「石紙」マークが必要では? 

2020/11/06

ヒノキが枯れ始めたのはなぜ?

我がタナカ山林は雑木林に覆われているが、一部にヒノキも生えている。しかも天然もの。どこからか種子が飛んできたのだろう。
とはいえ、決して生長はよくない。ヒョロヒョロと数本固まって生えているだけだ。それでも、数年前に一帯を皆伐したときは残した。広葉樹ばかりでは面白くないと思ったのである。

そのヒノキが……たまたま間近に見る機会があったのだが、葉が枯れ始めている?

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それも幹に近い方から黄ばみ始めている。通常水分が足りないなどの理由なら、葉先から枯れると思う。
これは、何が起きているのか? 病気? 害虫? それとも生理的なものか?

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謎である。夏の暑さにやられたのが今頃症状に出たということはあるだろうか。最近は雨もよく降っている。

うちの山だけの現象か、それとも生駒山の他の地域にも起きているのか。ほかにヒノキの生えているところを探して確認しておくべきかも。

どなたか原因わかる人いますか。

 

 

2020/11/05

君は、国連生物多様性サミットを知っているか

アメリカ大統領選挙、大阪都構想と一緒ぐらい接戦で揉めてますね。今後世界は、当分「分断」と「ヘイト」の時代を続けるのだろう。ま、維新とトランプとネトウヨは似てますから(^^;)。

そんな中でも、団結して動いていた分野はあるのだよ、という硬派の話題。

9月30日に国連生物多様性サミットが開催されたことを知っているだろうか。非常に規模の大きな国際会議である。コロナ禍のためオンラインではあるが、100カ国以上の首脳陣に600社以上の世界的企業の社長(CEO)も参加していた。そして今後10年間で今の(生物多様性を破壊する)状態を逆転しなければならないと呼びかけている。企業が参加しているのは、生物多様性は経済活動にも大きな影響があるからだ。このままだとビジネス界にも深刻な影響が出る心配がある。ちなみに日本は、小泉環境大臣がビデオメッセージを出したほか、10社ほどが参加していた模様。

で、どんな目標を掲げたのかと調べてみたら、生物多様性サミット開催の前の9月28日に集まって、2030年までに生物多様性喪失の流れを逆転させるために団結して行動すると宣言していて、10項目の「リーダーの自然回復への誓約」(英文)を行っていた。これに参加・賛同する首脳の数は77カ国あるが、そこに日本の名前はない……。

ともあれその10項目がどんなものか探すと、和訳があった。

指導者による自然回復の誓約

この中の、農林業に関わる項目である6と7を抜き出そう。

6. 私たちは、環境の劣化、生物多様性の損失、気候変動に対する取り組みに重大な影響を及ぼし、安全保障、法の支配、人権、公衆衛生、社会経済開発を脅かす可能性のある環境犯罪を撲滅することを誓います。実効性とバランスを備えた抑制的な法的枠組を確保し、国内法及び国際法の執行を強化して効果的な協力の促進を図ります。こうした取り組みには、違法野生生物取引や違法伐採材取引など、組織犯罪グループが関与する環境犯罪を重大な犯罪と捉えて対処することの他、サプライチェーン全体にまたがる活動、違法に取得した野生生物及び違法伐採材並びにその派生物の需要の抑制、人と自然と経済のための持続可能な解決策を確保する地域コミュニティとの連動も含まれます。

7. 私たちは、食糧生産、農業、漁業、林業、エネルギー、観光、インフラ、採取業、商取引、サプライチェーンといった重要セクターを含む、あらゆるレベルの分野別及び分野横断的な関連政策においても、G7(主要7カ国)、G20(主要20カ国・地域)、WTO(世界貿易機関)、WHO(世界保健機関)、FAO(国連食糧農業機関)、UNFCCC(国連気候変動枠組条約)、UNCCD(国連砂漠化対処条約)等の変化を促す重要な国際協定及び国際プロセスにおいても、生物多様性の主流化を図ることを誓います。その対策として、政府のあらゆる政策、決定、投資において自然及び生物多様性の価値を考慮するとともに、生物多様性の保全・回復・持続可能な利用、遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を促進します。

