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本の紹介

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2009年12月

2009/12/30

年の瀬の展望

いよいよ年の瀬も押し迫って、何か今年を振り返るとか、来年以降を展望することを書こうと思ったのだけど、新パソコンへの移設に追われて何も考えられなかった(^^;)。

思いつくまま書けば、今年は2冊出版したから、来年は出版できるかな? という、そこはかとない不安(笑)。

ただ3月には、生駒山の本が出る。これは私の著作というわけではないが、共著にはなるだろうか。

林業界に関しては、政権交代後もあまり新たな動きは見えない。自民党時代の焼き直しのような政策で、やたらドイツの臭いがするくらいだ(笑)。

民主党も、林業を産業と思っていないのか、山ばかりに目を向けて資金投入を行いそうだが、もっとも必要なのは出口開拓だろう。そもそも木材の需要そのものが大きな曲がり角に立っていることに気づいているのだろうか。
今年の住宅着工件数は、とうとう80万戸レベルに落ち込んだ。ここ数十年、どんなに下がっても100万戸の線は切れなかったのに、とてつもない落ち込みだ。しかも木造住宅も減少傾向にある。そして、イマイチ精彩のない国産材の流通事情。

「森林問題は林業問題で、林業問題は山村問題」と私は常々言ってきたが、実は「山村問題は都市問題」でもある。林業でいえば、消費を無視して立ち直るはずがない。

こうした中で、林業をどう支えるのか。私は、少し距離をおいて眺めてみようと思う。

もちろんウォッチングは続けていく。
ただ、私はどこまで深入りするべきか迷いを感じる。このまま林業・木材産業に足を踏み入れ続けると、業界ライターになりかねない。

私は、常に世間に逆張りすることで生きてきた(^o^)。世間が、私に林業界ウォッチャーと位置づけるのなら、それから離れようかな、と考えてしまうのである。オイオイ

それから、「土倉庄三郎」をなんとかまとめなければいけない。こちらはプレッシャーのようなものを感じるが、肝心のパソコンのワープロがちゃんと動かないので、年末年始にできることは、どっさりたまった文献を読み返すことだろうか。
土倉を通して明治期の日本の林業を見つめることで、新たな何かをつかみたい。

2009/12/29

学生の薪ビジネス

京都新聞にあった、こんな記事。

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009122700017&genre=G1&area=K00

「 ナラ枯れで伐採され、森に放置された木を再利用しようと、京都女子大の教授らが、まきに加工して京都市内のホテルに販売する取り組みを始めた。業者に頼むと多額の費用がかかるまきの搬出には学生の力を活用する。「京都は学生のまち。京都ならではの財産を活用し、森林環境を守る一助にしたい」と意気込んでいる。 」……

おやおや、と読んでいると、なんのことはない、本ブログでおなじみの京都女子大学の高桑進教授の事業ではないか(笑)。

ハイアットリージェンシー京都がレストランのオーブンでまきを使っていたことがミソかな。

私は、こうした薪の売り方が、もっとも現実的かつ、意味のある木質バイオマス利用法だと思う(^o^)。

木質バイオマスはかさばるから搬出を考えると割に合わない。コストもかかるし、熱量も化石燃料より低いからだ。それを無理に本格的な事業としようとすると、破綻しやすい。

そこにボランティア要素を加味することで、安く搬出できる。学生にとっては安い賃金かもしれないが、森を守る“やりがい”とか、社会参加、環境教育的な意味合いを、金とは違った報酬ととらえることができるのではないか。

でも、学生さん(女子学生?)、ちゃんと続けてよ。途中で飽きて投げ出されたら困る。また卒業することを考えたら、常に新しいメンバーを参加させないといけないなあ。

そこんとこ、どうなってます?

2009/12/28

中学生の来訪

今日、千葉県から中学2年生が訪ねてきた。

授業で森林問題のレポートを書くので、取材したい、教えてほしいというのである。

最初メールが来たときは、遠いしメール交換しましょう、と提案したのだが、年末年始に大阪の祖父母の家に行く、というので本日面会したのである。

いやあ、私も中学生に取材されるような身分になったか。
しかし、メールの文面はしっかりしていて、中学生とは思えないほど。以前の大学生とは大違いである。私は、基本的に相手の年齢に関わりなく対応するつもりである。失礼なメールには、徹底的にたたきのめす返事を書くし、真摯な様子がうかがえれば、こちらも真剣につきあう。

で、駅前であうと、ちょっと意外。まさに中学生がいた(笑)。

いや、大人びいたメールから想像していたのに反して、いかにも中学生。体も小さいし、自信なさ気な様子。かなり緊張しているらしく、最初は声が震えていた。

それでいいのだよ。

まったく緊張せずに、なれなれしく?話されても困るし、あまりに大人びいていても、私の方が引いてしまう。

喫茶店で「取材」を受ける。森林に対する基礎知識は足りないから、それなりに言葉と説明方法を考えて応える。日本の森林問題と世界の森林問題の違い、歴史的な森林の変遷。自然界と経済のつながりと循環。林業を通しての人間社会と森の関係。
私の話は、なかなか小難しいから理解してもらえたかどうかはわからないが、私なりに最善を尽くしたつもりだ。

彼は、とくに森林が好きだとか、山登りやキャンプなど森林・自然に触れ合う経験があるわけではないらしい。それではわかりにくいだろう。

そこで、即席に森林体験をしてもらうことにした。幸い、生駒は駅前から徒歩5分で森の中なのだよ。滝だってある。

人工林、照葉樹林、落葉樹林の差。生態系の世界。森林療法まで含めた、簡単な森林環境教育になった(笑)。口数は少なかったが、何か感じてもらえただろうか。

考えてみれば、授業で出されたレポートのために、本を読んだだけの人を訪ねてみようと考えたのは、非常に勇気のいることだろう。自分の中学時代を振り返っても、そんなことをする自信はない。

森林のことだけでなく、この経験、今後に役に立つかな?

