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森と林業と田舎の本

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2007/12/10

道の駅

生駒の隣に平群町があるが、そこには道の駅がある。「くまがいステーション」という名だ。

10年ほど前にできた際は、不思議だった。観光地でもなければ、通行量が格別多い道に面しているわけでもない。走るのは地元の車が圧倒的に多いだろう。こんなところに道の駅が成立するのか? さては、補助金があるから無理やり作ったな……。

その推測が当たっているのかどうかはさておき、今やこの道の駅、奈良県内の道の駅では一番の売上を誇っている。見事に成立している、いや、大成功したのだ。昨日も、満員状態で車が停められないほどである。

実は、店の内部も変容している。最初はレストランとわずかな売店だけだった。それでも近隣に喫茶店やレストランがないため、そこそこ客は入っていた。その頃は、地元の人のたまり場として機能していたのではないか。なるほど、外部の客を当てにするのではなく、地元民を呼び込んだのか。

そのうち農産物の直売を始めた。これがヒットした。回りは田畑が広がるものの、ニュータウンもできている。そのため地元野菜を求める人が急増したのだ。
それがドンドン拡張されて、今や直売所の方が広いような状況である。農作物だけでなく、花卉類も豊富になってきた。もともと平群は花卉栽培が盛んなところなのである。さらに加工品も増えてきた。漬け物だけでなく、豆腐や日本酒まである。平群だけでなく、生駒全域、さらに奈良全域に広がりつつある。野菜の中には、地元産ではないものもあるが、ちゃんと表示はされているようだ。

おかげで、今や何億円もの売上を誇っている。その勢いで、遠くからの客も来始めているまでになった。

観光客ではなく、地元の潜在的な購買力を掘り起こしたのだ。もちろん好条件もあったろうが、常に「交流人口」だ、観光開発だ、というのではなく、地元に人気となれば、自然と遠くからの客も集めるし、それが地元の産品開発にもつながるという循環が起きている。

平群町は、財政再建団体になる? という噂になるほど財政は悪化しているが、こちらでは活性化に成功していることにホッとする。

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コメント

地元の購買力をどのようにして顕在化させたんでしょうね?

女性の口コミでしょうかね。。。

口コミの力は偉大だと思います。

想像ですが、やはり主婦層でしょうね。でも土日は男の姿も多い。農産物直売には、吸引力があるようです。

この度、平群町の道の駅に商品を置かせていただけるようになりました。
本当にとても車が多かったです。(平日)

そうですか。今度見に行こう。

最近、前の道がバイパスのようになって交通量は増えていますが、ほとんど地の人ですね。観光客はいないだろうなあ。

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