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2009/06/09

米粉と間伐材

先日取材した米の新品種「龍の瞳」だが、大粒で食味の良さが自慢で、高価格で売れる。

ところが、取材先で目にしたのは、「龍の瞳」で作った製麺であった。

なぜ、わざわざ大粒の米粒を粉にしてしまうのか?

その疑問に対する答は、「どんな米も、出荷過程で欠けた不良品が出る。それを有効利用するために米粉に加工することを考えている」だった。

なるほど、いくら丁寧に作ってもすべてが一級米にはならないのだ。かといって、胴割れした米粒を捨てるのはもったいないし、売上を落としてしまう。そこで米粉→麺という使い道を模索するわけだ。

それで連想したのが、間伐材。山主は大径木のA材生産を目論んでいるのだろうが、すべての植えた木が大径木に育てられるわけではない。その過程で細い間伐材が出る。BC材が出る。端材も出る。それを、どのように商品とするかが、問われることになる。

そこで少し米作のお勉強。現在、全国の水田面積は255万ヘクタール。しかし生産しているのは154万ヘクタールだから、全体の約40%が減反対象となっている計算だ。おそるべき数字である。それほど米あまりが進んでいるのか?

ところが、その中で需要を拡大している米商品があった。その象徴的な商品が、米粉だ。これまで米粉というのは、和菓子の材料程度の用途しかなかったが、急速に広まっているのが米粉パンだという。

かつても米粉パンはあったが、玄米パンの蒸しパンのように特別なパンだった。
しかし、米粉でパンを作ることに努力した人がいて、現在は美味しく焼けるパン製造法が編み出された。見た目は普通のパンだが、むしろパリッとして美味しいと喜ばれるようになった。なかには100%米粉パンまで登場した。

ただし、コストがまだ高くて、2007年度で消費量は6000トンと、少量。しかし小麦粉は値上げが続いているうえ、パンの消費量は巨大だから、今後大きく伸びる可能性を秘めている。そのうち炊飯米と並ぶようになるかもしれない。

米粉パン用の米の品種の開発まで進んでいる。品質がパン向きであることも重要だが、コストをかけずに作れることも大切だ。

少し脱線すると、飼料用の米やバイオ・エタノール用の米の研究も進んでいる。ようするに手間暇かけずに収穫量が多いことが重要だ。これまでの品種改良は、食味を良くすることに精力が注がれていたが、方向が変わりつつある。

再び間伐材にもどると、米粉なみの注目を集めることはないし、努力も成されていない。同じ補助金漬けの不況業種と思っていた農業は、商品開発からの変革を始めたようだ。ところが、林業にはそうした兆しも感じられない。

米粉パンに匹敵する商品を作り出すことはできないだろうか。

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林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

田中さんへ

間伐材を利用するアイデアを出し合い、それを商売にするパートナーをインターネットで売り込みませんか? 
林業に従事しない大学生達に色んなアイデアを出させて、それをビジネスにする企画等を提案させたらいかがでしょうか?
若い人の、とんでもないアイデアがかえって新鮮で、面白いかもしれませんよ。
いかがでしょうか、ご一考ください。

間伐材利用コンペ、とか銘打って全国の大学生、高校生等にコンペしませんか?

いいですね。間伐材商品の企画は、いくらでもあるんです。これはイケルぞ、と思うものも少なくない。ただ実行する人がいない(^^;)。

アイデア → ビジネスモデル化 → 実行者の選定 → 事業の実行……といったコンサルティング業務をシステムにできれば面白いと思っていました。
で、この計画を進める事務局がいない(^^;)。名乗り上げますか?

B材に関しては九州には曲がり挽きが出来る集成材工場があるのでそこで受け入れられているみたいですよ。
曲がり挽きなら目切れにならないので集成材としても利用可能とか。
かつてはスギの単板切削は難しかったようですがそれも技術開発で克服してスギ単板を使った合板もありますね。
林家の努力よりも製材機械メーカーの開発速度が速いような。

なんだか楽しそうな話ですね~(^^)
しがらみの無い、若い人は「今の若い人」のニーズも
感覚的に判っていますし、期待したいですよね~

農業や漁業も「作り手」や「捕り手(漁師)」が今
までやってこなかった「営業」や「商品開発」など
すればすぐに「自分」で売る事も出来、だから三河の
蒲郡の業者のように「外道」の魚販売で活路や米粉
「萌え米」などの一手が出来るし、コラボも出来る