2009/12/27

林業への新規参入

ようやく、キーボードが使えるようになった。これは新しいパソコンからの書き込み。
といっても、以前と同じ環境にはなっていないので、まだ手を加えねばならないが…。さらにワープロソフトの問題やら、いろいろあって、パソコン移設問題はまだまだ続く。なんだか、私のパソコン日記みたいだな。

で、先の「マイ・クリスマス・プレゼント」のコメント欄にあった質問の件。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

林業の骨格づくりの部分として、不足している担い手を、定年が早くて体力がある自衛隊員や、仕事が減っていて重機が使える土建業者にある程度特定して募集する、というのは不自然なんでしょうか。
現場の方からはえらく叱られたのですが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これは、なかなか難しい。
私は、そうした潜在的な林業界の人材はいると思っている。実際、土建業で重機を扱ってきた人にとって、高性能林業機械の操縦を覚えるのは、古い林業界の人よりはるかに簡単だろう。元自衛隊員だって、それなりの適性はあると思う。

でも、なかなか進まないんですよ。
その原因を私がズバリ指摘できないのだけど、まず彼らが本気かどうかというのが大きいように感じる。土建業、とくに公共事業は単価が大きく、そこで稼いできた人にとって、林業の収益で我慢できるかどうか。1年を通して林業をやるとか、しっかり林業のことを勉強するか。どうしても片手間仕事のように扱いがちで、十分にノウハウを蓄積しないのではないか。

適性の面でも、山の地形・地質や仕事の特性をかなり学ばないと、モノにならない。

それに、受け入れ側の林業界に拒否反応があるようにも感じる。これまで山仕事に従事してきた矜持というか、いきなり部外者が参入することに対する警戒感もあるのかな。それは古さでもあるのだけど。
ただ林業は時間のかかる作業であるので、よほど先まで読まないと、山を荒らすだけになるという警戒感はわかる気がする。

とはいえ私は、土建業関係に限らず、新規参入はどんどんすべきだと思っている。

日吉町森林組合の湯浅参事にしろ、八木木材にしろ、今の林業界を改革している人は、ほとんど外部からの参入者だから。失敗する人もいるだろうけど、きっと事態を動かす人も登場するだろう。その突破力に期待したい。

2009/12/26

ヒノキの簀の子発見

まだ、パソコンの移設が完了しない……。どうしてもキーボードが作動せず、サポートセンターもよくわからないので、専門家を、という状態。

とはいえ、ずっとパソコンばかり扱っているわけではない。

200912231808000                                                   

以前触れたように、風呂用の簀の子を探していたが、どうしても国産・ヒノキ製が見つからなかった。

そこで、遠くのホームセンターに足を延ばし、ようやく発見。

こんなシールが張っていた。

製造所は、「静岡木工」になっている。以前は高知の会社だった記憶がある。

ともあれ、ほっ。ただ、以前と寸法が少し小さいことに気づいた。幅1㎝程度だけどね。価格は、そんなに変わらないが。

ちなみに、この簀の子の横に、「杉簀の子」も売っていて、そちらはもっと安い。ただし、よく見ると、「メイド・イン・チャイナ」。ただ、木質は、あきらかにスギだと思う。
かつて「杉製」とあった簀の子が、どう見てもスギ材ではなく、いわゆる中国スギ、コウヨウザンだと思えたことからすると、ましかもしれないが……。

ホームセンターの木製品をチェックするだけでも、日本の木材事情が透けて見える。

2009/12/25

マイ・クリスマス・プレゼント

昨日のクリスマス・イブに受け取ったプレゼントは、パソコン。

もちろん自分で購入したのだ。それが届いたわけ。

近頃、不調の続くパソコンを一新する決心をして、この年末年始に移設を行おうと購入。もちろんWindows7入りである。

が、これが泣きどころでもある。もともと私はパソコン音痴ではあるのだが、古いXPとはかなり動作環境が違う上、私はワープロソフトもキーボードも、そしてメールソフトも、いわゆるメジャーなものとは違っている。

OSの変化によって、それらのソフト関係も一新しなくてはならなくなり、インストールはなんとかしたが、古いデータの引き継ぎがよくわからない(-.-)。おかげで、まだキーボードが使えず、こちらの記事は古いパソコンで書いている。おそらく、当分苦しむだろうな。

数年に一度のパソコン替えは、いつも悩まされる。誰か、助けてくれ(笑)。

だから、このプログの更新が滞ったら、もしかしたら2台のパソコンを前に唸っているのかもしれない。

2009/12/23

東京学芸大生の感想

年末の祭日ともなると、皆さん忙しいのかどうか、ブログのアクセス数も減り、私としては無理に更新する必要はないと思いつつ、何やら無言のプレッシャーを感じるなあ。

で、11月に行った東京学芸大学の講義に関する学生からの感想が届いた。東京学芸大学の客員教授になった私としては、やはりシッカリ目を通さなければなりません(笑)。

内容は、次の三つ。

①今日の講義の感想  
②今日の講義を聞いて、環境に対する考えに変化があったか?
③今日の講義の内容でさらに詳しく聞きたいと思った点

受講生は、環境学専攻もいれば、全然関係ない学科の生徒もいるのだが、概して「森林の常識が覆った」と記している。現在の日本の森林は量的には豊か……江戸時代の方が禿山だらけだったことに関しては、ショックを受けた模様。

ほか、林業に興味を持ったという人も少なくないが、みんな一様に触れるのは「割り箸」と「ゴルフ場」である。どちらもサワリ程度であるが、結構インパクトがあったらしい。だったら、両方のテーマを扱ったちくま新書は、もっと売れてもらわんと困るなあ(笑)。

いずれにしても、割り箸が悪だという見方に変化が出たとしたら、私の思いが通じたことになる。個別の情報よりも、まず考え方をさまざまな角度から見ることが大切だろう。

と、なかには講義のあとに、私が出たテレビを見た人がいて、「割り箸反対論を唱えている人もいた」と報告している学生もいる(^^;)。

ちょうど、来年1月2月には、また東京で講座を開く機会があるから、今回の感想を糧として次のネタを仕込んでおこう。

2009/12/22

ロシア製割り箸輸入

読売新聞ほかのニュースによると、鳥取にロシア製割り箸の輸入が始まったようである。 

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news/20091218-OYT8T01354.htm

