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2009/10/17

間伐・間伐材利用コンクール

林野庁主催(正確には、間伐推進中央協議会らしい)の平成21年度の「間伐・間伐材利用コンクール」受賞者が発表されている。

そのまま張り付けられるかな?

林野庁長官賞 ウッドメイクキタムラ(PDF:127KB) 三重県
間伐推進中央協議会会長賞 株式会社大田花き花の生活研究所(PDF:117KB) 東京都
全国木材組合連合会会長賞 アサヒビール株式会社(PDF:181KB) 東京都
全国森林組合連合会会長賞 中本製箸株式会社(PDF:123KB) 石川県
審査員奨励賞 幸田町立坂崎小学校(PDF:188KB) 愛知県
審査員奨励賞 有限会社長浜木履工場(PDF:154KB) 愛媛県
◎森林ボランティア団体等による森づくり部門

賞名

受賞者名

都道府県

林野庁長官賞 特定非営利活動法人こぴすくらぶ(PDF:303KB) 千葉県
間伐推進中央協議会会長賞 ライオン株式会社(PDF:200KB) 東京都
全国林業改良普及協会会長賞 NPO法人根来山げんきの森倶楽部(PDF:206KB) 和歌山県
◎林業事業体による森づくり部門

賞名

受賞者名

都道府県

間伐推進中央協議会会長賞 松浦市森林組合(PDF:229KB) 長崎県
全国森林組合連合会会長賞 鍋島林業株式会社(PDF:196KB) 長崎県

案外、知っているところが多いことに驚いた(^o^)。これでは、次の取材先の発掘にならないよ。

まず林野庁長官賞を取ったウッドメイクキタムラは、一度取材に訪ねている。もっとも内容的には、FSCのCoC認証を取得した木工店としてである。主に速水林業との関係が深いはず。ここでもらったヒノキの丸棒は、今も家に転がっているよ(^o^)。

最後の鍋島林業も訪れた。ここは、鍋島藩の殿様の森林を管理しているのだが、単木管理をしていることが目を引いた。吉野と森づくりのあり方が似ていると思ったら、ここの森林管理を指導したのは、明治時代の林学博士本多清六であった。本多は吉野で(土倉庄三郎に)日本の林業を学んだのだ。

ほかに興味のあるところは、中本製箸。金沢の国産割り箸の雄だ。ただ国産のスギ割り箸は、年間1000万膳だとか。全体の生産量からすると、まだまだ少ない。実はスギ材で大量生産するのは難しいのだ。これが1億膳くらいになれば、希望となるのだが。(それでも消費量の0,5%以下だけど。)

毎年続けていると、ネタ切れしないかと余計な心配(^^;)してしまうが、頑張っているところを発掘して世に知らしめる効果に期待したい。いや、知らせるというより、当人たちのやる気を鼓舞する効果の方が大きいかもしれない。

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林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

私も以前2回ほど応募した事あります(^^;)

しかし、この間伐材利用コンクールのHP,
以前と比べて劣化しています(^^;)
 昨年と今年の「すべての応募作品」の公開が
されていません。また、よ~く探さないと平成
19年度までの「アイディアと実践」は発見
出来ません(^^;)
 コンテンツとしてのラインナップから
「アイディアと実践」が外されたのは納得
出来ないのですよ~

・・・やっぱり応募数減っているのでしょうね~
今年は「応募期間の延長」していますからね~

たしかに……(^^;)。
HPで詳しく掲載しないのは何か意図的なのか、それとも?

林業界自体が小さいのだから、ネタ切れかな。

初めてコメントさせて頂きます。
田中様のブログを毎日拝見させて頂き、大変共感しております。

私共の会社では、間伐材・林地残材を利用した事業に取り組んでおります。と言いますのも、日本は豊かな森林を持ちながら、日本の建材のほとんどを輸入に頼っているからです。
また私共の事業を推進していく中で森の再生・循環・森林整備により一層力を注ぎたいと思っております。

大変共感致しましたのでコメントさせていただきました。

HP見せていただきました。
主にボードを生産されているのですか。
なかなか厳しい市況にありますが、新たな利用法を模索してください。

>HPの劣化(応募作の全掲示をやめた)

 これは私見ですが、やはり「応募」数も多く
手数が掛かるので、当時の担当者が逃げたのでは?(^^;)
 私は間伐材利用コンクールの「数少ない」長所
が「全ての応募作品の掲示」と思っていました。
応募する方からすれば、「応募した証拠」が残る
し、「さて、来年も応募するかな」という気も
起こる事もあったと思います。
 また、「アイディアと実践」にはまさにピン
からキリまで「いろんなアイディア」があり、
すぐ出来そうな物等も多く、その方が身近な
気分にしてくれていました。
 初心者やこれからという人たちにはこれは
結構重要な点だと思います。
 私も何故応募したかというと「ああ、この
レベルでもいいのなら、どんどん試作して応募
するか!」という気分になったから2年連続で
応募したのです。
 ハードルを高くするのは実は簡単です。
今回みたいに「受賞レベル」だけを紹介すれば
いいのです。でも、敷居を下げる事の方が私は
林野庁や間伐材利用にはいいことだと思うのです

 いつまでも「一部の関係者」だけの問題では
ないはずです、「間伐」や「国内の森林問題」は。
 異分野の人や「けったいなアイディア」を
容認するぐらいの事をしないと・・・ねえ?

受賞者が本当の意味で成功だとは限らないですからね。私も、応募の中に受賞しなくてもキラリと光るアイデアを探しているのですが。
あるいは、定番の企画ながら、なぜか他の団体の同じような商品よりよく売れているとしたら、そこにどんな工夫があるのか探るのも面白い。

田中様
おはようございます。
私は、あるコンクールを主催する側ですが、主催者の目的がずれると(きちんとHP製作担当者に伝えないと)ホームページは、簡単に変わってしまいます。なかなか難しいものです。これが出版物だとそんなに変わらないのですが・・・。

グッドデザイン賞が海外の模倣と言う批判から国産のデザインを育てようと創立されていましたが、最近は、環境や人にもデザインの範囲を広げて国際的なデザイン賞に変貌しようとする意図が見えるのは、私だけでしょうか。出品数にこだわるのではなく、時代を先読みするコンテストになったらすばらしモノになるのではないでしょうか。

コンクールというのはきっかけにすぎなくて、そこに応募・受賞することで、その後どのように展開するかが興味あるところですね。

デザインについては、また考察しているところなのですが……。

>HPは変わりやすい
 そうですね、今回の間伐材利用コンクールの
場合、正にリニューアルで「アイディアと実践」
が外れています(^^;)「何か」あったんだと
思いますね~(^^;)
 
 コンクールはネットもそうでしたが、当時は紙
媒体の結構厚い冊子も制作していました、
それも「年度全ての応募作品や事業の紹介本」
を。今はこれも無いのですかね~(^^;)

 もし、冊子は毎年継続しているのならば、今は
データ入稿でしょうから、ネットにアップも
難しいとは・・・あ、もしかして、今のHPは
「業者に丸投げ」か?(以前よりデザインが良い
のはわかりますし・・(^^;))

 ネットは「綺麗」より「更新頻度」や「見る
べきデータが多いか」が重要だと思うのですがね~

ネットは更新できるのが特徴であり特長ですが、それが結果的に以前の情報を消すことにもつながる気がします。
私もやりますが、アップしたものの後で消去する情報はあるもの。今回はアップしていないのだから、話にならないけど。

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