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2008/08/10

田舎はコンビニエンス?

吉野では一泊したのだけど、その際に泊めてもらうところにお土産を持っていこうと思った。

と言っても、菓子折りではなく、その晩のオカズになるアマゴを仕入れていく約束をした。

ところが、そのためにめざした川上村の中井渓谷、ここにアマゴ養殖場(兼釣り場)があるのだが、夕方に行ってみると、もう人気がない。平日は午後4時に閉めてしまうそうだ。

困った。たまたま近くにいる人に声をかけた。「アマゴ、手に入らないですかねえ」。

「とうしても欲しい?」
「は、はい」
「じゃあ、あそこに見える2階建ての家に行ってみなさい。この養殖場の組合長だから」

経営者のところに無理やり押しかけるのかあ。ちょっとヤバいかも、と思いつつ、押しかけた(^o^)。そしてアマゴが欲しいと伝えると、一家団欒中?に主人が出てきてくれた。

「アマゴ、どれくらいいるの?」
「4、5人で食べるので4、5匹でしょうか」
「うちはキロ単位でしか売っていないんだけどねえ。だいたい14,5匹かな」
「それは……多すぎるので半分にできませんか」
「う~ん」

と言いつつも、車を出して養殖場に。
そして養殖場からアマゴをすくってくれる。重さを計るが、私が500グラムのところでOKと言っているのに、どんどんすくって入れてくれる。「おまけだ」

結果的に12,3匹入ったのではないか(^^;)。そして値段は、半額のまま。

皆さん、中井渓谷で、アマゴを釣ろう(^o^)!

それはともかく、田舎は店の閉まる時間が早い、という文句がある。たしかに早い。24時間営業のコンビニになれた都会者としては辛い面もある。しかし、逆に言えば早く閉まっても本当に用事があれば開けてくれるのである。顔なじみなら確実だが、そうでなくても出方次第ではOK。そんな融通は、都会の店ではきくまい。しかも量なども無理言えることが多い。その点、田舎の店は、コンビニエンス(便利)だ。
しかも店主の気持ち次第でおまけもつくよ。

そのためにはコミュニケーションが欠かせない。事情をよく話すこと。自分が何者か、なぜ欲しいのかも聞かれないでも話す。向こうの状況を質問するのもよい。もちろん御礼も丁寧にすること。これも都会の店では消えてしまったものだろう。

田舎の不便さの裏には、別の価値が隠れている。

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