タイトルの力
記事の執筆、もしくは講演の際には、まずタイトルを考える。
意識するのは、読者(聴視者)の脳にひっかかりを作る言葉だ。スルリと聞き流すタイトルではいけない。中身がわかったような気になる言葉がほしい。
よく素人がタイトルを考えて、内容の要約になったり、建前の標語になるケースがあるが、これでは目にした人の脳裏に何も残らない。タイトルというのは、記事のデザイン力と似ている。デザインがよくなければ、商品を手に取らない消費者が増えている。逆にデザインがよければ、機能が同じ商品の5倍の価格でも買う。そしてタイトルにも消費者を左右するそれだけの力がある。
タイトルの付け方は、若い頃に少し勤めた夕刊紙で鍛えられた。この新聞社では、記者とタイトルを付ける整理部が分かれていず、紙面のタイトルも記者が付ける。いや、それどころか「タイトルを読んだら、中の記事を読まなくてもわからせるように付けろ」と、記事よりも重きを置いていた。なにしろ夕刊紙は、駅売りが勝負。タイトルでいかに買わせるか、が最大の関門だからだ。
たとえば今なら「イケイケドンドンの鳩山政権の3つのアキレス腱と、墓穴を掘りかねないアブナイ閣僚の面々」なんて付けてしまいそう(^^;)。読みたくならない? 内容は、タイトル決めてから考えるのだけど。
だが、こうしたタイトルを好まない人も少なくないのは事実。とくに講演で私の付けたタイトルを変えてくれという主催者側が、結構いる。
以前「森は本当に必要か」なんてタイトルにしたら、幾度も幾度も「これでいいんですか」と電話がかかってきたことがあった。
そして、タイトルを変えてくれ、頼まれるケースもままある。たいていつまらなくなる(-.-)。
実は、現在も遭遇している。
森林環境税をテーマにしたシンポジウムだというから、「あなたは森にお金を払いますか」と付けたら、もう少し減速を、という依頼がきた。
これでもスローボールなんだけどな。本当は「森林にジャブジャブつぎ込まれる税金をおびやかす3つの罠と、鳩山政権の農林政策が決まる裏事情」なんてやりたい(^^;)。これなら満員御礼間違いなしだ。
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サブタイトルに「森林にジャブジャブ…」を付けるというのも手ですかね。
んで、「3つの罠」って何ですか?(^^;)
投稿: RELHAM | 2009/09/29 13:02
ほら、気になるでしょ(^o^)。
内容は、後で考えます。「罠」よりも「3つ」という数字に意味があるんです(笑)。
投稿: 田中淳夫 | 2009/09/29 13:59