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森と林業の本

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2008/08/22

新山主層

昨夜は、某不動産関係者と顔合わせで大阪で飲む。で、肝心の相手は生駒在住だというので、生駒まで帰ってまた飲む。

深酒すぎて、今日は身体がだるい(-.-)。

だからプログはお休みにしようかと思っていたが、少しだけ。

実は、この不動産業者、各地で山林をどんどん買いまくっているのだ。その面積、なんと1万ヘクタール! 多くはリゾート崩れだというが、3~4割が人工林だとかで、その森林経営を本気で考えている。そのための会社まで設立した。未上場会社だし、山林購入はオーナーの個人資産で行ったらしいから、すぐに利益を上げなくてもいいというが、かと言って寝かせておくのももったいないから、いよいよ森林経営を始めるわけだ。

おそらく、このような山主は人知れず増えているのではないか。もしかしたら、新たな山林地主層が生れ始めたのかもしれない。

私は、歓迎する。歴史的に見ても、林業はほかの業界(農業、商工業資本など)が、稼いだ金をつぎ込むのが通常パターンである。それが戦後は山林の流動性が止まっていた。しかしバブル崩壊後に、ようやく山林土地が動きだしたのではないか。

もちろん今後の森林経営をどうするかという課題はあるが、既成の地主が放棄しているのだから、どう転んでも今より悪くはならない。それどころか門外漢の参入が、新たな林業を切り開く可能性もあるだろう。

ちょっと注目。

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林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

 1万ヘクタール!3~4割が人工林・・・
 どのように森林経営されていくのか楽しみです。

 >新たな林業を切り開く可能性もあるだろう。

 確かにまとまった面積が無いと何も動かない。
山そっくりとか、川流れすべてとか。
 

取得した山林は全国にあるそうですが、なかには2200haとか1000ha単位でまとまったところもあるそうです。小さくても50haは越えているらしい。なかには100年生の美林もあるとかで、うまくやれば面白い林業ができると思うな。

管理を任せてもらえる地元の林業体もきっと経営の力がつくことでしょう。最低でも経済林と保全する林分を分けていくことになるだろうし、管理計画も立てていくことになるでしょうし。たぶん、施業計画程度のものでは、不動産業の方では納得しないでしょうし。
単なる資産とか企業のイメージアップとかで山林を取得しているとは思われないし。
そして、相応な価格でなければ出材もしないと思う。事情(急な入り用、相続税とか)があって立木を安値で売り払ったりもしないだろう。
ただ、経営者として今の木材価格に山林経営として対峙したときにどう感じ、どう対処するか。それとも1箇所の総量でこなせてしまうのか。
モザイク状に刈りだして、単面積を小さくするのか。
なんといっても、人の寿命は80年程度、木の生長と経済環境や社会環境の変化、自分の成長とをどう整理していくのか。たぶん管理を任せる各サイトの管理者のそれぞれの考え方の違いや風土の違いをどう整理して経営をしていくのか。自分がその人だったらと思うと混乱します。
この方のように山林経営に新しく取り組む方々の対処方法や考え方は、慣行の林業を知ってしまっている現林家や林業事業体のいい参照事例になるかもしれません。取引方法、流通も含めて。
優秀なコンサルタントや受託先にめぐり合えますように。

当の会社は、今後も山林取得を積極的に行うつもりのようで、さらに製炭事業にも乗り出すそうです。なかなか意欲的です(^o^)。

そのための人材も募集しています。こちらの意欲がある人がいたら、取り持ちますよ。

意欲的ですか・・・

担当者はとても意欲的で応援したいのすが、はたして会社の上層部は?

その会社の奈良県の社有森林の間伐材有効利用を前提に、初期投資の設備投資を6年程度で回収できるようにするため、初年度3000万膳の売り先まである会社に交渉してOK取った割り箸製造企画を提案したのですが、却下されたので懐疑的にならざるを得ない小生です。

今回の薪炭事業も担当者の空回りにならないと良いのだけど。

頑張ってね S さん!!

上層部がそうですか(^^;)。よくある話で……。
でも、上層部も森林買って損はしたくないだろうから、動くときは動くと思いますよ。
それに、何と言ってもこ会社が購入している森林は、元所有者が破綻したのかやる気がないところであり、「駄目で元々」なのですから。

いつもブログ拝見させてもらってます!

えと、製炭事業の人材募集というコメントを読んでとても興味をもちました!
ぜひ、詳細をお聞きしたいのですが大丈夫でしょうか?
メール・電話・訪問 何でも大丈夫です。

製炭事業だけの人材募集、というわけではないと思いますが……。
まずは連絡先をメールでください。
QZB00524@nifty.ne.jp

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