「道の駅」とどんぐりクッキー
岩手では、岩泉町を訪れたが、そこで寄ったのが「道の駅いわいずみ」。
かなりの賑わいである。やはり農産物直売コーナーがあり、レストランがあり、土産物コーナーがある。道の駅としては中級の規模だが、それに比例した土産物が並んでいた。
しかし覗いて驚いたのが、その品揃えだ。何も量や種類がたくさんあったわけではない。規模相応というところである。だが、アイテムが違う。非常にオリジナル商品が多いのだ。
写真は、どんぐりクッキーと言って、本当にドングリの粉が混ぜられたものだが、岩泉町オリジナル商品。どんぐり商品はこれだけでなく、どんぐりパン、どんぐりドーナツ、どんぐりパイ、どんぐりラーメンにどんぐり冷麺!
さらに岩泉の観光の目玉である龍河洞の水も売るが、それを利用したや龍泉洞珈琲に龍泉洞烏龍茶、龍泉洞の緑茶。ほかにも全部確認できなかったが、山菜やら豆腐やら、オリジナル商品が数多いのだ。また水産物も結構あったが、岩泉から三陸は近いことを考えるとそんなに違和感はない。
やはり、これは強い。私も思わず買ってしまった(^o^)。お土産には、地域特産でなければ意味がない。「道の駅いわいずみ」の強みはこれだ。
私は、全国各地の「道の駅」をかなり訪ねているが、最近は面白くなくなっている。画一的なのだ。そもそも、当初の意図であった地域の情報発信は少なくなり、ひたすら土産物売り場と化しているのだが、それにしてもどこで生産したのかわからないようなものばかり。山村でモンゴルの塩を売っていたり、原材料を見ると中国産だったり。
道の駅の経営は、必ずしも地元がやっているとは限らず、都会の商店に任せている所が多い。そして各地から集めたお土産らしきものを一斉に配送して並べさせている。かつて地域づくりの拠点として期待された「道の駅」も、全国一律化、グローパリズムが幅を利かせるようになってしまった。
先日紹介した、野菜販売を始めた学生企業の某君は、道の駅の経営をやりたいと言っていた。地元にある隠れた産物や企画品をどんどん並べたいそうだ。私も賛成である。地元の品を売って初めて意味がある。
でも、道の駅も利権となりつつあるからなあ。指定管理者になるのは至難の業だ。いっそ、赤字で経営者が撤退すればチャンスは回ってくるかもしれない。
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