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森と林業と田舎の本

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2009/01/08

クローズアップ現代「故郷はよみがえる」

8日のNHK午後7時半からのクローズアップ現代で、田舎問題を取り上げると知って、見た。

タイトルは「故郷はよみがえる」で、今一部で話題の「集落支援員」制度について紹介するらしい。これは総務省の政策で、過疎地域の生活支援のための人材派遣制度だ。人件費は国が出す。今春から始まるはずだ。

番組か始まると、しょっぱなで登場したのが、新潟県上越市のNPO法人「かみえちご山里ファン倶楽部」。おお、知っている面々や景色が映ったぞ。

驚いたのは、集落支援員制度は、この山里ファン倶楽部の提案だということだ。外部の人間が、集落の問題点を調べ、その解決方法を考え実行する仕組みである。このNPOが上越で取り組んできた実績が、制度を作らせたらしい。

本ブログでも、以前「山里ファン倶楽部」の記録集である「未来の卵」を書評の形で4、5回に渡って紹介したが、それが政策化したようなものだ。

集落を建て直すのに必要なのは、外部の人材である。しかし、外部の人が入って生活できる収入源がない。それを支援員の手当ての形で出るようになれば……何かができるような気がする。これを利用した田舎暮らしも可能になるかもしれない。

番組では、ほかにも島根などの事例が紹介されてきたが、悪戦苦闘の様子が伝わってくる。もちろん制度は、実際に始まらないと本当に機能するのかわからない。役割を自覚して、それを実行する能力を持った人を任命できるだろうか。
とくに支援員に誰を選ぶかが重要だ。結局、役所や農協のOBを選ぶ可能性も高いのだが、それではよそ者の目と智恵を入れたことにならないのだが……。

それでも、ようやく田舎問題にとって明るい話題のように感じた。

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地域・田舎暮らし」カテゴリの記事

コメント

こんばんは

「多分、田中さんは取材済みだろなぁ」と。観ていました。
システムとしては、面白い政策ですよね。私自身の経験から観ても、地元の人たちには当たり前過ぎて、大きな財産が眠っている事に気付いていない。
これを、他所から来た人材が、指摘して活用する。巧く機能すれば事業化も夢では無いなと。

>とくに支援員に誰を選ぶかが重要だ。
一番の問題はここでしょうね。隣近所の人材で賄ったら、折角の制度も生かされないなぁってのは感じました。
あ、うちの山小屋の近所で募集があったら、応募してみるかな。

実は、「隣近所の人」を任命する動きは、もう始まっているんです……。地域のことを一番よく知っている人を選ぶ、と言って。

でも、外部の地域を知らない人が知ろうと努力する過程で、新たな方策が生れてくるもののはずなんですけどね。

単なる田舎に雇用を生み出す失業対策事業にならないことを願います。

こんばんは

>地域のことを一番よく知っている人を選ぶ、と言って。
半端でない情熱を持った方が、任命されればそれでも良いかもしれないって事例っていうか、現在進行形の商工会を知っています。
長野県南部の商工会なんですが、商工会指導員が加盟会員にブログの開設を熱意をもって指導されているんですよ。
その指導員とは面識はありませんが、「ブログを更新しよう」ってモチベーションを維持していただこうと、微力ながらコメントや、買い物の時に「ブログ、読んでますよぉ~」って言うだけで、先方の表情が一変しますからねぇ。
最近では「こういう形での援護射撃もありかな」って感じています。

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