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2008/09/24

木材界の勝ち組と負け組

新生産システムと新流通・加工システムの違いを考えていた。

平たく言えば、前者は曲がりの少ないA材を扱い無垢の製材を行い、後者は曲がりや傷の多いB材を扱って合板や集成材に加工する。どちらも大規模工場を建てて、大量に国産材を扱うことが要点だ。

で、新流通システムの方は、それなりに成功しているようだ。国産合板は急速に増えて、木材自給率を数年で5%前後高めるのに貢献した。だが新生産システムは、あまりうまく行っていない。途中で破綻した地域もある。

その違いを考えると、さまざまなことが浮き上がってくるのだが、たまたま森林からエンドユーザーまでの商品(木材)の流れをフローチャートで見て気がついた。

森林所有者、森林組合、素材生産者、製材所。これらは行政の支援の厚い分野だ。陰に日向に行政が関与して、補助金も豊富に出る。
ところが原木流通業者、集成材や合板メーカー、プレカット工場、住宅メーカーとなると、ほとんど行政は支援して来なかった

後者は、今回の新流通・加工システムが支援しだしたところである。まだプレカット工場以降はあまり手を出していないけれど。これまで支援なく、業界内で熾烈なビジネス戦争を展開してきた合板業界などは、今回の支援で大きく躍進した。

ところが前者は、ずっと支援を受け続けてきた世界で、そこに新生産システムは改めて大規模な支援を行うもの。しかし、思うような効果を上げていない……。

やっぱり鍛え方が違うのかもしれないなあ。

まあ、これは第一印象だからね。もっと根は深いと思うけど。

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林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

原材料に補助金が、入っているかどうかで「逆」の作用が出ているという事はないでしょうか。

B材を以前 買いにいらした合板メーカーは、
間伐材の補助金分を計算に入れて(さっぴいて)これで山主は お金の持ち出しをしなくても間伐できるでしょ と価格の提示をされました。

マイナスがゼロになるので 喜ばしいことかもしれませんが それでは森林所有者自体は 何もしないのと同じですね。(現在だけを考えればの話ですが)


また 何を製造するかによりますが、
「曲がりや傷の多いB材」も「間伐材」も細かくしてしまえば 同じ木材

「太めの間伐材」も「主伐材」も 同じ木材

「有価材として( 実際はタダ)で 引取られる(手に入れられる)もの」も「廃棄物として処理費をもらって、チップにして売るもの。(ダブルカウント)」も「間伐材をわざわざチップにしたもの」も 同じチップ

さて このあたりの
・補助金が入っている山から出すのに少々手間がかかっている原材料と 
・補助金なしの原材料
・森林以外からの木材資源
が どう市場価格に関係してくるのかは 気になるところです。

この一年で 建築材以外の森林資源の動きが 日々刻々変化してますね。

保護されている部分や よかれと思ってやってる政策があだになり・・・なんてこともありそうだし。

新流通・加工システムに 私のところは組み込まれてはおりませんので、実態はわかりませんが 森林所有者に資金は もどっているのかも気になります。

そこがなければ 本来の日本の地方の林業は元気になる事はできませんよね。

根が見えるまでの話もできず たらたらと失礼しました。おっしゃる通り、海外でえぐいやり取りをしてきたであろ合板メーカーや機動力のある(笑)廃棄物処理業に比べると、今でも補助金が入って「売る」行為が必要でなかった森林組合とでは違いが出てきて当たり前ですね。

ちなみに、製材業ですが 支援なんて一切してもらった記憶がありません。

もしかして どこかに申請すれば何か頂けるのでしょうか(笑)

たとえばバイオマス燃料となるチップは、常に建設廃材や園芸等の剪定木と張り合わないといけないから、価格が上がりませんね。だからバイオマスが林業を元気にすることはあり得ない。

ちなみに製材所は、一企業に支援はまずないでしょうが、林業構造改善事業などで、無駄に立派な機械の入っている森林組合系の製材所とか丸棒加工所とかがありますね。
新流通加工システムや新生産システムは、大手の一企業に莫大な補助金をつぎ込んでいますが。

