林業の勉強会
北海道の疲れがとれないなあ……でも次の取材の予定を詰めないと……講演の準備もしなければ……原稿の締切り迫ってるし……このメールの返事をしておかなくちゃ……ああ、今晩の晩飯の用意もしなくちゃ。
と忙しいのである。で、林業の勉強会を立ち上げた。忙しい時にあえて仕事を増やす。僕の悪い癖(笑)。考えてみれば、今手をつけている仕事の多くは、森林療法だったり土倉庄三郎だったりゴルフ場だったり割り箸に田舎暮らしに地域づくり……と、多岐に渡るが、林業ど真ん中ではない。すると、うずうずするのである。そこで最新の林業事情について情報交換と考察する会を開くことにした。テーマは、新生産システム。
そこで夕方、だるい身体を引きずって大阪に出た。勉強会の会場となるシンクタンクに向かう。髭剃るの忘れてた。よれよれの普段着。冴えないなあ。こんな格好で林業の勉強できるのか。新生産システム論じられるのか。
北浜から淀屋橋のオフィス街を歩く。大手企業が並ぶ街並みに見かけるOLは、みんなオシャレ。カッコいいなあ。あのファッション、はやっているんだろか。彼女らを眺めていたら、30代40代女性の気持ちがわかるようになるだろうか? って、あまり眺めると、不審者に思われてしまうなあ。……いかんいかん、考えるのは林業だ。新生産システムだ。
高層ビルに入り、19階。ところが事務所の扉に電子鍵がかかっている。おいおい、頼むよ。最近はこんな事務所が増えた。そういえば霞が関もだ。かつては気軽に入れて食堂に寄ったり書店で買い物できたのに、今や身分証明書を持つか関係者を呼び出さないと中に入れてくれない。人民を拒絶するのか。神保町の大手出版社もそうなった。こうして外部の者と接触を持ちづらくして何ができる。きっと中から組織が壊死するぞ。そもそも……いかんいかん、考えるのは林業だ、新生産システムだ。
たまたま出てきた社員に助けられて中に入る。会議室を借りてある。この勉強会、参加者は広く呼びかけることも考えたが、北海道行っていたら余裕なくなった。今回はシンクタンクの研究員と二人だけ。と思ったら、彼がインターンを男女二人連れてきた。どちらも大学院生である。最近は、企業でインターンするのが必修なんだそう。でも、林業なんて渋いテーマ扱う部署に配属されてわけわかんないでしょ。しかも午後6時スタート。普通なら帰る時間だ。だいたい私はフリーランスだよ。それで何か学べるの……いかんいかん、考えるのは林業だ、新生産システムだ。
それから4時間近くぶっ通しで頭を悩ませる。夕飯食うの忘れてた。ええと、何話したかな、何聞いたかな。何考えたんだったっけ。とにかくポスト新生産システムと現代の割り箸のヒントか見つけるために、再来週、栃木の会社に視察に行くことになった。宇都宮で餃子食うの、楽しみだな。あと佐賀にも取材に行きたい。あそこの名物料理は何かな。……ええと、今日は何を勉強したんだっけ。
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» 田中淳夫著『割り箸はもったいない?』 [日々ほぼ好日]
加藤登紀子や中島美嘉の「マイ箸」運動などの影響で、「割り箸は森林破壊だ」と誤解している人は多いようだ。その誤解をわかりやすく解きほぐす快著が、生駒市在住の森林ジャーナリスト・田中淳夫氏の『割り箸はもったいない?――食卓からみた森林問題』(ちくま新書)である。
田中氏のことは当ブログ8/30付の記事「“水源地の村”からの提言」でも紹介したので、覚えておられる方も多いだろう。 最近は「割り箸評論家」で通るほど、割り箸事情にお詳しい。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/... [続きを読む]
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