鳥取県倉吉市の割りばし製造卸「丸十」が、ロシア・ウラジオストクのリサイクル業「プリムブトルトツェべットメット」から輸入したという。この会社は、ロシアで森林伐採権を持ち、2007年から木材加工工場でシラカバなどを使って割り箸を製造していて、製品の70%を日本に輸出している。

これまでは韓国釜山経由だったものが、この度ロシアと韓国と鳥取を結ぶフェリーが就航したのに合わせて、割り箸を扱うようになったもの。この利用で輸送コストは約2割安くできるという。

中国が割り箸生産縮小の動きを見せたことから、日本の割り箸を扱う商社が生産拠点をベトナムやロシアに移す動きは以前から広がっていた。近年はロシア産が増加しているのは聞いていた。
今回は、直接ルートで輸入できることになったということだろう。コストが安くなったということは、価格も安くなるのかもしれない。

これまでなら、国産割り箸の売行きに響くことを心配しなくてはならなくなったが、今や樹脂箸の増加で中国製も含めて割り箸が追いやられつつある状態。とりあえず輸入品であろうと、割り箸の供給が増えることは朗報と言えるだろう。

ただ、こうして輸入した割り箸も、本当に売れるのかが心配。
今の不景気は、人件費を圧縮するから、外食産業は樹脂箸を洗浄する手間を気にしなくなっている。(ありていに言えば、従業員をこき使える)。もし、景気が回復基調に入れば、扱いの簡単な割り箸が復権すると思うのだが……。

一方で、石油製品である割り箸をエコだということに疑問を持つ人も少なからず現れている。この意識を育てることが、国産割り箸の復権につながると思うのだが。

2009/12/21

土倉庄三郎の末裔

このところ、裏ブログによくコメントが付く。

それも、「土倉庄三郎還暦記念写真」にである。今から3年近く前にアップした記事に、なぜか付く。
で、重要なのは、このコメントをつけてくれるのが、土倉庄三郎の子孫であることだ。一人ではない、何人もだ。それぞれがつながることなく、別々にアクセスしているように思う。

おかげで、これまで知らなかった末裔について多少とも知ることができた。いくつか新しいエピソードも得られた。そのうちお逢いできる人も現れるかもしれない。

そこで、というわけではないが、私のホームページに「土倉庄三郎」のページを作った。

と言っても、最初に作ったのは数か月前で、まだ工事中のまま。内容的には、雑誌に書いた記事をそのままアップしただけ。極めて安直だ。

でも、このほど「年表」をリンクさせた。土倉庄三郎を中心とした土倉家の歴史と、明治の社会を動きを並列的に並べてみたもの。これも、まだ未完成であるが、庄三郎の事績を整理するのに使えるはずだ。

少しずつ、充実させるつもり。そして、本編の執筆も進めなければ。

2009/12/20

男鹿和雄展

昨日は、神戸で某飲み会に参加。

で、その前に兵庫県立美術館で開催中の「男鹿和雄の世界~ジブリの絵職人」展を覗いた。

001_2                                                  

これは、いうまでもなく「トトロ」の“さつきとメイの家”

                                                 

002_2                                                  

もちろん、トトロの棲む大木。

これらの写真は、「撮っていいよ」と書いてあった看板。 

                                                                                      

この展覧会についての感想は別のところに書くとして、ジブリのアニメの背景には、つくづく里山空間が多用されていることに気づく。

「となりのトトロ」だけではないのだ。「おもひでポロポロ」は東北の田舎、「平成狸合戦ぽんぽこ」は、東京郊外の里山だ。さらに「もののけ姫」も、原生林から雑木林への変化だし、「魔女の宅急便」や「紅の豚」は西洋の田園風景がよく登場する。そして、「千と千尋の神隠し」さえ、その入り口は里山であり、古い街の外に広がる草原である。

ちなみに、トトロが住んでいる巨木のウロを再現しているコーナーが大人気であった。全然絵画展じゃねえや(笑)。

2009/12/19

著者インタビュー『ゴルフ場は自然がいっぱい』

ふと、以前東京に行ったときに、ネットの書評記事の著者インタビューを受けたことを思い出して、「あれはどうなったんだろう?」と、検索してみた。

すると、いきなり私の顔写真が。ちょうど今週から掲載されていたようだ。

あらたにす 書評・著者に聞く

内容を読むと、個別の情報や言葉づかいは、おやおや、ちょっと誤解していませんか、という部分もあるのだが、全体としてはよくまとめていただいている。

あくまで私の目的は里山再生であり、ゴルフ場の誤解を解いて、自然と社会が共生することなのである。

ちなみに、取材を担当した記者は、元読売新聞の記者だったそうだ。辞めたのは最近らしく、そこそこ年配。思わず、なぜ大新聞社を辞めて、フリーになったのかと突っ込んで聞いてしまった。取材モードに入る(笑)。うまくかわされたけど。でも、何か大きな目的を持って独立したわけではないらしい。何があったのかなあ。

こうした人生の変転を聞くのは好きなのだ。各地の取材でも、対象者が面白い人生を歩んでいると、つい本筋の取材から離れて、いろいろ聞きたくなることが多い。実際、かなりの人から話を聞いている。ちょっとした転職話から、世界を股に掛けたとてつもない人生を歩んでいる人まで。それぞれ含蓄がある。それをまとめたら面白いのではないか……とも思う。

