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2009/09/26

八ツ場ダム報道

鳩山政権になって、今一番注目されているのが、八ツ場ダムの建設中止問題ではなかろうか。前原国交大臣が現地視察したとか、連日ニュースだけでなく、ワイドショーでやっている。とくにワイドショーの力の入れ方が大きい。

面白いのは、その報道スタンスがみんな同じこと。

登場する住民は、八ツ場ダム推進派で、ダム建設中止に異議を唱える人ばかり。しかも、かつては建設反対派だったが、泣く泣く建設に同意して新しい生活を始めよう……としていた矢先に政権交代をして建設中止するなんてケシカラン! と繰り返している。
また工事がストップしたら、仕事がなくなるという建設現場の声も頻繁に出る。それらの映像をニュースもワイドショーもこぞって使っている。

なぜ、同じダム推進派ばかりがマスコミに出るのか。おそらく、彼らの苦吟する姿が、抗議する姿が絵になるからである。さらに民主党政権が困っている様子も面白い。判官贔屓?いや、単に絵になるからである。
ダムを建設する理由は、雇用対策か景気対策だったのか? ダムそのものの必要性はあまり言及されない。それに群馬県そのものが民主党の圧勝で、その点からもダム反対派が多いことになる。まあ、ダムのできる土地は群馬5区で、自民党の中身空っぽの世襲議員が当選したけど。

だけど、おかしいなあ。選挙前にも八ツ場ダムを取り上げる特集は幾度もあって、その時は建設反対している人ばかりが出ていたのに。彼らは、今どこにいるの? あの時は、ダム推進派なんて、ほとんど小さな扱いだったよ。
あの時は、反対派の言い分が絵になったのだ。無駄な公共工事とごり押し自民党の構図を示すのに便利だったからだろう。

多くのマスコミの報道スタンスが常に一方に偏るのは、何も報道者全員がその立場に共感・支持しているからではない。単にオイシイ絵があること。他社の報道していた視点に追随した方が楽なこと。それだけだ。新しい視点から番組を作るのは、かなり労力がいる。

なんでこんなことを書くのか。

ゴルフ場も、同じだったからだ。派手な反対運動があり、赤い水が流れる沢がある。農薬に過敏に反応する市民も多くて、視聴率を取りやすい。そして深く考えることを面倒がるニュース記者がいる。

今のニュースを見ていると、あの頃をまざまざと思い出した。

そして、今はゴルフと言えば、石川遼クンに声援を送る。

八ツ場ダムが完全に中止されたら、その決断がまた絵になる。その時は鳩山さん、前原さんに声援が送られるだろう。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

そういう視点からの見方もあるのですねhappy01

しかし前原さんが攻められてますが、攻められるべきは前政権と官僚だとおもうのですが…

おはようございます。

私も同様の感想を抱いていましたが、考えてみるにこれは我が国のマスコミの弱点ではないでしょうか?

要するに、絵になればいいのであり、問題の本質をきちんと踏まえた報道ではないという事です。

裏返せば、問題の本質を正確に把握していないマスコミ関係者の不勉強が暴露されているわけです。

ダム反対派が多い事を無視して、あたかも今更建設反対は出来ないような報道は、まさに定見のないマスコミの姿ですね。

冷静に、ダム問題をその対費用効果から、あるいは必要性から取り上げて欲しい物ですね。

日本では、いつになったら田中さんのようなジャーナリストが育ってくんでしょうか?
心もとない状況ですね。
マスコミ関係者の猛勉強と中立的な報道を期待します。
といっても、無理かもしれませんが?

我が国の大赤字、800兆円とも言われる借金をどうするの? いらない物は止めましょうという民主党の主張が正論でしょう! と、言いたいですね。
子どもでも分かる理屈が、マスコミではどうしてとりあげないのでしょうか。
不思議です。
まだ、自民党政治の影響がマスコミにあるのでは、と勘ぐりたくなります。


私も経験ありますが、マスコミの第一線では、常に「絵になるか」「読者にウケルか」が取材のポイントになります。ほぼ中止が決定している川辺川ダムは、あまり取り上げない。絵にならないから(笑)。

まあ、それらを無視した記事づくりも問題あるし、上から意図的なスタンスを示されても困るんだけど。

私はテレビは見ませんが。
八ツ場ダム工事着工時に自社さ時代に鳩山さんとか与党にいたとか、ダム関連の天下り173人とか、中止のほうがコストがかかるらしいとか、収拾がつかない感じ。
お役人さんの費用対効果も怪しいですし。財源確保のための無駄な公共工事の凍結中止見直しだったのかも忘れましたw
ま、はためからは面白いんだけど。
日本経済の70%が政府系らしいですから、それを30~40%に圧縮すると、もっと
面白いんですがwww

住民は振り回されているので同情する面はあるのだけれど…

あの水系は、強酸性と聞きます。
 コンクリートが腐食しないようにする維持費等を考えるといくらか交付金を出してやめるのが妥当だと考えたりします。

自治体は、交付金とか課税対象がなくなるのがいやでクレームを出しているのではないでしょうか?
 千葉県とか利水目的で出資した資金をどれだけ返すのかが問題ですが(利息を言い出すと思うので)


青島都知事の都市博を思い出します。
首相が頭下げて行けば低コストで納まるのではないでしょうか。
(民主があの選挙区に候補者を立てなかったのも民意問題のひとつですし)

公正な報道というのは、両方の言い分を取り上げてこそだと思います。科学的な説明がまったくないので、嫌になります。反対派なぜ出てこない?

昔から、ジャーナリズムというのは、時の政府に反対の立場をとり、批判するっていうスタンスで
(強大な権力にペンで対抗?)やってきたので、とりあえず民主党政権にも反対しとく?みたいな
感じかなと思ってました。

ジャーナリズムというのかな?メディアとかマスコミと言ったほうがいいかも。

皆さん、ダム問題には想像以上に反応しますね(^^;)。

そもそもダムは必要か……なんて論じだすとキリがないので止めときますが、これまでのマスコミの多くは「ダムならなんでも反対」であることが多かったんですね。それは、ゴルフ場はすべて農薬まみれと反対論ぶつ輩と同じようでイヤでした。ところが今度は一斉に「推進派の苦悩」ですからね。こんな金太郎飴のような報道をする姿勢がイヤ(^^;)。

ちなみにダム本体は、ほとんど手つかずですね。費やした予算のほとんどは、道や橋など周辺工事。これらは今後も利用できるから全部無駄になるとカウントしなくてもかまいません。

報道の姿勢もそうですが、テレビの番組制作はもっとひどいと感じています。
場当たり的なものが多く、考えて作ったものが殆ど無い。
ちょっと受ければそればかり。
挑戦やチャレンジが無いので心も躍りません。


マスコミ批判はいくらでもできますが、今回の報道も少し引いて見れば、なぜ大臣の視察現場にダム推進派ばかりが集まって、反対派が出席しなかったのでしょう。
簡単です。お膳立てする官僚が、推進派しか集めなかったから……。

こうした点をチェックするマスコミになりたい。

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