ダーウィン展
大坂でダーウィン展が開かれた。アメリカで開かれ好評を博したので、日本では東京に次いで開かれたものだ。東京展を見た人もいるかもしれない。
実は私は、昨日の内覧会に参加。と言っても、私が招待されたのではなく、招待された人の代理なのだが、一足先に楽しませていただいた。それにしても、内覧会だというのに、物凄い人、人、人だった。大阪人て、ダーウィンが好きなのかね。
いろいろ感じるところは大だった。だいたい青少年がかぶれる科学者といえば、アインシュタインかファーブル、ワトソン、フロイトなどだが、それにダーウィンも加えねばならない。私は、高校生の時は意外やアインシュタインだったのだが、大学生になると進化論にかぶれたこともあるなあ。
ダーウィンがメモ書きした、おそらく人類史上初の系統樹。生命は進化して別の生物になるという発想を示した記念すべき絵だ。
さて、書き出したらきりがないが、展覧会には、「種の起源」発行にまつわるエピソードも紹介されている。例のウォレスとのやり取りだ。
ダーウィンは、生物は自然選択によって進化するという理論を思いついたのだが、それを発表するまでに20年もかけている。それは、確証を得るためのデータを集めるためだが、やはり革命的すぎて躊躇する点もあったのだろう。ところが東南アジアの動植物を収集していた若きウォレスは、軽やかに自然選択の生命進化を思いつき、論文を書いたのだ。
幸か不幸か、ウォレスは、その論文の発表先をダーウィンに紹介してもらおうと送ったのである。自分が温めてきたアイデアをあっさりまとめたウォレスの論文を読んで、焦ったダーウィンは、15年前に友人に送った手紙(自然選択のアイデアについて触れている試論)を付けて、2つ揃えて学会に発表したのである。
おかげでウォレスのことを「ダーウィンに消された男」と評する人もいる。ただ、内容的にはダーウィンの方が深い考察とデータを揃えていたし、何よりウォレスはダーウィンのやり方に賛同して、感謝さえしている。
なんで、こんなエピソードを紹介しているって?
それは、完璧を期すことを考えて、発表を先に延ばしていると、先人の栄誉を失いかねないよ、という教訓にしようと思ったからだ(笑)。私も、いろいろ手がけているが、つい資料を収集すること自体に夢中になって、肝心の執筆を先延ばしにしてしまう。早くまとめて本にしないと、もしかしたら同じテーマで先に誰かが出版してしまう可能性だってなきにしもあらず、だ。
もし、私の元にウォレスの論文のようなものが送られてきたら?
そりゃ、握りつぶすでしょ(笑)。それとも自分の執筆の「参考資料」にしてしまうという手もあるかな……。
「種の起源」の初版本
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