農林水産業のような自然と関わる産業は、生物多様性に大きな影響を与える。なお林業分野では違法伐採問題に触れている。組織犯罪グループの関与する重大な犯罪としている。

とくにこの誓約の最初の部分には「私たちは今、地球の非常事態にある」と記されている。生物多様性とは、人間以外の生物を対象として考えるのではなく、人間の生活や社会を維持するためなのだ、自然は人間の健康福祉そして繁栄を支える基盤なのだ……という認識だ。この生命維持装置(自然)が傷ついてしまうと、貧困、不平等、飢餓などをより進行させてしまい、SDGsの達成も困難になる。その上で、自分たちの行動は将来世代によって評価される、自分たちにはその説明責任がある……と言っている。なかなか厳しく、切羽詰まった感がある。

これほど大きな目標を掲げたサミットなのに、日本では、ほとんどメディアの報道はされなかったようだ。おそらく政府内にも興味を持っている議員や官僚がどれだけいるのかどうかも疑問である。

一応、WWFのページはあるが、政府のサイトでは、小泉環境大臣の演説のみを紹介しただけという情けなさ(それも外交のページ)。

誓約の最後には、来年9月の国連総会のハイレベル会合において、自分たちが1年間に何をしたのか、どれだけ進展させられたかを確認しようとあるのだが……。日本は、ちょうど10年前に生物多様性条約会議を主催したんだけどなあ。。。今や我関せずか。本当にそれでよいのか。

 

2020/11/04

『獣害列島』自著紹介記事

時事通信発行のAgrioは、pdfで発行される電子農業誌だが、ここに『獣害列島』を紹介してくれと頼んだら、自分で書けと言われた(笑)。

いや、そうではなくて自著につながる記事の執筆を勧められたのだ。

そして掲載されました。本の紹介は別枠として、世間に獣害が広がっていることを説明する記事。Agrio自体は農業関連団体や官公庁のようだが、あえて都市部向きに書いた面はある。農村の農作物被害が獣害だと思い込んでいるとエライことになりますよ、と都会人に通じるかどうか。

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この記事をブログに載せることについては、承諾を得ている。まあ、著作権は私にあるのだけど、発行権はAgrioなのだよ。

不思議なもので、執筆中は世間の獣害についての理解が低いことを嘆いていたのだが、発行前後からクマの出没に代表される野生動物の都会出没が相次いでいる。あと10年もしたら大都会に深刻な獣害が広がる……という心づもりだったのだが、それ以上というか、まさか出版直後から大騒ぎになるとは。予言したわけでも、狙ったわけでもない。クマが営業マンというキャッヂフレーズで売り出したいぐらい。

ちなみに今日は、東京お台場にサルが出たとな。

 

2020/11/03

「山林購入ブーム」番組の裏側

今日が祝日なんて、すっかり忘れていたよ……。

しっかり朝から仕事をしていたわけだが、夕方にふとテレビをつけると、ローカルニュース番組でいきなり「山林購入ブーム」をやっていた。

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まだ続いているのか、このネタ。9月10月はこのネタで私も結構アチコチコメントしまくったが……そして今度は私自身に執筆依頼が来て、今朝書いていた原稿も「山林購入」についてなのだが(^^;)、全国版のテレビで取り上げたのをローカルが後追いするのは、ちとみっともなくない?

とはいえ、見てしまう。私の原稿のネタになるかもしれん(笑)。

しかし、あけすけなほどキャンプ目的の山林購入を持ち上げているのにあきれた。みんな山を買って、そこでキャンプしてハッピー! みたいな例ばかりを紹介する。価格も〇〇〇坪で、何百万円と安い! と連呼。いや、本当の山林価格はもっと安いよ。それ、業者を通しているから高くなっているよ、と私は心の中で叫ぶ(笑)。そして最後に山を持つことのリスクを十数秒しゃべらせたかな? という程度。

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そして気づいた。ようするにこのテーマで取材するディレクターが、「山を買って、そこをプライベートキャンプ場として楽しむ」人たちに憧れているんだ。取材しながら「楽しい」「山を買ってよかった」と言わせようとしている。できれば自分も山を買おうかな、と密かに思っているのかもしれない。自分の願望を反映させている番組なんだな。
私だったら、そこを突っこめば、山を買ってからの大変さ、ちょっと後悔していることを聞き出すのにな、と見ていて思ってしまう。

