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森と林業の本

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2008/04/14

山主は山師

今日は、久しぶりに土倉庄三郎関連の話題。

実はお孫さんにお会いしたのだが、そこで聞いた話で興味深かったこと。

土倉家のかつての山林財産は、どのように形成されたか、というのがわりと大きなテーマなのだが、今推測できるのは、庄三郎の父・庄右衛門の代であること。それ以前からも山林はあっただろうが、さほど多くはなかったようだ。

それを倍増、いや、もっと増やして大山林主へと成長したらしい。

ところが、得られた証言は、「庄右衛門は、一度失敗して、ほとんど財産を失ったと聞いたことがある。その後、飛脚をしてお金をため、再び財産を取り戻し、大きく成長させたらしい」

これは、考えてみれば凄い話である。飛脚うんぬんは別として、一代で財を失い、再び財を成す。だが、おとぎ話ではない。実際にあり得るのだ。
山林-木材の価格は急騰・急落する。ほんの少しタイミングを間違えると、あっさり財産を失う可能性があった。まさに山師の世界なのだ。

そう考えれば、庄三郎が晩年に財産を失ったのも、それほど珍しいことではないのかもしれない。先祖代々の土地、なんでのは嘘くさく、実は3代前の土地を引き継いでいる家はほとんどいないとも聞いたことがある。

今でも、財産を失うのは早い。回復するのは至難の業ではあるけれど。

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コメント

 自分の父親を含めて、山主の山への愛着と言うか愛情がすごいと感じることが度々あります。財産とか食いぶちとか収入源とかいう範囲を超えて、山に対峙していると感じます。私は、山仕事をしたことがほとんどありません。子供のころに椎茸を取りに行ったことや間伐を手伝ったり、植林を手伝ったりした程度です。
 いま、70歳を超えて、放置された山林を買って植林している人がいます。一部は自力(国庫補助造林)一部は緑資源機構分収林で・・・。自力植林のところは針広混交林でした。近所や外の林家からはバカ扱いされているとも聞きます。植林しないで、自然な回復を目指した方が環境のためだと言う人もいます。
 本人に意図を聞いたところ、10ha放置は放って置けなかっただけとのことでした。
 本題とはあまり関係ない話ですけど・・・

私も、山がほしい(^o^)。
だって、「山主」という肩書がほしいから。不純か。でも、1ha20万円とか聞かされると心が動くなあ。

でも山に愛着があってお金も余裕がある人が山を買って、本気で整備することはいいことではないかな。

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