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森と林業の本

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2009/04/27

見えない森林

日本の森林率は、一般には67%とされている。大雑把に言えば、日本の国土には約2500万ヘクタールの森林があるといわれる。

しかし、この森林に都市公園の樹林部分は入らないそうだし、街路樹も無視される。詳しく調べたわけではないが、小さな神社仏閣の森、つまり鎮守の森も計算外ではないだろうか。

そしてもう一つ、大きな見えない森林として、耕作放棄地がある。最近の統計だと、全国で約47・4万ヘクタールあるそうだ。そのうち19万ヘクタールは農地にもどせるということだから、残り30万ヘクタール弱は、原野や森林になっていると想像できる。仮にそのうちの3分の1が、すでに森林相と化しているとしたら約10万ヘクタールにもなる。

実は、生駒の里山地帯にも、そうした森林がたくさんある。外目には、完全に森林である。中に入っても高さ5メートル以上の雑木や竹が繁っている。ところが、その中には平坦で石垣が組まれた土地が広がっているのだ。かつての棚田、つまり耕作放棄地だろう。

そのほか、田舎の宅地でも、無人化して森になっているところが結構ある。その一部は、転居する際に敷地にスギやヒノキを植えたケースを含む。

しかし、こうした放棄農地・宅地は、森林簿には載っていないだろう。つまり統計上は森林と見なされない。

このように統計上は「見えない森林」を合わせると、日本の森林率は70%くらいに達しているのではないか……と思うことがある。

が、時折混乱するのは、FAO(世界食糧機関)、つまり国際的な統計では64%になっていること。この差の理由がよくわからないのだが、どうやら伐採跡地でまだ再造林していないような木のない部分を除いているらしい。今は木が生えていない伐採地でも、日本の場合は放置しても徐々に木が生え森となるだろう。

さて、日本の真の森林面積はどれくらいだろうか。

誰か、統計を駆使して計算してくれ。ゴールデンウィーク中の頭の体操になるかもしれない(^^;)。

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政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

ごめんなさい、計算は出来ないのですが。

今日子連れで散歩中、ウグイスの鳴き声がして、
そちらを見てみたらこんもりした
「森(?)」でした。
横浜市の、住宅街の中です。
きっと、森林統計には含まれていないんだろうなあ。

えっと、私、東農大のふるさと牧場の・・・
わかります??

子連れで散歩……そんな季節になりましたか。

みーふー?みーふーみーふーみふーみふーみふみふ、ふみ?
ところで、広島の吉和の山の中にも、スリランカカレーの店がありましたよ(謎)。意外なところにスリランカの輪。
そして安田林業の社長は、東京農大出身でした。

統計を集めて計算する気はないですが、
統計の取り方を考えてみました。


最初の67%というのは、森林簿と言うより施業計画図(林班図)を下にピックアップした森林部分を計算しているのではないでしょうか。(これなら植林後数年の部分も算入出来る)


当然ゴルフ場や公園・鎮守の森などは省かれるだろう。(竹林はどっちかな?)


FAO(世界食糧機関)の場合は、世界が相手なのでそんな細かいことは出来ないので衛星写真の赤外線画像を使って100mメッシュか1kmメッシュと想定するので植林地などが抜けて、荒いメッシュの誤差を考えると64%くらいでも間違えではないと考えます。
日本以外は、情報公開されない土地があるだろうからこんなもんでしょう。1m以下の精度の民間衛星のデータを処理すると違ってくるかもしれないけど予算の問題のあるでしょう。

と言うことを考えてみました。


日本の真の森林面積というのは、まずは森林の定義づけから始めないと、樹冠面積になってしまいそうですね。(竹は木じゃないので省く?侵入した竹は?)

そうなんです。森林の定義づけをしなくちゃならない。私も竹林を入れるかどうか迷うけど、統計的に区別するのは難しいだろうな。樹林と混ざっているし。
ゴルフ場も、実は敷地面積の半分以上は森林です。全面が芝生になっているわけではない。
伐採跡地・再造林地も、何年後から森林と認めるか。

案外、統計抜きに衛星写真から分析する方が実態に近いかも。

そういえば果樹園も森林簿ベースでは対象外になっていそうですね。

以前聞いた話ですが、大学院製の話ではリモートセンシングで、調整すれば竹林を分類する事が出来るようですよ。

最近の人工衛星の画像なら1m解像度が手に入るから1本ずつ見分けることが出来そうですがちょっとしたスパコンで処理する必要がありそうですね。

果樹園も穴場でした。
養蚕の最盛期、日本には200万ヘクタールもの桑畑があったそうですが、これも森林との区別は難しい。

最近のリモートセンシングの技術は、樹種までかなり解明できるそうですが、実際の作業としては、あまり期待できないなあ。

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