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森と林業の本

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2008/10/11

明治神宮の大鳥居

闊歩してきました、東京の森を。

今日訪れたのは、明治神宮。あいにくの雨模様だったが、負けずに境内の原生状態の森を観察してきた。シイ・カシの照葉樹林を基本にしながら、クヌギ・コナラなど落葉樹も少なくなく、クスノキも目立った。また「明治神宮御苑」に入ると、菖蒲園としての湿原や、草地も作られている。池もあるから、ビオトープ的でもある。ここは江戸時代には、井伊家の下屋敷だったそうだ。

まったく手が入っていないわけではないが、過度ではなく、極めて自然状態を保っている。これが140年ほど前に人の手で一から作られたと思うと、なかなか感慨深い。

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で、参道にもどると、「日本一の大鳥居」がある。これは木造としては日本一なのだそう。たしかに無垢の木で直径1,2m、高さ12mというのは記録的だろう。    

私は、近づくと、ひび割れに顔を押しつけた。

プンッ、と匂う。そう、ヒノキの香りだ。それも強い。木曽檜を思い出すが、もう少し甘いような気がした。

これは、タイワンヒノキだろう。

そう思って調べてみると、やはりそうだ。実は2代目だそうだが、初代、2代ともに台湾の阿里山から手に入れた霊木を使っているのである。

タイワンヒノキは、日本のヒノキとは種が違う。いつかタイワンヒノキを巡る歴史について調べたいと思うが、まずは明治神宮を支えている木として記憶しておこう。

それにしても、2代目は昭和46年に立てられたというが、それから40年近くたっているのに、いまだに強い芳香を放つ鳥居に脱帽。

 

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

 明治神宮をもっと知りたくなりました。
http://www.tcvb.or.jp/jp/rashai_tokyo/MEISHO/f_Mjingu.htm
 東京の材木商の篤志家が大鳥居を奉献したと知り、行って見たくなりました。
 神宮の森も当時、植物学者達が東京の環境で100年後に自然の森として立派に育つのは椎や樫、楠などの照葉樹だと考えたって、すばらしい。

田中さま

明治神宮の鳥居はヒノキですね。
丁度、今、ヒノキの鳥居を製作しているところです。これは千葉からの注文です。

「杉コレクション」まで、一週間をきりました。
毎日準備に追われていますが、無事成功させたいと思っています。

スギも魅力ある木ですが、ヒノキ系の木材にはほかにない魅力がありますね。

ただ、日本の伝統文化の象徴である鳥居に使われるのがタイワンヒノキというのは、別の意味でも象徴的です(笑)。
初代の鳥居を立てた時期は、台湾は日本領でしたが、2代目の際は日本に木がなかったからでしょうね。

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