花粉症とダム
大阪に出たら、マスクをしている人をよく見かけた。
どうやら花粉症対策らしい。今年は、かなりスギ花粉の量が多いと推測されている。関西圏も、すでに放出が始まっているようだ。これからしばらく、また騒がれるに違いない。
早く花粉症が修まるような治療法が見つかるか、あるいはスギやヒノキの花粉を抑えられるようになるか願っている人もいるだろう。
しかし、今や花粉症は産業になっている。医療費はもちろんマスクなどの器具類も売上は大きい。また花粉症対策の商品も多く出回っている。
和歌山県北山村特産の柑橘類じゃばらの果汁は、花粉症に効くということで引っ張りだこだそうだ。それを飲むとウソのように鼻がスキッとするのだそうだ。実は柑橘類の果汁には、抗ヒスタミン効果があるのだが、とくにじゃばらは強いようである。おかげで、北山村は、じゃばらを中心とした村おこしを進め、かなりの恩恵を受けている。もし花粉症がなくなると、じゃばらが売れずに困るかもしれない……。
そこで不謹慎かもしれないが、花粉症とダムの相似性に気がついた。
ダムも、環境派からは嫌われている。そしてダムの撤去を求めているところもある。
たしかに無駄なダムはあるし、ダムによって渓流の生態系は破壊されたことは間違いない。しかし、ダムができて数十年もたったところでは、すでにダム生態系が完成されている。そこにしか棲めない動植物が広がっているかもしれない。もちろん、ダムによる洪水調節や利水などの役割もあるだろう。
だから、ダムを撤去すると、ダム生態系を破壊することになる。それでいいのか?
まあ、乱暴な比較だが、花粉症にも、そんな要素があるかもね。
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