キャッシュフローと林業
日付が変わって、昨日は、森林ビジネス塾。今回のテーマは会計である。
講師は、環境会計の大物で、監査法人の公認会計士でもある。森林認証制度にも詳しく、林業には通じた人だ。
そこで会計と財務の考え方の、基礎の基礎を解説してもらったわけだが、なかでも私が面白く感じたのは、「キャッシュフロー計算書」の話。
これまでの会計は、損益計算書と賃借対照表だけだったが、今ではキャッシュフロー計算書が義務づけられている。これは、現金の流れに注目したもので、売り掛けとか手形などの見かけの収入や支出ではなく、実際の金の出し入れである。これが非常に重要になってきたのだという。
そこで現金の種類は、3つある。まず営業活動。売上と、商品の原材料費などのことだ。
次に投資活動。設備投資や融資などである。
そして財務活動。簡単に言えば、借金とか助成金である。親会社や行政が、出してくれるものだ。
では林業は、というと、その金の流れはほとんど財務活動ではないか、と思った。だって補助金づけだもの。売上だって、補助金を除くと8割は減る。投資の返済も補助金頼み。投資する人もいなければ、純粋な営業活動も低調。
しかし財務活動が増えると、最後は破綻するのだそうだ。つまり……。
一度、日本林業全体のキャッシュフローを調べてみると面白いかもしれない。お金は循環せずに、一方向に流れてダダ漏れという実態が浮かび上がるのではなかろうか。
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