いつか人生論・生き方論の本を書けるかも。そして、勝間和代や香山リカや姜尚中らの仲間入りして、ベストセラーを飛ばすんだ~(笑)。動機が不純か。

2009/12/18

廃業後のゴルフ場

先にゴルフ場の森林の利用度が低い、という話題に触れたが、それで思い出した。

今やゴルフ場は廃業後の利用方法を模索している時代であることを。

現在のゴルフ場の数は、約2400。この数は、あきらかに過剰で、おそらく500くらいは廃業しないと適正規模にならない。現在は若手の活躍によるゴルフブーム、リタイヤ世代のゴルフ回帰、そして韓国のゴルフブームによる海外客の増加で息をついているが、そんなに長くは続くまい。

で、真剣に業界では、廃業後のゴルフ場の利用法を探しているのである。Top_flash

                                                          

                                                     

今考えられているのは、墓地(^o^)。緑の中、芝生に囲まれた墓地って、オシャレじゃないか。

それから、マジメなところでは公園などがあるが、これは自治体が買い上げてくれないと運営できまい。民間の有料公園の需要は、よほど花の名所にでもしないと無理だ。

そこで再森林化という意見もあるが、林業では収益が見込めないから、これも自治体保有か、あるいは膨大な補助金がないとスタートを切れない。

じゃあ、放牧地。牧場にしてしまうか。芝生も維持されるし。

それならば、と提案されたのが、バイオマス燃料の生産。それがサトウキビなのかトウモロコシなのがサツマイモなのか、あるいは芝草そのものを使うか、技術的にはいろいろあるが、考えてみても面白いかもしれない。

でも、いずれも採算が合いそうもない。放置するよりマシというレベルだろう。

そこで、コンドミニアムを建てて分譲する案も出ているそうだ。これも高級ホテルとしてなら、悪くない。しかも閉鎖空間だから、外部から人が入ってくる心配はない。
いっそ、大金持ちが、隠れ家的に使う別荘にいいかもしれない。ITビジネスなどでぼろ儲けした起業家なんかには、こんな秘密の家を欲しがるのではないか? 一種の治外法権的な空間である。

私は、廃業する前に、クラブハウスに附属のマンションなんぞを建てたら、流行らないかと思ったりする。いっそ5階建てにして、クラブハウスは1~2階にして、上階を分譲する。マンション付きゴルフ場というより、ゴルフ場付きリゾートマンションである。

さらに発展させて、超高級老人ホームもいけるかも。いやいや高級にしなくても、介護施設にして、入所者に森林療法を施すのはどうだ?

実際には、法律やら水回りなど難しい点はあるが、できないことはないと思うなあ。

2009/12/17

ロシアの森も、FSC?

積まれている製材にかけられたシートにあるのは、FSCのロゴマーク

                                                     007                                                                         

                                                

実は、この製材品は、ロシア材なのである。

シベリアの大地の森から伐りだした木を製材したもの。

驚いたことに、森林認証を取っていたのだ。それも、厳格と言われるFSC(森林管理協会)のものを。

でも、森林認証って、基本的に人工林の林業地で行うものではなかったっけ?
ロシアの木は、現在は植林もしているけれど、伐りだしているのは約100年以上の樹齢の木だから、植林木とは思えないなあ。でも、ちゃんと認証されている。

こうした原木や製材品が入ってくると、「(森林認証を取っていない国産材より環境に優しい」と言われるのかもしれない。

2009/12/16

木材自給率は上がらない

予想通り? 民主党の迷走が始まっている。中途半端な事業仕分けに予算支出の組み替え、そしてマニフェストの揺らぎ……。

で、木材産業における民主党マニフェストを振り返ると、「木材自給率を50%にする」とある。まあ、この数字は自民党と同じなので新味はないが、果たしてどうなるか。

まだ林業政策は何も出ていないのに等しいから、何らかの予想をするのは無理なのだが、一つ言えることがある。それは、不可能でしょう、ということだ(笑)。

何も、政策的なことをくさしているのではない。統計を見ていると、原理的に無理であることに気づいたのだ。

というのも、平成20年度の木材総需要は7796万5000立米だが、そのうちチップの需要が3785万6000立米。その比率は48,5%以上。そしてチップの自給率は14%程度。言い換えると輸入されるチップが木材需要の約42%を占める

一方で製材品の国産材比率は41%、合板では21%に達している。合板はまだ底上げ可能かもしれないが、製材は思った以上に国産比率は高かった。

ということは、いくら製材や合板に国産材を増やしても、木材自給率全体を上げるのは難しい。だいたい製材品は木材需要の35%に過ぎず、それをすべて国産材で賄っても、ほかの部門が今と同じなら木材自給率は44%にしかならない。ちなみに合板は木材需要の13%。こちらも意外と少ない。

やはり木材自給率を50%にするために必要なのは、パルプやチップ、つまり紙の原料となる国産材を増やすことである。

ところが、国内でチップ用に伐採できる山は少ない。建設廃材・製材端材も使い切っており、今以上に増やすのは難しいだろう。林地残材を出すのも無理。そもそも皆伐になるから林業以上に自然破壊の声が高くなる。

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写真は、奥吉野のパルプ会社伐採地。10年たっても禿山のまま。

かくなるうえは、里山の雑木林を大伐採するしかない。……って、これも、無理だなあ。

かくしてマニフェスト達成は不可能だと結論づけたわけである。でも、これって、マニフェストづくりの際に計算しておくべきだよね。

2009/12/15

森林の利用度

今秋は『ゴルフ場は自然がいっぱい』を出版したおかげで、ゴルフ場に関わる仕事が増えた……というより、ほぼ新たに行い始めた。

拙著の根幹というか、私の持論は、「ゴルフ場で里山の環境を守る」である。そして、実際に執筆の過程で、ゴルフ場の自然と里山の環境が極めて似ていることに気づく。

そこで気づいたのが、ゴルフ場の面積の多くは使われていないことだ。

ゴルフ場の植生別面積比率で示そう。

まず森林が57%、6割近く占める。
次にラフが26%にもなる。4分の1以上だ。

この二つを足すと、8割以上にもなる。もちろんラフにも森林にも、ゴルフボールを打ち込むことはあるので、まったく使っていないとは言えない。そもそも景観の要素として大きい。だから自然度が高くて、貴重とも言えるのだが、経営的には極めて密度の低い利用度だ。

