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森と林業と田舎の本

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2008/08/09

森林セラピストの資格

吉野の山の師匠と話していたこと。

師匠は、かつて森林インストラクターの資格を取ろうと勉強したことがあって、1次試験は通って2次に向かった。すると主宰する旧知の森林レクリエーション協会?の会長に出会う。それで会長の言ったことは、
「なんであなたが、こんな資格取るの?」

師匠は、山仕事何十年のベテランである。誰よりも森林や林業、山のことに詳しい。
そして森林インストラクターの資格は、建前として山村の人がこの資格で都会の人が森林と触れ合う指導をして、山村振興に役立てる……ことのはず。

でも、会長もわかっているんだな、建前であることが(^^;)。だって受験者はほとんど都会の人で、ペーパーテストを受けて合格する。本当の山や森林のことを知らない森林インストラクターばかりである。そこに本物の森林のプロが、あえて資格とってどうするの?

結果的に、師匠は試験に落ちて、資格はとれなかったんだけど、その後、森林インストラクターの資格を取った都会の人を現地で教える仕事をしていたよ(^o^)。

こんなことを今更書くのは、今年9月から森林セラピーの専門職「森林セラピスト」「森林セラピーガイド」の資格検定制度がスタートするからだ。

主催は「NPO法人森林セラピーソサエティ」だが、ようするに林野庁の外郭団体だろう。

すでに森林療法、森林セラピーはそれなりに広がりを持っていて、各地で森林メディカルトレーナー(信濃町)とか「森の案内人」(飯山市)とか、さまざまな資格をそれぞれの自治体や、あるいは民間団体でも作っている。それを国家資格みたいに全国統一するつもりなのだろうが、いかにも怪しい。

この「森林セラピスト」の資格が公式となれば、これまで独自に養成されてきたガイドはどうなるのだ。改めて取り直せというのか。だいたい、試験の内容は、誰が決めるのか。各地の森林状況は、みんな違うよ。森林療法のシステムも違うよ。

ようするに、認定料を稼ぐつもりなんじゃないか、と疑いたくなる。団体職員の給料になるだけではないか。

おそらく、この資格を取ろうとする人は、何も森林地域と結びつかず、個人で「森林セラピー」の営業することをめざす人、あるいは本人が癒されたい人ではあるまいか。でも、森林セラピー自体が、登録商標になっているので、勝手に使えないよ……。

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コメント

まぁ、身も蓋もないことを言ってしまえば、およそ「資格」とか「認定制度」自体が、「本物」を見極める目のない消費者たちのための「看板」ですから、そういう人たちの集まった都市と繋がるための手段としては、今後もこの手のものは減ることはないでしょうね。だから、少しでもましな制度になる方向に手引いていった方が良いのかも…。

たしかに資格制度そのものを論じれば、身も蓋もないですなあ(笑)。
でも、すでに独自の資格を作っていた人々に、「それは正当なものではないから、こちらを取り直せ。そして毎年?更新しろ(もちろん受講料払って)」と言い出したら、ぶったくり商法になりますね。森林セラピスト制度は、そうしたものだと思います。

ご無沙汰しております。

森林インストラクターは、僕もとろうと思って講習会を申し込んだのですが、受講日を失念してしまって取り逃がした(^^;という苦い思い出があります。

その後、森林インストラクターの方々を取材して、特に取らなくても良かったかなと思いました。
取材内容は、拙著「森林で働く」(ぺりかん社)をご参照ください。m(_ _)m

森林インストラクター自体は資格というか認定証みたいなものだと思います。
資格がなくてもガイドとして森林を案内しているプロの方はたくさんいらっしゃいます。知床や屋久島をはじめ、資格の存在自体知らないけどレベルの高いガイドをされている方はたくさんいます。

森林インストラクターという資格は、むしろプロとして森林に携わっているわけではないけれども、森林のことが好きで、そういう自分を表現したい人が取るといいものなのかと思います。

アメリカなどに比べると、日本でプロのネイチャーガイドとして食べていくのは狭き門なので、このような資格(というか認定)をきっかけに森林と一般の方の架け橋になるのは良いことだと思います。