ただ、すでに山林売買は「個人の夢」から「事業対象」に移っている。こんな「山林購入がブーム」という番組や記事を読んで、それなら彼ら向きのキャンプ場を建設したら一発当たるんじゃないか、と事業欲で山林購入が動き出している。だから番組の中には、自分たちだけがキャンプするのではなく、キャンプ場を建設して事業として行うために購入した人も登場していた。

でも、キャンプブームも移り変わるからね。現在は、グランピングのような豪華キャンプと、他人と接触しないソロキャンプにブームが分かれているが、さて、生き残るのはどちらだろう。

 

2020/11/02

改革疲れの林業は3号雑誌か

私も、大昔に雑誌の刊行に関わっていたことがあって、その際に言われたのが3号雑誌。ようするに3号まで出したら休刊(廃刊)すること。悪い酒を3合飲んだら潰れるところからの連想か。
そして売れ行きが落ちてきたからと、渾身のリニューアルをすると、翌号潰れるとか……。ようするにリニューアル(改革)疲れである。あまり改革第1号に力を注いだので、2号目、3号目に力尽きて休刊してしてしまう(笑)。

ま、そんなことを思い出したのは、昨日の「大阪都構想の投票」で審判が下ったから。

私にとっては明日のアメリカ大統領選挙とともに「対岸の火事」で「高見の見物」気分なのだが、結果にかかわらず、両者とも沈滞するのではなかろうか。仮に大阪市の廃止・解体が決まっていたら大阪府は沈没するだろうし、結果どおり微差による否決ゆえ対立・分断は強まって立ち上がる体力を失っただろう。しかも、否決されて維新の首長辞任か、と思えばまだ2年半続けるってよ(笑)。やる気のない行政になるだろう。
これはアメリカも一緒だ。結果に関わらず社会が分断されたアメリカの国力は落ちるだろう。

かくして3号雑誌のごとく、手術は成功したが死にました、的な結果になる。

 

最近は、林業界も改革疲れが進んでいるように思う。国は制度をいじりたがるが、それは体力を奪うだけではないか。
しょせん、制度は「器」であり、制度だけをいじっても、器の中に入る「人」のやる気は醸成できない。

では、どうすればよいか。私は改革とは前進ではなく撤退することではないか、と思い出した。

改革のために何か行うのではなく、現在の上手く動かない政策をバッサリなくす。補助金もひたすら削っていく。同時に規制も取っ払う。

仮に絶対によいと思える制度改革でも、それを進めようとしたら反対・抵抗勢力は現れる。だが、撤退ならさして苦労しない。むしろ問題は、新たに何かするのは面倒くさい、という勢力だ。この「面倒くさい」改革をなくす。

産業として衰退させることで、抵抗勢力の力を削ぐ(笑)。上から進むベクトルを示すのではなく、補助金のような餌もなくす。ただ何かやりたい人に対しての規制も撤廃する。好きなようにやってくださいと勧める。ようは、やる気のない者に無理に何かさせようとしない、やる気のある者を邪魔しない。資金が必要な人は投資家に出資してもらうか金融機関から借り入れる。そして多様な試みを(小さく)無数に実施させる。ただ夜警国家論のように、違法行為だけ取り締まるべきかもしれない。

多くは失敗するだろう。結果として一時的に産業は壊滅し、自然も荒れるかもしれない。が、数多くの試行錯誤の中から、新たな時代が生まれるのではないか。「3号林業」ではなく「ダーウィニズム林業」となる。自然淘汰に則って行われる進化である。

きつい改革はせずに、ほったらかしで変化するのを見守るだけ。これは弱肉強食ではない。あくまで多様性の中の淘汰だ。

そういやシラカバは、伐採跡地を放置するとうじゃうじゃ生えてくるけど、植樹すると枯れる、と聞いた。人がここにシラカバ林をつくろうと思うとなかなか育たない……のだそうだ。

そんな方法がもっともコスパがよさそうだ。……もう器の改革なんてうんざりだ。やる気の醸成こそがトップの仕事ではないか。

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森と林業と田舎