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2008/02/09

経済音痴の間伐促進

政府は、というより事務次官会議が、「森林間伐等実施促進特別措置法案」を内定させ閣議決定したそうだ。なぜ政治家ではなく役人が法案をつくるのか前から不満があるが、それはさておき、そのうち国会を通るのだろう。
いわずとしれた京都議定書に基づくCO2森林吸収源対策推進のためである。2012年度までに追加的間伐などを行う計画を市町村が作成し、国は市町村に法定交付金で助成するものだ。地方債の特例措置も講じるらしい。

補助金で間伐することの危険性をどのように考えているのだろう。別のところのトニーさんのコメントにもあったが、国産材を売ろうとする林家の努力を無にする危険性がある。また先に、『間伐材の新商品」報道』の項目でも論じたが、間伐すること、あるいは間伐材を出せばよいのではなく、その間伐材からどんな商品を作り、どのように売るかを考えていない。

売れないのに、補助金で間伐すれば、木材はだぶつき材価は下がる。それは、すでに努力してきた業者を圧迫する。廃業すれば、いよいよ真っ当に間伐材を買う人、使う人は減る。結果的に切り捨てにするか、大手企業が安く買い取って、合板にするかチップにするか…。安く買えたと高笑いする業者は出ても、林家は補助金漬けになるだけだ。そして国家は、またもや財政を悪化させる。
おそらく、目の前の国際公約の達成(CO2排出削減)しか興味がないのだろう。経済を考えない役人らしい。林家を見ず、外国の目を気にしている。そして天下国家の大計を論じず、自分の任期を気にしている。

百歩譲って国際公約だけでなく森林整備のために間伐促進するにしても、間伐材商品が売れるようにすることで誘導すべきだ。適正な間伐から出た木材を優先的に買い上げる、あるいは適正な間伐材を利用した商品を買うと何か特典が付いて儲かるようになれば(これも痛しかゆしだが)、自然と間伐材需要が増え、間伐が進むだろう。

経済は、流れである。資源-生産-加工-販売-消費-廃棄-資源…。この流れをよくして循環させることを考えないで、資源(間伐材)ばかりを補助金で生産現場に押し込んでも、市場にだぶつき、加工もままならず、売れず、糞詰まりになる。
やるべきは、消費を刺激することで販売、加工、生産…と遡らせる方策ではないか。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

民衆の痛み知らず等。
民衆の痛み想像音痴等。
習い損ないの官僚等。

一度、吉野杉製割り箸を高級料亭に飛び込み営業してみてはどうか。

臆病、卑怯病の最高の治療となるに違いない。。。

高級料亭なら、すでに杉割り箸を使っていると思いますよhappy01

役所全体が、わけのわかんない仕事に疲れ果てて「鬱」状態になっているんじゃないですかね。

田中様

shock

最悪ですね。

「林業者を守る」というお題目の裏に自分たちの行政の失敗を今は、見せないぞ!少しでも後に遅らせようと言う姿勢のなにものでもありません。

林野行政の方は、経済と言う学問を学んでいないのでしょう。

間伐材商品のマーケティングに軸足を置いて、農水省の官僚削減・教育に提言するのが賢明ですかね。

着実にマーケティング成果のでる間伐材商品とは何でしょうか。

割り箸でしようか。炭でしょうか。

私も、政策批判はできるのですが、代わりとなる政策を考えると難しい…。アイデアはあっても、現場に則しているか、どれだけの効果があるか…これは、多くの人の意見を結集しなけくてはならないでしょう。

ただ今から全くの新商品を開発して普及する前に、やはり木材の最大需要である建築関係に対するてこ入れをすべきと思います。

たとえば国産材住宅に関する大キャンペーンを打ってもいいのではないか。CO2吸収源(炭素固定先)としての木造住宅と、ウッドマイルズの観点を示す。大径木無垢材よりも間伐材を使った家づくりの価値を勧める。
同時に、国産材の弱点や誤解を解く解説もしてほしい。冬に柱が音を立てて割れるのは、欠陥じゃないという情報だけでも、広報する価値はあると思います。

海杉が考えるに政策は、公共工事への参入です。

住宅は、大きなポイントですね。住宅の次に来る事業は、土木資材としての国産木材だと思います。

今までは、森林土木がメインで自分のエリアだったため、条件が甘く、外構木材の使用法が極めてゆるいルールでした。

海洋土木や一般土木の基準で今までの林野行政と違う一般土木資材としての使われ方を政府に求めたいですね。

今の林野では、どうしても、省には、モノが言えません。政府主導で省に真剣に検討するように要請してほしいものです。都が、オリンピック誘致の中で森林資源をオリンピック施設に活用しようと考えていると言う情報を聞きました。

政府としての誘致に向けての支援策では、一石二鳥ではないでしょうか。

国産間伐材を合板に使うという技術が飛躍的進むのではないか。

 木曽の隣の中津川市にセイホクが65億で合板工場を造る。
 長野県のカラマツは持って来いですね。

 ただ原木を安くは出荷しない地元の団結が必要に思う。
 山主に還元し、山を豊かにする方法を考えたいです。

いろいろ意見とアイデアが出るではないですか。

たしかに国産材による合板は木材自給率を上げるのに大きな貢献をしています。それに用途が広い。土木用にも回せるでしょう。
が、いかんせん価格が安いので、山元への還元が少ない。ここの価格をしっかり下支えするのが第一の手段でしょうね。いっそ、国産材合板を使うところに補助金を投入することで、山元還元額を増やせないか。

林産物(木材)に関しては特殊な事情があると思います。それは、他の製品は短期間に製造できるけれども、木製品の場合は非常に原料(木材)が長期間変えないと生産できないということです。他の製品はその業界だけががんばれば、まあ何とかできるような気がする。でも、木材の場合は、一旦崩壊してしまえば、取り返すのに相当な時間が掛かります。(みんな知っていることでしょうけれど・・・)ですから、林業関係業界、木材関係業界は他の業界ともっと連携をしなくてはならないのではないかと思うのです。
 例えば、様々な製品がここ百年の間に極めて速いスピードで鋼材やプラスチック、コンクリートに変わりました。これを、木製品に戻してもらうような活動です。そのためには、木製品を生産する側の商品開発が必要ですが・・・。
 企業は環境貢献のテーマで森林整備にお金や企画や労力を提供してくれてきています。
そこで、もう一つ木製品の直接利用や商品開発などを手がけてもらえないものでしょうか?我々、林業界、木材業界も企画や営業をきめ細かにしていく必要もあります。
 温泉場の風呂桶を木製品にしてもらうとか、「木の物」が身近に存在してくれば、生活の中で商品選択のときに木製品を指定してもらえるようにならないか。そして、家を新築するときに木を使う、壁も木の現しになってくる、そんな気がするのです。

おお、企業の社会貢献(CSR)の一環としての木材商品の開発とか利用推進を呼びかけるのはよいかもしれませんね。

ただ、CSRとは企業の宣伝みたいなものだから、それが環境や社会に役立っていることを世間に伝わらないと喜ばないかも。国産材をどれだけ使うと、日本の森林がどれだけきれいなるのか、そんな指標を発表するのはどうでしょう。ウッドマイルズなんかほっといて(笑)、ウッドボランティア指数を作るのです。

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