無料ブログはココログ

本の紹介

« コナラの伐採 | トップページ | 割り箸とファッション »

2008/01/11

年賀状と木材チップ

古紙配合率40%を謳っていた再生紙の年賀状が、実は1~4%しか古紙を使っていなかったことがニュースになっている。今年最初の偽装発覚(^^;)か。

でも、あえて造り手の日本製紙側の立場になって考えると、40%も古紙入れて、色も艶もコシもない年賀状だとマズいだろ、という判断があったのだろう。実際、インクジェット式の印刷はうまくできるか、とまで考えると、そんな年賀状がどれほど売れるか疑問だ。古紙はあってもコシのない年賀状では、自動選別機械も通らなかったかもしれない。

ところで、製紙の元になる木質チップについて調べてみた。
日本の木材需要は8831万2000立方m。そのうちチップ用は3697万7000立方m。つまり4割以上を占める。そして国内のチップ用木材は、449万6000立方m。国内木材生産量は1761万7000立方mだから4分の1だ。

それだけではない。国産材の製材端材からもチップが作られるので、それが300万を越していると思われ、だいたい国産チップの生産量は700万~800万立方mくらいになる。もっと詳しい数字を知っていたら教えてほしいが、ようするに日本の木材消費の4割がチップなのだ。そしてそれは、8割がた製紙用に回る。

なんだか、こうした数字を知らずして、林業再生のために国産材を使おう、というのも虚しくなる。年賀状に使ったどうかはともかく、再生紙だって大半が外国からのチップで作られた紙のなれの果てだろう。

しかも国産チップは、輸入チップの6割7割くらいの価格にしかならない。これは品質の問題ではなく、安定供給できるかどうかが要因だ。

もっと国産チップを使おう、という運動の方が意味があるかもしれない。その方が山に還元できるよ。

« コナラの伐採 | トップページ | 割り箸とファッション »

木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

 これに限らず、最近の「偽装」について考えさせられました、。
非難する対象が違うのじゃないかと。
世の中、なんかおかしい???

原油高でおそらくチップ輸入価格も高騰していくでしょうし・・・。国産のスギ、ヒノキもチップ原料として適当な材料なのでしょうか?今までは建材として高い価値が認められていたからチップ原料にならなかっただけなのでしょうか?
高知県で盛んになりつつあるC材の搬出はエネルギー転換が目途らしいのですが、チップ供給が可能となれば、C材や林地残材の活用の幅が増えるかもしれませんね。
ひょっとしたら、C材、獣害木とかを土場でまとめれば、十分資源として活かせる事業が出来るかも!

輸入チップは高騰していますよ。でも国産チップは横ばい。これが曲者です。

でも、国産材のC材をちゃんと量をまとめて安定供給できるようにすれば、輸入チップ並になるはず。そうしたら、山主も潤うから、切り捨てていた間伐材なども搬出できる…と、よい循環が始まるのだけど。
年賀状の古紙率なんぞを問題にしているより健全だ。

廃木材全体(建設発生木材500万トン、製材工場残材500、廃パレット・剪定枝等300そして林地残材等400)の発生量は1700万トンで、再資源化(木質ボード250、紙・パルプ290、敷き料・肥料110、サーマル燃料350)されているのは1000万トンです。

製材工場残材500のうち450は再利用されているらしいし、建設発生木材は350が再利用されているものの、残り150は混合廃棄物で今後さらに分別等で増量させるのは、費用対効果でほぼ不可能なレベルに来ている。

現状のレベルで再資源化が可能な量を計算すると、先の建設発生木材の分別不可能量の150と、林地残材は50程度しか再利用されていないので、未利用の350を加えた500を総排出量の1700から引くと1200万トンと推定される。

一方の需要サイドの全設備の処理能力に、現在計画中の処理能力(特にサーマル系で今後5年の間でも250万トンが増加)を加えると、1250万トンとなり、供給不足となることが明らかとなっている。

林地残材の利用が不可避な状況に来ていて、ある施設の経営者などは本気で山を買うことを検討している。

でも恐ろしいのは、造林費用が賄えないので、再造林しないかもしれない。

間伐材利用のチャンスだが、ことは単純ではなさそう。

なかなか詳しい数字を出してくださり、ありがとうございます。
国産材だけでチップ需要を賄うのは無理としても、価格が上がれば潜在的な材が出てくると思うのです。まず間伐が進む。また製材用の木も、端材がチップとして高く売れれば、原木全体の価格に上乗せして高くできる。結果的に山村が潤って、さらに木が出せる……こんな循環が進めばいいのですが。

ただチップ用に山を買うのは反対だなあ。もっとカスケード利用することを考えてもらわないと。だいたい国産チップは安すぎますね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36391/17655119

この記事へのトラックバック一覧です: 年賀状と木材チップ:

« コナラの伐採 | トップページ | 割り箸とファッション »

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

森と林業と田舎