『森を歩く』裏話4
少し間が空いたが、久しぶりの裏話。
森林療法のガイドが導く人数について、拙著には「ガイド一人当たりの人数は、できれば一人が望ましい。多くても一〇人を越えない。参加者が複数の場合も、家族や友人など親しい者だけにしよう」と記した。
実は、この人数、土壇場で書き換えている。最初は、「できれば一人が望ましい。多くても五人を越えない。」と記していた。
実際、そうなのだ、ごく普通の能力のガイド一人が目を配れる人数は、5人以下である。また癒し効果を最大限に発揮させるには、マンツーマンが望ましい。
しかし、5人以下とすると、ほとんどすべての森林セラピー基地は失格になってしまう……。それも6人7人と少しオーバーしているのならともかく、10人を越えるケースがままある。下手すると20人くらいになりかねない。
そこで、拙著ではギリギリ「10人を越えない」と妥協したのである。
もちろんそれは、各セラピー基地がまだ未整備で、ガイド養成が追いついていないことも影響している。また森林セラピー自体がイベント的に行われているため、募集した日程に大人数が押しかけるためでもある。
また参加者も、本当の意味で個々人が癒しを求めているというよりは、山歩きの延長のような気分で参加するケースが少なくない。わいわいがやがや歩きたい(^^;)という御仁もいる。
そして、ガイド料を惜しむケースが大きい。一人1万円とか1万500円のガイド料をけちって、人数が多ければ一人当たり払う金額が安くなる……と考えるわけだ。
が、こんな森林療法に何の効果を求めるのか。
もう一つ、複数の場合は見知った人だけのグループにしてほしい。間違っても、鬱症状の人を、初対面の人と一緒に組ませるようなことがあってはならない。それでは逆効果だ。
本当は、ガイドも専門のカウンセリング研修を受けている人が望ましい。安易に「頑張って歩きましょう!」とか「鬱なんて、森を歩けば治りますよ」といった馬鹿発言をされては大変なことになる。
……でも、現実には初対面同士を組ませたりするんだなあ。
6月には、初の「森林セラピーガイド」と「森林セラピスト」の資格認定試験も実施される。しっかり教えてもらいたい。
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日常生活で疲れた人だけではなく、
これから森林療法が広まって、
重症な鬱の方とか、深刻な悩みを持つ方が
対象になってくるとしたら、
カウンセラーに近い人というか、もろカウンセラーでないといけなくなるようにも思いますが・・・・。
現在ガイドをしている方が、カウンセリングの研修を受けるのと同時に、現在カウンセラーの人を森林療法に引き込むことが必要なのではないかしらと思いました。
そうすると、料金高くなるかしら?
投稿: 熊(♀) | 2009/04/15 14:38
少なくても最初は、重篤な症状の方がセラピー基地を訪れない方がいいです。現場が対応できないだろうから。
あるいは独自に医者の指導を受けて自分でやるべきかな。
とにかく人材が重要になるでしょう。すでに現職のカウンセラーがなるのも有り難いですね。
投稿: 田中淳夫 | 2009/04/15 21:07