比較的使用されるのは、フェアウェイやティ・グラウンド、グリーン、それに建物だろうが、それを全部ひっくるめても10数%にしかならない。そして、建物を除いた1ホール(1~2ヘクタール)に滞在するのは、一度に数人だけである。

これは、もったいない。もっと土地の有効利用はできないか。
森林部分で広葉樹林業やるとか、果樹を育てるとか、ラフで薬草栽培か花壇にするのはどうか。いっそツリーハウスでも建てて、キャンプ場にするか(笑)。

でも、ラフはダイコン畑だったり、OBでボールを打ち込んだところがリンゴ園だったりしたら、面白くはないか。

……と考えて気がついたのは、林業用地も同じく、利用度が極めて低い。ようするに樹木の生育場所として広大な面積を占有しているのだが、植えてから、若木の間は年に数日下刈りに入るものの、その後は数年に一度の間伐(それだって、理想的に弱度間伐を繰り返すとしての話。多くの人工林は、数十年に一度だろう)に人が入るだけ。そのほかは、見回りなどを除けば、ほぼ人が関与していない。

これは、もったいない。もっと土地の有効利用はできないか。
森林の間に野性的ゴルフ場つくるとか(笑)。斜面にアスレチック場、花木をたくさん植えて花の名所にするとか。沢を釣り堀にするなんてのもどうだろう。

……お馬鹿な発想かもしれないが、林業もゴルフ場も、広大な不動産をいかに活用するかという視点をもった総合産業にできないだろうか。

2009/12/14

グリーン・プレスクラブ

グリーンな記者クラブ「グリーン・プレスクラブ」(GPC)が設立された、というニュースが送られてきたので、衝動的に加入手続きをしてしまった(^o^)。

これは「グリーンメディア・アライアンス」(GMA)が設立したもので、環境意識の高いメディア関係者の加盟を促している。と言っても、その資格は、新聞記者や雑誌記者、テレビなど映像関係者だけではなく、環境やソーシャル系の情報を日常的に発信している人であればよいのだそうだ。市民記者としては、ブロガー、ツイッタラー、それに学生も参加できるという。

詳しいことは、環境雑誌オルタナ編集長のブログに載っているので、興味のある人はどうぞ。

まあ、私自身はあまり環境系ライターという自覚がない。環境より生活やろ、という人間である(笑)。 環境、環境と口走るのは、恥ずかしいことだという嗜みを身につけている。
さらに某者によっては、私は「反環境系ライター」と位置づけられている節がある。

が、このブログにある【グリーンの定義】には、

 「グリーン」とは、環境の意識が高い、環境負荷が少ない(エコロジカル)という意味のほか、社会的な(ソーシャル)、エシカル(倫理的な)など、環境、人権、貧困、企業と社会の関わりを包括的に指す言葉です。

とあるし、森林や林業、山村を守備範囲にしていたら、重なるところも多いので、とりあえず入会してみた。反環境情報を流すのも、グリーン・メディアかなあ。

もし、私もと思われる方がいたら、入会をどうぞ。すでに300人ばかり参加しているそうである。

2009/12/13

出版不況

この秋は、異常に忙しく、とくに10月11月は暗い原生林の中を彷徨っている気分だったが、ようやく明るい雑木林までたどり着いた気分。

が、すると急にスランプになった(笑)。ブログに書くことが思い付かない。

で、こんな時は自身を振り返る内向き話。

私がフリーランスになったのは、実は幾度かあるが、現在に続く独立は、1991年である。
と言っても、最初は海外に出かけていて、帰国後しばらくは失業者を気取っていた時期もあった。ともあれ、やがて旅関係やらアウトドア関係の記事を書くようになり、なんとかフリーライターを名乗りだしたが、一時は家賃を支払うのもきつい時代があった。

そして1996年、『「森を守れ」が森を殺す!』を出版。森林ジャーナリストという肩書が突き出すのだが、今年出版した『ゴルフ場は自然がいっぱい』は、それから11冊目の著作である。
もっとも、その前に2冊の著作があるし、私の名前で出していない本も幾冊かある。さらに共著……というか、一部執筆の書籍も何冊か。また増補版、文庫化なども含めれば、出版点数は全部で20数冊になるだろう

年数の割には、あんまり出していない。しかも、ヒット作はそんなにない(笑)。いや、最終的にはほぼ売り切るのだが、初出ダッシュがそんなに早くない。私は、ベストセラータイプではなく、ロングセラータイプの著述家なのだろう。
が、今の世の中、そうした売れ方では増刷りしてくれなくなった。売り切ったら、そのまま絶版になりかねない。

ちょうど、今朝の新聞に「出版産業が20年ぶりに2兆円を割った」記事が一面に載っていた。いよいよ書籍も雑誌も反転の気配を見せず、ずるずると売上を落としている。
すでに不況に強いはずの新聞や漫画もこけている。テレビだって急激に落ち込んでいる。マスコミ業界全体が傾いてきたということだろう。

ここで出版界の事情を分析するのは止めておくが、世間が不景気なのに出版だけが特別な状況にあるわけない。

そんな状況の中で、私は忙しかったのだから、有り難いことである。暗い森を嫌がってはいけない。もう一度、原生林の中にもどるべきだ(笑)。

とはいえ、私も定期的な雑誌の仕事はあきらかに減っている。早めに書籍にシフトしてきたのは正解だったが、今度は書籍の出版も危なっかしくなっていくのではなかろうか。

とはいえ、今更仕事の歩む方向を変えることはできないし、その気もない。やっぱり雑木林の方が気持ちよい(笑)。
ほっといても時はたつのだから、ジタバタするのはよそう。

