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森と林業と動物の本

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2007/07/28

視察団part2

宍粟の視察に関して、結構反響があるので、追加。

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今回の視察に参加しているのは、民間の林業事業体(素材生産から製材、集成材まで)が多かったと思う。わりと大手が中心だが、それでも「八木木材」や「宍粟の森の木」は刺激的だったよう。

前回は喫煙をくさしたが、それとは別に参加メンバーはやはり元気だし、何より熱心。3時間以上も山の中で質問が続くのは、森林組合の場合にはあり得なかったのではないかと…。そして、学んだことは、すぐにでも実行しようという気概を感じた。何人かの人と話したが、自分なりの意見を持っている。

私も、短伐期論や無間伐論、森林組合民営化論を戦わせたよ(^o^)。こうした議論ができる相手は、森林組合には少ない。

日本の林業を再生するには、森林組合を中心にすべきだという意見がまだまだ根強いが、今回で感じたのは、もっと民間の林業事業体が前に出すことを考えないと、ということだった。

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コメント

>民間の林業事業体が前に出す

もともとの出身が林業ではないので、逆にこの様な事をいまさら書くのが理解できない。

官主導のビジネスはうまくいかないというのが常識だと思っていたけど(^^;

林業の技術や情報を持ち、地域に根ざしている組織は森林組合しかない、だから林業再生は森林組合を中心に行うという政策が根強いのです。
実際、森林組合は法的にも有利だし、特典をいっぱい持っている。そして新規参入を妨害しています。

で、森林組合がやる気を出しているかというと…「俺がいなければ動かない」と思い込んでいる、ご高齢の理事は多いですけどね。

立木の個体識別が出来るようになったので、土地を購入せずに上物の立木だけを証券化する方法を開発してます。
つまり、ある地域全体を対象にする必要がないので、林業経営に必要な資金を先行して調達するため、証券化・売却したい立木だけ(勿論実務的には、出材費用のコストダウンのため、一本一本バラバラというのは困りますが)を決めてもらいます。

このような事を実際にできるのは、森林組合ではなく、土地所有者およびその委託者ですね?
もっともその委託者が森林組合のケースが多いのでしょうが。
誰にお話しするのが具体化しやすいのでしょう?

実はそのうち書き込むテーマに考えていたのだけど、山林取引の多くは、実は立木だけだったようです。土地まで所有権を動かすことは、あんまり多くなかったのではないかと。だから、山を買ったといっても、立木を伐採・売買したら、もう価値はなかったのではないか。

ただ立木の個体識別を必要とするほど価値のある山は少ないように感じます。それこそ吉野の巨木の森くらいでないと。
具体的に相談する相手は、林業専業の民間事業主の方が話が通りやすい気がしますが…。

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