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2008/01/14

ファイヤーサイコロジー

昨夜、若草山の山焼きが行われた。

山に火を放ち、草を焼き払う。春からの草萌えをよくすると言われるが、樹木が育つ素地は奪う。

全国各地で山焼きは行われている。阿蘇に秋吉台に曽爾……。かなりの数になるだろう。目的はいろいろ言われているが、火を放つ行為は、結果的に樹木を排除することになるようだ。

最近は、この火が自然生態系にもたらす影響を前向きに捉えるようになって、ファイヤーエコロジー(火の生態学)と呼ばれている。実際私も凝った時期があって、各地の焼き畑を追いかけることもした。
大地を焼く行為は、破壊だけではない。焼けることによって自然界の循環をよく進め、生物多様性にとってもプラスに働く。それに適応した植物も多い。焼けないと芽吹かない、育たない植物も数多いのだ。
動物だって、山焼きの跡地に育つ草がないと餌場を失うケースがある。奈良の鹿もその一つかもしれない。

私が、「自然は変化する」というテーゼを身をもって感じたのは、焼き畑と接したことが大きかったかもしれない。

しかし、昔の人は゛そんな効用ばかりを考えて火をつけたわけではなかろう。単純に人には、山に火をつけたい欲求があるのではないか……。枯れ草があると火をつけたくなる。意味もなく燃やしたくなる。だから火を放つ。理屈は後からついてくる。まさにプロメテウスの火であって、火は、自然を再生し、文明を進めもすれば、破壊も生み出す。
これをファイヤーサイコロジー(火の心理学)と呼べないか。この心理こそ、地球の生態系を変えてきた……こんな仮説を立てて人類史を描く挑戦をしてみたい。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

物事には裏も表もある。
森林も心理学に応用できそうですね。

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