食い物でリピーター
せっかくだから、福井の夜の話。
列車に遅れ、しかも満員だから途中まで立ちっぱなし。着いた福井も、なんだか火曜日は定休日が多いらしく商店街もシャッターが下りている…。
印象よくないまま夜に入り、飯と酒でも…と出ると、キャバクラの客引きに捕まった。ちょっとだけ立話をして、「いや実は腹減っているんで居酒屋探しているんだよ」というと、客引きは真剣に考えて美味しい店を教えてくれた。「あそこは、店主が寿司職人だったからいいよ」
というわけで、そのお店へ。なかなか一見さんでは入りづらい造りだったが、中はカウンターもある正真正銘の居酒屋。和洋のフードが150も並ぶ。
まあ、一人でチビチビやるにはこんな店の方が気楽である。と、いくつか注文する。
それが、なかなか逸品揃いなのだ。刺身一つとっても隠し包丁が入っていたり下味がついてあったりと小技が効いている。揚げ物も蒸し物も本格的。お酒も純米吟醸を中心に置いていて、満足満足。すっかり機嫌が直ったよ。もちろん、その後はキャバクラ…には行かずに、ホテルに帰ったけどね。
翌日は、越前蕎麦をすする。やっぱりいいなあ。
昔、泊まった旅館が古びていて、こりゃ外れかな、と思っていたら、オシャレで豪華な食事を出されてすっかり気に入ったことがあった。美食は七難隠すのである。
今後の観光を考えても、食は大きなテーマになるのではないか。やたら金かけて大規模な観光施設を建てるより、うまい料理を用意した方が客は来る。名所・施設は一度見たらもういいが、美味い料理は何度も食べたくなるからリピーターになりやすいのだ。
というと、よく「名物料理を作れ」と行政お抱えの料理コンテストなどが開かれることになるのたが、食材はともかく名物の一品二品を生み出しても弱い。料理全般の質を向上させることが重要である。そのための料理教室を開く方がよいのではないか。ラーメン、餃子、焼きそばなどで成功した地域もあるが、一点ものではキワモノになる。
福井はカニに蕎麦、なかなかよいかもね。
ちなみに22日は早朝より島根県に向かう。さて、何が食べられるか。
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もし途中下車されるのなら鳥取市の賀露(かろ)港にお立ち寄りください!
ピチピチの白身魚が絶品です。
学生時代、毎日のように夕方、散歩しながら刺身を楽しみました(^^;
貧しい当時、アルコールなしでしたが・・・
投稿: 岩井拓実 | 2008/03/22 16:11
残念ながら、中国自動車道を走ったので、ひたすら山の中でした。雨の中……。
でも松江では、魚とイワガキを食べましたよ。
投稿: 田中淳夫 | 2008/03/24 11:48
高速道、ごくろうさまでした。
松江のイワガキ、未経験ですが、賀露の味覚以上だったでしょうね(^o^)丿
投稿: 岩井拓実 | 2008/03/24 16:17
イワガキは、隠岐で養殖されています。
かつては幻だったイワガキも、不断の努力で島根の名産になった…かな?
投稿: 田中淳夫 | 2008/03/24 19:51
そうでしたか、幻のイワガキのふるさとは隠岐でしたか。。。
大山のゲレンデからしか知らない隠岐。
運を磨いて行ってみたい群島です。
投稿: 岩井拓実 | 2008/03/24 20:48