ありがとうございます。
色々 納得いたしました。

首を絞められているのがよくわかりました。
勝とうとは思いませんが
あてにせず、生き残れるようがんばります。

単体の製材所ではなく、複数の企業が合同で設立する組合には、補助金が出ます。以前はダミーっぽい組合が補助金をもらっていた例が各地にありました。
現在は、単体企業にも、山村振興指定地域に限定されていると思いましたけど、ソフト事業(新商品開発)やハード(施設、機械)整備も国が認める(審査に通った)事業には補助金が出るみたいです。
一度、市町村に相談されるか、県の出先機関に相談されるといいと思います。ただし、既存の事業ではなく、新しい取り組みであることを求められると思いますが・・・。

トニーさんのいう通り、数年前に単体の企業でも補助金が出るように改められました。それを利用して、合板や集成材メーカー、そして製材会社に補助金を支出したのが、各新システムの成立につながったと思います。それを指摘する人は見かけないなあ。

ダミーでない共同組合の事業で成功した例を、私は知らない(^^;)。やはりリーダーシップと責任の所在をはっきりさせることがビジネスの要諦かと。

田中さんの記事(勝ち組負け組み)とは違いますが、
気になる記事を見つけましたので・・・
Jキャストというニュースサイトの特集で「間伐」が
特集されています。が、内容は「いつも」のパターン
でした(安い外材エトセトラ)
http://www.j-cast.com/other/a02_eco/2008/09/24027377.html
まだまだ「世間」の認識はこんなものと改めて思い
ましたが、環境のアンケートの質問で
「「環境問題」、あなたなら何から取り組む?」
では「マイ箸」が4%だったのが(爆)(^^)
大分下火になっているようですね~マイ箸(爆)

いやあ、4%でも多い方じゃないですか。もともと毎箸はマスコミが煽った面が強く、実際にやっている人は一握りだもの。
それに面倒だしね(笑)。私も、最近はマイ割り箸を持ち歩くことが減っていて(夏服だと持ち歩きにくいことがある)、むしろ外食でプラスチック箸が出たら、店に「割り箸を出せ」と要求することが増えました。すると、ちゃんと出てくるんです。(中国製の竹箸が多いのが難点だけど……)
声を上げる方が店の意識を変えるのに効果的ではないかと思います。客は、プラスチック箸が嫌いと気づかせる運動です。

地元の飲食店の1つが、親父さんの時代から息子に代替わりしました。普通の食堂だったのですが、少し今風に風代わりしたので、中国製の竹割り箸から国産割り箸に変えるよう話をしました。意味も含めて。近頃国産割り箸になりました。付き合いのある問屋では杉やヒノキは、1膳3円程度高いみたいで、松だとか。それでも、店主は自分の行動に「満足」していました。きっと他の飲食店の店主さんも話をしていけば賛同してくれると思いました。

やりましたね! 十分に情報を伝えることで、意義をわかってくれる経営者は少なくないはずです。
それに正直、一店舗だけなら、たいしたコスト増にもならないはずです。供給面でも心配はないだろうし。

……ただ、マツの割り箸はどこで作っているんだろうな。最近はあまり聞かない。トドマツ(エゾマツ)のこと?

実際には、吉野スギ割り箸か北海道下川町のFSC割り箸を勧めたので、それ以外だったということです。マツと言ったのか、トドマツといったのか、はっきり覚えていません。
ちなみに、後輩のラーメン屋はまったくだめで、箸にも棒にもかからないって感じでした。
話を本題に戻らせていただきますと、もう個人経営の製材屋は経営していくことが無理なのかもしれない。でも、地域から賃挽きをしてくれる超便利な個人製材所がなくなったら、大工はどうするのか。もう地域(わが町)の材木で家を建てられなくなる。四苦八苦している製材所になんとかがんばれ!と言える状況になくなってきている。たぶん、十数年前はえらく金持ちだったと思うけど。林業と同じく、自業自得の部分もあるだろうけど、変化のスピードについて行けない。ついて行けなければ淘汰されるのが資本主義の原理だろうけど地域としてはどうしよう。

スギの高級箸は高いけど、元禄箸なら、中国産と価格差は小さいと思いますけどね。

以前は、林業が元気になれば山村地域も元気になれると言えたのに、最近は大手が国産材を買うので見かけの活性化は図れても、全然地域経済は潤っていません。現在の政策は、小さな製材所を潰す方向に向かっています。このベクトルを変えるには、相当の覚悟(関心の製材所にも)が必要になります。

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