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森と林業の本

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2009/02/04

田舎物件バブル

2月3日は拙文、じゃない節分の日。

節分と言えば、鬼は外! の鬼追い行事。

鬼追いと言えば、鬼退治。

鬼退治と言えば、桃太郎。

桃太郎と言えば、きび団子。

きび団子と言えば、吉備の国。

……というわけで、岡山県に出かけてきました。そこで鬼ならぬ山の主に会ってきたのだけど、そこは田舎暮らしを求める人が集まっていた。田舎物件(土地、家、山林など)が売買されている。

すると何が起こるか。バブルである(^^;)。田舎物件の値段がつり上がっている。

会った人は、すでに広大な山林を買い取って「楽しい山暮らし」を続けているのだが、「うちの土地も買ってほしい」と持ちかけられるそうだ。そこそこよい土地だから、と乗り気になって、250万円で決着して、先日現金を持って契約しに行った。すると、

「ごめんな。ここ、500万円にしたわ」

いきなり2倍である。吹っ掛けるにもほどがある。もちろん決裂した。だが、こんな話がざらにある。700万円と言っていた土地と家を、別の都会もんに1800万円で売りつけたとか、30万円のはずの土地が1年後に90万円に上がっていたとか。

2倍3倍の値上がりなのだ。世界中の大不況真っ青の田舎物件バブル

もともと田舎の土地には値段がない。買う人もいないという前提だったから、捨て値が付けられていた。ところが、そんな土地を都会人が欲しがっていると気がついたのだろう。

どうやら政府も、農林業へ失業者を送り込むといを政策を打ち出した。今後、需要は増えるに違いない。イケイケドンドン、足元を見るというか、駆け引きというか、吹っ掛けるだけ吹っ掛ける。もはや契約とか約束とか信義なんてものはない。都会人からむしれるだけむしれ! が合言葉になっているらしい(^o^)。 いや、これは移住者側から見た話だけどね。

もちろん、高くなったと言っても、都会の不動産に比べると圧倒的に安い。だから都会人は騙されるのだろう。いや、本人たちが納得で買うのだから、騙されたのではなく、経理学的には適正価格か。宝石屋ブランド品と同じである。

結局、地主も、その土地で食っているわけではないから、売れなくても困らない。高く売れたら大儲け、売れなくても今のままだから損はない。そういう心理が働いているらしい。
買い取って移り住んだ人も、地元に溶け込めないケースが多い。辛くなって出て行く。おかげで土地は不在地主化する。それがまた出回る。かくして価格は乱高下する。

実は、私も約900坪の山林を80万円でどうだ、と誘われた。ほとんど平地で、近くに清流が流れていて、しかも周りに人家なし。上記のような都会人からの流れ土地だ。あまりの好条件で食指が動いた。

ただ、岡山だからなあ。鬼が棲んでいるからなあ……(~_~)\(-_-メ;)。

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コメント

最近、見つけた田中様のこのブログ。はまっています。おもしろいです。

熊(♀)さん、ありがとうございます。

>宝石やブランド品と同じ

うんうん。

うちの会社では「骨董品みたいなもの」という言い方します。発想は一緒ですね。

不動産って基本的に「適正価格」というのは無いと思います。仰るとおり買い手が買いたいと思った値段が適正価格。他の商品に比べ、いわゆる相場というものから全く外れた値段で取引が行われることが多いのも、そのせいだと思います。

にわかに不動産売買のうまみを知ってしまうのも危険なんですよね。近所の取引事例をたまたま知ってしまい、「じゃあうちも…」と売り渋っている間にどつぼ、ということもままありますから(その逆もしかり)。

山林のように極端に流動性が低いものはとにかく難しいです。

そうか、不動産に適正価格はないのか。

田舎物件、うまく扱えると、面白いビジネスなんでしょうが。怖さもあるなあ。
たしかに成立すれば、ぼろい商売のような気がしますが、逆に痛い目に合うこともあり、そのリスクを背負ってビジネスにすると、それなりの価格が形成されるんでしょうね……。

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