書評?「手づくりする木のカトラリー」
サイドバーにアップしたまま、肝心の記事を書くのを忘れてた(^^;)。
「手づくりする木のカトラリー」(西川栄明著・誠文堂新光社)
この著者は、実は友人でもあるのだが、木工関係の著作が多い。私とは似て非なる、いやニアミス状態の分野に取り組んでいる。
で、今回の著作なのだが、カトラリーとは、単純に言えば洋食具。スプーン、フォーク、ナイフなどの総称だそうだが、それにヘラやしゃもじ、箸と箸置き、バターケース、茶筒、弁当箱、お椀やお膳などを加えた、食にかかわるグッズであると考える。今回は、それらが木製であることがテーマ。
26人の木工作家の人と作品を紹介しているのだが、私が注目したのは、読者も作ってみるコーナーが設けられていること。自らが使う食具を自分の手で作る。
なんと、今カトラリーを手づくりすることが静かなブームだというのだ。しかも、作り手の多くは女性。そう言われて、ちょっと唸ってしまった。
木を割ったり、糸鋸で板から切り出して、さらにナイフで削るという作業を女性が望んで行うという点から、木材がほかの素材と違う部分、ほかの素材の製品と差別化できる部分が見つかるのではないか、と直感的に感じた。
もしかして、木工品を普及させるヒントがあるかもしれない……。
ま、本を読んだ後も、それが何か未だにわからないのだけどね(´-`).。oO
本の写真を眺めていると、私でも、とりあえず箸は作れそうだ(^o^)。バターナイフも可能なような気がする。割り箸もカトラリーだろうか。
木製品とは、完成させたものではなく、人が自ら手を加えるもの、と定義づけると、木工に新たな意味づけがてきるかもしれない。
5日の「木心知れた女心」会議に持参します。欲しくなる木製品の秘密に迫れば、アイデアも湧くというものだ。
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田中さんへ
ああ! なんて事教えるの!
こんな新聞記事がありました!
どこか、間違ってますね! わかりますよね!
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山形新聞より
世界に一つだけの“マイはし” 山形・明治小3年生ら思い思いに作る
2009年12月05日 11:31
子どもたちが思い思いにデザインしたマイはし=山形市
オリジナルのはしを作るマイはし作り教室が1日、山形市の明治小(大宮とき子校長)で開かれ、3年生33人と保護者らが世界に一つだけのはし作りに挑戦した。
「やまがたマイ箸(はし)クラブ」(水沢正志代表)が環境について考えるきっかけにしてもらおうと、県内各地の小学校などで開催している。
同クラブのスタッフ3人が講師となり、「海外産の割りばしを使うことは森林破壊につながる」などと説明。国産ヒノキの間伐材を使ってマイはしを作った。子どもたちはカッターや紙やすりで形を整えたり、ペンで模様を描いたりと、思い思いに自分だけのはしをデザイン。斎藤陸君(9)は「割りばしはなるべく使わないようにし、外食する時に今日作ったはしを使いたい」と話していた。
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投稿: 高桑進 | 2009/12/06 23:02
まあ、イマドキはこんなマイ箸づくりは各地で行われているでしょうね。
この場合、国産ヒノキ材だったことを救いとしましょう。ここで作った箸は、外食したときプラスチック箸だった時に使ってほしい。
投稿: 田中淳夫 | 2009/12/07 00:40