2009/12/11

ラジオ出演

今日、東京のFMラジオに電話で出演した。と言っても、録音だが。

どうも電波媒体は苦手のうえ、電話となるともっと苦手。つくづく自分は,、活字媒体の人間だと思う。今回も、録音だから、うまく編集してくれるだろう。

とはいえ、お声をかけていただいたのだから、多少の無理はする。来年の講演の宣伝の意味もあったからだ。

実は昨日は、テレビ局から出演依頼があったのだが、こちらは打ち合わせた後に、キャンセルとなった。おそらく、私の住んでいるのが奈良だから……というより、東京圏でないからだろう。わざわざ東京に呼んだり、行くほどではない。電話で話を聞いても使いにくい……ということからではないか、と思う。こうしたことは、これまでもチョイチョイあった。

いろいろな意見はあるが、やはり首都圏内に住んでいないことは、マスコミの仕事的には不利になっている。そのことを考えれば、仕事を失っていることになるのかもしれない。

だからといって、私が東京に移り住むことはないだろうな。

随分前だが、「東京に来たら、仕事は3倍になる」と言われたことがあった。でも、そんな忙しさで、仕事のレベルを保つ自信はない。仕事的には、今のペースがちょうどいい。この10月11月の忙しさに悲鳴を上げて、暗くなっていたくらいだから、今以上になりたくない。
もう少し、仕事の手際がよくなって、頭の回転も早くなって、体力もついて、都会暮らしが楽しめるようになってからにしよう。

案外、後期高齢者になったころがいいかもしれないぞ。
都会暮らしは老後。若いと思っている間は、地方の方が向いている。

2009/12/10

木の折り鶴

17 写真は、木の折り鶴。

                                                 

木と言っても、厚さ250ミクロンの紙のような木である。

徳島で取材した株式会社ビッグウィルの商品だ。いや、折り鶴ではなくて、木が。

ようするに木を薄くしたツキ板(約0,2ミリ)をさらに薄くし、それを紙で裏打ちしたものである。あまりに薄く、また裏打ちがあるので、折り曲げても割れない。だから紙のように曲面はおろか、角を付けて折ることもできる。

前々から興味があったのだが、ようやく取材できた。

http://www.bigwill.co.jp/index.html

ちょうど今日から東京ビッグサイトのエコプロダクツ2009展に出展しているそうだ。

そこには、折り鶴以外にも、木のハガキとか木のカレンダー、さらに木のランプシェード(薄いから光を透過する)などが並んでいるのだろう。これらは奇しくも「木心女心会議」でも出たアイデア商品でもある。

が、実は危惧していたのである。そんな商品で売り出しても、絶対赤字になると思ったからだ。面白いが、製作コストを考えると高くなりすぎる。そして、面白い、と思った層も、高ければ買わない。ようは嗜好品だからである。

幸い、取材の結果、そのような心配はなさそうだ。もっと堅実に商品開発を考えていた(^o^)。

いつか改めて紹介したい。。

2009/12/09

セルプ箸蔵

実は、徳島に行っていた。
吉野川を遡ってずっと奥地だ。なんだかずっと高速道路ばかり走っていた気分。早く民主党政権が、高速無料化してくれることを望む(^o^)。

そこで見てきたものの、一つが、セルプ箸蔵。

これは池田市東みよし町にある授産施設の名前。地域の名前が箸蔵なのだ。
が、知っている人は知っている、割り箸工場である。大学生協の食堂などに割り箸を納品しているJUONネットワークの割り箸はここで作っている。いや、樹恩が誕生したのもここ三好町かもしれないか。

急遽お願いして見学させてもらったのだが、快く受けてくださった。

最初に言われたのが「古い機械を直し直し使っています」

ところが見せられたのは、自動箸袋封印機だったり、背板を一度に7枚に裁断できる機械だったり。工程の順序が違うなどの点も興味深かったが、驚いたのは、やはり機械だ。

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こちらは、セルプ箸蔵の機械。たしかに、最新鋭とは言い難いが……これは、あきらかに吉野の製箸所の機械と比べると、進んでいる。

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こちらが、吉野の背板裁断風景。

このように手動で1枚1枚裁断しているところがほとんどではないか。

セルプ箸蔵は、分業体制もできている。これは知的障害者を雇用しているゆえかもしれないが、そのおかげで流れ作業ができている。意外と効率はよいかもしれない。

とはいえ、問題はある。それは歩留りが非常に悪いことだ。なんと4割が不良品になるという。これでは、経営は厳しいだろう。
吉野の場合は、多少の出来の悪さはあっても、それは安めに出荷するので不良品は数%しか出ない。

その差は何か。セルプ箸蔵の作り方が悪いのではなさそうだ。

ようするに素材の差だろう。吉野は基本的に吉野材の背板を使うが、すると密な木目が真っ直ぐ、無節で通っているものが多い。すると不良品が出づらい。が、四国の木だと、節も多いし年輪幅も大きい。すると、強度がなく、不良品になりやすいらしい。

これは結構大きな課題になりそう。全国で割り箸の製造を進めるには、材料の質の問題も抱えそうだ。

2009/12/08

アショカ財団・社会的起業の支援組織

新聞に、アショカ財団(本部・米国)が来春に日本支部を設立するために、代表者の公募を始めたという記事が出た。

アショカとは、世界最大の社会的起業を支援する団体といわれる。社会的起業とは、単なる企業でもNPOでもない、起業を通じて社会変革を進める活動のこと。それを支援する組織で、起業が立ち行くまでの生活費などを面倒見てくれるらしい。また人脈の紹介などビジネスの側面支援も行う。
この支援を受けた人の中には、ノーベル賞を受賞したグラミン銀行の創始者も含まれる。

代表者公募とはいうが、条件は「ビジネスと社会運動の両方を経験し、日英両国語に堪能で、社会を変えようという強い熱意や指導力がある人」だそうで、かなりハードルは高そうだ。もっとも、アショカの支援を受けるのも、並大抵の起業案ではダメで、ものすごく厳しいと聞く。日本人で合格したのは、たった一人である。

