無料ブログはココログ

森と林業と田舎の本

« 『割り箸はもったいない?』増刷 | トップページ | 森林鉄道 »

2007/09/13

国産割り箸と薬剤

安部首相がこの時期に辞任という、政治を破壊する自爆テロ。何やってんだか。

ということに関係なく、前々回の続きを書こう。アエラが取り上げたのは、中国産の竹割り箸である。中国産竹割り箸に、漂白・防かび剤が残留している疑惑を取り上げたのだった。これは見方によっては、中国産の割り箸を排除するきっかけになるかもしれない。

なぜなら、記事にも「木の割り箸では、木自体に抗菌作用があるのでこうした処理は必ずしも必要でない」とあるように、通常は木の割り箸に防かび・漂白処理をしないからだ。
ただ「必ずしも」と書かれてあるのは、はたして記者は知って書いたのかどうか、絶対に処理をしないとは言えないということ。シラカバでも色の悪い材の場合は、漂白する。

そして肝心なのは、国産割り箸にも、同じことが言えるのだ。スギやヒノキは、抗菌作用がある。だから防かび処理は必要ない。が、色はすべてが望むような白さを持つわけではない。なかには黒ずんだ材もあるだろう。また1膳の箸の中に白と赤が混ざった「紅白」と呼ばれる状態は嫌われる。(割り箸だけでなく、建築材としても価格が落ちる。)

そこで、漂白しているのだ。薬剤は何を使っているか知らないが、亜硫酸系か塩素系だろう。そして検品で跳ねられた色悪を白くして出荷している。中国産の「毒」を批判している場合ではない。国産にも跳ね返ってくる大問題である。

これまでの割り箸批判は、森林に対する負荷を問題視することが大きかった。それには幾らでも反論できた。竹割り箸が増えてきた理由の一つは、木よりも竹の方が生長が早いからだ。
が、残留薬剤批判は、国産も目をつぶってはいられない。

もちろん、中国産・国産とも、木の割り箸から残留薬剤は発見されていない。おそらく時間と共に薬剤は蒸散したり分解され、残留しないか極微量なのだろう。だから、科学的な面では人体への悪影響を心配する必要はない。

しかしイメージ情報としては、国産も薬剤処理していることを世間が知れば重大だ。なかには「中国産は薬剤を染み込ませているから危険」と宣伝して国産割り箸の需要拡大を計ろうとする人がいるが、それは天に唾する行為だ。

国産割り箸は、一刻も早く漂白処理を止めるべきだろう。さもないと、割り箸全体のイメージに痛手を負う。

むしろ「紅白」を売り物にしたら高くなるのではないか。「紅白はめでたい箸」と名付けてもいいし、色悪を金かけて漂白するより価格を下げた方が喜ばれると思う。マイ割り箸用に出荷したらどうか。中国産批判をする前に足元を見ないと。

« 『割り箸はもったいない?』増刷 | トップページ | 森林鉄道 »

割り箸」カテゴリの記事

コメント

あ~~あ~~
今日の日経夕刊に
「先端部だけ割りばしに」木材使用量を抑制
という記事が出ていた。
(Web版はhttp://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news003043.html)
手元が塗り箸で、握り部分から先に短い割り箸を差し込んで使い、使い終わったら先の部分を抜いて使い捨てにするというもの。
これも一つの考え方だけど、これで木材の使用量を抑制しようというのが不満。
つまり、中国からの輸入が少なくなるからだそうだ。国産木材をもっと使おうという方向に行かないものかな。
ちなみに、持ち手ひと組と、先端10本(5膳)のセットで1200円。
杉やヒノキの割りばしの拡販の方が文化的にも美しいと思う。

これは驚きですね。
実は、こうしたタイプの割り箸は、何十年も前に開発されています。が、普及しなかった。先端を代える手間が面倒だから。
それに、価格がやたら高いな。1膳240円の箸になってしまうが、それを毎回交換できるか。だいたい割るという、この箸は以前誰も使っていませんという清浄性の証明ができないと思います。

むしろ気になったのは、この記事の最後にある、来年度から中国から実質的に割り箸輸入ができない、と書かれている部分。たしかに大幅な値上げが見込まれているが……。

確かそういうタイプのお箸かな?新聞の、新聞名の並びの広告欄に出ていたのを見ました。
そんなところに広告を出そうというのも、努力しているんだと思った。
割り箸も頑張らないとだめじゃん。
なんて思ったりして・・

使い捨て部分の先端は、パック詰めにしておいて持ち歩けるようになってればマイ箸用にいいな。
1回分ずつパックされた目薬とか、デンタルフロスみたいな感覚で、違和感がなく使えそう。

木材の使用量を抑制しようというのは私もちょっと首を傾げたいけど、
使い捨てを少しでも減らそうというのは最近わかる気がしてきました。
ゴミを減らそう、リデュースリユースリサイクル、というのを
常識にしようとしているのに、
1回使ってもうおしまい、燃やしますというのはやっぱり・・

国産木材をもっと使おうはいいけど、もっと使い捨てように
なっちゃうと抵抗が出てきます。
リデュース・・マイ箸を使う
リユース・・家庭で使った割り箸を洗って再利用
リサイクル・・炭とか、燃料とか
の、リサイクルの部分がもっとしっかりしてくれば、割り箸使い捨ても抵抗が減るのではと考えてみました。

発売元のマルフヂ商会に問い合わせを入れてみたんですが……この箸のことや、輸入状況などの情報がわかれば、また報告しましょう。

「使い捨て」という言葉は、結構定義が難しいと思うんですね。単に捨てるのではなく、使ったから捨てる。何回使えばよいのか。あるいはもったいないのか。これの善し悪しを判断する線引きが簡単ではない。
ゴミの容量を問題にすると、また別の世界に入ってしまうけど、物の価値を決めるのは人の心だから。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 国産割り箸と薬剤:

« 『割り箸はもったいない?』増刷 | トップページ | 森林鉄道 »

January 2020
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

森と林業と田舎