林業は・・・こういった点で難しいですよね~
農業や漁業は一人でも「やる気」があればやれますが
林業は・・・(^^;)核となるべき森林組合が
「向くべき方向」を見ず、補助金を・・ゲフンゲフン

 個人的には今、真剣に「山村再生」HP見ながら、
応募してみようかな~という案もあるにはありますが
(「山村再生プラン助成金」)まだ、迷っています
(^^;)

B材は、曲がり挽きもできるけど、たいてい合板用に回されていますね。それもいいんだけど、こちらは量が勝負。価格も安め。
小さな山主が出す少量の間伐材を、高く売れる商品に加工することが望まれます。

本当に、周辺業界の方がアイデア出すし技術開発も進んでいるんです。ところが、どうしても大元の山主が動かない……というのが現状じゃないでしょうか。

山村再生プランも、肝心の山主・山村民の協力を担保しないと、いくら提案しても動かない。その点をクリアして、ぜひ応募してください(^o^)。

スリランカでは米粉をよく使うそうです。
お菓子にも、軽食にも。
スリランカの軽食「アーッパ」は、
日本人受けする味。
屋台で出したら売れるかも。
米粉のアイディアは、
たくさん転がっていそうな気がします。

私の住むアパートは、木造です。
車のドアの開け閉めで部屋がゆれるし、
同じアパートに入居する7世帯の動向は
まるわかり。
でもそれが安心です。
子どものおもちゃも木を選びたい。
何かにつけて木を選ぶ人が増えれば、
木材の需要も高まるのでは。
って、短絡的かなあ。

東南アジアにも、米粉の料理や菓子はたくさんありますね。だから日本でも新しい米の食し方として広がれば、米の需要は伸びますよ。

同じように、木材の需要も潜在的にはあるはずなのだけど。単に木材使うことを推進するだけでは、逆に森林破壊して木材を収奪するケースも起きるだろうから、オモチャのような身の回りの小さなものから木製品への愛着を広げるのは大切だと思いますよ。

お給料日毎に、木でできたものをひとつ、ごほうびに購入しています。
といっても、まだお手頃価格のものしか手が出ないのですけど。
それでも、毎月木の小物が増えるのは、楽しいです。

「自分にご褒美」に、木製品……木の良さを身近に味わえるでしょうね。そんな習慣が広がれば、素敵なんだけど。

ちなみに私は給料日がないので、買えません(^^;)。週末に吉野に行って、木片を拾ってきます(笑)。

え~、お給料日のご褒美といっても、
先月買ったのは800円だし、その前は1000円ちょっとで、500円のときもありました^^;
そのかわり、そこいらで売ってないような、あんまり持っている人がいないような、ちょっと変わったのをね。
ささやかですよ。

吉野では、木片ならぬ割り箸をたくさんもらってきてしまいました(^^ゞ あと水を汲んできた。

「そこいらで売っていないような」木製品、探すのが大変ですね。ささやかな自分へのご褒美コレクション、増やしてくださいね。

以前、間伐材塔婆の件でコメントさせていただきました。間伐材利用のアイデアのほとんどは一度購入すると当分は結構ですの類。広島県の日蓮宗で集めた塔婆のデータから類推するに全国で少なく見積もって5000万本の塔婆が毎年使われているように思います。いまはほとんど外材だと思われますが、これらが国産材または間伐材であればどれほどの好影響があるでしょうか。

覚えていますよ。
たしかに間伐材に限らず、木材商品はしっかり消費しないと次の購入につながらないわけです。塔婆は、その点期待できるかもしれない。
とくに塔婆は、早く腐ることが求められるのかな。ただ白木でなければ喜ばれないと思うので、杉材の場合は間伐材というより大木の辺材部分が向いているかもしれません。あるいは漂泊するか。

現在私たちが利用しているのはヒノキの間伐材です。外材に比べると重い、節がある、赤身が見える、油分があって墨をはじくなどなど。でも間伐材利用の理由を話せば檀家さんも分かってくださいます。
それから早く腐ることは全く求められていません。
大木の周辺の端材は一部の塔婆屋さんでいままでも使われていました。
吉野の割り箸屋さんに材料の端材が入荷しづらくなっているほど高級国産材が消費されていないようです。金持ちはみな億ションに住んでいるから?

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