まあ、なんでこの記事に注目したかというと、先日の東京で、アショカ財団の関係者に会ったからだ。その人は、ニューヨークで英会話学校?を開いているとか。その時に話した内容は、よくわからんかったが、ようするに今回の募集に関することだったのだろう(笑)。

日本でも社会的起業というべきビジネスは、福祉や教育関係でボチボチ登場している。また地域づくりも大きな分野である。よく商店街の空き店舗を利用した「チャレンジド・ショップ」も、それに近い。
私は、林業でも可能ではないかと思っている。

とはいえ、一人で立ち上げるのは極めて難しい。そこでアショカほどの規模ではなくても、アショカ的・社会的起業支援の仕組みはできないだろうか。資金のほか、社会的信用とか人材マッチングなどを行う。

たとえば地方銀行が、そうした分野のビジネスに融資を行ったり、地域づくり支援ファンドを立ち上げるような形で行ってほしい。行政は、やらなくていいよ。

2009/12/07

ハウスメーカーに学ぶべきこと

ハウスメーカーは、主に柱に集成材を使う。

集成材は、無垢の製材より価格は高い。当たり前だが、一度ラミナ(板)にして、それを乾燥させてから接着するのだから、無垢の柱材より工程が多く、コストがかさむからだ。

逆に言えば、集成材の価格によって、それより安いように無垢材(国産)は設定される。

そう考えると、ハウスメーカーは高い素材をあえて選んで使っているわけだ。木材だけでなくだけではなく、営業費(モデルハウスとかチラシ、そして営業マンをたくさん抱えている)も高くつくだろう。
ところが、住宅価格自体は中小ビルダーより安かったりする。なぜだ? どこかで手を抜いているのか? 

まあ、多少はそんなこともあるかもしれないが(^^;)、ハウスメーカー全体を悪徳業者みたいに言ってはいけない。むしろ街の工務店よりしっかりした家を建てているケースもあるし、何より施主の評判はよい。

実は、価格の高い集成材は、家になると安くなるのだ。なぜなら、集成材はちゃんと乾燥していて狂わない。おかげでプレカットできる。工期が短くなる。クレームも少ないから対策費もたいしていらない。

これを、トータルコストが安い、という言い方をする。無垢材は、木材としての価格は安くても、バラバラの流通とその後のケアが大変で、トータルコストが高くなる

よく「住宅価格のうち木材の価格は1~2割だから、木材が多少高くても全体は変わらない」という。実は私も著作で書いてきた。が、無垢材を使うと、何かと工期が延びたりクレームがあるので、全体価格も膨らみがちなのだ。

そう考えると、国産材を売るには、3つの方法がある。

1、国産材も集成材化をもっと進めて、集成材市場の中で売り、生き残る。

2、無垢材としてブランド化して、価格が高いまま売る。

3、無垢製材も、トータルコストを安くする。

さて、どの道を選ぶだろうか。

世間の大勢は、1と2を選んでいるように感じる。国産材の集成材もかなり増えている一方で、無垢の柱を自慢している宣伝戦略を取る工務店はよく見かける。

だが私は、3を選ぶべきではないか、と思うのだ。ハウスメーカーに習って、トータルコストで安い住宅を造ってほしい。

ただし産直住宅は、失敗例が多くてお勧めしない。あくまで山元は木を売る人である。デザインや営業まで手を出すと、よほど人材に恵まれないと厳しい結果になる。
本当は、全部アウトソーシングしつつ、全体をネットワーク化してコストダウンを計り、価格を安くする戦略がある方法があると思うのだが……。

さて、どうだろうか。

2009/12/06

木心の消臭材と就職戦線

今日は、第2回「木心知れた女心」会議。

いよいよ、木製品開発の具体化に進む。前回と違って、否定的な見解も含めて、一体何が可能か、売れるか、コストはどうか……と詰めていく。

丹波や福井から参加の木工専門家もいて、マーケティングやすでにある商品まで指摘するなど、かなり現実的な話となった。

Photo                                                  

話している内に思い出したのが、以前もらったヒノキの丸柱をトイレの消臭材として使っていたこと。ただヒノキの香りはすぐに消えるので、その度にノコギリで切り落とす。すると香りが復活するのである。

だが、いちいちノコギリで切るのが面倒になって、長さが半分(30㎝くらいか)になった時点で放置していた。これを、もっと簡単に切る方法、いや香りが復活する仕掛けをしておいて、その度にパキッと柱を折るように使えないかと提案した。もちろん、「思いつき」である。

その話はそのままで過ぎたが、自宅に帰ってたら、ふと思い付いて、もう一度やってみることにした。さそくノコギリを取り出し、厚さ1,5㎝くらいを切る。すると、ちゃあんと、ヒノキの香りが復活した。これ、もうしばらく使えそうだ。

ところで参加した女子大生は、いずれも3年生。この時期となると、すでに就職戦線が動きだしているという話題になった。インターンシップに参加したり、会社訪問も始まっているそうだ。

なんだか、かわいそうだなあ~。3年生ですよ、3年生。まだ1年以上あって、卒論もこれからなのに、それらを放り出しても就職のために動きださないといけないなんて。

新卒で就職できなければ社会から落伍するかのような世相だから仕方がないが、学生時代を存分に活動した人ほど、その後の人生の選択肢は増えるはず。

少なくても私の回りでは、新卒のまますんなり人生歩んだ人は少ないよ(~_~;)。そんなの、面白くないし。だいたい、真っ直ぐ歩こうとする人ほど、有為転変する社会に対応できないのではないか。仮に希望通りの就職先でも、入ってしばらくすると、壁が見えてきたり、香りが飛ぶように魅力が消えてしまったり。

失敗したら、あるいは魅力が消えたら、ヒノキの丸棒を切り落とすように、やり直せたらいいんだけど。きっと、再び香りがするよ。

2009/12/05

北洋材はどこへ行く

富山県の木材卸・製材業の「江守」が、破産手続きを開始したというニュース。関連会社の建材卸「江守建材工業」も、民事再生法の適用を申請したという。江守は1931年創業で、ロシア産の「北洋材」の加工販売を中心に手がけてきた老舗である。

