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2009/04/03

国産材取引サイト「林サク」

こんなサイトを見つけた。

林サク

三重県の建設会社kodo.cc(コードー・ドット・シーシー)と、早稲田大学ロジスティクス研究所が合同で開発した、国産木材を外材並みの価格で流通させることを目指す会員制取引サイトだそうである。

工務店に会員となってもらい、住宅建材などの発注リストを掲載する。それを価格競争力のある各地の森林組合や木材業者が直接検索して、条件に合った受発注の成約をネットで完結させようというものだ。 

発注者が入力するのは、必要な木材の種類や工期、予定金額など。検索相手からの質問に答え、最終的に受注を決めた売り手からメールが届くシステムだ。

初年度に受発注者双方で合計1万社・組合の会員獲得をめざすという。
そして国産材による新築木造住宅1000棟相当の施工取引を成立させたいという。手数料は1%だが、年間4000万円の収入を見込む。

斬新な計画だ……と言いたいところだが、実はよく似た試みの記憶がある。

それは、ログウェル日本が作ったログウェル・システムである。この会社は、元林野庁の職員がトヨタと組んで立案したのだが、最終的にトヨタはゴーサインを出さなかったので、自ら会社を立ち上げたものだ。ここでも、インターネットによる木材取引を狙っていた。

結果的に、ログウェル・システムは立ち行かなくなってしまった。理由は、大雑把に言えば、発注者、受注者が思うように動いてくれなかったからのようだ。つまり、必要な木材の寸法などをしっかり書き込んだ木拾い表を作らないとか、どこにどんな木材があるか在庫表を出さないとか。詳しくはわからないが、建設業界の伏魔殿? というよりいい加減さにつまずいた(-.-)ような印象がある。

さて、今回のシステムは、どうだろう。ログウェル時代よりも世相も変わったし、業者も少しは進歩してきたように感じる。インターネット取引への忌避感も減った。
また建設業界が仕掛けたことで、会員獲得に自信はあるのだろうか。

日本の林業界は、どうやら素材生産態勢に関しては未来か見えてきている。一部とはいえ、機械化と集約化を進めて低コスト施業にも乗り出した。また大企業偏重とはいえ、木材加工業界もかなり進んできた。国産材でも製材・集成材・合板を外材に見劣りせず、価格も抑えた生産を可能にしてきた。

残るは、販売態勢である。最後の出口をしっかり国産材製品を受け入れられるようにしなければならない。このようなサイトを通じた試みは、その一つになるだろうか。

 

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