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森と林業の本

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2008/06/16

造林ビジネス

日本の山に木は育っている。これからの林業は、その木をいかに伐出し、利用するかにかかっている……。

これまで私は、このように主張してきた。とくに、利用法が課題で、言い換えると商品開発こそが、日本の林業・林産業の将来を握っていると感じるからだ。

ところが、国際的な木材不足が勃発し、合板や集成材用に国産材が引っ張りだこになりつつある現在、一部では伐採跡地の放棄が問題となってきた。たとえば宮崎では、伐採跡地の75%しか再造林が行われていない。4分の1が、禿山のまま放置されているということだ。放置しても広葉樹などの雑木が繁茂して、うまく森林がもどるケースもあるだろうが、みんなそうはいかないし、何より雑木の山だと木材の再生産が不可能だ。持続的な林業にならない。

おりしも宮崎県は、今年度の重点施策として、伐採後の植栽未済地を解消させるべく動きだしたようだ。主に造林への高率補助、上乗せ助成などを実施して、3年間で植栽未済地ゼロを目指すのだそうだ。
ほかにも、素材生産業者が伐出ガイドラインづくりを行ったり、素材生産作業の認証制度を考えているという。こちらの動きは、また改めて考えてみたいが、とにかく多少は、伐採後に目が向きだしたように思う。

そこで、このブログならではの先読みしすぎ予言(笑)。

今後は、造林ビジネスの時代だ。世間が国産材を使いだし、そこそこ利用法にも頭を巡らせた今ならでは、機動的な造林プランを作り出せば、結構仕事になるように思う。

低コストで効率的で、将来を見据えた森づくりにつながる制度を提案して、ビジネスモデルを作れば、全国的に注目されるかもしれない。山村の過疎高齢化が進めば,、地元の人にこれまでのように造林を任せるのは無理となるから、チームを組んで請負って各地を歩くのもよいだろう。

たとえば、スギやヒノキばかりでは批判されがらだから、ほかの樹種を考える。かといって広葉樹の苗なんか植えて金にならない森を作ったら山主は山を投げ出してしまうだろう。外来とかも危険。何があるか。
植え方も、その後の育林も、いかに早く効率的で金がかからないこと、それでいて誰でもできる方法……だ。40年前の大造林時代の手法は、もはや使えない

造林ビジネス。今から考えておいた方がいいなぁ。

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コメント

田中様
宮崎の話題がでていました。
ガイドラインは、若い山主のNPO「ひむか維森の会」が、作成したものですね。

海杉の会社の「木製横断溝」も積極的に使っていきたいと話をいただきました。
ひむか維森の会の活動は、森作りを基本にしていますが、今年は、韓国で木工教室を企画しています。

海杉も僅かではありますが、協力しています。今後の展開は、報告しますね。

「ひむか維森の会」のガイドライン、興味を持っています。報告を期待しますね(^o^)。
今後、実質的に林業をリードするのは、素材生産業ではないかと思います。それが長期伐採権制度などを導入して、造林ビジネスまで発展するかどうか。

それにしても、韓国で木工教室とは……。

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