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森と林業の本

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2008/11/30

中野美術館

日曜日の昼下がり。仕事場に閉じこもるのに嫌気が差して、ドライブ&散歩に出る。

自宅から散歩に出たら、歩くコースが決まりきってくるので、車で出てどこかポイントを決めてそこから周囲を歩くことにしたのである。

どこに行くか決めていないから、車でグルグル回った後に、ふと目についたのが中野美術館。日本画で有名な大和文華館は通りすぎたのに、こちらには惹かれるものがあり、車を止めて覗いてみる。所蔵の日本の洋画と日本画の展覧会を開いていた。

こちらは小ぶりながら、結構贅沢な造りの美術館であった。スリッパに履き替えて中に入る。広い池に面しており、そこから大和文華館が見えた。作品は、いずれも明治・大正・昭和初期の古いものが多い。大家の名前もあるが、展示の絵画や掛け軸は、残念ながら私の好みに合わなかった。だた気になるものがあった。

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直径1,2mくらいはあるだろうか。展示室の椅子代わりに置かれている。

                                                 

                                               

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展示室の一角に茶室もある。ところが、その茶室に使われている木がただ物ではない。柱も框も天井もすべてスギであるが、一点の節も見当たらないのだ。四方無地・三方無地ばかり。

あきらかに吉野杉。それも赤杉である。

この美術館は、中野皖司氏の寄付による収集品という。パンフレットを見ると林業家だとある。それで、ピンと来た。

なるほど、中野皖司とは吉野五大林家の一角を占める中野林業の当主だったか。今、吉野では中野林業の事業はほとんど聞くことはないが、数千haの山を持っていることに違いはないだろう。林業で成した財を美術につぎ込んだか。現代の林業家には望むべくもない。
林業は斜陽になっても、こうした文化財に金をつぎ込むと、形に残る。今となっては吉野の山より価値があるかもしれない。

美術館を出ると、隣接している緑地を歩いた。周りは住宅地だが、意外と静かな雑木林が残されていた。

さて、明日より旅に出る。それも北の端から南の端まで縦断するような宮崎大旅行(^o^)。これが今年最後の取材旅行になるだろうか。
実は風邪気味なのだが、気合を入れていこう。宮崎地鶏食べられるかな?

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