「東大阪ではたらく中小企業社長の告白」
昨日は、先年亡くなった叔父の納骨式。親戚が集まった。
そこで従兄弟と話した。彼は、次男ながら親父(亡くなった叔父の兄)の起こした会社を継いでいる。
そこで話題になったのが、会社経営で起きる様々な日常。
たとえば先週、岡山支店で行方不明になった社員のこと。
無断欠勤が続くのでいろいろ当たったが、見つからない。ただ社内の机には、借金の証書や督促状の山……。親族とも連絡がつかない。どうしたらいいのやら。
毎日朝5時起きして出社し、会社で飼っている番犬の散歩。
それから社内の掃除。社長自らがすることで、従業員も従ってくれるのだ。
土日も、何かしら出社。もちろん社長だけだ。仕事先から電話がないから、事務仕事を行える。
先代の経理担当者の使い込みの手口。社長の生命保険を勝手に解約して、すぐ、また新たに入れ直す。そして返却金をくすねるのだそうだ。ほかにも、自分の飲み食いは全部経費で落とす。領収書に通すのは自分なのだから、いともたやすい操作だ。
3日で止める新入社員もいる。
一方、上海大学を卒業した才媛なのに日本では勤め先が見つからず、転がり込んできた中国人。彼女が電話でたどたどしく日本語をしゃべったことが、営業につながる機微。でも彼女の両親の作った料理はものすごく美味いのと、食えないのがあった話。
平気で自分の会社を倒産させる取引先。自分の財産は、しっかり名義を変えて残しておくのだ。おかげで、負債は全部、取引先に被せる。
先代社長の時代、経営が苦しい時期があった。そんなときにやったのは、新幹線のキセル。九州に出張した帰り、博多駅を入場券で入り、検札をパスする。新大阪駅には、彼が2枚の入場券で入って、駅内で渡して、ハサミで切り込みを入れて出てくるのだ……。
一方で親父から教わったこと。「用事が無くても、新地のキャバレーに年に4回は行っておけ」と言われたそうだ。4回行けば、常連さん扱いしてもらえる。すると接待でクライアントをその店に連れて行くと、扱いが違う。
そんなエピソードが並び、「なんだっけ。渋谷のIT企業の社長のなんとかいう本が売れたというけど、中小企業の社長の話も本にならんか」
「渋谷ではたらく社長の告白」 だ。サイバーエージェントの藤田晋社長の本である。起業からネットバブルの喧騒、その崩壊と、当時のライブドア社長堀江貴文との交流……などで話題を呼んだ。
だが、そんな有名どころの社長ではなく、中小企業の社長が、どんな日常生活と経営を送っているのか。そんな奮闘を書いた本はないかもしれない。
しかも、聞けばいろいろ面白いエピソードも抱えている。泣き笑いのドラマがある。おそらく世の中小企業経営者なら、みんな共感するのではないだろうか。とくに町工場や小さな会社の多い東大阪なら。
「東大阪ではたらく中小企業社長の告白」。
これは、イケルかもしれんぞ(^o^)。執筆するなら協力するぜ。ちゃんとロイヤリティ取るけど。そう私は応じた。思わず私も、「生駒ではたらくフリーランスの告白」を書きたくなる。
返事もそこそこに、従兄弟……いや中小企業経営者は、これから会社にもどると言って、単車にまたがった。
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不正経理(使い込み)があり、その後倒産した小さい会社に勤めていた身としては、なかなか他人事とは思えない内容です。
とりあえず、一冊予約!
投稿: kt81 | 2009/06/08 01:09
おお、だんだん本気になってくるぞ(笑)。
使い込みの手口集を作ると、注目されるかもしれませんね。でも、真似られたら困る……。
投稿: 田中淳夫 | 2009/06/08 09:41