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2009/09/29

割り箸の本当の敵

昨日、取材中に携帯が鳴った。割り箸業界の関係者からだった。

割り箸を樹脂箸に代える外食産業が後を絶たないそうだ。
それで、割り箸と樹脂箸のCO2排出量を出せないか、というのだ。

これは難問だ。そんな研究・試算している学者はいないだろうか。直接、割り箸や樹脂箸の数値を計算していなくても、割り箸の原料量や製造方法、流通経路などを伝えれば計算してくれる人はいないか。そして、樹脂箸の原料、つまりプラスチックも同じように計算できる公式を開発いないものか。

世にウッドマイルズを普及させようと頑張っているNPOなどがあるのだから、協力してくれないかなあ。

さて、その後昼食に入ったのは、中華のチェーン店。だが、ここでも置かれていたのが樹脂箸だった。ラーメンも出す店で、つるつるのプラスチックの箸かよ。世の中の流れは、本当に割り箸を駆逐する方向に進んでいるのだろうか。

外食産業が樹脂箸を使うのは、表向きの環境対策ではないことはあきらかだ。マジメに考えれば、石油製品が木材より環境によいわけがない。単に割り箸のコスト比較によって樹脂箸を選んだにすぎない。本当は樹脂箸は洗浄過程があり、そこに人件費が増す要因があったのだが、この不況下の雇用情勢は、サービス残業を厭わない人材が簡単に雇えるのだろう。

いまや、割り箸の敵は、塗り箸ではない

また一部で展開される国産割り箸と輸入割り箸の区別も意味ない
中国で作られている割り箸が森林を破壊しているということはなく、それを攻撃しても国産割り箸の需要を増やすことにつながらず、むしろ割り箸全体のシェアを下げる。かといって塗り箸に移行することもほとんどない。ひたすら樹脂箸の跋扈を推進していることになる。

輸入産割り箸も、木製の塗り箸も、割り箸の敵ではなく、いずれも木工製品仲間である。本当の敵は、石油から作られた樹脂箸だ。

それを撃つには、CO2排出量を指摘するのも一つの手かもしれない。誰か、比較できるよう数字を出せる人、いませんか。

ちなみに、10月11日に、塗り箸のメッカ、福井に乗り込み、割り箸の話をします

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コメント

お早うございます。

塗り箸の本場で、割り箸の良さを分かってもらえるかどうか、大変興味があります。

プラスックの箸がどうして人気があるのか知りたいですね。

是非講演の反応を報告してください。

プラスチックの箸は、人気があるではなくて安いから使われるのでしょう。果たしてコストが同じでも塗り箸や割り箸に取って代わるか?

ともあれ、福井行きを楽しみにしています。また「えち鉄」に乗れるかもしれないし……。

 プラ箸は塗装がなくて、食洗器ではがれないとか歯に当たるときにはがれにくいとか、消耗程度の問題で何度も使えるところが好まれているのではないでしょうか。
 それにしても、麺類を塗り箸やプラ箸で食べるのは難しい。割り箸で食べた方が本体の味わいに効果があると思うのですが・・・。
 一度どちらが美味しいか比べてみてはどうでしょうか?

ある程度、塗り箸より長もちするかもしれませんね。でも、プラスチックも傷がついて汚く見えるので、あまり長くは使えない……と聞きました。

料理を美味しく食べさせたい、という料理店経営の原点を考えてほしいのですが。

外食産業で割り箸が敬遠される風潮にはゴミの分別問題があるような気もするのですが。その点の検証は如何でしょうか。残飯に割り箸を混ぜることが出来ず、分別が面倒で樹脂箸に移行しているという飲食店はあるのかも知れません。あくまでも想像ですが。

ゴミ問題もないとは言えませんね。
ただ、これまでのゴミ問題では、分別の手間というよりゴミの量が増えることが問題でした。割り箸が混ざると、かなりかさばるから。(もっとも問題とするのは行政側ですが。)

なお樹脂箸も、一定期間後には交換するから古いのは捨てます。当然、CO2が排出されるでしょう。

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