朝日新聞・森のCO2記事
関西地方では、昨日の朝日新聞夕刊・環境面に、「森のCO2吸収量を資金に」という記事が、わりと大きく載っていた。
カーボンオフセットのための吸収体として森林を捉える考え方を紹介しているのだが、その舞台が、北海道の下川町。ここは、国の環境モデル都市に選ばれ、木質バイオマスボイラーの導入も決まっている。
……実は、この話を、先週の北海道で聞いていた。そして裏話も(^^;)。う~ん、ここに書かれているほどきれいな展開ではないなあ。なんだか上からの発想で、導入した施設の維持管理が大変そうだ。地元でも不安視する声があった。
ただ、記事に添えられている写真と同じ光景を私も見てきた。
こちらが私の撮った写真。
記事には、先にブログに掲載したフォレストック認証制度のことらしい制度にも触れている。また国(環境省)の始めた制度も紹介する。こちらも、そんなにきれいごとではないなあ。
私自身は、カーボンオフセットの考え方自体を胡散臭く感じてしまう。だいたいバイオマスと言ったって、それを木材として使うから意味があるので、いきなり燃料にしたり、間伐すればカウントするというのは乱暴だ。オマケに、森林のCO2吸収量は、今後減る可能性が高い。この点は、そのうちちゃんと考えようと思っている。
しかし、始まってしまったのだから仕方がない。今後の進展を見守ろう。
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「日経ビジネスonline」に「その水を守るのは誰だ
力尽きる山守、「水源の森」に忍び寄る影」という記事。矢作川上流の根羽村の林業の取り組みについてです。「日経ビジネスonline」は、無料のアカウント取得しないと、続きの文章が読めないという形式でなので面倒ですが。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090226/187414/
投稿: 稲田 | 2009/02/27 12:31
その記事は、読んでいます。東京財団のレポートもね。大筋でよい記事だと思いますが、林野庁よりだなあ、と感じました。
根羽村は、いろいろ新しい試みをしているところです。その多くが失敗しているけど、チャレンジの姿勢は大事ですね。
そう言えば、根羽村の村長と、昨年会ったな。なぜか和歌山県の龍神村で(笑)。木が売れない、とぼやいていた。
投稿: 田中淳夫 | 2009/02/27 14:01
こんばんは
田中さんのブログで、根羽村が出て来るとは思いもしませんでした。(^^;;
私は根羽村にネコの額程の土地を取得して、週末田舎暮らしを愉しんでいるのですが、林業は門外漢なので「村興し」って面でみると、宣伝が下手だなぁっと思います。
矢作川水系でアンケートをとったら、知名度で隣村の平谷村に負けるんじゃないかな。てか、負けてます。
なんせ、愛知県尾張地区で話をすると、「平谷村」は知っていても、「根羽村」は”愛知県の外れ”って認識ですから。
商工会主導で始まった、ブログ作戦も「根羽」は先細りで、更新されないんですよね。
「根羽杉が売れない」んじゃなくて、「売る努力」の方向が違うんだと思います。
投稿: 飛魔人 | 2009/02/28 02:00
根羽村は、愛知県か長野県か、迷う位置ではありますね(^^;)。
いろいろアイデアは出すけど、そのアイデアがちょっと無茶だったり、また実行に移す時点でマンパワー不足を感じます。宣伝という点も同じです。
その点は、下川町を見習ってほしい。あそこ、うまいから(笑)。
ただ記事にあったように、全村民が森林組合の組合員というのは、合意形成で有利なんじゃないかと想像します。
投稿: 田中淳夫 | 2009/02/28 09:29
え?根羽村?
あの村長主導の、長野県でNo1.の~根羽村ですか?
ビジネスとしては6回に一回なんとかなれば、健全です。
木質バイオマスボイラー関連は参考になります。というか、間違うと北海道に飛ばされかねないorzこちらは、どうも不健全な感じがしてw
投稿: katrinatrxxs | 2009/02/28 12:46