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2009/07/16

マルシェ・プロジェクト

私の地元に、くまがしステーションという名の道の駅がある。

交通の要所でもなければ観光地でもない生駒山麓に道の駅を作って どうする? と思っていたが、意外や大はやり。いつも人で賑わう地域づくりの拠点になっていた。

なぜ人が集まるかと言えば、農産物の直売所を開いたからである。野菜のほか花卉類がいつも並び、それ目当ての人が多い。私も時折足を運ぶが、つい出来の悪い野菜(^^;)まで購入してしまう。

直売事業には、いくつもの利点がある。生産者の顔が見えるとか、生産者が自分で値付けできる、などだが、これは大げさに言えば、これまでの第一次産業の分業体制を否定しかねないものかもしれない。

さて、農林水産省は、今年度から「マルシェ・ジャポン・プロジェクト」をスタートさせるそうだ。マルシェというのは、ようするに直売所を指すらしい。
この農林水産物の直売事業の設立の費用や運営費用を助成する。初年度は運営軽費の全額を助成するという大盤振る舞い。事業主体を今月末に公募する予定だそうだ。

ただ内容を見て行くと、初年度は全国に10カ所くらいで、大都市偏重だ。ようするに、大都市に農・林・水産物の直売所を作って、観光名所ならぬ、買い物名所にする発想のように感じる。客を大都市中心部?に買い物のために足を運ばせるのか。

その点からは、生産者のためというより、大都市への集客装置扱いだ。

以前取材した、東北の辺境地では、蕎麦屋を開いて大成功した。蕎麦目当ての客が年間3万人も集まったという。

そこで、この集客力に期待して今度は農産物を売る大きな販売所を作ったところ、意外や閑古鳥。蕎麦屋からいくらも離れていないのに、客が来てくれない。客はあくまで蕎麦目当てであって、野菜目当てではなかった。観光客は、野菜を買っても持って帰りにくいのだ。

そこで考えたのが、生産者が都市部に出かけること。各地の商店街やスーパーマーケットやイベント会場に営業をかけて、直売所を定期的に開けるようにした。
すると、大賑わい。直売所を儲けたところには集客効果も高まって、誘致されるようになっていた。

やはり野菜など日常のものを買うのは、近所なのだ。お土産にはなりにくい。
生産者側にしても、毎日出張するのは大変だが、いつも違う場所で店を開ける。そして、会場も呼んだ側が用意して運営してくれるから経費も手間もかからない。

直売所とは、こうしたものではないかなあ。国の金で大規模な直売スペースを作るなんて、箱もの行政でしょ。運営を補助金でやったら、コスト意識もなくなるし。
そして、大都市に出荷できるのは近郊農家だけになりかねない。無理に出荷すると輸送コストが膨らんで、売れ残りを出すまいとダンピング合戦。かくして喜ぶのは消費者であって、生産者は赤字……なんてことにならないように。

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地域・田舎暮らし」カテゴリの記事

コメント

う〜ん、それって今までに既に各地で行われていることの後追いを、補助金で支援します、と言っているだけでしょう。

うまくいっている事例がたくさんありますが、やはり地元が知恵を出し合って開いたお店が繁盛するように思います。

限界集落となった中山間地は必死で生き残りを考えますから。

補助金でお店を開かせるやり方は、どうも?
ですね。
本当に補助金を必要とする所にお金を回せないのかと、思いますが。いかがですか?

そうなんですよね。悪いことではないにしても、何を今更、と思うし、お金を出すことでやる気を育てられるか? という疑問もある。

お上もアイデア枯渇ですかね。

最近の官僚や政府のやる事を見ていると、やはりアイデアが出て来ない、無理もないですね、現場を知らないのでアイデアの出ようがないのです。

やはり、その地域、地域に生活する方々が考える、あるいは都会の方と結び合う仕組みがないと、都会の人間も田舎の人間も孤立してしまい、お互いに不利益となります。

都会の生活者にも、もともと田舎に最近まですんでおり、本当はのんびりした生活費のかからない田舎に移り住みたいのだが、会社や仕事があり動けない潜在的な田舎の住民がかなりいると思います。

その事を考えると、このようなインターネットでお互いの考えを自由に出し合い、よりよい生活の実現をはかるというのは、今までは出来なかった交流ではないかと思います。

三方すべてよし、になるような仕組みやアイデアを若い頭から出して頂き、それを経験者やプロが磨けばいいものが生まれるような気がします。

あたらしい「結い」ですかね。
若者と年長者、都会人と田舎人、女性と男性、ブルーカラーとホワイトカラー、いろんな多様な人が今までのしがらみから開放されて、自由に発言して、作り上げてゆくシステムをこれから作り上げてゆきたいですね。


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