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2009/02/17

フォレストック認定制度

フォレストック認定制度が生れた。

フォレストック? なんて訳せばいいんだろう。こんな不思議な名の認定制度を作ったのは、日本林業経営者協会だ。今のところニュースとしてしか流れていず、協会のちゃんとした発表資料がインターネット上では見つからなかった。だから詳細は不明である。

なんでもCO2吸収量と生物の多様性保全レベルが一定基準以上の森林を認証するのだそうだ。認定を受けると、CO2吸収量を1トン当たり年間1000円で企業や個人に販売できるという。
フォレストック認定は、

(1)持続的経営がなされている
(2)生物多様性の保存がなされている
(3)間伐材が活用され、化石燃料の代替機能を果たしている

の3項目を審査する。

日本林業経営者協会の会長は、速水亨氏だ。彼は日本で初めてFSCの森林認証制度を取った人だから、森林の認証について詳しいのはいうまでもない。その彼が、こうした制度を改めて作ったのは、どういう意図があるのだろうか。

FSCやSGECなど既存の森林認証は、森林とその施業が適切に行われているかが基準である。CO2吸収量を算定したりはしない。
高知県が、間伐材を代替燃料として、独自のカーボン・オフセット・クレジットを発行する新事業を行っているほか、アミタ株式会社が、アサヒビールの森をIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の指針に基づいて、CO2吸収量を算定・認証した例はあるが、制度としては日本初だろう。

もっとも、生物多様性保全レベルは、どのように判定するのか。ちゃんと現地の調査をするのだろうか。それなりの時間とコストがかかるように思うが……。

またCO2吸収量を販売するところは、「企業の森」の民間版かもしれない。普通、企業の森というのは、公有林など公的な森林に企業が金を出して保全するものだが、こちらは民有林を、ほかの企業か個人が金を出して守る……。金額的にはたいしたことないけど、構造的にはそうなる。
ちなみに同協会の会員が所有する森林は約70万ヘクタールある。その森が年間に吸収するCO2は、420万トンだ。それを売買できる対象にしたのが目的かもしれない。

続報を待ちたい。

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コメント

>ちなみに同協会の会員が所有する森林は約70万ヘクタールある。その森が年間に吸収するCO2は、420万トンだ。それを売買できる対象にしたのが目的かもしれない。


ということを、かつて林●庁の人と話しましたら、「補助金が投入された分は、国の権利ですよね」と言われ、「・・・・」となった経験があります。

別に正論でしょうが、本を正せば納税じゃないか!とは突っ込みませんでした。


それから速水氏は、

「FSCの認証を受けるプロセスの中で、いろんな気づきがあったし、結果、認証機関からいろんなアドバイスを貰えた。自分の森林をコンサルティングしてもらったと思えば、認証費用はさほど高価とは思わない。」

とコメントされていました。

なるほどと思った記憶があります。

林●庁は、単に国有林より先に、民有林が金を取るのが悔しいだけではないですか(笑)。国有林はほぼ全部税金で作っているから、CO2で金取ったら泥棒ですな。

速水さんの深慮遠謀は、ちょっと感じるところがあります。

はじめまして
まだ、林業2年生の者です。
この前、うちの職場の山でフォレストック認定のための植生調査を手伝ってきました。
ちゃんと現地の調査をしてました。
確かに、時間とコストは結構かかってる感じです。

ちゃんと動きだしているんですね。
コストをかけて採るだけの価値がある認定に育ってほしいものです。

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