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2009/01/30

書評・続「森林の崩壊」

今日の書評、実は続きがあった。途中で疲れて打ち止めたから、ケチョンケチョンに貶しているだけに終わってしまったが(x_x)、私には面白かった点もある。

それは、第3章 補助金制度に縛られる日本の林業

である。ようするに林業関係の補助金の実態が書かれてあるのだが、ようするに複雑怪奇。私も断片的には知っていたが、幾重もの条件をかぶせているうえに、地域差があって、しかも朝令暮改で毎年のように変更される。全部理解している人は日本に何人もいないだろう。

なぜ、こんな制度になったのかと言えば、会計監査のためだという。厳しすぎる(しかも現状を理解していない人が調査する)監査のため、完璧に書類を作っておかないと突っ込まれるからだそうだ。

そして森林組合の人が、「新しい芽が生れるのは、国の補助金なんか返してやる!という勢いのある地域だ」と言った例を上げている。

そう言えば、昨年のシンポで、私が「補助金はもらうな、あれは麻薬だ」とか「(役所は)金を出さずに口を出せ」と言ったら、農水省からの出向者が「金は出す! (口も出す)」と言い返したのを思い出した。お役人は、やはり地域が元気になったら困るんだ。自分たちが口を出せなくなるからね(苦笑)。

もっとも、林野庁の人に調査結果を説明すると、「生々しいお話で」と言われたことも書いている。ようするに林野庁の人が現場を知らないことを指摘しているのだ。海外では、行政担当者がその道のプロすぎて、周りがついていけないそうだが。

ただ、こうした実情を紹介するのは、私のような報道者がやればよいことであって、研究者には(とくにシンクタンクなら)、それを変える処方箋が欲しいところだ。

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書評・反響」カテゴリの記事

コメント

 初めまして。いつも楽しく見させてもらってます。とある役所に勤めておりますが、今年度の4月から林務担当に異動しまして、この前いきなり会検に当たりました。確かに補助金制度ややこしいです。うちは何事もなく終了しましたが、ここでよく紹介されている視察ビジネス成功森林組合さんなんかは戦々恐々とされていたとの噂です。
 で、今年度に入ってからだと思うのですが、国がやたらと間伐補助金のPRをしているのですが、間伐後、何年かして立派に育った木材はその後どうなるのでしょう。売れない状態では、結局ほったらかし?またまた補助金を突っ込むのか?なんだか最近気になります。
 あと、たとえば白菜が出来すぎて売れなくて、トラクターで耕している映像はニュースになりますが、切捨て間伐ってニュースにならないですよね。よく似たもんだと思うのですが…

白菜の漉き込みを、切り捨て間伐に擬するのは面白いですね。意味する所は違っても、やってることは同じ。

会計監査も、仕事であら探ししている例が多い。本当に無駄遣いしている所に切り込む気なんてないでしょ。素人にもわかるインチキ補助金支出を見逃しているのだから。

現在の間伐補助は、地球温暖化対策関連でしょうが、次の間伐時期に出るとは思えません。また別の名目つくるかな。
本当は、太くなったのだから、材として使うために伐るべきなんですが。

 >ようするに林野庁の人が現場を知らないことを指摘しているのだ。

 ほんと現場を知らないと思います。
机に向かってばかりいないで、大岡越前や水戸黄門のように身分を隠してでも現場をみてほしい。

水戸黄門の諸国漫遊ですか(笑)。いいですねえ。でも、最後に印籠を出すのはナシにしてほしい。

現場を知らないのなら知らないで、知っている人を活用して謙虚に政策づくりをしてくれたらいいんですけどね。

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