明日香村の古墳戦略
昨日から、奈良県明日香村の真弓鑵子(まゆみかんす)塚古墳には、日本最大級の規模であることがわかったニュースが全国を飛び交った。
石舞台古墳を超える巨大な玄室があるだけでなく、石でドーム状の構造を築いた技術といい、玄室とは別に奥室を持つ例のない構造といい、非常に興味深い。またもや、飛鳥ブームが来るか?
ちょうど昨夜の「鹿男あをによし」でも、明日香村が登場して、なかなか魅力を伝えていた。石舞台やら高松塚やら各地の古墳を巡り、出土物を紹介してくれた。邪馬台国の可能性まで語る。(余談だが、私はこのドラマの登場人物では、歴史の教師…というよりは歴史マニアの藤原道子が好き。こんなに滔々と歴史を語る女性がいたら憧れるな)
そして、明日香村の古墳戦略というものを感じるのだ。
今から20年近く?前に、明日香村の村おこしを取材したことがある。
その時に言われたのは、今は高松塚古墳で賑わっているが、本当はもっとすごい古墳や遺跡がいくつもある。それを順々に発掘して公開していく、それで観光客を引きつける、という戦略だ。すでに壁画のあるキトラ古墳の存在はその時わかっていたが、それが正式に発掘して公開されブームとなったのは、それから10年以上もたってからだ。
そして、亀型遺構が見つかり、蘇我馬子の邸宅跡が発掘され…今度は、日本最大の古墳だ。
やるなあ。何もすべてが意図的だとは言わないが、がっちり、全国の古代史ファンの心をつかんでいるぞ。
明日香村は、市町村合併をしない道を選んだ。それは結構厳しい選択だが、古代史の舞台であり、古都である強みを活かしてほしい。古墳の発掘が全部終わるまでは大丈夫かな。
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