田畑地籍の森林
福井では、林業改良普及指導員の皆さんと交流があったのだけど(恐竜ばかりじゃなくて、ちゃんと仕事もしてきたよ^o^)、そこで、ちょっと気になる発表があった。
それは「田畑地籍の森林」のケース。
かつて造林ブームの時に、山間地で「農業はもうダメ」と思った人が、棚田などにも造林を進めた。なかには集落を出る際に家の庭や周辺(ときには取り壊した家の敷地まで)にせっせとスギやヒノキを植えた。
それらが、そろそろ伐期・間伐期に入っているのだが、地籍は農地のままのケースがほとんど。森林簿には載らないわけである。すると間伐補助金などでは対応できなくなっているというのだ。
おそらく、こうした書類では確認できない森林が相当面積あるのではないか。それを加えたら、また日本の森林率は上がる…かとうかは知らないが、放置が進むのは結構やっかいな問題である。
そのため手つかずになっているが、これをなんとかできないかと森林簿への編入手続きや法的な解釈を探っているところ…というものであった。もちろん書類上の手続きだけでなく地権者への説明やら集約化など、課題は相当あるが、これこそ行政の仕事だ。
間伐促進がさかんにお上から叫ばれているが、自治体が動くのが当たり前で、対象も森林組合だけしか眼中にないケースが多い。しかし、民有林の間伐などは民間がやるべき仕事のはず。本来の行政の仕事とは、こんな「手続き」の問題ではないのか。
私は森業・山業の補助金申請の際に、お役所仕事とは手続きにあり、と気づいたのだが、こうした法律の隙間に落ち込んだ森林の救済手続きこそ、重要課題にしてほしい。
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