ロシア材の輸出税
ロシアの丸太輸出税が、来年より80%に上げるとロシア政府が発表していたが、それが急遽延期になったようだ。プーチン首相がフィンランドのバンハネン首相との会談後に開いた記者会見で、「延期の可能性がある」と発言したことによる。
政府発表でなく、誰も正式には言わないのだが、もはや既定事実化した感がある。その点が独裁国家ロシアらしい。私のも、翌日には耳に届いていたのだから、この情報はあっという間に世界を巡ってしまった。
なったって輸出税80%(現在は、25%)というのは、事実上輸出ストップに近いから、各国が撤回の申し入れをしていた。そして、なんとなく延期か撤回の可能性が以前から臭っていた。それでもロシアは、中国じゃないんだから(^^;)、一度口にしたらやっぱり上げるだろうなと想像していたが、ギリギリの段階で延ばしたようである。
もちろん、大きな理由は、金融危機だろう。ロシア経済もかなり傷ついたし、オマケに力の源泉だった石油が値を下げている。木材輸出なんぞしなくても金はあるんだ、とは言っていられなくなったわけだ。
これで喜んでいるのは、まず中国だろう。ロシア材を大量に輸入しているからだ。残念がっているのは、その後がまに木材を中国に売り込もうとしていたカナダやアメリカか。
問題は日本だ。日本の木材輸入量の45%がロシア材なんだから、税金分値上げすれば大変なことになる。だから喜んでいる……とも言えるが、実はかなり前からポスト・ロシア材として国産材にシフトを進めている。それがどうなるか。
すでに国産材仕様の合板工場などを建ててしまってるのだから、今更ロシア材にもどれないよ、という声もある。しかし、すべてスギで賄えるわけではないから、やはり負担は減るはず。しかも円高で輸入金額自体が安くなる可能性がある。再びロシア材にシフトするかもしれない。これを期に国産材の需要拡大を目論んでいた人々には「残念」であろう。
ただ、朝令暮改式のロシアの政策決定に煮え湯を飲まされるのはイヤだから、保険の意味も込めて、国産材から足を洗うことはないと思う。現在でも、合板・集成材業界は、200万トン近く国産材を使っているのだから。
それともう一つ。驚いたのは、先進国中で最高の森林率を誇るフィンランドが、ロシア材を大量に輸入していた事実だ。おそらく製材加工してから輸出に回されるのだろうが、意外なところで木材産地と商品化の実態を感じることになった。
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