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森と林業の本

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2008/10/16

地域づくりの打ち上げ花火

昨日は、思わず取材上の内幕(^^;)を語ってしまったので、第2弾を。

某自治体である。ここは全国的にも地域づくりが熱心で有名だ。町も森林組合も有志も、何やかや、新しい取組を次々と行っている。そこへ別件の取材で訪れたが、やはりお会いする方々と、その話に。どうして、そんなに事業を連発できるほど元気なの?

が、実態はかなり違っていた。いろいろの人に話を聞くと、別の構図が浮かび上がってきた。

たしかに次々と新しい取り組みが発表されるが、なかなか大きく育ったものは少ないのである。一つどこかの部署が何か仕掛けると、負けずと次の計画が作られるが、たいてい数年で萎んでしまう。最初に立ち上げた計画では、補助金を取って始めるが、計画年度がすぎて補助金が打ち切られると、事業自体も消えてしまうわけである。だから打ち上げ花火なのだという。
面白いのは、その打ち上げ花火を見て、ああ、きれいだな、私も便乗して打ち上げようと思う連中が必ずいるらしい。

たとえば、今打ち上げているのはバイオマス。注目される分野をちゃんと意識している。
ちょっと面白い発想でバイオマスエネルギーの素材(燃料)を調達できるかどうか実験するという企てを発表する。すると都道府県も国も、面白そうだ、俺たちもやろう、と補助金をいっぱい持ってきてくれて、それぞれ実験を始める。

これで町は潤う(笑)。打ち上げ花火が消えたら、また別の事業を打ち上げる

それぞれは実証実験なので、一応実験期間が終われば、「成功裏に」終了させるわけである。そして2度とやらない。持続的事業ではないのだ。補助金の切れ目が事業の切れ目。

もし、これを確信的にやっているのなら知能(犯)的だ。国もマスコミも面白い事業に取り組んでいるな、と思って飛びつくわけだが、実は飛びつかせて補助金を取ってくることが事業なのであって、花火の色や柄は関係ないのである。国も騙されているのか、あるいは騙された振りして補助金使って遊びたがっているのか。

地域づくりとか、地域再生は、政策的に大きなテーマだ。だから、どんな方法があるか模索している。少しでも目新しい計画があると飛びつく。だが、飛びつかせることが目的だとしたら……。

もちろん、担当者はそんなこと言いませんよ。表向きは真面目に取り組んでいます(^o^)。
でも、その計画を10年20年と息長く続けて、事業そのものを大きく育てて地域を盛り上げようと思っているかというと……。
マスコミだって、その事業の結果を検証をしないし、その場限りで面白い記事書けたら仕事は終わりだもんな。私は……そのことを知ってしまったけど、どうしようか(-.-)。

でも、そんな自転車操業、本当の地域づくりにはならない。

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コメント

その打ち上げ花火を継続できるのはすばらしいと思います。やる人(やれる力がある人)と乗る人(出来る人)がたくさんいるのでしょうし、情報発信力もあるのでしょう。新しい物好きという地域の伝統文化があるのかもしれないです。楽しそうなところで、とても気になります。
「某」が一体どこなのか。イニシャルだけでも知りたくなりました。もしも、私の予想が当たっていたら、と思うと、私も情報通なのかも・・・。

どこの地域かは、書かない方が華でしょう(笑)。
想像してくださいね。

たしかに、何もやらない地域よりはマシで、実際に花火が上がることで元気な面はあるのだから、ある意味凄いです。
でも、花火は遠くから眺めておくのがきれいかも……。

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