負債総額は江守が約27億円、江守建材工業が約4億4000万円。

なんで、こんなニュースを取り上げるかというと、先月富山を訪れた際に、北洋材の現場を見せてもらっていたからだ。訪れたところで常に開口一番言われることは、「うちは、国の援助を何も受けずにやってきたんだ」。

そう、富山は北洋材の一大基地だが、それはまったくの民間ベースで発展した産業だ。彼らから見ると、補助金をジャブジャブつぎ込まれている国産材なんて、ライバルにもならない格下と見ている。023

だからセリフは、恨み節であると同時に、誇りでもあるのだろう。

だからロシアが関税をどんどん値上げしても、国産材にシフトしようとはなかなか思わないらしい。むしろ、ロシアに製材工場を建設する道を選んだ企業もある。

とはいえ、淘汰は進んでいる。さて、今後の北洋材の行方が気になる。

2009/12/04

言行?原稿?不一致(^^;) 

脳内疲労に効くのは、森林療法か、買い物療法か、なんて考え出すと、また頭を疲れさせるだけなのだが、昨日今日のような小雨まじりの天気だと、森歩きもできないしな……

と自分に言い訳していると、ふと目に止まったのが、先頃届いた記事。

Img082

                                              

これは、以前も紹介したかもしれない、「好日山荘」の店で販売している小冊子「guddei」の冬号に書いた、私の記事。

ここに、日本人は森が嫌いかもしれない、と書いていた。う~む。自分のことだったのか(^^;)。

実は、別の雑誌の記事では、「雨の中の森歩きも癒されていいよ」とお勧めを書いていた。

Img083                                                  

                                              

これでは言行不一致ならぬ、原稿不一致だな。

ま、こんなモンです。ライターなんて……。

仕事のピークは越えたけど、まだ、だらだら尾根を縦走しているところ。もうすぐ下りに入るでしょう。そうしたら、脳内疲労を回復させるために、買い物……いや、森を歩こう。

2009/12/03

デフレ下の消費意欲

異常に仕事が詰まって、めいっぱいの状態。11月分がまだ終わらない。ああ、もうアカン……。

脳疲労していて、頭からしびれるようになって来たので、ちょっと仕事をストップさせた。これを回復させるには森林療法が有効か?

で、私の選んだのは、買い物であった(笑)。

そこで遠くにあるジャスコに行く。森林と真逆の環境に自分を置きたくなったのよ。

以前は徒歩圏にジャスコがあったのだが、閉店してしまった。そこで久しぶりのジャスコ(イオンではないところがミソ)を味わいたくて遠出したわけだ。

そこで店内を回っているうちに、不気味な安売りを感じる。だって、男のジャケットが5000円、3000円、スラックスも980円なんて品が並んでいるんだから。う~む。投げ売りかね。

これがデフレの現状なんだろうか。思わず買おうかと思ったが、結局のところ止めた。消費意欲の最後のところで引っ掛かりを感じる。

で、地下の食料品売り場。通常の夕食用食材を買ったが、ここでは別の目的があった。

閉店したジャスコで顔なじみだったレジおばさんに逢うこと(^^;)。近くの店で勤めていた人々は、各地に分散していた。この店にもいるのだ。

レジを眺めると、お目当ての人が運良くいました。当然、その人の列に並ぶ。隣が空いていても、そちらに並ぶ。そして、おばさんも私のことを覚えていた。思わず、声が弾む。

「今日は、旧店舗のお客さんがたくさん来てくれたんですよ」

「ファンがいるんですね」

なんて、他愛ない会話をする。閉店した建物が取り壊しになっていることも話した。それだけのことだが、なんだか嬉しくなる。

大型スーパーでは、店員は慇懃無礼な対応しかしないと思っている人がいるが、それは違う。長年の地元密着店では、客と店員の間にも心の交流があるのだ(笑)。

このレジおばさんに逢うために、また遠出しようかな、と思わせる。これこそ、デフレ下の消費意欲だ。価格や品質、あるいはデザインなどだけではない、第四の要素である。(本当かなあ~)

2009/12/01

書評?「手づくりする木のカトラリー」

サイドバーにアップしたまま、肝心の記事を書くのを忘れてた(^^;)。

「手づくりする木のカトラリー」(西川栄明著・誠文堂新光社)

この著者は、実は友人でもあるのだが、木工関係の著作が多い。私とは似て非なる、いやニアミス状態の分野に取り組んでいる。
で、今回の著作なのだが、カトラリーとは、単純に言えば洋食具。スプーン、フォーク、ナイフなどの総称だそうだが、それにヘラやしゃもじ、箸と箸置き、バターケース、茶筒、弁当箱、お椀やお膳などを加えた、食にかかわるグッズであると考える。今回は、それらが木製であることがテーマ。

26人の木工作家の人と作品を紹介しているのだが、私が注目したのは、読者も作ってみるコーナーが設けられていること。自らが使う食具を自分の手で作る。

なんと、今カトラリーを手づくりすることが静かなブームだというのだ。しかも、作り手の多くは女性。そう言われて、ちょっと唸ってしまった。

木を割ったり、糸鋸で板から切り出して、さらにナイフで削るという作業を女性が望んで行うという点から、木材がほかの素材と違う部分、ほかの素材の製品と差別化できる部分が見つかるのではないか、と直感的に感じた。

もしかして、木工品を普及させるヒントがあるかもしれない……。

ま、本を読んだ後も、それが何か未だにわからないのだけどね(´-`).。oO

本の写真を眺めていると、私でも、とりあえず箸は作れそうだ(^o^)。バターナイフも可能なような気がする。割り箸もカトラリーだろうか。
木製品とは、完成させたものではなく、人が自ら手を加えるもの、と定義づけると、木工に新たな意味づけがてきるかもしれない。

5日の「木心知れた女心」会議に持参します。欲しくなる木製品の秘密に迫れば、アイデアも湧くというものだ。

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森と林業と田舎