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森と林業の本

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2008/12/27

効率よりシステム

列島は、ようやく寒波に襲われたようだ。

これまで雪不足に泣いていたスキー場などが喜んでいる様子がテレビに映し出されている。生駒でも雪が舞いだした。今のところ積も理想にないけれど……。

それで思い出したのは、宮崎で聞いた話。

スウェーデンに視察に行って、「この冬は雪が少ないから、木材が出せない」と嘆いていたというのだ。雪の上を木材滑らせて出す量がバカにならないらしい。そう言えば、北欧の小規模林家では、いまだに馬橇で木材運搬していると聞いた。それが決して少なくない量を担っているという。そして集荷してからトラックに載せる。だから木材の出荷量が減って、結果的に世界的な木材不足につながったというのだが……。

まさか林業先進国で出材に雪橇が重要だとは思わなかった。

日本でも北陸-東北-北海道などは、雪を利用した木材運搬があったらしいが、それも山村の一部だったろう。今やまったくない。伝統の再現としてイベント的に実施することもあるというが、目的が違う。

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機械化ばやりの林業昨今だが、実は機械化しても、あまり効率化しない、生産性が上がらないという話をよく聞く。ようするに高価な重機を使いこなすには、ちゃんとしたシステムが必要で、それがないと機械も宝の持ち腐れとなる。単純に言えば、玉切りするプロセッサがあっても、伐採が遅ければ原木自体の数が少なく機能を十分に発揮できないわけだ。

逆に昔の技術を見直して、それをうまく運用するシステムを作れば、意外と現代社会にも十分に使えるようである。
そういえば、修羅(丸太の滑り台。昔の木材運搬施設)は、低エネルギー・低コストだからと見直されつつあるらしい。たとえば山の斜面から重機やトラックが入れる道まで伐った木を集めるには重宝するのである。これが太い丸太だと修羅を作ること自体が大変だが、小径木とか、シイタケ原木などなら、そんなに難しくない。修羅も、自作せず合成樹脂製を持ち込む手もある。

これはバイオマスでも感じたのだが、効率とか生産性を考えると成り立たない分野が必ずあるが、それでもシステムを工夫することで生き残れる方法があるのではないか。

家庭菜園の野菜は、そのままで卸売市場に出荷する量はないが、みんなが持ち寄り直販所で売れば儲かるように。
おそらくスウェーデンの雪橇出材も、効率の面では割に合わないけど、農家個人が何本か木を伐って売るにはよいシステムなのだ。そして、少量の木材を集めて大工場に輸送するシステムもあるのだろう。

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コメント

う~???

冬山造材?知っていますか?
北海道でマイナス30度くらいかな、たぶん。
コチコチになりますが、重機もトラックも入れるようになります。夏場はぐちゃぐちゃで入れません。ドロドロ!!
え~10tトラックの後ろにブルを引っぱってくる形で山を降りてくる話は聞きましたよ。滑って突っ込んじゃいますから。(即死かも)

機械化っていってもねw自社で開発するとこが少なくて。
ああ、木材運搬に関しては労働法、えっと~
安衛法だったか(忘れましたが~)
規定されてると思いますよ。。。

ああ、当然氷上トラックもありますね。
私は、雪から連想したのは、写真のような人力、もしくは馬橇でした(笑)。
なおスウェーデンは、今も馬橇が多用されていますよ。
一種の連想ゲームとして、雪から修羅、家庭菜園野菜まで行ってしまった。

あ、いや、日本でも、もしかしたら
馬橇も残っているかもしれません。
それに近いものもあります。馬じゃなくて
バックホウで土場まで引っぱっていく、橇に全幹でまとめて牽引する方法です。走行モーターを改造しています。(普通はブル出しですが、ブルを買うお金ないんじゃないのって思われています。)
問題は、請負が多かったと思います。チェンソー作業でも、山伐り土場伐りとはっきり分かれていました、かつては。かなりの競争意識で生き残ってきたといえます。伐出コスト=請負単価です。
伐出コストが高ければ高いほどいいんですがね~(私には)
ま、独創的というか、オリジナルな技術が生まれにくい状況じゃないかと。補助金で縛っています。馬橇には補助金でるとは思いませんが。
林業経営=税金対策ですよ。

もし本当に馬橇による木材搬出が行われていたら、是非見てみたい。

実は、修羅のほか、木馬もいまだに使われているところがあります。木炭原木用だけど。
それに筏流しも、今秋京都の保津川でイベント的に復活させました。

ひと昔前の林業技術をこの目で見て回るツアーやりたいな。

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