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2009/07/08

クレーム

執筆活動をしていると、ときにクレームが付くこともある。

と言っても、読者からのクレームは基本的に歓迎である。まったく要旨から外れた内容には困ってしまうのだが、少なくても真正面からの異議・反論は面白い。

問題は、媒体・編集サイドだ。私に記事を依頼した側から、クレームが来ることもままある。それも、編集者そのものというよりは、そのうしろの組織が発するケースが多い。

最近経験したのは、林業事業体は「日当制のところが多い」とか、せっかく山里に移り住んだのに「街にもどる人もいる」、「給与面や待遇などの面で続かない人も多い」などの文言に対するもの。ようするにクライアントの全●連の意向のようだが、もっと褒めてほしいらしい。「だって、本当のことやん!」という点に文句が付く。

ほかにも、生駒山のイノシシのことを書こうとすると「イノシシは害獣なので、面白く取り上げられては……」とか、「名水を紹介!」という企画に「飲用に適していると検査を受けていないところを紹介するのは……」と難色を示す。

どちらも、典型的なお役人的対応です(笑)。

考えてみれば、役所(および役所に近い組織)の関係窓口には、本当の広報の意義とか報道の重要性を理解しているプロはほとんどいないだろう。そして、組織にとっての損得を考える訓練もしていないのではないか。
世間の読者ではなく、組織内の読者、つまり上司などがその記事を読んでどう思うかを気にする。仮に、民間の情報誌が紹介した検査を受けていない湧き水を飲んで腹を壊した人が出ても、その責任を、発行元が負わねばならないことはあるまい。

媒体(本や雑誌など)を本気で読まれるにはどうすべきか、という視点も足りない気がする。
対象を褒めちぎった記事なんて、必要性がない。意外性のある問題点や利点を指摘するからこそ、読者の目に止まる。記憶に残る。「格調高く」と言われるのだが、格調高い記事は、読まれません(笑)。面白い記事を、いかに格調高くするか、に頭を悩ませるのが筆者です。

……以上、最近テンションの下がり気味から出た愚痴でした。

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コメント

ふ〜ん、そうなんですか。
内部事情はなかなかわからないので、そんなクレームがあるのかと思いましたが、田中さんのおっしゃる通りだと私も思いますね。

面白い記事、つまり今まで関係者しか知らなくて一般の読者には新鮮な情報や知られていなかった業界の非常識?等が書かれていると、読む気、買う気になりますね。

ところで、新潮文庫から「森林の崩壊」白井祐子著が出ましたが、読まれましか?
まさに、この本の内容は上に述べた内容でした。ただし、タイトルは「林業の崩壊」とした方が良い内容ですが。
田中さんの感想はいかがですか?

クレームは、どこの業界でもあることなので、あえて林業界は、という言い方をしたくないのですが、異議があってもうまく付けないと逆効果になるということをわかっていただきたい。

「森林の崩壊」については、すでにこのブログで感想を書いていますよ。「書評・反響」カテゴリーで繰ってみてください。
かなりシビアに書いてしまったけど……(^^;)。

職場内の回覧で全●協の新書本がまわってくることがあるんですけど、これがぜんぜん面白くないんです。
きっと、おんなじような裏事情があるんでしょうね。
こうやって森林組合とかに配って(無理矢理売りつけて?)、なんとか部数を稼いでるんでしょうね。

あの新書シリーズの中には、興味深い内容のものもありますが、森林認証に関してのものでもFSCについてはほとんど触れていないのが面白い(^^;)。

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