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2009/03/20

もう一つの森林療法

今、森林療法という言葉が少しずつ市民権を持ちつつある。

その内容は、森林を散策したり森林内で何か軽い運動をすることで療養や教育、福祉に役立てるものだ。

しかし、この定義とは違う、もう一つの森林療法があるらしい。実はこのことを『森を歩く』執筆中に気づいたのだが、話が混乱するので触れるのは止めた。その話をここで記そう。

まず、森林療法という言葉を最初に使ったのは誰か。そして、どんな意味だったのか。

一般的には、現・東京農大の上原巌氏が使いだしたものである。

まず森林療法の原型としてのクナイプ療法がある。これはドイツで広がっている自然療法の一つで、クナイプという人か創始したからこの名が冠しているが、その中の運動療法は森の中を歩く。それを森林療法と呼んだのではないか……と考える見方がある。つまり、上原氏を名付け親とするわけだ。研究を始めたのが1993年だという。

これは、そんなに的外れではない。園芸療法や音楽療法など、さまざまな「療法」が世間に登場する中で、森林の保養機能の研究をしていれば、森林+療法という言葉を思い付くのは自然なことだ。

ところが、1983年発行の「森の不思議」(神山恵三著)の中に,森林療法という言葉が登場していた。この本は、上原さん自身が研究にも大きな影響を与えた本である。

そこには「ドイツのバート・ノイエナールで森林療法の名の元に」行われている療法があることを記してある。

ただし、その内容は、現在の森林散策的なものと少し違う。

森の中のバンガローに体を横たえて休み、たっぷりと森林の空気を吸い込んでくる、というものなのだ。

運動をするわけではない。むしろ神山氏の専門である大気療法に近い。

こちらの森林療法の説明は少なく、実態はよくわからない。しかし、まったく新しい造語ではなく、しかもやることも違った療法がもう一つあったことを覚えておいても、トリビアになるよ。

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森林療法・森林セラピー」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。
先日早速書店に行き、購入しました。
まだすべてを読ませていただいた訳ではありませんが、掲載されているお写真を見るだけでも心が落ち着きます。
田中さんが目指されている本質とは少しずれてしまうかも知れませんが、写真集をメインに、そして、解説の形で本題を、という形式のものもいいかな?なんて想像してしまいました。
それほどすてきなお写真にすっかり癒されました。
また別の書店にもアタックしてみます。

ご購入、ありがとうございます。
ブログでも紹介してくださったようですね。重ねて感謝です。
写真集もいいですねえ。森の写真集はたくさん出ているけれど、森林療法に焦点を当てたものはまだないかもしれない。ただ、私の出番がないけれど(笑)。

 少し前に、TVでオーストラリアの太古の森、さんご礁の海を見たような気がします。

 ほんと自然ってすばらしい~
 偉大です。。。
 何世紀続くか?分からない世の中で永遠の魅力です。母そのものです。
 
 研究してもしきれない・・・
 海月でノーベル賞をもらった学者がいましたが、 
世界、宇宙にはすばらしい自然がありますね~

 人間って感謝の気持ち、生かされている恩をもっと表してもいいよね~

猪・いのしし…さんのコメント、よくわからないのですが(@_@)。

あまり関係ないこと書き込まないでくださいね。

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