日本人はこういう資格とか認定とかが好きなので、むしろ公に負けずに民間の資格もバンバン出せばビジネスチャンスにもなると思います。

たとえば、「奥多摩森林ガイド」とか「吉野森林セラピスト」とか・・・。地域のNPOと化森林組合とか林業会社が作ってしまえば良いと思います。

このあたり、どうも民間が公に遠慮しているような気がします・・・。

ビジネスで儲けるには、”仕組みを作ること”が基本中の基本。うまく動く仕組みが出来れば後は黙っていてもお金が入る。
この点、自分で動かない限りお金が入ってこない小生や、田中さんも良くご存じのこと。いつもあたふた自転車操業、体を壊せば収入激減(^^;

その点、仕組み作りがうまいのが役人。制度を作ってそれを管理・運営する外郭団体をいくつも作って、将来はそこへ天下る。
今回も田中さんのご明察!!

でもそれを逆手にとることもできる。
例えば田中さんも時々苦労されている助成金の申請。
利権に繋がるような種をちりばめておくと、利に敏い審査委員は飛びつきます。
でも、落ちることがあるのは真直ぐな審査委員か、鈍感な審査委員がいるから・・・・?

森林インストラクターの資格保有者が、それを活かした事業をしている例は極めて少ないですね。結局、ほとんどが力試し的自己満足なのでしょう。
それを取得しようとする人がいるのは構いませんが、建前の山村振興には結びつかない。

民間も資格を作ったら、というのは同感ですが、問題は公的機関の資格が優遇される、場合によっては民間資格を排除することです。

私は、身体動かしてナンボの世界で生きていくかな。
ちなみに、私が助成金を取ったのは一度だけで、もうやらない(笑)。日本国民として、税金無駄遣いには加担しない(笑)。

お久しぶりです。ただいま、東京におります。

だいたい、この手の言葉を登録商標にしようっていう根性が気に入りませんねえ。そんなの、別にだれかが苦心して作り上げた言葉でも何でもないんだから、みんなで自由に解釈して使うべきでしょうね。

ロハス、という言葉(私はどうもいかがわしいニオイがして嫌いですが)を登録商標にしようとして、猛反発を受けて撤回した、なんて話も聞いたことありますが、それ自体がこの言葉の周辺にいる連中の胡散臭さを現しているように思います。

ロハスは、某いかがわしい環境雑誌(笑)が商標登録しましたね。撤回はしたのではなくて、単に使用料を取るのを諦めただけではないかしらん。

森林セラピーも、商標登録した時点で、正体見たり、ですね。使用料を取るかどうかはともかく、自分たちの認定を受けないと使わせないぞ、という意味でしょうから。

こんにちは
私は森林セラピーの資格を取得したのですけど・・。
この資格の有効性に疑問があり、資格の更新も辞めました。

取得には、運営団体からいろいろとお金を請求されます。
森林セラピーガイドの時は、一次試験6000円その後に二次試験で15000円取られました。
二次試験の内容はDVD見て、セラピーガイドについての感想文のみでした。簡単に合格でした。
その後、年会費を毎年5000円に入会してと連絡ありました。
入会しないと資格の授与はなく単純に試験合格実績だけにけ与えると言うのです。
資格を得るために入会して年会費も払いました。
そのあと、森林セラピー基地でセラピーガイドをしたいと聞きました。
登録しないと部外者はここで活動できないと言われました。
森林セラピーの基地に登録? それは知らなかったのですが、その登録にも講習を受ける必要だったり有料だったり森のガイドの会に入会してさらに年会費もねと言う感じでした。
所属はしてみましたが、お客さまからそこそこのお金を取れる環境でもなくボランティアスタッフ的なガイドになっていました。

これは6年も前の記事ですが、今もガッポリ儲ける商売やってますね、天下りNPOは。
しかし二次試験が、そこまで堕落していたとは……。受験料取って、不合格にしたら訴えられるからじゃないか。

まだ、どこでも使える森林インストラクターの資格の方が、森林セラピストよりましかもしれない。更新しないで正解と思いますよ。

 

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