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2009/09/02

白神のガイド

青森では、白神山地を訪れた。と言っても、「暗門の滝」を巡る観光コースである。

ガイドに付いてくれたのは、おばさまであった。女性のガイドとは想定外であった。年齢は67歳で、ほとんど最高齢らしい。

が、この人がすごいのである。世界遺産になる前から白神を山歩き・沢歩きしていて、その後も独学で勉強したらしいが、話にポンポン専門用語が出てくる。正直言って、この話に付いて行ける人は、かなりの森林生態学の知識がある人だ。

私は比較的おとなしく対応していたのだが、ついガイド内容に反応してしまうから、向こうも張り切ったのかもしれない(~_~;)。

で、彼女が強調したのは、「白神山地は、幾度も伐採の手が入っていて、今あるブナ林もほとんど二次林です」ということだ。(二次林という言葉も、一般人は知っているのかな。)
また、地質が弱く非常に崩落が多くて、その跡地にブナが育っているという。だからブナは、そんなに昔からあった植生ではないことも語る。たしかに、よく見ると、山のアチコチで崩れた跡があり、そこには樹齢の若い木が生えている。

私はそのことを知っていたが、一般の人には驚きの事実だろう。なかには原生林に憧れて来た人もいるから、落胆させてしまうかもしれない。それをあえて話す点が面白かった。

そして、ホオノキを見つけると、お土産に、と言って葉をちぎってくれる。サルナシの実も採ってくれた。世界遺産の地は、こうして採っていいのかなあ~。
「白神は、昔から人の手が入って、今の姿があるんですよ」

同感である。だから、私も葉っぱをちぎった(笑)。勧められるままに蔓にぶら下がってターザンごっこもした。フキを折って臭いを嗅いだ。ミズ(山菜)を採集して、食べてみた。こうして遊ぶと森は楽しくなる。

ちなみに白神にガイドは、約30人くらいはいるそうだが、中には数度コースを歩いただけの人もいるらしい。団体さんを誘導するだけなら、それでもよいのだろう。が、森の魅力は伝えられないな。結局、観光客の大半は、滝見学で終わるらしい。

森はガイドの優劣によって、価値が変わる。

600                                                   

白神の入り口にある樹齢600年のカツラの大木。ブナは、せいぜい400年まで。ほとんどは若い木だ。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

68歳の“おばさま”の説明、
「白神は、昔から人の手が入って、今の姿があるんですよ」
まったくそのとおりです。

よく、原生林などといわれるが、そんな森は
ありませんね。どこでも数千年の間に、人間が入り利用してきたのである。
原生林、人工林の違いもあいまいです。
最近、権威ある森林学者の方も、原生林とはなにか?討論されているそうです。

白神の女性ガイドが申されている事が正しいと思います。
それにしても、田中さんは女性にもてますね(笑)

残念ながら、私はまだ白神山地には行ったことはありませんが、よかったですか?

また、ご報告を楽しみにしております。


よいガイドに当たったと思います。ただ普通に「ギャップ」なんて言葉、使うのはマズいかも。

一人のガイドに20人以上の例もあるらしいし、そもそもガイドを付けて山歩きをする発想が日本人観光客には薄いでしょうね。
ちなみに女性ガイドの名誉のために記しますが、彼女の年は67歳です(笑)。

白神山地にいらっしゃったのですね。
私も一昨年だったか、長年の夢が叶って、奥入瀬渓流に行き、その時八甲田山、白神山地にも足を延ばしました。
その時は、「白神の原生林は一切手を入れてはいけないので、倒木などもそのままにしています。」と説明され、いずれ朽ち果ててしまうのではないか?と心配になりました。なんだか腑に落ちない気分でした。
 ところで、9月19日の渋谷パルコは何時からですか?ひょっとするとお伺い出来るかも知れません。花を添えられなくて申し訳ありませんが。coldsweats01

白神でも原生林は、本当にコアな部分だけで、そこには観光客もほとんど入らないようですよ。

渋谷パルコは、森の写真展に附属したイベントです。トークショーは午後五時からとか。写真のフレームには間伐材を使っているそうですよ。

はじめまして。

白神は、昔から人の手が入って、今の姿があるんですよ>>

白神はもともと里山的扱いをされてきた山
ですから当然だと思います。
炭焼き、柴刈り、牛馬の放牧、これらどれ
もがブナの更新に影響していると考えてい
ます。

世界遺産の地は、こうして採っていいのかなあ~。>>

もともとそこで生活している者の「生活」
をそのまま保存していくことも世界遺産
の条文に盛り込まれていたはずですから
度を越えねば問題ないのではないでしょ
うか。日本での世界遺産のありようはお
かしすぎる様に思います。

炭焼き窯の跡もありました。
でも、そのことを知らない来訪者が多いだろうし、積極的に話すガイドもどれだけいるんでしょうね。

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