北海道でタダ箸
北海道で足止めを食らっている日だっただろうか、夜見ていたテレビのニュースに目が行った。
「道産材割り箸がタダ」
ニュースは、北海道産のトドマツで作った天削げ割り箸を、ただで提供しているというのだ。
なになに? おお、これは昨年夏に訪れた留辺蘂のホクト製箸さんではないか。
あわてて、写真を撮る。
なぜ、割り箸をただで配らなくてはならないのか。……と思っていたら、何も損失覚悟の提供ではなかった。割り箸に直接印刷する技術を採用して、それにより広告を掲載したのだ。だから飲食店にはタダで提供できる。そして、消費者もタダで使えるようにしたというもの。
つまり、アド箸である。それも、箸袋ではなく、箸そのものに書き込むのだから、効果は大きいのではないか。おかげで、広告代が入るというわけだ。また広告主も、国産割り箸を使っていることでアピールできる。
何もタダにせず、中国製の割り箸より少し安い程度の価格を設定すればよいのになあ。それでも利益が出るのなら結構なことだ。
……もっとも、実は私は、このことを初めて知ったわけではない。そもそも昨夏に訪問した際に、割り箸に直接印刷する例を見せてもらっている。いや、見本をもらっている(^-^)。
これは見本だから、書き込んであるのは広告ではなく標語? みたいなものだが、その際にも「箸に印字」計画を聞かせてもらっていた。それがいよいよ実現したわけだ。当時は、広告を載せるのではなく、デザイン感覚で付加価値を付けるような話だったけど、それがアド箸と進化したのだろう。
これって、北海道のローカルニュースで終わらせるのはもったいない。いろいろなところに応用が効くはずだ。
箸袋入りの割り箸は、多少高めになるが、裸箸でもアド箸になるのなら、より広告効果を活かせる。消費者も、デザインによっては捨てずに持ち帰る客も出るかもしれない。いっそコレクターを生み出せるほどデザインにこだわったらどうだ?……と次々とアイデアが出る。
どうです? 採用したいと思うところはありませんか。
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いいアイディアですね?アド箸とは・・
文字の入れ方やデザイン考えたらいいのに。
ダサすぎ。
カバンの町、豊岡でも、トートバッグを
駅の自動販売機で売るアイディアはいいんだけど
観光名所印刷した、とても持ち歩けそうにない代物。お洒落なカバン作ってるのに
なんでこーなるの?と不思議です。
投稿: まきりん | 2009/02/25 01:04
ここに紹介したのは、製箸関係者が作った印刷見本です(^^;)。
どんなデザインにするかは、アイデア次第ですよ。それこそプロの出番。
まきりんさん、参入しませんか? 私は、今後こうした広告媒体が大きくなると想像しています。これまでテレビだ新聞だ、次はネットだと広告媒体はマスの方向に進んできたけど、ピンポイントで狙う広告の方がコストパフォーマンスがよいと思うから。
割り箸なら、食事する人、外食する人、をターゲットにした広告が狙えるな。
食後の飲料とかデザート商品、お菓子、旅の広告なんて、どうだろう。木造住宅はいけるかな?
投稿: 田中淳夫 | 2009/02/25 09:40
はじめまして。
タダといっても広告主さまがおられるわけで、、。
そこを繋ぐアイデアが必要なのですね!
勉強になります(*^-^*)
~山と海に囲まれた京都府丹後半島より~
投稿: エコネット丹後 | 2009/02/25 12:30
一番のポイントは、広告のクライアント探しでしょうね。一般的でない媒体なので、その意義や効果を説明して説得するのが大変かもしれない。
でも、先駆けとしての面白さもあるかもしれない。
丹後半島で頑張ってください(^o^)。
投稿: 田中淳夫 | 2009/02/26 09:44