木粉プラスチック
木粉から木質プラスチックが作られた、という毎日新聞の記事。
それは……と思って調べたところ、大分県日田市上津江町の第3セクター「トライ・ウッド」と産学研究チームが開発したのだという。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
原料は木粉(スギのおが粉や木くず)とポリプロピレン(PP)のプラスチックで、混合比率は7対3。製造工程は、木粉に蒸気圧力をかけ、乾燥して微粒子に粉砕。ペレット化して樹脂を添加・混合し、射出成型、製品化するシステム。これにより、複雑、精密な形状に対応できる。プラスチック製品のほぼすべてで採用されている射出成型がそのまま使用可能なため、大量生産の際はコストを大幅に削減。テスト生産から本格生産への移行も容易という。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんだ、というのが正直な感想。いくら性能がよくてコストもかからないとしても、合成樹脂を混ぜているなら、つまらない。結局、廃棄する時点で処分に悩まなければならない。ようするに石油製品と同じ扱いを受けてしまう。そこに木粉を使う必然性が存在しない。
では、これはどうだろう。
これは、木粉だけで作られたものだ。木粉に天然生物質のバインダー(デンプンなど)を混ぜて高圧で固めた品だ。結構堅くなる。
実は、こちらの製品は、私の所に持ち込まれた発明品。この技術を活かして、何か商品づくりができないか、という。今のところ、化粧品のファンデーション入れとして開発したらしい。木製だから使い捨てしやすい。ほかに、道路などに交通案内用に使われるコーンも製造しているし、木のトレイも考えられる。
さて、誰かアイデアはないだろうか。使い捨て用のスプーンやフォークとか、文房具に向いていると思うのだが。
« クレーン式飛行船システム | トップページ | 使い捨ての作業路 »
「森林活用(茶・蜂蜜・山菜…樹木葬)」カテゴリの記事
- 火葬は伝統?樹木葬こそ伝統!(2025.12.04)
- クズの栽培、イノシシの飼育(2025.10.26)
- 柿渋づくりスタート!(2025.07.28)
- ゴム会社が森を購入した理由(2025.07.12)
- ティラノザウルスと遣唐使とコウゾ(2025.03.30)






























”バインダー?”の成分は集成材の接着剤に昔使われてたカゼインのような蛋白質系とかデンプン系とかなのかな?と想像しましたが・・・
出来上がりの物性がもうすこしわかると考えやすいのですが・・・・
例えば水には強いか?
紫外線には強いか?
材料の強度は?
土に入れると分解するようなものなのか?
金属にくっつけることができるのか?
大きさはどのくらいまで可能なのか?
などなど
投稿: 雨読晴耕村舎 後藤雅浩 | 2009/01/15 11:57
田中様
木質プラスチック?
難しい宿題ですね。
大手のメーカーの方と話したことがあります。通常のプラスチックは、一個の単価はとても安いのですが、大量に生産しなければならないそうです。それは、金型代が、べらぼうに高いからだそうです。
デザイナーがデザインして本当に売れるか?判断がつかないで販売すると金型代を回収するどころか、製品自体を在庫処分するのにそれはもう大変だそうです。
売れたら、それこそすごい利益が転がってくるそうなのですが・・・。
蛇足ですが、プラスチック製品の値段は、重さが基本だそうです。
デザイナーの方は、そんなギャンブルするより、欲しい作品を必要な分だけ木製で作る方が現実的だと話していました。そのメーカーは全国の木工屋さんの情報を集めていますよ。
海杉からの提案ですが、ビスとかボルト・ナットに応用が利けば、使えるのではと考えます。子どもの使うおもちゃとか台所用品ですね。
投稿: 海杉 | 2009/01/15 12:30
バインダーの成分には、タンニンを使っているそうです。天然生にはこだわっていました。
物性は、私が代弁するのは難しいですが、耐水性はあります。紫外線も大丈夫でしょう。
強度は、プレスの圧力によりますね。私の手元にある見本でも、まったく硬さは違う。コンクリート並までできそうです。
一方、土に埋めると分解します。燃やしても危険な成分はでないから廃棄に困りません。
なお大きさも理論上はさまざまなものが可能でしょうが、ご指摘の金型の問題で、見本を作るのが難しいそうです。莫大な資金が必要ですから。
そこで私も、既成のプラスチックや金属製品を木質に置き換える感覚で商品開発を進めることを提案しています。
ビスやナット、ボルトというのはよいアイデアですね。金型もあるだろうし、大量消費向き。
私は、ノベルティなどに使える品なら、最初から消費量(需要)が読めるのではないかと思っているのですが。
投稿: 田中淳夫 | 2009/01/15 15:23
私自身が欲しいという意味では
木質の屋根材
瓦状でもよいし波板状でも
今ある、レッドシダーなどのウッドシングルより
安価で雨じまいがよいものができれば限定的ですが需要があるように思います。
投稿: 雨読晴耕村舎 後藤雅浩 | 2009/01/15 21:41
屋根材かあ。これは盲点かもしれない。提案してみましょう。
ただ木粉にもよりますが、見た目は焦げ茶ぽく、あまりきれいではない。着色も考えた方がよいかもしれない。
投稿: 田中淳夫 | 2009/01/16 00:13
田中様
はじめまして、固城(こしろ)と申します。何年も前の記事ですが、かなり興味深い記事だったので質問させてください。
僕は自営業で熱硬化性プラスチックの圧縮成型の仕事をしています。
大阪の小さな町工場です。
tatsumikasei.jp (現在、お問い合わせフォームは使用できません・・・)
木粉プラスチックについてもっと詳しく知りたいのですが、どこで知ることができますか?できれば実際に見てみたいです。
何卒よろしくお願い致します。コメントではなく質問になってしまい申し訳ございません。
投稿: 固城 和幸 | 2014/07/01 12:28
古い記事ですねえ。
上記に紹介した木粉プラスチックを開発した会社は、倒産しています。岐阜の山の中にあったんですけど。開発者は、今どうしているんだろうな。
新聞記事のPPP入りの木質プラスチックは、各社でつくられていたはずです。箸に利用したケースもありましたね。こちらは、固城さんの業界ですからすぐわかるでしょう。
投稿: 田中淳夫 | 2014/07/01 22:24