割り箸とファッション
以下のような記事を見つけた。
http://www.waseda.jp/student/weekly/contents/2007b/146g.html
このところ、少しずつ割り箸を巡る世間の目が、動きを変えたように思う。いや、何も割り箸礼賛に変わったわけではないが、昨年前半のマイ箸礼賛や、割り箸攻撃の論調よりも、国産割り箸に目を向ける声が登場してきた。
ある種の揺り戻しだろう。マスコミの特性として、ブームの後には反ブームが来る。とはいえ、動きとしては、小さなものだけど。
私も、昨秋より、そうした記事を書いたり取材を受けることが増えてきた。そんな原稿に目を通していると、割り箸そのものよりも「ファッション」に興味を持ちだした。私は、マイ箸運動をファッションと見るからだ。なぜ、このファッションが流行ったのか。
そもそもファッションとはなんだろうか。英語で「流儀」や「流行」を意味する"fashion"が語源だそうだが、通常は服装を中心とした装いを指す。女性誌の一大テーマであり、また女性自身も最大の関心事でもあるのだろう。男だって、こだわる人は増えている。
しかし服にしても、着心地の良さや、機能性、あるいは値段というのが、本来の役割のはず。デザインを中心としたファッションは、副次的なものだった。それなのにファッションを重要視して購入する人が多くなったのはなぜか。デザインは、基本的な服装の要素を満たさない。それなのに、ここまで夢中にさせるのは、人間の脳のどこが刺激されるからだろうか。しかもファッションは時間とともに変化するのだから悩ましい。
動物行動学的には、装いで異性の注目を集めることができたら、生殖活動に有利だから…と分析できるかもしれない。が、それなら装いの何が異性を招けるのか、という点が難しい。先取の気性は、生存率を高めるとか、他者との差別化に意味があるのかもしれない。
しかし、一つのファッションがブームとなるのは、他者との差別化どころか、同一性の誇示のようでもある。こうしたファッションへのこだわりを解明したら、人々の嗜好を読み取るのも不可能ではなく、意図的にブームを起こすこともできる…と考えてしまう。
たまたま今日は、スラックスを購入した。選んだのは…やはりサイズ以外では色や風合い感かな。こたつの中であったまりながら、そんな夢を見た。
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